メンタルモデルになってネギ魔の世界に転生するお話   作:照明弾P@ハーメルン

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#02

 学園長が自己紹介をしてくれた訳なんだが、私は返事を返せないでいた。何故かって? いや、マジで学園長って人間なの? 流石に原作を知っているから凄い頭しているのは分かってはいたが、それはあくまでも前世で見た漫画の中のお話。いくら分かっていても現実でこの人を見ると妖怪にしか思えないのだが。

 

「ほ? 随分驚いておるようじゃがどうかしたかの?」

 

 学園長が私の表情を見て尋ねてくる。いや、貴方のその頭のおかしな大きさに吃驚したんです。はい。

 

「……高畑先生。失礼だが目の前にいるのは妖怪か何かか?」

「フォッ!? ワシはれっきとした人間じゃぞ!? のぅ、タカミチ君」

「……あ、あはは。キリシマさん。この人はこれでもちゃんとした人間ですよ」

「そうなのか……」

 

 うん。それは知ってるけど一応ね? 始めて学園長にあったときのテンプレみたいな感じで言っただけなんだよね。てか、学園長が自分の事を人間っていった時の周りの人達の表情がとっても認めたくないといった表情だったんだけど。学園長ェ……。

 

「ごほん。……さてお嬢さん。出来れば自己紹介をしては貰えんかのぅ」

 

 学園長が軽く咳をしてから尋ねてくると同時に、さっきまでの緩んでいた部屋の空気が一変した。私の左右に並ぶ人達から警戒心や敵意を感じながら、私は口を開く。

 

「……これから自己紹介しようというのに、随分と警戒されているのだが?」

「それはすまんのう。じゃが、ワシ等も警戒せねばならない理由があるのじゃよ」

 

 学園長にそういわれてしまうとこっちとしてはぐうの音もでない。周りの魔法関係者がこんなにも警戒している理由は、私にあるからだ。なぜなら私は麻帆良には転生した事で居る訳だが、学園長側からすれば見たこともない人物がいつの間にか麻帆良の地に侵入していた事になる訳だからだ。それに私を発見した人物がこのか達であった事がここでは悪く働いてくる。近衛このかは学園長の孫娘だし、彼女の持つ膨大な魔力量の関係で、私は学園側に対して秘密裏にこのかに接触を図ろうとした人物と思われても仕方ないからだ。

 私はこの状況から自身がいかに学園側に無害を説明しなくてはいけない。なんという無理ゲー。でもやるしかないんじゃな。これが。

 

「……分かった。私の名はキリシマ。霧の艦隊(Fog Fleet)の一体だ」

「ふぉ?霧の艦隊のぅ……ワシの聞き違いでなければ、キリシマ君は自身の事を一体と言っておったが?」

 

 学園長が私の言った言葉について確認を取る。学園長は自然体で聞いてくるから答えやすいんでけど、左右に居る人達からの圧が凄くて説明し辛い…。てか、いまから切り出す事を聞いたら過剰反応するんだろうなぁ…。うぅ。

 

「そうだ。今アンタ達の前に居る私だが、本来の姿ではない。この姿はメンタルモデルといって、人間と意思疎通を図る為の姿に過ぎない」

「なるほどのう。お主の本来の姿とは一体どんなものなんじゃ?」

「見せたいが、此処では直接は見せられない。映像データなら見せられる」

「それでもいいので見せてもらえんじゃろか」

 

 ここまでの話し合いは概ね安全にクリア…。だけど次が問題なんだよね。相手に信用して貰える様にこっちの情報をある程度公開するにしても、それを信用して貰えるかどうかは相手次第だし。それに麻帆良の魔法関係者って排他的な面があるからなぁ。

 

「わかった。……まず言っておくが、こちらには攻撃する意思は無いからな」

「うむ」

 

 とりあえず左右の人達、魔法関係者を見渡してから学園長に確認を取る。学園長は頷いてくれたので、私は原作やアニメでキリシマ達メンタルモデルが展開している輪の様なものを、自身の船体情報を見たいと思い浮かべる。

 すると、私を中心に原作と同じ様に輪が展開された。やった! と喜んだのもつかの間。周りの魔法関係者が一斉に得物を構えたでござる。表情には出してないが怖いんですけど!? てか学園長早くオサメテ!

 

「これ、皆武器を下ろすのじゃ」

「ッ! しかし学園長!」

「ガンドルフィーニ君。彼女があえて先に攻撃の意思はないといったのじゃ。警戒するにしても今のは過剰反応じゃよ。ほれ。皆も武器を下ろしなさい」

 

 学園長が皆に武器を下ろす様にいうと、魔法関係者の一人であるガンドルフィーニが反論した。しかし、学園長の言葉に渋々といった様子で彼は武器を下ろした。ガンドルフィーニが武器を下ろした事で、他の魔法関係者も武器を下ろした。

 

「いや、此方の者がすまない事をした」

「いいさ。言った所でそういった反応をされるだろうとは予測していた。話を戻すが、本来の私の姿はコレだ」

「こ、これは……!」

「戦艦……だと!?」

 

 組織の長として謝罪する学園長に応じながら、私は全員が見えるように大きめの画面に自身の船体の姿を映す。画面には、旧帝国海軍金剛型戦艦四番艦・霧島の形状をした船体が映っていた。それを見た学園側の人達は皆驚きの声を漏らしていた。

 

「コレが私の本来の姿だ。正式名称は霧の大戦艦キリシマ。形状は旧帝国海軍、金剛型戦艦の霧島を模している。そして、ここに居る私が、大戦艦キリシマのメンタルモデルという訳だ」

 

 学園長室にいる全員に確認を取るように言うが見せた情報がアレすぎて返事が返ってこない。少し寂しい思いをしたが流石というべきか、いち早く再起動したのは学園長だった。

 

「キリシマ君。さきほど君は霧の艦隊の一体と言っておったな。つまり、君のような存在が他にも存在するという事じゃな?」

 

 学園長が真剣な表情で聞いてくる。恐らく組織の長として、又魔法使いの一人としてこっちの戦力を測りにきているのだろう。正直に言えば、他には存在しない。何故って、此処は魔法先生ネギまの世界だからだ。決して蒼き鋼のアルペジオの世界ではない。だがら安心していいよといってもいいが…私としては自分に有利な条件を得られるチャンスとみた。

 

「ああ。私の知る限りでは旧帝国海軍の名を冠した艦は大体存在する。コンゴウ、ナガト、ムサシ、ミョウコウその他大勢だな」

「なんと……」

 

 私がそう答えると、学園長の表情が愕然としたモノに変わる。魔法関係者も同じくだ。むむ、ちょっと脅しっぽくなってしまった様だ。ここはフォローをしなければ。

 

「私がいうのもアレだが、安心していいぞ。恐らく、私以外目覚めている者はいないからな」

「ふぉ? そうなのかの?」

「ああ。本来なら、私達霧の艦隊はもっと先の未来に目覚める様に命令されていた。だが、命令…私達側ではアドミラリティ・コードと呼ばれるモノが、私のだけ何らかの問題(バグ)によって、この時代のこの地(麻帆良)で覚醒するようになっていた」

 

 実は全部嘘だけど、それっぽく説明する。学園長側は未知の存在である私の話を聞いて判断しなきゃいけないんだし、こっちの都合のいい様に説明させてもらうぜ!

 

「君達が目覚めるのは先の未来だとして…目覚めた君達の取る行動はなんじゃ?」

「私達は兵器だ。覚醒したときに伝えられる命令によるだろうな」

「ふうむ……」

「ちなみに私に下された命令は……『人間を観察せよ。』だ。何故アドミラリティ・コードが私に人間を観察させるのかは分からんが、恐らく他の仲間が目覚めた時に下す命令の判断材料にするのだろう。観察対象を攻撃対象にするか否かと言った所か」

「貴様ッ!」

 

 原作では人間を海上から追い出せ的な意味合いだったが、そんな事言ったらこの場で袋叩きにされかねない。ここは人間を観察し、後に仲間(存在しない)に下される作戦の内容、そして未来の人間の運命にも繋がると仄めかす。するとすぐさまガンドルフィーニが私に対して噛み付くように声を荒げた。

 

「私に噛み付かれても困るのだが」

「ガンドルフィーニ君。落ち着きなさい」

「しかし学園長!」

「黙らっしゃいッ!」

「ッ! ……くっ」

 

 ガンドルフィーニを横目に見ながら、学園長に言うと、学園長が彼に落ち着くように言う。しかし、熱くなったままのガンドルフィーニに学園長の雷が落ちた。

 

「……キリシマ君。君は下された命令にどう動こうとしているのかね?」

「……私としてはこの地で命令を遂行したいと思っている。無論、其方がソレを許可してくれたらだが。条件にもよるが、幾らかは其方に譲歩してもいい」

 

 急に雷を落した学園長に内心驚きながらも、ついに待ち望んでいた言葉を学園長から引き出した。私は学園長の言葉に対し、あらかじめ言おうとした言葉を言った。

 

「……此方は居住と戸籍を用意しよう。そして雇い先として君にはこの都市の警備員として雇い入れようと思う。また、依頼という形でじゃが我々に協力して貰いたい」

 

 学園長の言葉に魔法関係者がざわざわと騒ぎ出す。私としては随分と嬉しい条件だが、あっち側からすれば条件が良すぎるのではないかと疑問視しているのだろう。学園長も魔法関係者達の思いを組んだのか、「ただし」と条件を一つ付け加えた。

 

「君を一ヶ月間程、監視させてもらう。どうじゃ?」

「それで構わない。宜しく、学園長」

 

 学園長から君の事を監視させてもらうよと言われたが、私としてはバッチ来いである。何故かって、それは今はまだ原作が開始されていないからだ。その理由はこの場にネギが居ない事と、初めて高畑先生にあったときに彼が2-Aの担任といったからだ。ネギが居なければエヴァも行動を起こさないから平穏な生活になる。私はドタバタな原作、ネギが3-Aの担任になるまでは精々2-Aの面子と顔合わせでもしたり、お茶なんかしたりしてすごそうと決めているのだ。

 

「うむ。宜しく頼むぞ。キリシマ君。刀子君、すまないが彼女を此処に書かれた場所に送ってくれんかのう」

「はい……はい、分かりました。キリシマさんでしたね。着いて来て下さい」

「ああ」

 

 学園長が魔法関係者の中の一人―――たしか葛葉刀子(くずのはとうこ)だったか―――を呼び、二三話した後、彼女はそれを確認した後、着いてくる様に言われた。私はそれに頷き、彼女に着いて行く事でこの場から退出しようとした時だった。

 

「学園長」

「刹那君。どうかしたかね?」

 

 刀子さんが学園長室のドアに手をかけた時だった。後ろの方から誰かが学園長に声をかける。私は声がした方に顔を向けると、其処には手を上げた桜咲刹那(さくらざきせつな)がいた。あー。なんか先が読めるぞー。きっと私も刀子先生についていってもいいですかとか言うんだろうな。

 

「私も刀子先生についていってもよろしいでしょうか?」

「ふむ……いいじゃろう。着いていきなさい」

「ありがとうございます」

 

 うん。案の定でした。そして学園長もあっさりそれを許すと、刹那は学園長に頭を下げた後、私の後ろについた。刀子先生は私の後ろに刹那がついたのを見るとドアを開けて部屋を出て行ったので、私もそれについていった。

 

 

          ◆

 

 

 私が学園長に無理を言って同行を申し出たのは、目の前を歩く彼女を見極めたかったからだ。かなり肌の露出の多い服装をした、自分の事をキリシマと名乗った彼女は、全ては理解できなかったが、自分は兵器だと言った。私個人の意見を言わせて貰うなら、兵器という危険な存在である彼女を、今すぐにでも排除すべきだと思っている。しかし、学園長はそれをしなかった。別に学園長の判断に不満は無い。あの人なりに彼女の話を理解して、学園側に不利益が出ない様に話を纏めたのだろう。だが、私はこのかお嬢様の護衛だ。はっきり言って、私は彼女が信用ならない。

 学園を出てから私達が向かっている先までの間、私はどんな些細な行動でも見落とさない様に彼女を見張っていたが、彼女はただ刀子先生の後をついていくだけだ。暫くして、刀子先生が足を止めたので、私と彼女も続くように足を止める。視線を彼女から前に向けると、そこには少し古ぼけたアパートが建っていた。

 刀子先生が振り向くと、キリシマさんに部屋の番号と部屋の鍵、そして携帯電話を渡し、明日の朝に学園長から呼び出しがある事を告げる。彼女はそれに頷きながら渡されたものを受け取ると、彼女がものを受け取ったのを確認した刀子先生はそれではといって足早に去っていった。

 この場に彼女と二人きりにされてしまった私は、呆然としてしまったが、彼女が部屋へ向かおうと動いたのを見て、私は慌てて彼女を呼び止めた。

 

「待てッ!」

「……何だ?」

 

 呼び止められた彼女は表情を変えずに私の方を向く。私はそんな彼女に聞きたかった事を告げる。

 

「……このかお嬢様とあったのは偶然か?」

「ああ。全くの偶然だ」

「……本当だな?」

「嘘をつく理由が無い」

「「……」」

 

 私の質問に彼女が直ぐに答えるが、私はあえてもう一度尋ねる。直ぐに彼女から返事が返ってきて、お互いに相手の表情を窺う。暫しの間、彼女の表情を窺っていたが、彼女の一切変化の無い表情に、私は彼女の兵器としての一面を感じた。そしてこれ以上は私に得るものはないと理解した。

 

「……このかお嬢様に近付くな。もしお嬢様に危害を加えようとするなら……容赦はしない」

「……」

 

 そう、どんな存在であろうと、お嬢様に仇なす存在は私が許しはしない。たとえそれが未知数の存在だとしても。私は彼女にそれだけ告げて、その場を去ることにした。

 

 

          ◆

 

 

 刀子先生の後をついていった先に見たものは、少し古ぼけたアパートでした。ちょっと外見が残念だが、学園側が私の為に用意してくれた場所だ。何も言うまい。そんな感想を抱いてたら、振り向いた刀子先生から部屋の番号と部屋の鍵、そして携帯電話を渡された。何でも、学園長から明日の朝に今後の事について呼び出しがあるらしい。その為の連絡用の携帯だそうだ。刀子先生から「わかりましたか?」と言われたので頷いてみせると、それを確認した刀子先生はそれではといって足早に目の前を去っていった。なんか用事でもあるのかしら?

 

 ススッと帰っていった刀子先生に呆然としてしまったが、暫くして我に返った私は、与えられた部屋を見てみようかなと思って部屋の方に足を向けた時だった。

 

「待てッ!」

「……何だ?」

 

 後ろについてきていた刹那から急に呼び止められたでござる。いや、彼女が着いてきてた以上、何か私に言いたい事があるんじゃないかと思ってはいたけどね? 何かというか十中八九このかちゃんの事だとは思うけど。

 

「……このかお嬢様とあったのは偶然か?」

 

 うん。知ってた(予知)。しかしなんて思考の読みやすい()なんだろうか。

 

「ああ。全くの偶然だ」

「……本当だな?」

「嘘をつく理由が無い」

「「……」」

 

 私がこのかちゃんに何か目的があって接触したんではないかと疑っている彼女だが、ハッキリ言ってあれは全くの偶然だ。私にこのかちゃんをどうこうしようなんて、そんなやましい考えなんてない。それに、個人的には千雨ちゃんやハカセちゃんあたりと接触したかったです。いや、このかちゃん達図書館探検部の皆と会えたこと自体はとっても嬉しかったが、こうなる事が予想出来てたから……なんとも複雑な気分である。兎に角そんなにじっと睨みつける様に見つめられても困る。本当、嘘なんてついてないってば。

 

「……このかお嬢様に近付くな。もしお嬢様に危害を加えようとするなら……容赦はしない」

 

 漸く口を開いたと思ったらこのかちゃんに近付くなといわれたでござる。幾ら彼女の護衛だっていってもそれは越権行為じゃないかな……? そんな事を内心で呟くが、言葉には出さない。だってこの件にこの場で口出ししたら余計面倒な事になりそうだからである。彼女はそれだけ告げると、もう用事がないのか、私に背を向け去っていった。

 

 一人でアパートの前に立っているのもアレなので、刀子先生に言われた部屋へと向かう。与えられた部屋は201号室、階段を上ったら直ぐの部屋だ。貰った鍵をドアにさして鍵を開けて部屋に入る。

 部屋の感想は外見とは違いかなり住み易そうだ。トイレ、お風呂、台所があり、広くは無いが部屋も広間と寝室+押入れまである。今はカーテンがない為に広間は外からは丸見えな状態だが、光が良く入るいい部屋だ。しかも備えつきで布団と小さいながらも冷蔵庫まである。冷蔵庫は当然中身は入ってないが。

 学園長に感謝の念を送った後、私は広間に大の字で横になった。寝るにはまだ早すぎるのだが、如何せん部屋にはテレビなど存在しない。部屋には布団と冷蔵庫しかないから暇を潰す様なモノがない。

 

 暫くは今後どうしようかな~なんてぽけーっと考えていたが、突如ティンと来た。

 

 そうだ。自分の事を調べようと。

 

 よくよく思い返してみれば、転生初日から原作の主要人物と遭遇したり、学園長との話し合いとかで転生したらまずすべきである自分の持つ能力の把握をしていなかった。これでは慢心した結果がこれだ! な結末を迎えかねない。そんな事は御免である。学園長室でやった様にこの身体の能力(スペック)についての情報を調べてみる。すると、驚愕の情報を発見した。

 

 ……調べていたデータに神様よりと名前のついたデータを発見したのだ。それを調べてみると幾つかの画面とテキストデータが表示される。私は表示されたテキストデータを確認した。

 

『どうも。神様です。ご要望の通りの特典を貴女に与えました。このデータファイルは与えた特典について説明する為のものです。まず、特典であるキリシマになりたいについては、目が覚めた後にご自身の目で確認したと思います。メンタルモデルとしてのコアの演算能力に関しては本家の1.5倍程強化してあります。また、ナノマテリアル、弾薬の補給に関しては表示された画面の一つに砂のアイコンの横の数値があると思われます。それが、貴女が現在使用可能なナノマテリアル保有量です。船体の展開、攻撃時の弾薬消費、破損部位の修復、様々な行為を行う度に、そこにある数値から行動に使用するナノマテリアルが消費されますが、時間経過と共にそこの数値は増加していきます。また、ナノマテリアルの保有量に関しては、上限は存在しないので、ナノマテリアルの使用を抑えれば、貯蔵も可能です。最後に、個体での合体超重力砲に関しては、使用自体は可能ですが、お奨めできません』

 

そう描かれたテキストデータを読みながら、表示された画面の幾つかを確認する。初めに見た画面は、ナノマテリアルについてのものだ。ナノマテリアルを示す銀色の砂を盛った様なアイコンの横には数値にして18万tもの量が表示されていた。他の画面には、メンタルモデルとして行える事を理解する為のインストールプログラムだった。使用方法は寝る前に、画面の実行ボタンを押すだけ。そうすれば、寝ている間にデータを取得し、朝にはメンタルモデルが行える事について全てを理解した状態になるらしい。のこりのアイコンにはどのような行動をする事で、ナノマテリアルがどれくらい消費するかが表示されていた。其処には船体を展開するのに必要な量や、弾薬補給に必要な量など様々な数値が書かれていた。そういった情報を調べているうちにいつの間にか時間は過ぎていき、気がつけば真夜中になっていた。

 明日の事もあるので、私は渡された携帯を側に置き、布団に横になる。そして、先ほどのインストールプログラムを実行すると、直ぐに眠気に襲われ、私はそのまま眠りにつくのだった。

 

 

 




誤字の指摘・感想・書き方のアドバイスなど、御座いましたら宜しくお願いします。




12月4日…活動報告をご覧になって頂けると嬉しいです。
12月8日…アドミラルコード→アドミラリティ・コードに修正。
12月12日…アドミラルコード→アドミラリティ・コード
12月12日…アドミララリティ・コード→アドミラリティ・コードに修正。
2月14日…用語の統一。 超重砲 → 超重力砲 に統一。
2月14日…文章の一部追加

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