Aqoursな日々   作:A×K

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「あーなーたーねぇー!」
「あ、はい…ダイヤさん怖いっす…」
「ぶっぶーですわー!」
「ほら、千歌さんだってこう言って……ってそれは私のセリフですわ!」
「すいません…ほんとすいません」
「それで、今回は?」
「いや、仕事が忙しかったんですよ…果南さん」
「マルインパクトするずら?」
「い、嫌っす…」
「じゃあ堕天?」
「それも嫌っす…」
「まぁまぁ、次回から気をつけて、ね?」
「梨子ちゃんまじ天使…!」

ということで更新遅れてすいません…!


第11話

「ごめん、皆おまたせ」

「あー、遅いよ悠くん!」

「あはは、ごめんごめん」

「どこか用事あったの?」

「うん、まあ少しね…そっちは?」

 

「うんっ、順調だよ!」

自信満々に敬礼をする曜。

 

「やっぱり踊るのって楽しいね、ルビィちゃん」

「うんっ!」

顔を合わせて笑顔で答える花丸ちゃんとルビィちゃん。

 

「ヨハネともなればこれくらい当然よね♪

もうリトルデーモンのみんなもヨハネの虜ね♪」

ギランっと独特のポーズを取る善…ヨハネ。

 

「…………」

一方、どこか不安な梨子。

 

「…梨子?」

「あ、う、うん。私も大丈夫だよ」

「…そうか?」

どこか焦るように答える。

「千歌達頑張ったんだからね!」

「よーしよし、よく頑張ったな~」

頭を撫でる。

周りからの視線が若干痛い。

 

「仲良いずら~」

「ヨハネに挑戦状かしら…」

「あ、あはは…千歌ちゃんは昔から甘えん坊だからね…」

「ルビィも昔はお姉ちゃんにやってもらってたな…」

「……………」

 

「今日はこれくらいで解散しようか」

「そうだね、私は少し砂浜走ってようかな」

「あ、私も一緒に走るー!」

 

「マルはもう少し自主練しようかな…」

「ふっ、しょうがないわね。

ヨハネも手を貸してあげましょう」

「善子ちゃん、やっぱり優しいねっ」

「だからヨハネよ!」

 

 

「あはは…みんな練習のあとなのに元気だなぁ」

「……そ、そうだね」

「梨子はどうしたんだ、元気ないぞ?」

「あはは…ちょっと……ね……」

「良かったら話聞くよ?」

「じゃあ…少し場所変えよっか」

 

 

────────────────────

 

連れてこられたのは音楽室。

ピアノの前で座ると少しピアノを弾き始めた梨子。

 

静かに近くに座り、響くピアノの音に耳を傾ける。

流石賞を取るくらいの腕前だ。

聞いてて心が落ち着く。

 

「……ふぅ」

2分……いや、それ以上長く感じた。

「私………ね」

「うん?」

「歌うのが…あんまり得意じゃなくって…」

「…だから、元気がなかったのか?」

 

静かに頷く梨子。

「足引っ張っちゃったらどうしようって…」

「何だ、そんなことか」

「そ、そんなことって…!

私にとっては……!!」

「梨子は綺麗な歌声してると思うけどな」

 

「………えっ?」

「だーかーら、綺麗な歌声してるって」

「そ、そんなこと…」

「あるよ。

梨子がないって言っても俺はあるって言い続けてやる」

 

「…ど、どうしてそこまで言えるの?」

「試せば分かるよ……なにか有名なデュエット曲とか弾ける?」

「じゃ、じゃあ…この前ドラマで話題になったあの曲とか…?」

「ん、それならOK」

 

俺の返事を聞き、弾き始めた梨子。

それに合わせて歌い始める。

最初は戸惑ってた梨子だが、Bパートに入った瞬間梨子の歌声が聞こえた。

言った通り、綺麗な歌声だ。

これをこのままにしておくなんてもったいない。

 

 

いつしか、音楽室は2人のステージとなっていた。

 

 

────────────────────

 

そしてその2人をこっそり見る人物達が…。

 

「気になって来てみたけど…あの2人仲良さそうだね」

「私的には、悠くんが歌結構上手いのが驚きだけどね」

「女装して出てもらう?」

「千歌ちゃん、さすがにそれは無理って言うと思う…」

「冗談だよ~…でも梨子ちゃん、楽しそうだね」

「そうだね、これでいい自信につながってくれればいいんだけど…」

 

 

────────────────────

 

 

「………ほらな、歌えただろ?」

「そ、そうするなら最初からそう言ってくれれば…!」

「そうしたら、緊張するだろ?」

 

梨子の両肩に優しく手を置く。

 

「もう少しリラックスしろ、そしたら緊張も無くなる」

「あっ……うん…分かった」

手を置いて数秒後、ボディタッチしたことに気がつく。

さすがに嫌な顔される…かと思いきや。

 

「歌えたのは…その…悠くんのおかげっていうか…その…」

髪の毛をいじりながら喋る梨子。

心なしか顔が赤い。

 

「だから…ね、ライブの時も…しっかり見てて欲しいなって…」

「当たり前だろ、特等席から見させてもらうよ」

「約束だからね?」

「ん、約束だ」

指切りげんまんをし、どちらからともなく笑い合う。

 

「帰ろっか」

「そうだね、すっかり遅くなっちゃった」

「でもいい歌声聞かせてもらったし耳が幸せ幸せ」

「も、もー!掘り返さなくていいからー!」

 

 

 

帰ろうと学校を出た時、梨子が小さな声でありがとうと言った気がしたが…多分気のせいだろう。

 

 

 

 

 

 

 

その帰りのバスの中では2人とも熟睡していた。




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次回、ライブへのラストスパート編

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