書き上がったので投稿します。
すみません、
色々とやらかしたかもしれない……。
(芸能事務所)
「光輝!そこはもっとこう……迷子になって不安になる感じで!」
「ふ、ふぇぇ…」
「違う!違う、そうじゃないの。もっとこう…………」
「ふわふわした感じ?」
「それよ!そう、ふわふわした感じで」
「ふぇぇ…」
「まだ足りないわ!」
「ふぇぇ……」
「そう、いい感じよ!」
どうしてこうなった……!
時は少しだけ遡る。
〜2時間前〜
「 子役といえども立派な役者。役者は少ない言葉で感情を表現したりするの。そこで最初のレッスンはコレよ!彩ちゃん」
「まん丸お山に彩りをぉ!」
と言いながら彩先輩はホワイトボードを転がしてきた……。
いやいや、そんな大きいヤツじゃなくても良いでしょ。
ホワイトボードにはこう書かれていた。
[言葉だけで感情を表現する]
いや、難しくね?
初心者だよね、俺。……転生者だけど。
「そうね、まずは……山吹ベーカリーによく居る常連さんのマネね。イヴちゃん!」
「ブシドーです!」
イヴ先輩がわざわざ墨で達筆な字で書かれた紙を取り出した。
……大掛かりというかなんというか。
[チョココロネ♪]
と、書かれている。
いや、音符上手く書いてるなー。
あ、これりみさんの言葉じゃない?
山吹ベーカリーによく居るし……。
「チョココロネ♪だけで色々な感情を表現しましょうか」
「難しくないですか?それ」
「そのためのレッスンよ」
「まずは基本の喜び」
「わ、わかりました」
えーえい、やるしかねー。
基本ということは普段のりみさんの感じでいけば……。
「チョココロネ♪」
「……なかなかね。もう一度」
「ルーミナス♪」
なんか彩先輩がいきなり出てきた……ダンボールから。
え?ドッキリ?
「彩ちゃん?邪魔よ」
「ご、ごめんなさい」
千聖先輩に怒られた彩先輩はダンボールの中に帰った……いや、なんでダンボールの中に入るんだよ。
「ブシドーです!」
あ、イヴ先輩に運ばれていく……。力強いなぁ。
「……気をとりなおして、もう一回」
あ、もう一度をもう一回に言い直した。
「わかりました。…チョココロネ♪」
「流石、紗夜ちゃんの息子さんといったところね。なかなかに筋が良いわ」
「?」
「紗夜ちゃんはモノマネや演技が上手いの、それも日菜ちゃんよりね」
「そうなんですか…」
「ええ、次は悲しみのチョココロネね」
悲しみのチョココロネ……何それ。悲しみ、悲しみ……か。あ、だったらチョココロネが売り切れてない時のりみさんの感じでいけそうかも。
いくぞ!
「…チョココロネェ」
「文句なしの演技よ。じゃあ次は……」
〜1時間後〜
「これでチョココロネ♪マスターね」
「嬉しくないんですけど……」
チョココロネを何回も言うという苦行が終わった。
「次は、ふぇぇ…でいきましょう」
「ふ、ふぇぇ…」
「まったくもってダメよ!生半可な気持ちじゃダメ。もっとふぇぇ…らしく!」
「…………。」
と、いった具合である。
そう、ふぇぇ…だけやたらと指導に熱が入っていたのだ。
なんだよ、ふぇぇ…らしくって。
そしてその日のレッスンが終わる頃には妥協点をもらったのであった。
………あ、キーボード練習出来てねぇ。PAも習ってないし……。
〜小学校入学まであと6日〜
NEW!
演技……チョココロネ♪とふぇぇ…ならいけます!
………え?いらない?
どうでしたか?
少々ふざげすぎたかもしれません……。
よろしければ感想やご指摘待ってます。
ありがとうございました。