「ちょ、ちょっとちょっと!!」
「oh...wait…wait…がっつく男の子は嫌われちゃうわよ?」
「そ、そうだな………っておい!」
集まった生徒達が凍りついた朝礼後…俺は理事長室に向かった。
あの、カミングアウトの説明を聞きに…だ。
「い、いつから!?」
「んー…2ヶ月前だから……ちょうど、ここでやっていた時の…かしら?///」
…ああ、あの時か……(R版26話参照)
「…なんてこった…」
ソファにドサッと座り込む俺。
「あら…嫌だった…かしら?」
「嫌…じゃない…けど…高校生でパパって…」
「んー…私も、最初は女の子の日が来なかった時はWhy?って思ったんだけどね~…検査してみたらビックリ!お腹に子供が────────」
「だああああ!わかったわかった!…で、今後はどうするのさ…」
「あら、さっき言ったでしょ?♪
理事長を引き続き続投するって」
「…いや、その後だよ……」
「まぁ、産休には入ると思うわ♪」
…まさか高校3年生になって産休で…なんて言葉を聞くとはな…。
「…それで……悠?
責任…取って…くれるかしら?///」
「…子供作って逃げるほど心無い男じゃねぇよ…俺は
鞠莉も、生まれてくる子供も…幸せにさせてみるよ
…まだ将来のこととか…何も考えてないけどな」
「ふふっ、そう言うと思ったわ♪
大丈夫…2人で一緒に考えていきましょ…♪」
そう言うと優しく抱きしめてきた鞠莉。
まだ感じ取れないが…お腹には…鞠莉と俺の…子供が…。
「…あら?千歌っち達が覗いてるわよ?」
「…………え?」
「………むーーーーっ……!…んっ!!」
めっちゃ素早く手招きされた。
恐る恐るついていくことになった。
─────────────────
「なーーーーにしてんの!!!」
「………………はい」
連れてこられたのは部室。
そして俺は正座。
どうどうと宥める曜と梨子。
「もしかしてあれ?自分のタイミングで種無しとか出来る能力とか持っちゃってる感じ?」
「…それは…違うと思う……」
「じゃあなんで千歌には出来ないのー!!…はっ!体の相性とか!?」
「ち、千歌ちゃん!それは高校生の発言としてどうかと思うよ!?」
「お、落ち着いて~…!」
「悠くんのバカー!種無し柿!巨峰!スイカー!!」
絶賛怒りんぼ大会中の千歌。
…と言うか、千歌も望んでいたんだね…。
「…こうなったら鞠莉ちゃんに直談判して命名権を譲り受けてもらおう…」
「ちょっ、千歌ちゃん!?趣旨変わってるよ!」
「あ、ああっ!理事長室に行っちゃった…!」
慌てて千歌の後を追う曜と梨子。
「……でもね…私も少し…思ってたんだ…
悠くんの子供…どんな姿かなって」
「…これを聞いたのは…内緒…だからね?
…しっ、よ?♪」
(……ははっ…とことん罪な男だな…俺)
どこか諦めたような笑みを浮かべる俺だった。
─────────────────
【鞠莉 視点】
「…お久しぶり、です」
【ほいほーい?どうしたのかしらー?】
理事長室で1人…電話をする私。
相手は…悠のお母さん。
「…すいません…突然のお電話」
【むむ、その畏まった態度…何かあったかしら?】
「…えっと…実は………」
…………………………………………
【……はぁ、あのバカタレ……本来なら勘当物だよ…】
「…すいません…ご報告が遅れて…」
【…なってしまったものは覆せない…あの子には責任もって働いて支えるように言っておくわ…しっかし…子供ねぇ…】
「……ええ、恐らくは…年末…12月頃が10ヶ月になるので…産まれる…かと」
【…怖い?】
「…っ……」
図星を突かれた。
いつも通り…彼の前で振舞っていたが…私自身…怖かった。
…そう……特に…''あの人''に言うのが。
【…でも、貴女自身…あのアホ息子と一緒にいるって決めたのでしょ?
…大丈夫…あんな子だけど…馬鹿みたいに優しいから…貴女の事しっかり支えてあげるはずよ
怖い気持ちも…焦る気持ちも…全部受け止めてあげるわよ、きっと】
「…はい、ありがとうございます」
【そんじゃ、バカ息子に電話でもしてみるわ~…じゃね♪】
ツーツーツー…っと電話が切れた。
(全部…受け止める………か)
少しうつむき加減で…携帯を見つめる。
…怖い…けど、彼と一緒に歩きたい。
その一心で…私は電話を掛けた。
「──────────もしもし」
────────────────────
「むむむ…鞠莉ちゃん電話中だった…」
「そりゃあ、理事長の仕事してるからね」
「また放課後に来ましょ、千歌ちゃん?」
「ぶーぶーっ、そんな事してたら悠くんがまた鞠莉ちゃんとちゅっちゅくちゅーしちゃうよー!」
「………あのなぁ……ん?」
携帯が鳴ってる。
「悪い、少し外す」
着信は母からだった。
「……もしもし?」
「まーーーーーーーー、悠くんパパー?????」
「…鞠莉のやつ………………」
「というのは置いておいて…なにしてんの、バカ息子」
「…すいません…一生の不覚です…」
「そんな御託はいいから、しっかりあの子のこと支えなさい
卒業したらすぐに働くとか…これから考えること、山積よ?」
「…わかってる、こうなったからには…俺自身、どうしなくちゃいけないのか…考えなきゃいけないことも」
「…ん、ならいい
それより、彼女の傍にいてあげなさい?
…気がついてないだけかもしれないけど…彼女も悩んでいる、みたいよ?」
「…え?」
「話はそんだけ、と言うかたまには連絡しなさいよー?
……んじゃね」
そう言うと母からの電話は切れた。
(……鞠莉が……悩んでる?)
その悩みの種の心当たりは………………
俺には見当たらなかった。
次回、鞠莉ルート最終話です!
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