Aqoursな日々   作:A×K

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前回は短くてすいませんでした…!
今回は1年生編と3年生編+‪α‬の2本をひとつのお話に盛り込みます!!


第75話

「…よしっ」

 

私だけの秘密のノートをパタッと閉じ、ひとつ深呼吸をする。

その物語は…ある男の子と…女の子が恋に落ち…体を交わし…愛を育む物語だった。

 

作ったのは…私、だが…ホントにそんな風に恋に落ち

好きな男の子に…全てを捧げる日が来るなんて…思ってもみなかった。

 

「…俺のリトルデーモンになれ…か…」

体を交わした時にその男の子が言ったセリフだ。

…このノートには……''なり、ます…っ'''と言う続きがあった。

 

「…ふふっ、悠のくせに…生意気ね…♪

…でも…ホントになっても…いい、かも…///」

彼の前では…ヨハネ…ではなく、善子で居たい。

曜も前に言ってたけど…1人の女の子として…見て欲しい。

 

「…ふっ…なんて…見てるからこそ…本気で想いを受け止めてくれた…のよね…///

…ホント…罪なくらい…優しいのね…」

 

「善子ちゃん、誰が優しいずら?」

「っ…!…ず、ずら丸…びっくりさせないで…って、ああ…聞いてたのね…

優しいのは…悠の事よ」

「まるもそれはすっごく分かるずら…♪

悠さんが優しいのも…善子ちゃんがその優しさに完全に身を委ねてることも…♪」

「ちょ、なんでそうなるのよ!?」

 

「…善子ちゃん、なにか気が付かないずら?」

「…えっ…なにかって…なによ?」

「悠さんと初めまして位の時はて…善子言うなっ!って言ってたのに、まるが善子ちゃんって言ってもそうやって反論しなくなってるずらよ?」

 

「…………あっ…」

言われてみればそうだった。

最近、善子言うなって誰かに言った記憶が無い。

「つまり、それだけ善子ちゃんを変えたのは悠さんの影響が大きいってことずら♪」

「そ、そういうズラ丸はどうなのよ…っ!」

 

「…まるは…多分、最初で最後の…心から好きになった人になるかもしれない…ずら…」

「…どういう事?」

「…悠さん以上に素敵な男性は…居ないと思ってるずら

だから…身も心も…まるの全部を…あげたずら…///」

 

恥ずかしそうにポツリポツリと呟く花丸。

恋する乙女の顔をした幼馴染を見て、つい顔がほころぶ。

 

「…そう、ね…確かに…それは言えてるわね」

「だから…まるはこれからも悠さんのそばにいれれば…それで十分ずらっ♪

本では教えてくれないことは…全部、悠さんから教えてもらったずら…///」

「だからって…図書室で営むのはやめなさい?

…見た時びっくりしたんだから」

「はーいっ♪」

「ホントに分かってるのかしら………」

 

 

────────────────────

 

 

「…うん、しょっと…」

「鞠莉?なにしてるの?」

「えっ…?ああ、悠

実はね、この箱を理事長室に持っていくところ、よ…っ」

「おいおい、フラついてるぞ…俺が持つから、貸してみ?」

「そんな、わるいわよ…っ」

「いーから、いーから…力仕事は男の役目…だろ?」

「…サンキューね…悠…///」

 

彼がこの浦の星に来る前に…ダイヤを始め、みんなにKeyになると言った。

──────正直、根拠なんてどこにも無かった。

 

ただ…悠のお母さんから貰った…沼津の学校に送るはずの書類と…顔写真を見て…私の直感が告げた。

 

''この子は…いつかビックなことを成し遂げる''…と。

 

今となっては…Aqoursと言うスクールアイドルグループに対する尽力もそうだけど…。

Aqoursというメンバーにも…大きな影響を与えてる…なんてね…♪

 

「…ねぇ、悠?」

「んっ…どした?」

「…ふふっ、なんでもないわ…♪

ただ…私の大事な大事な初めてをあげたんだから…責任はとって欲しいな~って♪」

「お前…そんな恥ずかしいことをよく言えるな…」

「べーーっだ♪」

 

彼の前を歩く私の足取りは…心做しか軽いようにも感じた。

 

────────────────────

 

「……………」

携帯の写真フォルダを見る。

そこにあったのは上半身裸で寝る男の子の寝顔だった。

 

「あははっ…寝てる時は…可愛い子どのような顔なのにな~…♪」

それは、不意だった。

電話で…果南と呼んで欲しい、募る想いをありのまま悠にぶつけた。

すると、彼はすぐに私のことを果南と呼んでくれた。

突然の事でドキドキが止まらなくて…でも、心が温かくなって。

あ…私この人の事…好きなのかな…。

そんな風に考え始めていた。

 

2人で…夜の学校に行った時も…彼の背中は大きくて…頼りになって…。

ベッドの上で…抱きしめられた時も…その握ってくれた手は大きくて…。

私の中で悠は居なくてはならない存在になっていた。

だから…甘えたい。

ダメになってもいい…でも、この想いだけは止められない。

「…曜ちゃんのこと言えなくなっちゃったな~…」

 

私も…すっかり恋する乙女になっちゃった…と照れくさそうにはにかむ私だった。

 

────────────────────

 

「うゆ…っ」

「ルビィ?ここにいたのですか?」

「あっ、お姉ちゃん!」

 

1人でミシンと戦うルビィを発見した。

そこには男の人のような小さなぬいぐるみと赤い髪の女の子のぬいぐるみがあった。

 

「…それは?」

「えへへっ…悠さんをイメージして作ったんだぁ♪」

嬉しそうに手に取り笑う妹。

あの方が来るまでは…弱気で…すぐに泣いてしまうような子だったのに…今ではライブで歌い、踊る…そんな妹の成長を見れて…姉冥利に尽きますわ。

 

「ルビィは…悠さんのこと…どう思いますか?」

「すっごく優しい…お兄ちゃん、かな…///

いつも頭撫でてくれるし…抱き着いても何も言わずに抱き返してくれるし…あとね、あとね!♪」

嬉しそうに話すルビィ。

それくらい悠さんのことが大好きなのだろう。

 

「…お姉ちゃんは…どうなの?」

「…正直、男の方に甘えたい、だなんて思う日が来るなんて想像もつきませんでしたわ…」

ですが…気がついたら…彼のことを目で追って…。

部室で悠さんを励ます時も…妹ながら…負けたくないと…思いましたわ。

 

「でも、ルビィはお姉ちゃんと一緒の人を好きになれて…すっごく良かったって思ってるよ♪」

「…ルビィ…ええ、悠さんが聞いたらさぞかし嬉しがると思いますわ」

 

あれほど硬く、厳しい生徒会長が幸せそうに笑った。

つられるように…笑う妹。

私達は…今ものすごく幸せなのかもしれない。

 

 

────────────────────

 

 

「…えっ、本戦2曲目の歌詞を作って欲しい?」

「…もし、行けたとしたら…やっぱりここまで来れたのは…悠くんのおかげ…だから…」

「悠くんの書いてくれた…歌詞で…みんなで大勢の観客がいるなかでライブをしたいの!」

「たとえ…悠くんがステージに立ってなくても…」

 

「思いは…ひとつずら」

「…心強い、からね…!」

「リトルデーモンなら…最高の歌詞が作れるって信じてるわ」

 

「…最初から最後まで…任せっきりになってしまいますが…今回はわがままを言わせてもらいます…っ」

「悠の書いてくれた歌詞を見て歌うとね…すごく元気が出てくるんだよ?

だから…1度諦めた道…それをまた進ませてくれた…悠の気持ちを…私は受け取りたい」

「FantasticでAmazingなライブにしましょ♪

Aqoursのみんなと…悠ならそれが絶対できるわ」

 

「みんな………よしっ!分かった!」

作る歌詞が…''2つ''になっちゃったけど…みんなのためだ。

最高のライブにしてあげたい…。

その為にも最高の歌詞を作ってあげたい。

Aqoursとしての…集大成を。

 

本戦まで…着実に時は過ぎていった。




…あれれ~?本戦1曲目は千歌が作る…。
なのに悠くんが作詞を2つやるって変だな~?おかしいな~?(わざとらしい振り)

次回は冬休み突入編です!

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