今後どうなるかな~って勝手に考察してますが
まぁ、それは追々…まだ8章クリアしてない人もいるかもだしね
ルビィちゃんからの告白を受けて…数日が経った。
俺の中でも気持ちの整理がついていない。
(はぁ……優柔不断っていうか…甲斐性なしというか…こんなんじゃルビィちゃんから幻滅されちまうなぁ…)
「悠くん、先に帰ってるね~!♪」
「おう、あんまり急いで転ぶなよ、千歌~」
梨子と一緒に千歌が帰路に就く。
曜は高飛び込みの練習らしい。
(…俺も体動かすか、あんまりじっと考えてても仕方ないし…)
気分転換に校庭で体を動かすことにした。
─────────────────
「…はぁ…はぁ………はぁ………」
砂の上というのもお構い無しに校庭で大の字になり寝転がる。
自分がもう無理という所まで…走り続けた。
だが、心のもやもやが取れない。
「…ルビィちゃん……」
ふと、屋上に目をやる。
…あの日、彼女は俺に本心を告げてくれた。
最初は…弱気で…何をするにも自信がなかった子が…あそこまで変われた。
スクールアイドルをやったから?
──────────それもあるが……果たしてそれだけが要因だろうか?
(…帰ったら、連絡してみよう…それで少しでもルビィちゃんの気が晴れてくれるなら…)
立ち上がり、更衣室で着替えることにした。
……それと同時に…雨雲もまた…近づいていた。
────────────────────
「おいおいおい…………」
なんて、どっかのグラップラーに出てきそうなセリフとともに俺は天を見上げた。
「さっきまで晴れてたじゃんかよ……」
ザーーーー…っと外は雨が降りしきる。
生憎、傘なんてものは持ってない。
「通り雨かな……待っててもいいけど…」
いつ弱くなるかも分からないし…
このまま降り続いていたら待ってるだけ時間の無駄だし。
「(風邪ひきそ~……)……行くっきゃねぇよなぁ…」
カバンを頭の上に置き、勢いよく校舎を出た。
無論、あまり体を隠せてないため…直ぐに制服も何も濡れ始めた。
「せめてバス乗るまでは耐えてくれぇぇぇぇ…!」
1人叫び声だけが響いた…。
………………………
「だぁ…だああああ…」
バスに乗り…着ていたブレザーを脱いだ。
残念ながらブレザーは濡れまくっていた。
(…着いたらまずは風呂だなぁ…)
千歌にメッセージを入れておく。
「…なんだか…この雨…いつもより…冷たい雨な気がする…気のせい…かなぁ…」
1人、外を見ながら…思わず呟いた。
まだ…雨は止みそうにない。
──────────────────
「ふぅ…十千万に着いた…………ぞっ?」
誰かいる…宿泊客だろうか?
「(あれっ……あの赤い髪…まさか…っ!?)…ルビィ…ちゃん…!?」
「…ぁ……悠…さん…」
傘もささずに…ルビィちゃんが十千万の前に居た。
もう何分もここにいたのだろうか…制服も髪もずぶ濡れだった。
「な、なにしてるの!風邪引いちゃうよ!!」
「……ぁ…っ……」
どうしてここにいるのか理由を聞く前にルビィちゃんの手を引く。
予め千歌に風呂を用意しておいて欲しいと頼んでおいた。
自分が入るつもりだったが…ルビィちゃんを真っ先に入れた。
タオルで濡れた髪の毛を拭く。
「…じゃあ、千歌もルビィちゃんが十千万の前にいた事…知らなかったのか?」
「悠くんが連れてきて初めて知ったよ~…
連絡なんか来てないし…いつから居たのかも分からなかったよ…」
「…そう、か……」
「…なにか、理由があったのかな…」
「分からない、このあと聞くつもりだよ」
「じゃあ、私はその間席を外しておくね!」
「すまないな、千歌」
ルビィちゃんが出るまで…大人しく待つことにした。
─────────────────
ルビィちゃんがお風呂から出て…千歌に髪の毛を乾かして貰っているあいだに俺も風呂に入ることにした。
(………ルビィちゃん…大丈夫かな)
風邪を引かなきゃいいけど…。
そもそも、ダイヤにも十千万に来ると言ったのだろうか?
…いや、言ったのかな。
何も言わずに来たら、それこそ俺か千歌に連絡が入りそうだ。
(…分からない、なんでルビィちゃんがここに来たのか…)
…というのは…自分についていた…嘘かもしれない。
本当は分かっていた…そんな答えは1つしかないと。
(出たら…聞いてみよう)
まずは自分も体が冷えてしまったので…しっかりと温まろうと風呂に入った。
────────────────────
風呂から出ると…ルビィちゃんが俺の部屋に居た。
千歌が貸したのだろうか、部屋着を着ていた。
「…体は冷えてない?」
「…だ、大丈夫…」
「そっか、よかった」
「…あの…悠さん…」
「無理に言葉を言わなくても…大丈夫だよ」
「…悠さん…っ…!」
と言ったが、ルビィちゃんには通じないようだ。
抱きつくような格好で押し倒されてしまった。
「ごめんなさい…っ…でも、ルビィ…悠さんに会いたくって…会いたくて……!」
「…うん、俺もなんでルビィが来ていたのかなぁ…って考えてたよ
理由は一つしかないって分かったけどね」
「悠さん……」
「…っと、その前に…まずは謝らないとな」
「……ふぇ…?」
「ごめんな、ルビィ…答え、遅くなっちゃった」
「そ、それって……」
「好きだ、ルビィちゃん」
「…はっ…!……ぁ…悠…さん…っ…」
──────────これが行き着いた答え、だった。
そもそも…ルビィちゃんのことを第一に考えてる時点で答えなんか分かりきっていたのかもしれない。
「…こんな俺でも、大丈夫か?」
「そ、それを言うなら…!…ルビィで…良いの?
…たくさん、甘えたり…困らせたり…しちゃうよ…???」「そんなことじゃ、音をあげねぇよ…むしろ、ルビィちゃんが安心するのなら…たくさんしてこい?」
「ううっ…ぅっ…悠さん…!」
泣きじゃくるルビィちゃん。
「うん…うんっ…悠さん…大好き…だよ…ぅ…!」
「ははっ、泣くのはやめろって…笑顔でいようよ?」
「…うんっ!」
「…はい、ルビィちゃんは大丈夫ですよ」
【ありがとうございます……よかった、これで私も肩の荷が降りました…】
「ダイヤさん、大丈夫ですよ…ルビィちゃん…すっごく幸せな顔、してますよ…♪」
次回、恋人となった2人のその後…。
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