~近海 作戦予定地点~
作戦予定地点へ到着したが辺りは魚雷挺で埋め尽くされていた
明かに異常な光景だった
哨戒中の2チームだけではなく寮で睡眠をとっていた者達まで叩き起こし
何の情報も与えずこの場に向かわせたと言う事だ
何か録でもない事を悟った少女達の空気は重い
遠くで微かに音が聞こえる
視線を向けた先には艤装から黒煙を上げながら此方へ向かって来る満身創痍の艦娘達が見えた
[任務を説明する 現在鎮守府の艦隊が敵勢力に追われている
諸君らはその場で敵勢力と交戦して反撃迄の時間を稼げ]
[尚 敵前逃亡は戦犯とみなし即座に解体処分を行う]
今更ながらの無線の任務説明
敵勢力を視認出来た魚雷挺の顔が絶望にかわる
「戦艦棲姫 離島棲姫 駆逐水鬼……」
(あれがどの様な者達なのかはわからない
ただ、万が一にも勝ち目など無いことは理解出来る)
30km離れているにも関わらず周囲を圧倒する威圧感
これまで対応した敵を遥かに凌駕する存在感が其所にはあった
拳に力がはいる
(何故提督が私達を放置していたか今になってやっと解った
あの人が 建造すぐに解体を行わなかったのは他の艦娘達に不安を与えないため
艦種だけで解体を行ったら駆逐艦や軽巡が「次は私達かもしれない」と思い始めるかもしれない
だけど命令違反 又は逃亡者への制裁とするならどうだろうか?
きっと「あの子達の落ち度」で済ませられる
冷たく接し無能と罵り間接的に「鎮守府に不要な存在」という印象を周囲にすりこませた)
(邪魔者同士を戦わせる 勝っても負けて戦死しようが構わないのだろう
この戦いの後にはどちらかは消えるのだから)
既に握り締めた拳からは血が滲んでいた…
[………本当に足止めだけで良いのか?別に倒してしまっても構わんのだぞ?]
リーダーが皮肉を込めた言葉を無線に向かって告げる
…勿論返答などありもしないが
「ここで突っ立っていても仕方ない……少なくても私は二度目の人生に感謝しようと思う」
リーダーの独白染みた一人言
泣いてるのか笑ってるのか既にわからない
「そうだね…じゃぁ 私も皆と巡り合えた奇跡に感謝しないとね」
妹がそれに続く
「退屈で平和だった日常に感謝を」
「前世で守ってくれていた人々に感謝を」
「糞ったれな状況を提供してくれた提督に感謝を」
皆がそれぞれ続く
空を見上げる
「親愛なる提督殿はどうやら私達が心底邪魔らしい
しかしその願いを叶えて上げるほど私はお人好しではない
私達は殺されにいくのではない
私達は私達であるために戦う」
決して皆が諦めない様に言葉を繋ぐ
「我々の任務は何だ!」
「「「コロセ!コロセ!コロセ!」」」
「生きて帰るぞ!」
一斉に内燃機関の火がともる
まるでその心の内を示すような立ち込める轟音(エンジン音)
日は落ちて一寸の光もない
新月の闇夜に紛れ少女達は進む
若干中二入ってますね~
でも熱い展開とか好きなのです