「…え、ルビィがダイヤと喧嘩?」
「そうずら…朝もその事でずっと話を聞いてたずら…」
「…珍しいな、あの二人が喧嘩なんて…」
「(と言うか…いつの間にか悠はルビィ呼ばわりに…っ!?)…ここは腕の見せどころよ、悠」
「だなぁ…とりあえず、ルビィ本人から話聞いてみるよ」
「悠さん…ルビィを……呼んだ?」
「うわっ!?…う、後ろに居たなら言ってくれよ…」
「えへへ……ごめんなさーい…♪」
「(いつの間にか花丸と善子逃げたな…)…さっき聞いたんだけど、ダイヤと喧嘩したんだって?」
「そうなのっ、お姉ちゃんったらひどいんだよ~っ…」
「(喧嘩するほど仲が…ってか)…とーにーかーく
今日家に行かせてくれ…ダイヤからも話聞いてみないとだし」
「うぅー…分かった…」
兎にも角にも…2人から話を聞いてみないと埒があかなかった。
…ただ一つ言える事と言えば…。
(この2人が…喧嘩ねぇ…)
きっと余程の理由なのだろう。
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黒澤家にお邪魔した。
いきなりご両親と顔合わせしたが…予めダイヤが告げ口をしていたのだろうか、すんなり顔合わせが終わった。
そして、今は居間でくつろがせてもらっていた。
「…それで、ダイヤは?」
「今来るよ、悠さん♪」
「…ったく…一体何が原因でこんな喧嘩に…」
「だ、だからぁ…それはぁ…!」
と、ルビィが喋ろうとした時…ダイヤが入ってきた。
「…………ルビィ」
「…む、むーーーっ……!!」
喧○番長ばりにメンチビームを散らす2人。
「どうどう…とりあえず落ち着け……ダイヤも座りんしゃい」
「…は、はい」
「…こほん……で、本題だけど…なんで喧嘩してたん?」
「…そ、それは……」
「うゆ…………」
言葉を濁らす2人。
………………ううーん?
「教えて?」
「…わ、分かった…ぁ…」
「ル、ルビィ…っ」
「実…はね………悠くんとの初めての子は…どっちがいいかなって…」
「…は?」
「ですから!
絶対に男の子で黒澤家の網元を継ぐと!」
「お姉ちゃんわかってないよぉ~!
女の子がいいって~…!スクールアイドルさせようよ~!」
……呆れた。
まだ全然先の話だし……と言うか、ルビィもその気なのか。
「あのな…2人とも……まだ先の話だし」
「…だ、だけど…ぉ…」
「…す、すいません…先走りすぎました…」
さすがダイヤ、物分りが早い。
「…まぁ、子供…欲しくないと言えば嘘になるが…俺とルビィはまだ学生……いや、やることはやっちゃってるけど…」
「…ルビィも…同じだよ…っ!」
「やれやれ…どうやら、私たちは無意味な口論をしていたようですね…」
「ごめんなさい…お姉ちゃん」
「いえ…ルビィの人生なのに変に口出しして…申し訳ありませんでしたわ…」
これにて一件落着…かな…。
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「泊まらせてもらって…良かったのか、ルビィ?」
「うんっ…それに…悠さんとずっと居れるし…ルビィも嬉しい…♪」
そう言いながら抱きつくルビィ。
お風呂上がりのシャンプーのいい匂いがする。
「…あ、さっき言いそびれたけど…」
「………………?」
「ルビィと…出会えて良かったわ」
「ゆ、ゆゆゆっ、悠さんっ!?///」
「正直、そこまで俺の事思ってくれてるんだってすっごい嬉しくって言葉にできないくらい」
「そ、そんなことないよ…ルビィの方こそ…ありがとう…///」
「…へへっ」
「…ふふっ」
なんにもなくても…2人で笑い合う。
そんな関係がどこが心地よくて…安心して…。
あぁ、これが幸せなんだと…痛いくらいに伝わる。
「…ところで、ダイヤはあそこでカメラ片手に何してんだ…?」
「…あっ…あれはね、卒業祝いでお父さんからプレゼントしてもらったんだって
…ルビィと悠さんの思い出を是非このカメラに収めようと…!…って…」
「…あはは……相変わらずだな…」
ルビィとの思い出は…色褪せることはきっと、無いだろう。
ルビィルート
Fin
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