Aqoursな日々   作:A×K

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テーマパーク編の果南ちゃん当たりました。
果南ちゃん…ママ…(^p^)


第71話

「…じーーーーっ…」

「あの…果南?」

「なーに?」

「…どうして…そんなに見てくるの?」

 

「ふんだっ、しーらないっ」

今日の昼ごはんは果南と一緒に食べているのだが…どうも様子がおかしい。

明らかに…拗ねてる…よな?

 

「…えーっと…なんか怒ってる?」

「怒ってない」

「じゃ、じゃあ…お腹空いてるとか?」

「今食べてるから空いてない」

「…あっ、もしかして女の子の…」

「悠~……………?」

 

「…はい、すいません…」

理由が分からないまま縮こまる俺。

うぅ…女心って分からない…。

 

────────────────────

 

(…はぁ…悠ったら…最近全然構ってくれないし…

前はもっとハグ~とかしてくれたのに…私のアプローチ不足なのかなぁ…)

 

ちらっと彼を見る。

目線が完全に泳いで合わせようとしてない。

 

(…とは言え…これは気がつくまで時間かかりそうだし…うーん…どうしたものかな…。

 

……………あっ、そうだ!)

 

「ねぇ、悠?」

 

──────────────────

 

「は、はいっ!?…なんでございまするか?」

「何、その言葉……まぁ、いいや…今日の夜って…空いてる?」

 

「…えっ……………?」

今日の夜という魅惑の言葉についドキッとしてしまう。

 

「…あ、空いてるよ…?」

「…そっか…じゃあ…十千万の前の砂浜に来てよ

今日は、そっちに泊まるからさ」

「えっ、急だね…大丈夫なの?」

「大丈夫だからお誘いしてるんでしょ~?」

 

「…あ、ああ…分かった…」

今日の夜…何かするんだろうか?

 

──────────────────

 

「…うーん…」

授業中も果南の様子がおかしい理由を模索してたが…全然分からなかった。

 

怒らせるようなこともしてない…と思うし…。

誕生日…は、まだ先だし…。

 

「悠くん?どうしたの?」

隣の席の曜が小声で話しかけてきた。

 

「…いや…実はな…」

「………なるほどね…女の子同士だから、何となく理由は分かったかも」

「えっ、ホントに…?!

教えて欲しいんだけど…」

「それは、悠くんがちゃんと果南ちゃんの気持ちを分かってあげないと…ね?♪」

「…う、うぅ…それもそうか…」

 

至極もっともなことを言われてぐうの音も出なかった。

 

(…果南ちゃんも構ってもらえなくて寂しいんだよね…私も…悠くんに抱きしめてもらいながら…頭、撫でて欲しいな…///)

船のストラップを大事そうに擦りながら1人考える曜だった。

 

────────────────────

 

夜…十千万の前には果南が居た。

約束通り、カバンに泊まるセットを入れて持ってきたようだ。

 

「…じゃあ、行こっか?」

「わ、分かった…」

千歌は誘わないのか?と聞こうとしたが…多分、果南は2人で話がしたいのだろうと俺の直感が告げていた。

 

 

 

砂浜に着くと静かにさざ波が揺れてる音だけが聞こる。

果南は砂浜に座り込むと真っ直ぐ揺れる波を見つめていた。

 

「…それで…話って…」

「こうやって…二人きりになるのは…学校に潜り込んだ時以来…かな?」

「…そう、だな…」

 

「…ねぇ…悠」

「…ん?…どうしたの?」

 

「あの星…見える?」

「…あれ、かな…?」

 

上を指さす果南。

内浦は東京と違い、空に光る星座がきちんと見える。

……………そう言えば…ここに来てから星を見ることはあんまりなかったな…。

 

「あれはね、おおかみ座って言うんだよ…♪

星にも、ちゃんと星言葉って言うのがあるんだよ、知ってた?」

「…花言葉…みたいなものかな?」

「まぁ、そうだね…♪

おおかみ座の星言葉は…''さみしがり屋の好奇心''」

「…さみしがり屋の……好奇心?」

 

「…昼にね、話してた…事…決して、悠に対して怒ってんたんじゃないの…」

「…う、うん…」

「ただ…悠が構ってくれなくて…少し……ううん、結構寂しかったんだ…」

「…果南……………」

 

初めて聞いた果南の寂しいという本音。

「…だから…今日1日…その寂しさを…埋めて欲しい…なって…///」

「…好奇心って言うのは…?」

 

「…悠が、教えてくれたんだよ…?

…誰かを好きになって…その気持ちが、私の知らないドキドキして…でも、心があったかくなる…未知の感覚…でも、それがいつしか…悠に対する好奇心に変わってたんだよ」

 

「…果南………」

「…ねぇ…ハグ……して?」

少し泣きそうな顔をして両手を広げる果南。

「…ん…分かった」

優しく体を抱き寄せる。

果南がその胸の中で…小さく呟いた。

「…ずっと……そばにいたい…///」

その言葉は…波の音に消されるくらい小さく呟いた。

 

 

 

 

この時、寂しがり屋な彼女の一面を俺は初めて見たのかもしれない。

そんな姿は…年上だけど…どこか、甘える姿は…幼く見えた。




次回は果南&千歌と悠くんのお泊まり回です。
もちろん何事もないわけもなく…?

17日はスペシャル編曜ちゃん誕生日回です
(先に告知しておくよ!!)お楽しみに!

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