…大変だあぁぁぁ!←
「……あのー…何故俺は正座させられてるのでしょうか…」
「さぁ~…?
ご自分の胸によーく手を当てて考えたらどうですか…?」
昼休み、校内放送で呼び出しを喰らい
生徒会室に入ったらすぐさま正座をするようダイヤから言われた。
腕組をし、眉をぴくぴくと動かすダイヤと
それを見て少しにやにやしている鞠莉。
…この2人はニコイチなのか…。
久々に食らうデス・メテオを凌ぎつつダイヤに目を向ける。
…ちくしょう、俺の治療の神ディアン・カナン…それにチカがいないから…。
居ればライフポイント2000も回復じゃないか…!
とまぁ、そんな話は置いておいてご立腹の訳を尋ねる。
「あの…良ければ訳を教えたくださいますか…?」
「ノンノン~、ダイヤはちょ~っと嫉妬メラメラビ~~~ム…って感じなのよ?」
「…は、はぁ…嫉妬メラメラ…?」
「鞠莉さん…!それは2人の秘密とあれほど…!!」
「隠していてもいつかはバレるものよ、ダイヤ?」
「くっ……分かりましたわ…
単刀直入にお伺い致しますわ。
千歌さんと…何かありましたか?」
ずいっと顔を近づけるダイヤ。
これは真面目な話っぽそうだ…
「…ええっと…誰から聞きました?」
「千歌さんが仰ってました。
悠さんに…''愛でられた''と」
そりゃなんともめでたい…とは言えないな。
「あはは…千歌のやつ…」
「それで、本当なのですか?」
「…はい」
「あーなーたーねぇー!」
「…ええっと…ごめんなさい」
「いくら同意の上とは言え高校生なのだからもっと秩序というものを守って頂かないと…!」
…言えないなぁ…果南とも、なんて……。
「まあまあ、ダイヤ?
悠だって、千歌っちのことが好きだからその想いを受け止めてあげたのよ?
愛こそ全て!よ♪」
そう言うとウインクをする鞠莉。
…ああ、今は鞠莉が女神に見えるよ…。
「……で、それが嫉妬メラメラになんの関係が…?」
「ダイヤが少し羨ましがってたから♪」
「そ、そんなことありませんわぁ!!///」
半分キレ気味にバツ印を作るダイヤ。
でも顔が真っ赤なので説得力が皆無だった…。
「…えっと…ダイヤ?」
「…な、なんですか」
「…実際のところ、どうなの?」
「お、教えるわけあるわけないじゃないですか!!
…も、もう教室に戻ってくださいまし!」
「…わ、分かりました…失礼しました…」
反抗しても意味が無いので素直に言うことを聞くことに。
────────────────────
「ほんとに帰してよかったの?」
「も、元はと言えば鞠莉さんが…」
「素直じゃないわね~、ダイヤも」
「よ、余計なお世話ですわ……」
「まぁ、ゆっくり時間をかけて、ね?
ダイヤがこうして変われてるのも悠のおかげなんだし♪」
「…………はい」
言えるわけない…甘えさせて…欲しいだなんて…。
────────────────────
「うう…呼び出しでどっと疲れた…」
「あ、悠さん♪
こんにちはずらっ」
「おお、はなま……って、なんだその数の本…」
6冊くらいある本を抱えた花丸に会った。
「返す本ずら♪」
「前にも聞いたけど…ほんとに本読むの好きなんだな…っと」
抱えていた本を全て持ってあげる。
「そ、そんな!申し訳ないずらっ!」
「重いもの持たせたままでいられるか
こんくらい平気だから頼っとけ」
「…あ、ありがとう…ずら…///」
「ん、どういたしまして」
────────────────────
「…よっと…ここで大丈夫か?」
「助かったずら~♪」
「…誰もいないんだな、今の時間」
「今日は図書室はお休みずら
まるは図書委員だから掃除しにきたずら」
「なるほどね、手伝おうか?」
「い、いや…そこまでしてもらうのは…」
「ん?」
花丸の話を聞かず手に清掃道具を持ち始める。
「…お、お願いします…ずら」
「おうっ」
清掃を始めること数分後………。
「…あの…悠、さん…」
「ん?どうした?」
「…今日は…月が、綺麗…ですね…」
「…月?…月なんてまだ見えないけど…」
「…やっぱり悠さんにはこれでは伝わらない…ずら…」
よよよ…と泣き真似をする花丸。
なにか特別な意味があったのだろうか…?
「…もうハッキリ言うずら!」
すくっと立ち上がった花丸。
「悠さん!」
「は、はいっ?」
「………好きです!///」
精一杯の想いが図書室に響く。
誰も聞こえてないからだろうか、聞いたこともないくらい大きな声ではっきりと伝えた花丸。
「…花丸…」
「…ずっと…言えなかったずら…
でも…悠さんのことは…いつも一番に考えていた…ずら///」
「……そ、そっか…ありがとう…」
「…その…もっと近づいても…いい、ずら?///」
「…うん、おいで、花丸」
「…えへへ…お邪魔しますずら///」
抱き締めるとちょうど顔のあたりに花丸の髪の毛がかかる。
シャンプーのいい匂いが鼻をくすぐる。
「…花丸って…意外と背が低いんだね」
「…そうかなぁ?…まるはあんまり気にした事無いずら…」
「…その割に…大きいけど…」
「えっ……?……あっ///」
「…悠さんって…エッチずら…///」
目線と言葉で何を意味してるのかバレてしまった。
しかし、恥ずかしそうに体をくねらす花丸。
嫌そうな素振りは微塵も見られなかった。
「…確かめて…見る、ずら?///」
両腕を寄せ、谷間を強調させる花丸。
こんなグラビアみたいなポーズどこで覚えたのだろうか…。
「…それとも…こっちの方が…好き、かな…?///」
脱力したかのように机の上に仰向けになる花丸。
どうやら、本気のようだ。
「……い、いいのか…?」
「悠さんなら……って、何度も言わせないで欲しいずら…///」
「…分かった…花丸の気持ち…受け取るよ…」
体を密着させようとした…次の瞬間、図書室のドアが開いた。
「…………えっ……?」
「………あっ…」
「…よ、善子ちゃん…」
「……あ、あんた達…な、なにやってんの…!?」
そのまま凍りついたように動けなかった俺と善子と花丸だった…。
更新ペースが捗るぅ!
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