(もう新作の予測ついてる人もいるかな??)
概ね、2~3ヶ月かかると言われていた足の骨折も…
医者が驚くくらいのスピードで治っていった。
その結果、1ヶ月と少々で退院することが出来た。
…まぁ、早く退院したかったのにはもう1つ理由がある。
…それは………………。
「毎日お見舞い…ありがとうな、ヨハ子」
「ヨハ子言うな!…ふんっ、そ、そんな言葉で…このヨハネが嬉しくなるとでも?!」
「あはは、顔真っ赤だよ?……っと、善子…もっとこっち寄れ」
「きゃっ…!///」
善子の手を取りこちらに引き寄せる。
ちょうど車道を走っていた車が水溜まりの上を走り少し水が飛んだ。
「…今までの善子なら濡れていたな」
「も、もう…っ……びっくりするじゃない…でも…ありがと…///」
「ふふん、ヨハ子の行動パターンはお見通しだからな」
「な、なんですっ…………!?」
言い切る前に唇を塞ぐ。
「隙、ありすぎ」
「なっ……あ、あああっ……!///」
完全に面を食らったのか、口をパクパク動かしながら
唇を押さえる善子。
「…まぁ、でも…恋人なんだし、これくらい普通…だよな?」
「に、にしても…!
心の準備ってものが…!」
「そこは俺の行動パターンを見通さないとな!」
「…そんなの…無理よ……貴方はいつも予測不能で…ヨハネの心を惑わして……」
「ん、どうした?」
「な、なんでもないわよ!早く学校行くわよ!
リトルデーモン!」
「へいへい」
─────────────────
【善子 視点】
彼は…大怪我をしても私に笑いかけてくれた。
そして、私の不幸を…全て受け止めてくれると言ってくれた。
…正直、半分くらい…信じていなかった。
でも、一緒にいる時間が増えて…気がついた。
(飲み物を買ってくれたり…私がどこに何を置いたとか…よく見てくれてるし…)
彼には言えないが…自分って不幸だな…って思うことが少なくなった。
…むしろ、幸せ…って思うことの方が多くなった。
(本人には…口が裂けても言えないわね…まだ…)
笑う回数も増えて気がするのは…私の気のせい…だろうか?
それとも…彼の…人徳、なのだろうか?
(でも…私…悠の前だと…普通の女の子になってる気がする…)
もちろん、ヨハネという存在も受け入れてくれてる…。
けど…どうしてだろう。
悠の前だと…普通の女の子で居たい。
そう思えるのは…。
「ほんっと…おかしな人…っ」
くすっと私が笑うと授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。
逢いに行こう……私が恋をした…大好きな彼の元に。
────────────────────
「うぅ…まさか雨が降るなんて…」
「善子って雨女なのかなー?」
「う、うるさいわねっ!」
「とまぁ、冗談はさておき…こんなこともあろうかと折りたたみ傘をカバンに入れて置いてるんだよねー」
「…用意がいいわね…」
「そりゃあ、伊達に善子の傍には居ねぇからな」
傘を広げて善子の頭の上に差す。
「ほら、入れよ?」
「えっ………でも…」
「…あのな、彼女濡らして自分が濡れずに帰るなんて俺はしたかねぇぞ?」
「……あり、がと……///」
肩と肩が当たるくらいの至近距離。
…善子の抱きつく力も…今日はどこか…強かった。
「…たまには…こんな不幸体質も…いい、わね…///」
「んー?なんか言ったか?」
「なんでもないわ……そうだ、今日…ウチに寄っていかない…?///」
「嬉しいお誘いだね、ぜひお邪魔しようかな」
「…その…もし、悠がいいなら…泊まって言っても…いい、わよ…///」
「親御さん…大丈夫なのか?」
「その…報告もしたかったし…///」
「…えっ?」
「なんでもないわよ!泊まるならとことんゲームに付き合いなさーい!」
いつの間にか…空には晴れ間が出ていた。
2人のこれからを祝うかのように…虹も顔を出していたことに…2人は気が付かなった。
どこか、幸せそうな顔をする女の子と…。
それを困り顔しながらも追いかける男…。
2人のこの先の道は…きっと、晴れが続くだろう。
善子ルート
Fin
次回…分岐史上、1番の問題作?笑
評価・感想・お気に入り登録よろしくお願いします!