Aqoursな日々   作:A×K

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果南ちゃんのバースデーカードを手に入れるために
雪の中出掛ける今日この頃。


第19話

「あー……うーん…ゴーンヌ…」

Aqoursのメンバーが寿司ポーズ?ないな…。

 

「さ、さっきからあんな状態ずら…」

「作詞、上手くいってないのかな…?」

「情けないわね、マイリトルデーモンなのに」

 

「…アジフライ…海老の干物…」

お腹空いたなぁ…ここのアジとかめっちゃ美味しいし…。

 

「あ、あれは…歌詞じゃなくて、夕飯…?」

「た、多分そうだろうね…歌詞にアジフライとか出てきたらびっくりだよ…。」

「そもそも、ダイヤはなんで悠に作詞を担当させたの?」

 

「そ、それは………」

「ファビラス……サンシャイン…」

…あ、サンシャインってなんかいいかも。

 

「ゆ、悠さんのおかげでスクールアイドル部が成り立ってると思いまして…」

「確かに…悠にライブ見に来てって言われてこうなったし…」

「言われてみれば…悠くんのおかげ…かもね?」

 

 

「だああああ…だーめだあー……」

何か話していたのだろうか、他のメンバーがこっちを見てくる。

「悠くん、進んだ?」

梨子がひょこっと顔を覗かせる。

「見ての通り、さっぱ梨子って感じ」

「…さ、さっぱ梨子…?」

ノートにはタイトルすら書かれてない状態。

 

「千歌のいう難しさって言うのがよく分かったよ…」

「でも、悠くんはその時私にアドバイスしてくれたよね!♪」

「……え?………あっ」

「そっ、''ありのままを書けば''良いんだよ!」

「ありのまま………か」

 

そうなるとテーマだなぁ…。

あの時はライブを成功させようって気持ちで千歌は作詞してたし…。

 

「悠くん!恋だよ、恋!」

「………コイって…魚の?」

「ちーがーうーよ!Loveの方だよ!ラブライブだもん!」

「…あー…そっち?…っていうか恋って…」

男にそのテーマはハードルが高くないだろうか?

というか他のメンバーの視線がめっちゃ刺さってるくるし。

 

 

「恋なんかしたことないし分かんないよ~…」

「「あ、あはは…そう(だよね~…・ですわね…・だね…・ずら…)」」

十人十色…いや、九人九色?みんながみんな違った反応を見せる。

ただ一つシンクロしたのは9人の重いため息だけだった。

 

 

────────────────────

 

 

「…だめだ、思い浮かばない…」

おもむろに立ち上がる。

 

「どうしたの?悠くん」

「少し気分転換に走ってくるよ、15分位で戻ってくる」

「まぁ…気分転換は大事ですわ」

「行ってらっしゃい、気をつけてね?」

「ヨハネの施しを授けるわっ」

「善子ちゃん、堕天使がするからそれは呪術ずら」

「よーしーこ、言うなー!」

 

「あはは…じゃあ、少し行ってくるよ」

 

────────────────────────

 

悠が席を外し、静かになった部室。

 

「……さて、本人が居ないうちにハッキリさせておきましょう。」

ダイヤが口を開く。

 

「単刀直入に聞きます、皆さん…悠さんのことどう思ってますか?」

其の質問に2年生達は目を泳がす。

 

「悠くんは…すごく優しいし」

「頼りになるし…」

「励ましてくれたり…元気くれたりするし…」

 

1年生組も続く。

「正直、話していて楽しいわ。

…ちょっかいはよく出されるけど…嫌な気はしない、わ」

「マルも…スクールアイドル頑張ろうって思ったのは…悠さんのおかげ、ずら」

「ルビィも…先輩がいると、心強い…かな」

 

6人の話を聞き、ダイヤがふぅ、と息を吐く。

 

「果南さん、鞠莉さんは?」

「もちろん、私も感謝してるよ。

スクールアイドルにも戻れたし、ダイヤと鞠莉ともこうやって出来るのはライブに誘ってくれた悠のおかげだし」

 

「私は~前からダイヤに言ってるわよ~?

悠はkeyになると。」

「なるほど…つまり皆さん、同じ気持ちってことですわね」

「…ゴクリ」

「千歌ちゃん、ゴクリって言う人初めて見たよ…」

「つまり…ダイヤさんも?」

 

「べ、別に…私は…っ!///

…ただ、お慕いしているだけですわ…っ」

(…意外と…ダイヤってツンデレ?)

(お姉ちゃん…ルビィも初めて見たよ…)

 

 

 

「ただいま~…あ、これ差し入れのアイス……みんなどうしたの?」

 

 

────────────────────

 

ランニングの帰りにアイスを買って部室に戻ったら一斉に見られた。

 

「…あの、顔が怖いんだけど…」

「アイスずら~!♪」

「いただきま~す!」

 

千歌と花丸ちゃんが早速食いつく。

 

「こ、怖い顔なんかしてませんわ!

…貴方のせい、ですわよ…」

「あ、あはは…おかしいな…梨子ちゃん、この部屋暑いのかな…?」

「えっ!?…あ、あぁ~…少し暑いのかもね…?」

 

「…?

まぁ、いいやアイス溶けちゃうよ?」

目を離していたら善子とルビィちゃんと果南さんも食べていた。

 

 

(これは…大分気がつくまで時間がかかりそうですわ…)

(悠って…泊まった時から思ってたけど…鈍感、というか…)

(も、もっとアプローチが必要ってこと…なのかな?)

 

 

 

 

 

「「「はぁ~…………」」」

「?」

 

 

アイスを食べてたら、2回目の息のあったため息がした。




Aqoursの中で好きな曲は、
君の瞳を巡る冒険とHAPPY PARTY TRAINです↩︎

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次回:千歌と作詞と2人きり

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