「…ど、どうぞ…」
「お、お邪魔します…」
案内されたのは聖良の部屋。
物が整理されていて、ライブ用の衣装も飾ってあった。
「あ、あんまり…見ないでください…///」
「あ、ああ…悪い、ついな…
それより、よくすんなり泊まらせてくれたね…
理亞ちゃんとか…親御さんは大丈夫だったのか?」
その質問に聖良が目線を泳がせて答える。
「り、理亞は…姉さまがそれで嬉しいなら…良い…と
…親は…まぁ…大丈夫です…(うぅ、本当は彼氏って嘘ついちゃった…お母さんは喜んでたけど…バレます…よね…)」
「ごめんな、聖良も…気を利かせて…」
その投げかけに今度は首を横に振る。
「い、いえっ!…すごく…嬉しい…です…///」
「…あ、あはは…っ……ん、なんか…照れちゃうな……そろそろ寝ようか?」
「あ、はいっ………………って…悠さん、なぜそこに…?」
俺は部屋の壁にもたれ掛かり胡座をかいて寝ようとしていた。
「…えっ…なんか変だったか?」
「そ、そんな所ではなく!…こちらで…寝てください
さすがに、夜の北海道は冷えますよ…そんな所にいたら、風邪を引いてしまいます」
「で、でも…そこは…聖良の布団じゃ…」
これは……そういうこと、か?
「…で、では…一緒に…寝てください…っ///」
「聖良が…良いなら……」
「…私が…したいんです…///」
そう言って一足先に布団に入り、俺が布団に入るのを待つ聖良。
「…じゃあ…失礼します…」
隣に寝かせてもらうと…さすがに2人はいると少しキツかった。
「…明かり、消しますね…?///」
「…ああ……」
明かりが消え、暗い雰囲気が部屋を包む。
「…なぁ、聖良…」
当然、寝れることも無く、隣にいる聖良に話しかける。
「…は、はい?」
「ごめんな、狭いだろ?」
「…い、いえ…むしろ……なんだか…温かい…です…///」
そう言って笑う聖良。
部屋が暗くても…彼女の笑う顔ははっきり見えた。
「…ん…確かに…温かい…な…」
静かに聖良の手を握る。
「ひゃぁ…っ!?///」
「…なぁ…聖良……」
安心したのか…瞼が重くなる状態と戦いながら話を続ける。
「は、はい…っ?///」
「どうしてだろうな……急にお前の声が聞きたくなったなんて……」
「…わ、私にも…それは……」
「でもな…聖良…の…………声が聞けて…すっごく…安心…でき、た…………」
「…悠さん…?」
「……あり…が……………と……」
そのまま俺は眠りについてしまった。
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【聖良 視点】
「……あり…が…………と……」
そう言うと彼は寝てしまった。
「…悠さん…?…ふふっ、寝ちゃいましたか」
手を握ったまま彼の寝顔を見つめる。
いつもの明るくて優しい顔とは違い、どこか寝顔は幼く…新鮮な感じだった。
「…お礼を言いたいのは…こちらの方ですよ…
悠さんからは…いつも…元気を貰いますし…Saint Snowとして活動してた時も…今も…心の支えです
…面と向かっては…言えませんが……私はいつも、そう思ってました///」
そして、彼が起きないよう…目を瞑り…そっと唇を落とす。
私の初めて…恥ずかしさと…彼にあげたいという一心で唇を交した。
「……寝ている貴方に…こんなこと言うのは…卑怯、かもしれませんが……大好きですっ…//////」
もちろん、彼は返事はしない。
でも、自分の想いを…これ以上閉まっておくのはとても困難だった。
たとえ寝ててもいい…自分の気持ちが伝えられたのなら…。
「…いつか…貴方に…この言葉が言えるように…それまで…私の事…覚えてて…下さいね…///」
「んん…っ……聖……良ぁ…」
「っ……!!//////」
寝言…でしょうか?
…ふふっ、一体私とどんなことをしている夢を…見てるのでしょうか?
「…北海道に…居る時だけでもいいので…悠さんの事…独り占め…させてください…///」
最後にもう一度キスをする。
そして、手を握ったまま…私も眠りについた。
こんなにも幸せな気持ちで…寝れることなんて…初めてだった。
…どうか…この想いが届きますように…そう心に願いながら。
次回、聖良ルートラストです。
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