…ああああ!!果南ちゃんと曜ちゃんが怒ってる!!
ごめんねぇぇええええ~!!!
悠くんがまだ元気な時のお話です、悪しからず!
※鞠莉の分岐ルートの続きだと思ってください
「なぁ、鞠莉?」
鞠莉「何かしら、悠~?」
「誕生日だけどさ…なんか欲しいものある?」
もうすぐ鞠莉の誕生日…なんだけど…。
(何贈ったらいいか全く分からねぇ…)
高価なものだったら何でも…って訳でもないし…。
かと言って、贈られて困るものだったら嫌だし…。
鞠莉「ん~…何もいらないわね」
「…え、ほんとに?」
意外だった。
鞠莉なら【悠の子供と家!】とか言ってきそうだと思った。
「いや、でもそれだと誕生日の意味が…」
鞠莉「ノンノン、分かってないわね~悠~♪」
「え?」
鞠莉「物を貰う、あげるが誕生日って訳じゃないわよ?
一緒に居れるだけで幸せってあるものよ?♪」
「…深いなぁ…」
こういう所は大人の女性って感じだよなぁ。
鞠莉「そ・れ・に~♪」
「んあ?」
鞠莉「悠からは沢山貰ってるし~♪」
いたずらっぽい笑顔を浮かべながらお腹をポンポン叩く鞠莉。
「だああああ、そういう事を簡単に言うな~!
というか、果南やダイヤも見てないで助けろ~!」
ダイヤ「いえ、これは…」
果南「もう夫婦漫才だよね…」
鞠莉「さっすが2人とも分かってるわね~♪」
得意げに笑いながらハグをする鞠莉。
2人も止める気が無いようだ。
鞠莉「…あ、そうだっ♪
悠?決まったわ誕生日プレゼント♪」
「…この展開で嫌な予感しかしないんだけど…」
────────────────
鞠莉「悠、紅茶♪」
「…はい、鞠莉お嬢様…………って、なんで執事なんか!」
鞠莉「あら、口答え?」
「…い、いえ、滅相も…」
こめかみの辺りがピクピクしてるが気にせず鞠莉の相手をする。
鞠莉が言ってきたプレゼントはこうだった。
【1日執事としてエスコートする事♪】真意は分からない。
ダイヤ「似合ってますわよ、悠さん♪」
果南「もう鞠莉の執事として一生養ってもらえば?」
「それはっ……!!………あり、かも…?」
鞠莉「あら、マリーはいつでもウェルカムよ?」
「…って!それじゃ男の威厳が!」
鞠莉「まぁ、悠ならそう言うわよね~」
果南「冗談を真に受ける辺りが悠らしいけどね」
「…みんなして茶化すなや…」
鞠莉「悠?マッサージお願い♪」
「はいはい、お嬢様…」
鞠莉とダイヤがニコニコしながらこちらを見てくるのを気にしつつ俺は鞠莉の肩をマッサージしていた。
「…というか、誕生日は明後日だよな?…やるのなら明後日の方が良かったんじゃ…」
鞠莉「悠ってば、な~んにも分かってないのね~…」
ため息をする鞠莉…どうやらこの要求はただ鞠莉がして欲しいからという訳では無いようだ。
鞠莉「まぁ、ずっとマリーに仕えるのは冗談として…
悠はマリーの伴侶になる人よ?これは決定事項、決して逃がしたりしないわ~♪
…なんてね、本当は…カッコイイ悠が見たかったのよ
将来、スーツが似合う…悠をね」
「…鞠莉…」
鞠莉「…素敵よ、悠…とっても…///」
「…まだ2日早いけど…誕生日おめでとう、鞠莉
心配すんな、逃げたりなんかするつもりは無いよ
…むしろ、これからもずっと一緒だ」
鞠莉「合格よ、悠…///
それでこそマリーに相応しい男性よ…♪」
果南「あの~………」
ダイヤ「私たちがいるのをお忘れで…?」
「「……あ」」
果南「よくそんな言葉言えるよね…聞いてる方が恥ずかしくなるよ~…///」
ダイヤ「私たちは席を外しましょうか…///」
「……あ、あはは…」
鞠莉「ねぇ、悠?」
「……どうしたの?鞠───」
振り返ると鞠莉が口付けをしてきた。
鞠莉「…大好きよ///」
「…あぁ、俺もだ」
果南とダイヤが気を遣ってくれた2人きりの時間。
お互いを気持ちを確かめ合うように何度も口付けをする俺と鞠莉だった。
鞠莉誕生日おめでとう!!
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