それでは、今回もよろしくお願い致します。
「は?デート?俺と?」
「うん...」
「理由を聞いてもいいか?」
「比企谷くんは私が朝の連続ドラマに出るのは知ってるよね?」
「ああ。テレビで観た」
「それで私は恋する女の子を演じるんだけど、私自身そういう経験したことがなくて...恋といえばやっぱり男の子とデートとかするじゃない?」
「要するに役作りのためにデートをするってことか?」
「そんなところかな。それで、比企谷くん。どうかな?」
「そう言われてもな...俺、デートなんてしたことないぞ?どんなことするんだ?」
「ん...私にもわかんない」
「おいおい...」
そんなんで大丈夫かよ...先が思いやられるんだが。
「それじゃあ..比企谷くん。私のことギュ〜って抱きしめてくれないかな?」
「ち、ちょっと待て!それはデートと関係ないだろ」
何、急に抱きしめてほしいとか言っちゃってるのこの子!ビックリしちゃうだろ...
「デートには関係ないけど、恋人同士とかなら抱き合ったりとかするじゃない?ドラマと映画でもよくあるし」
「それはそうだが...」
紫之宮を抱きしめるのには少し躊躇いが生まれる。それもそうだ。俺みたいなボッチに紫之宮みたいな美少女を抱きしめるなんてできるわけがない。
「どうしたの?比企谷くん」
「紫之宮はいいのか?俺が抱きついても」
「うん。比企谷くんなら...いいよ。はい」
そう言って、紫之宮は両手を広げ抱きしめの体勢になる。本当にいいのか...俺?とりあえず、辺りを見回す。誰もいない。これなら、大丈夫か...いや、そうじゃないだろ!俺には無理ゲーだ。
「比企谷くん!早く!」
だが、紫之宮に急かされる。そして、俺の方に近づいてくる。
「こ、後悔すんなよ」ダキッ
俺はもう流れに任せることにし、紫之宮を抱きしめる。もちろん、役作りのためだ。ほんとだよ!ハチマンウソツカナイ。
「あっ....」
紫之宮は一瞬ビクッとなっていたが、受け入れて抱きしめ返す。うん。これはかなりヤバイ。女の子を抱くのは初めての体験だが、色々とヤバイ。身体も細いし、柔らかい2つの感触も服越しだが、かなり伝わってくる。理性が持たん。
「もういいだろ」
「あ...」
俺は理性が壊れる前に抱きしめるのをやめる。紫之宮は名残惜しそうにしていた。そんな悲しそうな顔すんなよ。反応に困るだろ...
「どうだ?役作りに役立ったか?」
「うん....ありがとう。恋する女の子の気持ちが分かった気がする...」
「そうか...じゃあ、俺はもう用済みだな」
「ううん。まだだよ」
「は?まだ何かお願いがあるのか?」
「うん。まだデートしてない」
「いやいやいや...今ので、恋する女の子の気持ちが分かったんだろ?要らなくないか?」
「それがね...オーディションのときに監督さんに言われたの。君のやる役は好きな人を一途に追っかける情熱的な女だ。恋愛経験もない、自分の夢しか追ってこなかったガキには無理だなって...」
「それで、紫之宮は何て答えた?」
「やれます!恋愛経験が必要?クランクインするまでに恋愛してみせますって答えちゃった...」
また大胆な宣言を...
「だから、デートの経験とか私には必要なの」
「そうか」
「だからね、比企谷くんにお願いがあるの...私の役作りのために彼氏役になってください!そして、私と役作りのためにデートしてください!」
紫之宮は俺に頭を下げてお願いをする。
「他に頼める人は?」
「いないよ....頼れる人は比企谷くんだけ...」
「紫之宮、顔を上げてくれ......分かった。俺でよければ引き受ける」
「...ほ、ほんと?」
「ああ。紫之宮は自分の夢を叶えるために俺に彼氏役をお願いしたんだろ?」
「...うん」
「もう覚悟も決めてるんだろ?」
「うん!」
「だったら、俺が断る理由がない。もうほとんど首突っ込んでるしな...俺でよければ、紫之宮の夢の手伝いをさせてくれ」
こんな一生懸命に頼んでるのに断っちまったら男じゃないしな。
それに、まっすぐに自分の夢を追いかけてる人なんてそんないるもんじゃないし、素晴らしいことだ。憧れの存在でもある。
「比企谷くん...本当にありがとう。これからよろしくお願いします」
紫之宮は笑顔でそう俺に言った。
そして、ここから俺と紫之宮はニセコイのような...偽りというか...役作りのための彼氏、彼女の関係となった。
...続く
ここまで読んでくれた方々ありがとうございます。
今回は短めで申し訳ないです。
次回は多めとなっておりますのでご理解ください。
それでは、次回もよろしくお願い致します。
ヒロインは誰がいいですか?
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紫之宮紗奈
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由比ヶ浜結衣