「悠くんは浦の星卒業したらどうするの?」
「んー…何も決めてないなぁ…
果南と結婚するために働きに就くけど…」
「このままダイビングショップに継いでくれればいいのに~♪」
「あはは、それもありだな」
「…結構、本気だったんだけど…」
「…え?」
「…ほら、夫婦で…一緒に経営とかって…憧れる…し///」
「…果南…」
「あははっ、まだ結婚してないのにね…///」
「…うん、俺も…そうしたい、かな」
「悠くん…///」
そのためには…泳ぎをもっと覚えないとな。
果南を支えられるように…。
「…じゃあ…結婚式は海であげる!?」
「あはは、私らしく?♪」
「ウェディングドレス姿の果南かぁ…」
「も、もーっ…想像するの禁止っ///」
「すごく似合ってると思うけど…」
「…その…お姫様…抱っことか…期待、するよね…?///」
「…ん、こうか…っ?」
「きゃあ…っ!///」
唐突に果南を持ち上げる。
「ん、意外と軽い…」
「ど、どういう意味~…///」
「いや、大きなの2つ付いてる割には…」
「…これ…悠くんのせいで大きくなってるんだけど…///」
「あはは…揉むと大きくなるってホントなんだな」
「…ふんっ…///
…ねぇ…このまま…少し歩いて…///」
「…ん、仰せのままにお嬢様」
海を見つめ果南をお姫様抱っこする。
耳元で果南が囁いた。
「…ねぇ…悠くん…」
「…どうした?」
「…私…すっごい幸せで…困っちゃう///」
「いいじゃん、幸せで…ありすぎても困んないよ」
「だ、だって…こんな幸せで…夢なんじゃないかって…」
「俺の一途な気持ちが…」
「わ、わわぁ!そういう意味じゃなくて~!///」
「冗談だよ…まぁ、俺も…実感やっと湧いた…感じかな」
果南をすっと降ろす。
「…悠くん…?」
「…でも…これから…2人で探してこうよ、幸せの形
俺と果南にしかない…幸せをさ」
「…っ……///」
片膝立ちで果南の手の甲にキスをする。
「…私で…よければ…///」
「おうっ、もとよりお前以外考えないっつの」
「…ホント…昔から…卑怯なんだから…///」
「なんか言ったか?」
「な、何もないよ!///」
「…あ、そう言えば…母さんが来るってよ…''この後''」
「こ、この後!?」
「スマン、報告が遅れた」
「え、ええっ…それってつまり…ご挨拶って事…!?」
「そういうことになるな…」
「う、うぅ……///」
「遅かれ早かれ…だ、俺が隣にいれば大丈夫だろ?」
「…うん…///」
母さんとマジマジと話したことが無いからだろうか
珍しく緊張した面持ちで家に戻る果南だった。
──────────────────
「いやぁ~、淡島いいところだなぁ…」
「着いて早々に出る感想がそれかい」
「イタリアにずっと居たからねぇ~…
あー、この日本の風景が身に染みる~…」
「…まぁ、いいや…とりあえず…来てもらうわ」
扉の奥にいる果南を呼ぶ。
「は、初めましてっ…松浦果南…です…///」
「…果南と…付き合うことになったから」
「ちょ、息子…ちょい、ちょい!」
「…今度は何…」
腕を首に回しひそひそと話し始める母さん。
「おまっ…あんなグッッッッッッラマラスな彼女…一体どこで…っ!?」
「だあああああ!感想がおっさんなんだよぉ!
というかAqoursのメンバー!見てたからわかるだろおおお!」
「あはは、冗談冗談…しかし、凄いなぁ…このボリューム…」
「あ、あのっ……///」
体を触診する母さん。
女同士とはいえ果南も困惑していた。
「イタリアの雰囲気で母さんがおっさんに…」
「ちっと前まで高校生だった人がこのボリュームは反則でしょ!なんだこれ!発育爆発か!?」
おう、ここのダイビングショップを歩いて15分位のところに同じくらいボリューミーな奴がいるぞ、母さん。
「…こほん、まぁ手が幸せになったところで…」
「2人が左手に付けてるそれは…本気?」
さすが母さん、抜け目がない。
「…俺はそういうつもりで果南の薬指にはめた…
幸せの前払いとしてな」
「キッッザ~…そんなセリフどこで覚えたんだか…」
「うっせ」
「…果南ちゃん?」
「は、はいっ!///」
「まぁ…こんな目の前のことしか目もくれないで怪我とかふつーにして…ヤンチャな藍坊主だけど…よろしくお願いします」
「えぇ…ずっと見てたので…知ってます♪
こちらこそ…よろしくお願いします…っ!」
「え、知ってたの?」
「悠くんの事は十分知ってるつもりだよっ♪」
「幸せそうだなぁ~若いっていいなぁ~」
「とりあえず…卒業したら…果南とこのダイビングショップを…一緒に経営しようかなって思ってる」
「泳げないのに!?」
「少しは泳げるようになったわ!」
「あら、意外」
「どうせ母さんの遺伝だろ…泳げないのは」
「あら、私元々水泳選手よ?」
「「…え?」」
────────────────
帰り際にそう伝えられた一言を果南がずっと面白おかしく笑っていた。
「あははっ…ゆ、悠くん…お母さんが水泳得意なのに…っ…くっ…あははっ!」
「笑いすぎだわ!……でも、俺は泳げなくて良かったと思ってるよ」
「あは、は……ふぇ?」
「じゃなきゃ、果南から泳ぎ教えて貰えなかったからな」
「…///」
「…ん、果南…ハグしよ」
「………うん…///」
後ろから果南を抱きしめる。
「…幸せ…///」
「…俺も…………」
「…これで…ちゃんと認められた恋人…同士だね…///」
「…色々出かけたり…遊んだり…しような」
「…うんっ!///」
嬉しそうに笑った果南。
結いていたポニーテールを解き…サラサラと真っ直ぐ伸びた髪型に戻した。
「…悠くんには…全部、見せたい…///
まだまだ…見せてないところ…いっぱい、あるから…///」
「…ああ、ゆっくりでいい…全部教えてくれ、な…///」
「…この前…ヤキモチ焼きって…言ったけど…私も…結構ヤキモチ焼きだからね…///」
「果南しか見てねぇよ」
「えへへっ…そう言うと思ってた…///」
これから始まる俺と果南が2人で歩む道。
少しずつでいい…ゆっくり…
幸せな道を2人で…作っていく。
左手の薬指に付けた…指輪がその証だから。
果南ルート
Fin
次回!1年生の誰か!
そしてR版にも…動きが…!
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