“結界師”として頑張ります?   作:星月 悠

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まだ過去にすら触れてません。本当に転生する前の会話のみ。すぐに続き書きますからね……


白い空間の中で

「……こんにちは?」

「はいこんにちは。自分がどうなったのか覚えてる?」

 

目を覚ましたら真っ白な空間の中にいました。目の前にいた男の子につい挨拶しちゃいましたけど、普通に挨拶返ってきましたよ。自分がどうなったのか……?確か、

 

「……老衰で私死んだと思ったんだけどねえ。なんで私目を開けているのかしら?」

「うん、死んだよ。ちゃんと寿命でね。でも君は神の戯れの結果、転生出来るようになったんだよね」

「あらまあ」

 

神の戯れで転生出来るようになるって本当に気まぐれね。まあ私が何か言ってもこの事が変わるとは思えないんだけどねえ。とりあえず何も言わずに静かにしてると、何故か目の前の男の子が戸惑うような表情を浮かべていた。なんでこの子が戸惑ってるのかしら?

 

「どうかしたの?」

「いやどうかしたのじゃなくて……怒ったりしないの?」

「あら、何処に怒ればいいの?死んだのにさらに生かされること?神の戯れに巻き込まれたこと?」

「僕としては全部って言いたいんだけどなあ!?心広過ぎない!?」

 

何故か男の子(多分神様なんでしょうけど)が叫んじゃったわ。自分の一生に後悔することは特にないし心残りといえば残してしまった娘達かしら。子供に恵まれたお陰で家は本当に楽しかったし最期は眠るようだったわ。この子に文句はないのに……

 

「あのね、本当に文句はないのよ?それに神様ってそういうものでしょう?」

「そ、そうだけどお……」

 

犬の耳がついてたらへにゃんとしてるのが見えるくらいに沈んでる男の子の頭を撫でる。この子とても優しいのねえ。つい孫にするようにしちゃったわ。

 

「じゃあ転生先のこと決めちゃいましょ?……といってもどうしようかしら」

 

転生すると言っても娘達がいるところに戻るのも何か違うと思うのよねえ。本当にどうしようかしら。

 

「あっ、転生先は今までいた世界線とは違う場所になるのは決定事項だよ」

「あら、そうなの?ならおまかせしてもいいかしら?」

「え!?僕に!?」

「ええ」

 

男の子が嬉しいこと言ってくれたわ。会いたい気持ちもあるけど私は一度死んでしまった存在だもの。それに初めてのことだし老人ながら好奇心も多少はあるのよ?それに私結構賭け事好きだったのよね。お金をかけたことはなかったけど。

ニコニコ言った私に男の子がわたわたしだしちゃったけどそれも一興よね。それに人間産まれるときはそんなものよ。何処におちるのかは決められない。

 

「えっと、じゃあくじ引きで……」

「あら、面白いわ。……まあ、凄い量ね」

「何とかなります……!えい!」

 

男の子がくじ引きで決めると言った瞬間男の子の横に凄く大きな箱が現れた。これがくじらしい。これでも削ったというのだから凄いわ。男の子が勢いよく突っ込んで引っこ抜いた手には一枚の紙が。

 

「……ふむ、この世界ならもう1つひいてもいいですね。……とうっ!」

 

紙を見て何か思ったのかもう一度箱の中に手を入れ、紙をひいた。何処が当たったのかしら。楽しみだわ。

 

「えっと、一応結果を教えますね。さすがに説明くらいはさせていただこうかと。」

「あら、いいの?教えちゃって」

「ランダムでしたからね。世界線の説明をちょろっとしても怒られませんよ」

 

どうやら決まった場所について少し教えてくれるらしい。教えてもらえないかと思ってたわ。確認を込めてきくと男の子は舌を出してピースをしてきた。本当に大丈夫みたい。

 

「えっとですね、まず転生先が『僕のヒーローアカデミア』という世界線ですね。そこでは“個性”という超身体能力?みたいなものを持つのが普通なようです。それで貴方の“個性”を決める際にもう一度引いたくじが『結界師』だったので、もうそこの主人公が使える力をそのまま“個性”と設定しました。

その先の知識は転生して少しずつ与えていきますね。なんせ貴方の記憶をそのまま引き継いでもらうので更に入れると転生先の脳がもたない可能性もありますので」

「そうねえ。私の記憶はそのまま持っていかないとなの?」

「すみません、それも決定事項なんです……」

「あらあら、そんなに落ち込まないで?大丈夫よ。気にしないで」

 

つらつらと話されたけど私はちゃんと理解できたみたい。“個性”って言ってたけど多分私の知識そのままの意味じゃないのでしょう。というか赤ちゃんからなのね。今の記憶ちゃんと残るかしら。基本的に3歳より前の記憶って記号として脳が覚えられないから定着出来なくて忘れちゃうのよね。あら?でも私の記憶があるなら別に消えたりはしないわね。なら心配ないかしら。

またへにゃんと沈んだ男の子の頭を撫でながら怒ってないことを言う。この子凄くいい子なのね。本当に孫みたい。年上かもしれないけどつい優しくしちゃうわ。

 

「あ、」

「?どうかしたの?」

「すみません、時間が来てしまったみたいです。これから転生の準備を始めますね」

「あら、そうなの。残念だわもう少しあなたと話していたかったのだけど」

「……絶対会いに行きますね!それまで少しのお別れです。大丈夫ですよあっという間ですから!」

 

男の子が上を見て声をもらしたから聞くと時間が来てしまったみたい。もうそんな時間だったのね。残念に思ってると男の子が頬を赤らめて興奮した様子ではきはき話した。どうやって会いに来るのか分からないけど楽しみだわ。

少しすると身体にふわっとした感覚を感じた。多分これが転生の準備が完了した証拠なんでしょうね。

 

「じゃあちょっとのお別れね。また会いましょう?」

「はい!その時は僕の名前も呼んでください!」

「ええ、楽しみにしてるわ」

 

満面の笑みを浮かべた男の子を最後に意識が遠くなっていった。

 




おばあちゃん:老衰というか寿命でちゃんと亡くなった。本人は大変満足したらしい。普通に人生送ってきたけど好奇心がうずいて結構色んなことに手を出していたハイスペックおばあちゃん。
転生後の情報はまた次話で

男の子:おばあちゃんは神様だと思ってたけど本当は神様の眷属。元人間。だから厳密に言うと神様ではない。上司に振り回される部下でおばあちゃんに優しくされてちょっとほろり。のほほんとしてるおばあちゃんに「心広過ぎない!?」となってびっくり。全力でおばあちゃんのところに行くらしい。
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