「……はぁ」
夜、1人海に向かってため息をこぼす。
気晴らしに海へ来たが静かな波音が聞こえるだけで辺りは静寂が包んでいた。
「…どうするべきかなぁ…」
気がかりなのはラブライブ二次予選の事。
9人で練習し、9人のためにある歌。
それを学校説明会と分けるのは多分間違っている。
しかし、どちらもどうにかしようというのは難しい問題でもある。
千歌もこの件はかなり頭を悩ませていた。
「…一つだけ…方法があるんだけどなぁ…」
多分、この方法を言ったらみんな驚くだろう。
これは最後まで秘密にしておくつもりだったが…。
「…隣、いいですか?」
「…えっ?…ああ、なんだ…梨子か…」
「ふふっ、悠くんも夜風にあたりに来たの?」
「まぁ…そんなとこ…ちょっと気晴らしにな」
「ふふっ、そうなんだ…んっしょ…隣、座るね」
部屋着の梨子はそのまま俺の隣に座った。
2人で特に何も話さずただ波の音を静かに聞いていた。
「…ラブライブ、の事?」
「……っ…」
静かに…梨子が口を開いた。
「…その様子は…図星、だね?」
「…うん…当たり」
「ふふっ、悠くんって顔に出やすいからすぐ分かっちゃった♪」
「…そ、そうかな…?」
自分の顔を触ってみる。
正直、そんな風に言われたのは初めてだった。
「…何か相談事があるなら、聞くよ?」
「……うん、ありがとう…でも、大丈夫だか……っ」
話していた口が…塞がれた。
塞いだのは…梨子の唇だった。
「……そうやって、一人で抱え込もうとするっ」
「…えっ…あっ…ごめん…」
「悠くんは優しいし…みんなを励ましてくれるけど…もうちょっと誰かに頼るって事をした方が…良いと思うよ?
貴方は…1人じゃないんだから…ね?♪」
俺の前に立つ梨子。
そして静かに手を差し伸べる。
「私…地味だけど、さ…悠くんの役に立ちたいの…悠くんのためなら…なんだってしてあげたいの」
「…梨子……」
「…なんて…ちょっとカッコつけちゃったかな?」
「…そんなことないよ、地味じゃなくて可愛いし…すっごい頼りになるよ…そう言ってもらえると俺も気が楽になる」
「…そっか♪なら良かった…っ」
差し伸ばした梨子の手を握る。
何も言わなくても…想いが伝わってきた気がした。
「…じゃあ、私はそろそろ戻るね?
…あんまり長居してると、体に悪いよ?」
「…そうだな、よし…戻ろっか」
「うんっ♪」
梨子の言葉で少し肩の荷がおりた気がした。
──────────────────────
翌日……。
「…つまり、悠が学校説明会に出る、と…?」
「うん、まぁ言ってしまえば俺がこの学校唯一の男なわけだし、なにかと宣伝になる、でしょ?」
「ですが、それはすなわち…ラブライブの予選会には…」
「…うん…出れない、ね……でも大丈夫っ
みんなならやれるって信じてるから!」
昨日考えていた案をみんなに打ち明けた。
「…どうする、千歌ちゃん…?」
「…本当に…悠くんは…それで、いいの?」
「ラブライブには出て欲しい、それが俺からのお願いだ」
「…分かった」
千歌も渋々ではあったが了承した。
「…でも、まだ気は早いよ?
順番決めで1番目を引けば…」
「…万が一、の方法だからね…そうなれば良いに越したことは無いけど…」
「順番決めは…3日後…ですわ
それから物事は決めましょう…」
なんとかかんとか話はまとまったようだ。
…少し千歌が悲しそうな顔していた。
…ごめんな…千歌…でも、こうするしかないんだ…。
────────────────────
「……悠くん…」
その日の夜、千歌が部屋を尋ねてきた。
「ん…どうした、千歌?」
「…その…さっきは、ごめんなさい…」
「さっきって…部室でのこと?」
「うん…悠くんは最善の策を取ってくれたのに…千歌、、悲しそうな顔してた…」
「…千歌は、悪くないよ…?」
「…悠くんの分まで…私達…頑張るから…!
…だから…だから!」
言葉よりも先に千歌の体は俺を抱きしめる方を選んだ。
「…少しだけ…悠くんのパワー…ちょうだい…?」
顔をうずくめながらそう言った千歌。
「…分かった…千歌…」
そのまま千歌をベットまで連れていった。
「…千歌…」
「悠くん…っ」
満月が照らす月明かりが差し込む部屋の中で
そっと体を寄せ合う俺と千歌だった…。
……あっ、曜ちゃんルート書いてないや…←
次は曜ちゃん主体で、いきまーす!(ア〇ロ風)
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