Aqoursな日々   作:A×K

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曜ちゃん可愛いよ曜ちゃん←末期


第78話

「…いざホテルに着いたけど…ほんとに副支配人さんに話通してあるなんて…」

 

「すんなり入れて驚きだったね…」

「悠さんのお母様に重ねてお礼を申さねばなりませんわ…」

 

「わー!見てみてー!雪が積もってるよ~!」

「1面真っ白ずら~!♪」

「…あなた達!もう少し節度というものを…!」

 

「まぁまぁ…雪が積もること、内浦では無いんでしょ?

…そういうダイヤも気になるんじゃないの?雪」

「そ、そんなこと…!……あ、ありませんわ…っ」

と言いつつも目線は窓の方を向いていた。

 

「あ、みんなお菓子食べるずら?マカロン…ってお菓子ずら♪」

「あっ、いただきまーす♪…うーん、美味しい~♪」

「は、初めて食べたけど…美味しいね、花丸ちゃん♪」

 

「…た、食べたい…っ…けど、こんな甘いものに惑わされては堕天使ヨハネも面目が…!!」

「はい、善子ちゃん♪」

 

花丸からアーンと渡されたマカロンを善子がパクッと食べた。

 

「…うまっ!」

と言い、ベットにばたりと横たわる善子。

スカートの中が普通に見えたが気にしない振りをしておこう、因みにピンクだった。

 

「…とりあえず~、チェックインはしたし、色んなところ行ってみない?」

「賛成~!みんな行こ~!」

「あ、千歌ちゃん!待ってよー!」

「全速前進~…ヨーソロー!」

 

「あはは、みんなはしゃいじゃって♪

ほら、ダイヤも行くよ?」

「ま、待ってくださいまし!」

 

「…善子はいつまでそうしてるの?」

「…い、行くわよ!置いていかないでよー!」

 

 

────────────────────

 

外に出るやいなや、劇が始まった。

 

「…曜…ちゃん…梨子…ちゃん…私、もう…眠くなって…きた、よ…………」

「千歌ちゃん!寝ちゃダメだよ…!!」

「私も…もう…だめ…」

「よ、曜ちゃんまで…!」

 

「この雪のベッドで…私たち…寝るの…かな…」

「果南さん!しっかりしてください!」

「…ぁ…fairyが見える~…♪」

「ま、鞠莉さんまで!」

 

「…なにしてんの?」

「…あれ、悠くんも参加しないの?遭難劇」

そんなんやるか…。あ、別にうまいこと言ったは無いよ?

 

 

「堕天使ヨハネ…北海道に…刻印を!!!」

ギランとポーズを取ったまま雪にダイブする善子。

見事に善子の型が取れた。

 

「…ふっ、ふふっ…さすが…ヨハネのパワーの前に雪さえもひれ伏すのね…」

「鼻水出しながら言っても説得力ないずらよ…はい、ハンカチ」

「…あっ、ありがたく受け取るわ!!」

 

「…みんなはしゃいでるなぁ…」

そんなふうに眺めてる時だった。

 

バスっ。

背中になにか衝撃がきた。

 

「ふっふっふ…悠くん…背中ががら空きだよ…?」

「…千歌…これは…?」

千歌の手には雪の玉があった。

それだけではない、曜や梨子も手にもあった。

 

「…なんか…お泊まり会の時も…こんな光景あったなー

あの時は…枕だったけど…」

 

「それいけーーーー!!!」

次の瞬間、雪の玉はこちらに向かってきた。

全力で避けるが、投げる人数が多くなっていた気がした。

 

「私も参戦するよ♪」

「雪と言えばこれよね~♪」

 

「鞠莉…果南まで…!?」

「うにゅ…悠さんを守る方に付くね…」

「これぞヴァルハラ…!聖戦の時!」

 

意気込んでる善子に流れ玉が飛んできて呆気なくヒットし2回目の雪ダイブをする。

 

「どぉりゃあああ~!」

千歌が投げた渾身の一球が明後日の方向に飛んでいく。

…あ、そこには花丸が…。

 

バスっ!

「ずゅらぁああああ~!」

…なんか前にもこんなことあったな~…。

 

「えっへへ、楽しいね、悠くん!♪」

「ん…まあな…!」

 

 

 

つかの間の休息と思い出作りに勤しむ俺とAqoursのメンバーだった。

 

────────────────────

 

「あ~…もしもし…?」

 

「…珍しいですね、貴女から電話をするなんて」

「あはは、まぁちょっくらね…」

「それで、要件はなんですか?

…もうすぐラブライブの本戦が近いので、なるべく手短に」

 

「相変わらずね~…聖良ちゃん?

…まぁ、顔見に行こうって思ってたけど…まーさか、風邪でダウンするなんてね~…いやー、参った参った…」

「…要件、他にあるんですよね?」

 

「…ん、今そっちに、本戦の東海地区代表のAqoursがいるんだ

…良ければ、顔合わせしてよ」

「Aqours…ですか…私は構いませんが…理亞がなんと言うか…」

 

「見ればきっと…新しい発見もできる…かもよ?♪」

「…どういう意味ですか?」

「ふふっ、それは会ってみてからのお楽しみね♪」

「…はぁ…分かりました」

 

電話を切る。

飲み物を持った女性が悠の母親に近寄る。

 

「…また、なにか企んでるのかい?」

「企んでるなんて人聞き悪いわよ~…ただ、悠がAqoursじゃないスクールアイドル…しかもライバルになるSaint Snowと接触したら…どうなるのかなって興味本意よ、月ちゃん♪」

「…悪い方に進まなきゃいいけどね…」

「大丈夫よ、なんせ私の子だからね」

「それより、もう少し安静にしてるんだよ」

「あはは…面目なーい…」

 

 

遠く離れた雪国の地でキーとなる息子が大きなくしゃみをしてるのはこの時母親は知らなかった。




なんか色々出しました←
次回はSaint Snowが出ます。
聖良ちゃん可愛い←

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