Aqoursな日々   作:A×K(アツシくん)

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第30話

そして夏祭りの当日。

 

いつも通りの時間に起床。

珍しく千歌も起きていた。

 

「おはよう、千歌

…今日は珍しく早いんだな?」

「あ、おはよう悠くん♪

うん、夏休みで沢山お客さん来たからね、今日はそのお片付け!」

 

「俺もいた方がいいんじゃ…?」

午前中は果南のところで泳ぎを教わる約束をしていたが…。

 

「ううん、大丈夫だよっそんなに片付けるって言ったって多くないし

悠くんも早く泳げるようにならないね!♪」

「……そうか?…ごめんな、千歌

夏祭りは好きな物食べていいからな」

 

 

「ホント!?わーいっ!♪」

ぴょんぴょん跳ねて喜びをあらわにする千歌。

現金なヤツだなぁと思いつつも荷物をまとめて果南のところへむかうのであった。

 

 

────────────────────

 

ダイビングショップへ行くと早速目的人物に遭遇した。

 

「あ、悠っ♪

待ってたよ~♪」

見つけるや否や、ハグをする果南。

今日も大きなお山は2つとも俺を攻撃するのでしたと感じつつもハグを受け入れる。

 

正直、悪い気はしないし、むしろもっとして欲しいくらいだ。

 

「ホント!?」

「なんで見透かしてるんですか…まぁ、可愛い女の子にハグされてたら嬉しいですよ、男としても」

「嬉しいなぁ♪もっとやっちゃお~♪」

 

水着であることもお構い無しに抱き着きを強める果南。

しかし、何かに気がついたのかピクっと体が震え顔が赤くなる果南。

 

目線が下に下がっていくのを感じ、何となく予測がついた。

ハロー、俺のサンシャイン←

 

「…さ、さぁっ!泳ごうか!///」

「……う、うんっ」

 

ほんとこういう時って俺は素直なんだな…と思いつつ海へと向かった。

 

「じゃあ、このまえのおさらいねっ」

ゆっくり顔を海につけ、泳ぎを進める。

 

「ここで息継ぎして~…また潜って~そうそう!

悠、泳げてきてるよ!」

「息継ぎがままならないと少し焦るけどね…」

「でも進んでるよ!すごいすごいっ♪」

 

自分の事のように嬉がる果南。

聞いてる方も嬉し恥ずかしになる。

 

「じゃあ、ここからが本番だね…!」

「?」

 

10m…いや、15m先に向かって泳ぐ果南。

「ここまで泳げるはずだよ~悠~!」

手を振りながら呼ぶ果南。

 

「さすがに一人でそこまでは泳げませんよー!」

「大丈夫大丈夫!悠なら出来るよー!

ゴールしたらハグしてあげるっ♪」

 

どうやら果南による卒業試験のようだ。

ゆっくりながらも少しずつ泳いでいく。

 

 

息継ぎ…泳ぎ…息継ぎ…泳ぎ。

泳ぎと言えない動きだが、少しずつ果南に近づいていく。

 

(もう……少しっ……!)

手を掴まれる感覚がした。

急いで顔を上げると果南が嬉しそうに抱き着いてきた。

 

「すっごいすっごい!♪

悠、泳げてたよー!♪」

「はぁ…はぁ…あんな短距離なのにめちゃくちゃ疲れたよ…」

 

「おめでとう~!ハグ~っ♪」

「ちょ、果南……!」

 

水着のせいか、肌の密着がすごい。

しかも手は胸元の近くにあった。

 

「…っ……ゆ、悠…?」

「ご、ごめん…わざとじゃないんだ…」

「べ、別にいいけど……んっ」

 

また手に柔らかい感触がした。

頭で分かっていても手は動かすのを辞めなかった。

 

(やばい………絶対に怒られる…!!)

「……っ…!…だーめっ、これ以上は!///」

ぐいっと体を離された。

「…ご、ごめんな…果南…」

「…べ、別にいいけど…こういうのは…2人きりの時とかさ…」

「…え?」

「何でもない!…ほら、戻って着替えるよ?」

 

「あ、うん…分かった!」

 

 

最後になにか果南が言った気がするが…波の音で聞こえなかった。

 

───────────────────

 

十千万に戻り、シャワーを浴びて夏祭りに行く準備をする。

 

自室に戻ると電話があった。

発信者は………………………………。

 

「………………もしもし?」

「グッドモーニング~♪

お久しぶりね~大好きなお母さんy………」

 

プツッ。

 

────間違い電話だろう。

しかし、その考えはすぐに打ち破られて再度かかる電話。

 

 

「冗談よ、久しぶりに電話したけど…そっちはどう?」

「新しい学校も仲間もいい人ばっかだし楽しいよ」

「そう……そういえば、部活は?やっぱり陸上なの?」

 

「…………いや…それが…''スクールアイドル部''に入ってて…」

「…そう…ふふっ…そう…♪」

「あ、今俺がアイドルするとか思ってたろ?」

「そんなこと考えてないわ、ただ…やるなら最後まで支えなさい?」

 

「…どういうこと?」

「自分で考えなさい?

…まぁ、鞠莉さんに聞いても分かるかもね」

 

「…なんで鞠莉の名前を知ってるの?」

「…あっ…………これから仕事だー!じゃね!」

 

何か知ってるような返事をしたが遮るように電話を切られた。

…鞠莉とウチの母親になんの関係が…?

 

 

「悠くん~…準備出来た…?」

おずおずとドアから顔を出す千歌。

 

「出来たけど…何でそんな顔だけ出してるの?」

「だ、だって~…………」

 

視線を泳がす千歌。

「バカチカね~、悠に浴衣見せるの恥ずかしいってさ~」

「み、美渡姉~!言わないでって言ったじゃん~!」

わあああと恥ずかしがる千歌。

 

「…どれどれ」

ドアを一気に開け、千歌の浴衣姿を見る。

 

「わぁぁっ!///」

「似合ってんじゃん、可愛いよ」

「…ほ、ホント…?」

「ホントに決まってるじゃん…」

 

「えへへ…ありがとねっ!///」

「じゃあ、そろそろ十千万の前に集合しておこうか?」

「うんっ!♪」

 

─────────────────

 

十千万の前に行くと既に梨子が居た。

「あ、悠くん、千歌ちゃん」

「梨子…お前も可愛いな、目が幸せだわ」

 

「えっ……?…あ、あぁ~…ありがと…っ///」

ポカーンとしたまま顔が赤くなる梨子。

可愛いと言われることに免疫が無いのだろうか?

 

「おはヨーソロー!…って言っても、もうお昼すぎだけどね♪」

「あ、曜ちゃん!」

「おはよ、やっぱり曜の浴衣姿も可愛いな…3人揃ってるところ写真撮ってもいい?」

 

「もちろんっ♪」

「え、ええ~っ?///」

「思い出って大切だもんね!♪」

 

十千万をバックに3人並んだ写真を撮る。

撮り終わると、後ろから声をかけられた。

 

「あら、写真ですか?」

「グッドね、悠♪」

「浴衣着るのに時間かかっちゃったずら…」

「ルビィもお姉ちゃんに手伝ってもらっちゃった…」

「ヨハネにもなればこんなのおちゃのこさいさいよ♪」

「………//////」

 

…1人、顔を赤くし顔を背ける。

果南…さっきの出来事がまだ気になるのかな…。

 

─────────────────────

 

 

「最初りんご飴にしよー!」

「ヨーソローっ!」

「ああっ、二人とも待ってよ~!」

 

「ル、ルビィは綿あめがいいな…」

「そう言うと思って、もう買ってありますわよ」

「甘くて…うっ…ヨハネの漆黒のパワーにダメージが…!」

「善子ちゃん、そうは言いつつも口は綿あめ食べるのをやめてないずら」

 

「果南、昔から射的得意よね?」

「ふふっ、射的にはちょっとうるさいよ~?♪」

 

やっぱりみんな夏祭りとなるとテンションが上がるものなのだろうか。

各々食べたいものや露店に足を運んだ。

 

…さて、俺はどうしようかな?

 

「はいこれ!」

「…お、おう…ありがとうな、千歌」

渡されたのはフランクフルト。

千歌の手には早くも焼きそばやチョコバナナなどぎっしり持っていた。

 

「あつっ……うん、美味いな

あ、そうだ…曜少しラムネ貰ってもいいかな?」

「えっ………あぁ、いいよ…?」

 

曜から少しラムネを頂く。

炭酸が喉に伝わる。

 

(あれっ…今のって…もしかして…間接キス~…っ!?//////)

1人が赤くなる曜。

何かあったのだろうか…?

 

────────────────────

 

一通り歩き回り。

少し休憩がてら俺と9人で階段に座る。

 

「この後花火だって!」

「そう言えば花火見るの初めてかも」

「えっ!?…意外だね~東京とかは多いイメージだけど…」

「…夏祭り行く人とかいなかったし…」

 

「「「あっ…………」」」

 

ドーンっと夜空が明るく照らされる。

 

「ほ、ほら!花火!」

「綺麗ずら~♪」

「お、お姉ちゃん…手を握ってていいかな…?」

「ルビィは昔から花火の音苦手ですもんね、いいですわよ♪」

 

 

「…………」

無言で花火を見つめる。

今年の夏祭りは…賑やかで過ごせそうだ。

願わくば…来年も…。

 

「……悠くん、ちょっといいかな?」

千歌から耳打ちされた。

 

他のメンバーに気付かれないように抜け出す。

 

「……ありがとうね、悠くん

今日は…すっごく楽しかったよ♪」

「俺も楽しかったよ、来年も夏祭り来たいな」

 

「ねぇ………悠くん」

「ん、なにかな?」

 

 

 

 

 

次の瞬間思いがけない言葉が千歌の口から出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「──────好き、だよ」




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