転生してみませんか?   作:RyuRyu(元sonicover)

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こんにちは。

タイトル通りの愚行を平気で犯してしまうどうもRyuRyuです。

はい。この話。つぐみが出てきません。

その代わりと言ってもあれですが、一番ぶっとんだあの子が出てきます。

では、本編どうぞ。


7話 メインヒロイン()未登場ってどういう事だってばよ

 そういえば、だ。

 

 閻魔大王様の計らいでガルパの世界に転生したのはいいものの、契約書に転生する際に三つのオプションを付けたんだったが、『ケンカが強い』『金持ち』『妹がいる』の三つだったっけ。

 

 ⋯おい。最後のいるかwwとか言ってるそこのキモオタ非リア。これだけは覚えとけ。異論反論意義質問は受け付けない。

 

 

 

 

 

 

 

 うるせぇ黙れぶっ飛ばすぞ(シスター イズ ジャスティス)

 

 

 

 

 

 ⋯⋯おっと失礼。

 

 その他二つに関しては、まだよくわかんない。

 

 ケンカに関しては、まあ、殴り合いとかそんなのしたことないからどうなのか未知数だし。

 

 金持ちについては、はっきり言って微妙な所である。

 

 羽沢家は喫茶店をやってるし、それなりに繁盛しているから他の一般家庭と比べてなら裕福な方だろう。実際俺も今まで経済面では困ってない。まだ小三だけど。

 それでもあの閻魔大王様だ。閻魔帳にフリガナ振るの忘れて間違えて俺を殺しちゃった閻魔大王様だ。

 

 

 ⋯もうちょっと期待してもいいよね?

 

 つか、ガルパ世界で金持ちなのって思いつく限り一人くらいしかいなんだが。

 

 とまあ、そんな感じの事を死神さんに話してみると、「そのうちわかる」的なことを言われた。

 

 

 

 

 

 そんなある日のこと。俺はバスケの練習が休みだった夕弦とバスケしにスポセンにいる。

 

「ホントにバスケ好きだな」

 

「まあね。どんどん上手くなっていくのが自分でもわかるし、向いてるのかもね」

 

「ほーん」

 

 確かに、バスケを始めてから夕弦は少し、いや大分活動的に、纏う雰囲気も明るくなった気がする。

 先週夕弦が見に来てと言うからバスケの試合をつぐみと見に行ったんだけれど、なるほど確かに上手かった。今ではチーム内でもエース級の扱いだとか。

 

 ……少し嫉妬を覚えないでも無い。

 

 俺も何か始めようかな。バスケは嫌だ。夕弦に勝てる気しないし。

 

「つか、俺で相手になるのか?」

 

 一対一を何回かやってからの休憩中。俺は夕弦にそんなことを聞いてみた。

 

「まあ、はっきり言ったらなんない」

 

「そ、そう」

 はっきり言われすぎてちょっとメンタルきました。

 

「でも、チームのヘタな人よりかは上手い」

 

「さいで。お前に鍛えられてるからかな」

 

「それに…斗真とバスケするのが楽しいし…

 

「……そうだな。俺も楽しいぞ。お前とこうやってバスケするのも悪くない」

 

「ちょっ、なんで聞こえてんのよ」

 

「仕方ないだろ。聞こえたんだから」

 

「……っ!」

 

「…聞こえて恥ずかしがんなら言うなっつーの」

 ちょっと前まではこんなに表情コロコロ変わる様な奴じゃなかったんだけどなぁ。

 

「…続きやる。早く来て」

 

「え、ちょっと待って。まだ休憩終わってない」

 

「知らない。早く。ボコボコにしてあげる」

 

 

 

 

 

 

 ▽▲▽▲

 

 

 

 

 

 

「……あー、気持ち悪ぃ」

 

 あれから夕弦にヘトヘトになるまで走り回らされた。

 いくらはぐみと香澄との一件があったからって現役バスケットボールプレイヤーで体力お化けの夕弦には敵うはずもなく、ほとんど一方的に攻められた。これでもまだマシだと言われるのだから、チーム内で下手なヤツの顔を見てみたい。

 

 そんなこんなで今は帰り道。曇天の下、特に会話も無く二人並んで歩いている。梅雨前線絶賛北上中の六月の半ば。靴の中に入り込んでくる雨水に顔を顰める今日この頃。

 

 こんな日は早く家に帰ってゲームするに限る。

 

 

 

 と、思っていたのだけれど。

 

 

「なんかあの木揺れてない?」

 

「確かに。揺れてるな」

 

 近道にいつも使う公園の遊歩道を歩いていた時、中央にある木が一つ、不自然に揺れていた。

 どうせ猫か鳥か何かだろう。そう思ってスルーしようとしたのだが、

「ねぇ、あれって人じゃない?」

 

 夕弦にそう言われて改めて注意を向けてみる。

 

 

 ……ホントだ。誰かいる。

 

 青々と生い茂る木の枝の隙間から見える猫や鳥のそれではない金色の髪の毛。なんで気づかなかったのかというくらいに目立っていた。

 

 ……うーむ。

 

 木に登っているという事は子供。俺達よりかは年下だろう。それに木自体が大きく、普通だったら登れない。

 

 金髪で、年下で、並の運動神経ではない。

 それにこんな雨の日に木に登るなんて割とぶっとんだ事をする人………。

 

 

 ……ピンときちゃった。

 

 

「……もしかして、降りれなくなってたり……?」

 

「そうなのかもな。それに滑って落ちたりしたら大変だ。助けに行かなきゃ」

 心配する夕弦に賛成しつつも、心の中では別の事を考えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 ………『金持ち』キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!

 

 

 

 

 

 

 

 まさか死神さんに話した昨日の今日で出会えるとは。ここで恩を売らないでいつコネを作るんだ!

 

 クズ野郎?知るかそんなの誰かに食わせとけ。

 

 や、マジでこの世界に飛ばしてくれてありがとうございます。俺もう何も怖くない!

 

 木の根元に駆け寄って見上げると案の定、異空間がいた。

 

「おーい、何やってんのー?」

 

 俺に気づいた弦巻こころは、曇天を晴らすような笑顔を向けて言ってきた。

 

「あら、ちょうどいい所に来たわね!誰だか知らないけれど、付き合ってくれるかしら?」

 

「いいけど、そこ危ないだろ。一回降りてくれないか?」

 

「それもそうね…。わかったわ!」

 

「あ、おい!ちょっと待て!そこに降りられると-」

 

 今こころがいる所はそれなりに高い所。

 

 そしてこころが降りようとしている所には大きな水たまり。

 

 そして俺はその水たまりの横に立っている。

 

 

 

 

 ……おわかりいただけただろうか。

 

 

 

 ド派手な水しぶきをたてて飛び降りたこころ。そしてその水しぶきをモロに被った俺。

 

「……」

 

「あら、ごめんなさいね?それにしても、キレイだったわ!」

 

「…そうだな。綺麗だったぞ。まるで岡本太郎みたいな芸術だったな」

 それこそホントにもう、爆発したよね。水たまりが。

 

「おかもとたろー?よくわからないけど、あなた面白いわね!」

 

「わかんないのに面白いのね……」

 

「ちょっと!大丈夫!?」

 

 遅れて夕弦が驚いたようにこころに駆け寄って来た。そりゃまああの高さから飛び降りたんだからびっくりするわな。

 

「ええ、大丈夫よ!」

 

「そう…よかった」

 ホッとしたように息を吐く夕弦。

 

「ね、ねえ。俺は?」

 

「ん?うわ、あんたびっしょびしょじゃん。何やったの?今更水遊びとか幼稚園児じゃないんだから…ほら、とりあえず顔だけでも拭きなよ」

 

「あ、ありがと…じゃなくて。やっぱり俺だけ反応違くない?」

 

「ねぇねぇ。どうしてあんな高い木に登っていたの?」

 

「あれ、無視?ねえ」

 

「あそこに猫ちゃんがいるの。降りられなくなったみたいで、あたしが助けてあげようと思ったのよ!」

 

 上を見ると確かに、子猫がその毛を濡らして震えている。体が濡れて寒いのか、高い所が怖いのか、多分そのどっちもだろうけれど、とにかく震えている。

 

「でもあたしじゃとどかなかったの…」

 

 その子猫がいるのが枝の先、ほとんど引っかかっているような状態だった。

 

「で、届かないから俺に手伝って欲しいと」

 

「そうよ!おねがいできるかしら?」

 

「もちろん。構わないよ」

 というより、断わる理由が見つからない。

 

 お前もいいかと夕弦に目配せすると、仕方ないわねとため息をつかれた。

 

 

 にしても、どうしようか。

 

 周りに踏み台になるような物も無いし、この雨だ。外を出歩く人すらいないだろう。

 肩車してもギリギリ届くかどうか。

 

 それでも、まあ、肩車しか無いかなぁ。状況的に。

 

「よし、今から肩車するから。頑張って子猫を助けてくれるかな?」

 

「もちろんよ!あたしに任せて!」

 

「よしきた」

 

 しゃがむと、こころが肩の上に乗った。

 

「うし、じゃ行くぞ」

 

「ええ!」

 

 ゆっくりと立ち上がる。思ったより軽くてびっくりした。

 

 しかし、冷静になって考えた。考えてしまった。

 俺は今、あの弦巻こころを肩車している。ロリこころを肩車している。

 

 

 ………。

 

 

 

 俺は小三俺は小三俺は小三俺は小三俺は小三………。

 

 

 心頭滅却!悪霊退散!ドーマン!セーマン!

 

 

 

「子猫さーん!こっちよー!降りてくれないかしらー?」

 

 やっぱりこころだと微妙に届かないのか、割かし大きな声で猫に呼びかけている。

 

 だけれど。

 

「ダメだわ。子猫さん、怯えているみたい」

 

 どうやら相当怯えているようで、こころの呼びかけにも応じようともしなかった。

 

 

「んー。どーすっかなー」

 こころを降ろし、もう一度考える。子猫が怯えている限り直接子猫を抱き抱えなきゃならないから、子猫がいる枝に手が届くくらいの上背がなければ。

 

 こころより大きく、肩車でバランスが取れる運動神経の持ち主……。

 

 ……あ。

 

「ちょっと、何こっち見てんのよ」

 

「この子より背が高くて運動神経のいい人」

 

「え、何それ私の事?嫌よ。なんで私がずぶ濡れのあんたに乗らなきゃいけないの?」

 

「安心しろ。濡れるのは内股だけだ。傘さしてやればいいじゃないか」

 

「それが嫌なのよ。何濡れるのは内股だけって。変態?」

 

「ちょ。言い方」

 

「子猫さん、助けてくれないの?」

 

「……っ!」

 おおっとここでこころからの純真無垢の上目遣いだ!こうかはばつぐんだ!

 

「ほら、この子からもお願いされてるだろ。濡れた服は俺ん家で洗濯してってもらえばいいから」

 

「……わかったわよ」

 

 渋々といった感じで頷いた夕弦。

 

「それじゃ、ほれ」

 

 再度しゃがむ俺。この時点ではもう俺は傘をさしていない。なんか一回濡れたらもうどうでもよくなるあれだ。

 

「ひゃっ、冷たっ」

 

「や、それは仕方ないだろ」

 

 肩に乗ったのを確認して、ゆっくりと立ち上がる。こころよりかは重いけれど、それでも軽い。つぐみもそうだけど、なんで女の子ってこんな軽いの?

 

 軽々と夕弦を持ち上げると、ちょうど子猫に手が届く位置だったみたいで、いとも簡単に子猫を抱き抱えた。

 

 

 

 そこまでは良かったのだ。

 

 

 

 

「わ、ちょ!うわわっ!」

 

 

 抱きかかえられてびっくりした子猫が夕弦の腕の中で急に暴れ出したのだ。

 

 

「え、待って。そんなに動かれると-」

 

 肩の上でもがく夕弦に運動能力ほぼ皆無の俺が支えられるはずもなく。

 

「うおっ!?」

 

 降り続く雨でぬかるんだ地面に足を滑らせ。

 

「え、きゃあぁ!」

 

 上に乗る夕弦諸共倒れ込んでしまった。




はい。7話でした。

続きます。妹が来るまでもうしばらくお待ちくださいな。


さて、相も変わらずこの作品に高評価をくださった読者様に謝辞をば。

☆10:黒曜白夜 様
☆10:クロロ217 様
☆9:元天パ 様
☆9:yajue 様
☆9:魔理沙好き 様
☆9:steelwool 様
☆8:オコレイン 様
☆8:デュアルK 様

以下、相も変わらずこの作品に多くの読者様から高評価やお気に入り登録してくださりました。ありがとうございます。


さて、作者から一つばかりお知らせを。

不定期投稿してきたこの作品ですが、作者の難産度合いが深刻なため、さらに不定期になります。

前口上で定期投稿になるのかな、と思った読者様方、ごめんなさい。落として落とすタイプです。

この作品を楽しみにしてくださっている読者様は、どうか焦らしプレイの一環として、気長に待って頂ければ幸いです。

ではまた8話で。
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