Aqoursな日々   作:A×K

119 / 145
こちらもお待たせしました!
今回は善子ルートです!

千歌→果南→花丸→聖良→善子
統一性が無いのでお馴染みのA×Kです。


善子ルート
善子ルート① ~不幸体質~


「朝付けていたキーホルダーが…ないっ、ない!!」

「………」

 

「あれっ…飲み物買ったのに出てこない!」

「……………………」

 

「コンビニの自動ドア…毎回…ヨハネだけ反応しない…」

「……………………………………」

 

 

…毎度思うが…なぜ善子はこんなにも不運に見舞われるのだろうか?

…まぁ、幸い…キーホルダーは俺が帰り道に見つけたし…

(いや、まさか…帰りになにか蹴ったと思ったらそのキーホルダーだったし)

 

飲み物は俺が次に買ったら2本ちゃんと出てきたし。

自動ドアは単に故障みたいだったし。

 

それにしても善子は運が無い。

本人も自覚はしているようだが…。

 

「ふっ……これは神が与えし…堕天使ヨハネへの…罰に過ぎない…っ!」

と言う、何ともいつもの感じである。

 

「…なぁ、これっていつからこんな感じなんだ?」

「んー、少なくとも…まるが幼稚園時代に一緒だった頃からこんな感じだったずら」

「…幼稚園時代からかい」

「そうずら

工作で作ったねんどの作品が善子ちゃんのが真っ先に壊れて…

外で遊ぼうと1番に外に出たら雨が急に降ってきたり…」

 

「…………………」

もはや聞いてるだけで同情したくなってきた。

 

「ふふん、ヨハネは…罪な堕天使…そのくらいではめげないわ」

「…ホントーかー?」

「ほ、ほんとよ!…というか、ずら丸も余計なこと言わなくていいの!!」

「わわっ、善子ちゃんが怒る前に…まるは図書室に逃げるずら~っ」

 

その言葉を言い残し花丸は図書室に逃げた。

「…全く…ヨハネはこんな事、年がら年中だから…もう慣れたわ」

「…なあ」

「なぁに、リトルデーモン…?

…ふふっ、さては…ヨハネの虜に………」

「お前……''無理して無いか?''」

「…何よ、急に…」

「…そりゃあ……善子は慣れたって自分で言ってるけど…

やっぱり…その…不運に見舞われるのは…嫌、だろ」

 

「…私は昔から…不幸体質なの

遠足の時も雨…おみくじは常に大凶

…さっきみたいなことも…何回もあるわ」

「…いや、自分で決めつけてるだけであって…そんなことは…」

「あるの。

……まぁ、強いて言えば…貴方が一緒にいると…不運なことも…あんまり、起きないかな…って…」

「…えっ?」

「ふっ…なんてね、ヨハネの気のせいよ

変な話に時間使わせて悪かったわね、リトルデーモン」

 

「い、いや…俺は別に…」

「それじゃあ、次の授業があるし…教室に戻るわね」

「ああ、わかった」

「…………………待ってっ」

「…ん、どうした?」

「…その…話聞いてくれて…ありがとう」

「…どういたしまして、不幸体質でもそんだけ素直なら良いのにな」

「う、うっさい!!!」

 

 

 

 

 

 

──────────────────

 

 

 

【昼休み】

「…えっ、善子ちゃんの不幸体質?」

 

今日のお昼はルビィと一緒に食べている。

その際、話題の一つとして善子の事について聞いてみた。

 

「…確かに、ルビィも何回も見てるよ

ドッチボールの時に顔に思い切りボールが当たったり

悠さんのボールペン足で踏んで折っちゃったり…」

「…通りでひとつ少ない訳だ…」

「ご、ごめんなさい!…隠すつもりは無かったの…」

「いや、ボールペンひとつでそこまでは怒らないよ

…まぁ、隠した本人は今いないし…」

 

「…でも、ね…ルビィも思うの…」

「…?」

「いつか……本当に不幸な事が起こるんじゃないかな…って

…きっと、今までとは比べ物にならないような…」

「……確かに………な」

本人が気づいていれば……いいんだが…。

 

「ところで…なんで悠さんは善子ちゃんの事を?」

「ん?……あー…いや、なんでだろ…」

「ふふっ、悠さん…善子ちゃんのことが気になってるんだね♪」

「気になってる……のかな…」

 

ただ、アイツのことが心配な…だけ、だと思う…。

 

 

 

 

 

 

───────────────────

 

 

 

 

 

放課後、善子の姿は教室には無かった。

部室にも行ったが…鍵が閉まっていた。

 

「んー、今日はもう帰ったのかな…」

特に用って用は無かったけど…何故か善子のことが気になって仕方なかった。

 

「まぁ、せいぜいあるとすればボールペンの件は1つ物申ししないとな…」

なんて、1人で笑っていると、坂を下った所を辺りに善子が居るのが見えた。

 

 

 

「あ、いたいた…っ

ふふーん…少し驚かせてやろうかな…」

俺も少し早歩きで坂を下り、善子の後を追った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あと、数メートルの所辺りで善子の後ろを歩く。

本人に…気づかれないように…そろりそろりと…。

 

(ふふっ……きっと驚くんだろうなぁ……

……………………ん?なんの音だ?)

 

 

 

何かが─────────切れそうな音がした。

視線を向けると…。

 

(……………っ…!!!

木材が…っ!)

建設現場に立てかけてあった木材がメキメキと音を立てて…こちらに倒れ込んできた。

 

 

 

 

 

────────────善子は気付いていない。

「……っ…!」

 

カバンを投げ捨て一目散に善子目掛けて走る

 

間に合うか…っ…!?

畜生…っ…間に合え……っ!!

 

「善子、あぶない!!!!!」

「えっ…………………?」

 

 

 

 

 

 

次の瞬間、ガラガラと木材が倒れる音と…

…ドサッと人が倒れる音がした。




今回はシリアスです。
果たして2人の運命は……。


【ここで作者からお知らせです

まだ3割程度ではありますが…新作小説の案を練っているところです。
Aqoursな日々を全分岐ルート+作者からの総括を経て…新作に移る予定でいます。
もちろん、ジャンルはラブライブの恋愛小説です。

残りのAqoursな日々も新作小説もぜひお楽しみください。】

評価・感想・お気に入り登録よろしくお願いします!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。