剣キチIF 感度3000倍の世界をパンツを脱がない流派で生き抜く   作:アキ山

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 えー、ブラックルートがあまりにも本編の空気とそぐわない為に独立させました。

 あの話の流れの直後のギャグを乗せるのはさすがに無理っす!


【異聞】おっさんと行くぶらり魔界行

若様『妹のヤンデレアタックによって深手を負ったか。今まで手塩に掛けて育ててきたのに、どうしてああなった?』

 

???『どうした、元気を出せ! 栄光あるふうまの頭領に、そんなしょぼくれたツラは似合わんぞ!!』

 

若様『うるせぇっ!!』

 

???『ママーーッ!?』

 

若様『覚えのない弾正を幻に見るとは……俺も長くないかもしれん。現実逃避はこの辺にして宿題をやろう』

 

若様『最近の中学校は宿題にもPCを使うんだな。…………とりあえず一段落したし、休憩がてらにネットでも漁るか』

 

若様『適当に回ってみたが面白いものって見つからないもんだ。───んん?』

 

『【貴様の愛は】身内から愛されて夜も眠れない人達の相談スレ【侵略行為】』

 

若様『なんというタイムリーなスレ。これは見ないわけにはいかない』

 

 

 

 

 

 【貴様の愛は】身内から愛されて夜も眠れない人達の相談スレ【侵略行為】

 

 

412番目の黒王子

 

 

 そんなワケで俺の大事な幼馴染は眼帯髑髏武者ヤロウに取られちまったのさ。

 

 ……わざわざ死ぬ覚悟で助けに行ったのにワロエナイ。

 

 というか、本当の命の危機は家に帰ってからだったし。

 

 姉ちゃん、ヤメテ!

 

 男は女の人みたいに無制限じゃないから!!

 

 俺の357マグナムは6発しか撃てないから!!

 

 というか、『今日は絶対に大当たりだ』とか言わないで!?

 

 それがヒットしたら、もう姉ちゃんから逃げられなくなる!!

 

 

413番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 憐れ……じゃないなぁ

 

 

414番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 話の流れからして、どう考えても先に幼馴染を振ったの黒王子だし。

 

 

415番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 だいたい、童貞を食われてから行動がブレブレすぎてワケが分からん

 

 

416番目の黒王子

 

 

 そんなこと言わないでアドバイス下さい。

 

 色々と覚悟が決まるまで姉ちゃんから逃れる方法 420~425

 

 

417番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 いや、早えよ!

 

 

418番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 考えを纏めるヒマもねぇ!?

 

 

419番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 だが、ここは俺達地雷家族を持った先達の力の見せ所だ!

 

 

420番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 ならば、答えよう。

 

 黒王子よ、お前が姉から逃れる術が一つだけある。

 

 死だ つ『青酸カリ』

 

 

421番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 北斗の拳wwww

 

 つ『フグ毒』

 

 選ぶがいい、誰も強制は出来ん。

 

 

422番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 トキ乙wwww

 

 つ『ダイオキシン』

 

 

423番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 つ『ニコチン』

 

 

424番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 つ『水銀』

 

 

425番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 つ『アポトキシン4869』

 

 

426番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 つ『ヒュドラの毒』

 

 

427番目の黒王子

 

 

 (´;ω;`)

 

 

428番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 オチがついたところで、そろそろオジサンが話していいかなぁ?

 

 

429番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 さらば、黒王子

 

 そしてニューカマー現る

 

 

430番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 よし、来い!!

 

 

431番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 どんな問題でもクレバーに答えてやるぜ!

 

 

432番目の黒オジサン

 

 

 コテハンはこれで。

 

 オジサンの悩みは娘から男性として見られている事なんですたい!

 

 

433番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 ちょっ、方言!?

 

 

434番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 動揺しすぎ、ワロタ

 

 

435番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 黒オジサンは落ち着いて話してくれ。

 

 事情が正確に伝わらなければ、アドバイスの仕様がない。

 

 

436番目の黒オジサン

 

 

 すまない、思い出がフラッシュバックして動揺してしまった。

 

 ざっと説明すると13になる娘がオジサンを狙ってるんだ…………性的に。

 

 

437番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 オゥフ……ッ

 

 

438番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 子供の時分からそういうのに目覚められるの本当に辛い

 

 ソースは小5で妹に乗られそうになった俺

 

 

439番目の黒オジサン

 

 

 最初はただ甘えてきてるだけかと思ったんだよ

 

 オジサンはこう見えても社長だし、仕事が忙しくて小さい頃はあまり構ってあげられなかったからね

 

 だから、時間が取れる時は娘の要望には極力応えようとしたんだよ

 

 一緒に寝たり、お風呂に入ったりさ

 

 娘が大きくなったら『キモイ』とか言われてできなくなるだろうし、こんな事するのも今だけと目いっぱい甘やかしたのさ。

 

 けどよぉ……それが全部裏目に出るとは思わんかったですよッ!?

 

 

440番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 え、どうなったんだ?

 

 

441番目の黒オジサン

 

 

 オジサンの嫁、もしくは妾の地位をガチで狙うようになってしまった……

 

 そこからは思いもよらない攻撃ばかりで本当に参った。

 

 一緒にお風呂に入ってる時もオジサンの55キャノンを触ろうとしてきたり、もう思春期に入ってるはずなのにオジサンの前を下着でうろちょろしたり。

 

 起きたら隣に全裸の娘が寝てるとか、オジサンが言ったらおかしいけどホラーだよ!

 

 あの時は心臓が止まったかと思ったし!?

 

 『パパの赤ちゃん、欲しい』って言われたときは、本気で身投げしかけたよ!!

 

 

442番目の愛故に人は苦しまねばならぬ

 

 

 なかなかアグレッシブな娘さんのようで、お悔やみ申し上げます……

 

 

443番目の黒オジサン

 

 

 オジサンはさ、たしかに世間では鬼だの外道だの言われてるよ

 

 人に言えないようなエゲツナイ事も色々やってきたし、日本の悪いことは大体オジサンの所為なんて噂も立ったさ

 

 そんな道外れーなオジサンでも、さすがに実の娘と肉体関係を持つのは無理なんだよ……

 

 娘に向けてる愛情は親としてのモノで、異性として見れないっつーの

 

 あの子の奇行の所為で母親とは離縁しちゃったしさ

 

 掲示板の先達たち、オジサンが娘の魔の手から逃れる方法を考えてくれないか?

 

 

 

 

若様『みんな、苦労してんだなぁ。というか、気づいたらカキコした上に黒おじさんとオフ会することになってるんだが……』

 

若様『同じ苦しみを味わう戦友との約束をブッチするわけにはいかん。一期一会になると思うし行ってみるか』

 

 

若様『待ち合わせの店ってここだよな。えっと……銀髪にグラサンをしたオジサンっと……ああ、いたいた』

 

若様『すみません、黒オジサンですか?』

 

黒 『ええ、私が黒オジサンって───剣キチ君ではないか』

 

若様『ぶらぁぁぁっっ!?』

 

 

 

 

黒さん『いやぁ、まさか君が(フォン)君だとはオジサン思ってもみなかったよ』

 

若様『それ、俺のセリフだから。ノマドのトップがあんな掲示板でお悩み相談するとか、普通考えねーよ』

 

黒さん『ところで、君も随分と苦労をしているようだね』

 

若様『8歳の妹に子ども産んであげるって言われました。それを言うならそっちも大概だよな』

 

黒さん『娘の猛アタックが原因で離婚しちゃったよ、オジサン』

 

若様『娘って、あのフェリシアちゃんだよな。つーか、その喋り方なんなん?』

 

黒さん『これがオジサンの素だよ。普段のエラそうな態度はキャラ作りだから。不死の王とか大層な肩書持ってるとね、ああでもしないと部下が怒るんだ』

 

若様『泣くなよ、黒さん』

 

黒さん『嫁さんが逃げたせいかな。この頃は部下のインなんとかさんや、ホモい魔界医師なんかが獲物を見るような目でオジサンを見るんだ……』

 

若様『インなんとかって……』

 

黒さん『ホント、色目使わないでくれるかなぁ。オジサン、会社の社長だから。部下に手を出したとか噂になったら社会的に死ぬから』

 

若様『大変だな、アンタ。言われてみれば、俺もこのまま行くと近親婚万歳な未来しかないんだよなぁ……。姉と妹と結婚するとかどんな鬼畜だよ、俺』

 

黒さん『風君、飲もうじゃないか! 今日くらいは酒で辛い事は何もかも忘れよう!!』

 

若様『そうだな! 今日くらいはいいよな!!』

 

 

 

 

若様『………何時の間に帰ってきたんだ、俺? つーか、頭痛ぇ……。あの時、黒さんと悪乗りして店の酒片っ端からチャンポンしたもんなぁ。よく急性アル中で死ななかったもんだ』

 

若様『あれ、机の上に見慣れないノートがある。学校用の予備だっけか? …………げ』

 

若様『これ、黒さんと酔った勢いで作った人生脱出計画じゃねーか。───つーか、スゲエな。めっちゃ緻密な上に要所要所でアグレッシブだし。あの時、絶対に神が降りてたわ、俺等』

 

若様『とりあえず、黒さんに本当にこれをやるのか確認しないと。携帯の番号は聞いてたからっと───もしもし、黒さん?』

 

黒さん『風君か。どうしたんだい?』

 

若様『いや、昨日酔って作った計画、マジでやるのかなぁって思ってさ』

 

黒さん『え、やらないの? オジサン、もうエスポワールに乗った気でいたのに』

 

若様『カイジかよ。まあ、人生やり直すって意味じゃ合ってるか。わかった、俺も乗るわ。このまま行ったらリアルな意味で人生の墓場だし』

 

黒さん『近親婚は創作物だから面白いんだよ。本当にやったらシャレにならんから』

 

若様『そんじゃあ、この計画通りに。だいたい十年でカタを付けるってペースでいいか?』

 

黒さん『了解だ。これで君とオジサンは共犯者だ。足抜けは無しで頼むよ』

 

若様『途中でリタイヤしたら、ある意味死ぬより辛い人生が待ってるから。裏切るとかナイナイ』

 

黒さん『なら契約完了だ。自由を手にするまで頑張ろう!』

 

若様『了解だ。よろしく、黒さん』

 

 

 

 

 その後、俺達ふうま一門は破竹の勢いで実績を残すこととなった。

 

 それはブラド国に移っても変わることなく、その活躍っぷりは移住して一年も経たない内に新参者と揶揄する輩はいなくなる程だった。

 

 当然ながらこれにはガッツリ絡繰りが存在する。

 

 それは俺と黒さんのホットラインだ。

 

 ノマドの動きは全て黒さんを通して俺に筒抜けであり、同時にふうまの動向もまた俺から黒さんに通じている。

 

 そうやって二人で組織の動きを調整することで、俺は手柄を立ててブラド国の地位を確固たる物とし、黒さんはノマド内の無能や扱いに困る部下を合法的に抹殺していく。

 

 互いのトップが内通しているという圧倒的なまでのマッチポンプを利用し、双方Win―Winの関係を維持し続けたのだ。

 

 上手く行き過ぎれば疑念の眼を持たれるため、いい塩梅に互いの組織が失敗する事で隠れ蓑を作りながら関係を続けた結果、なんと当初の予定より三年早くノマドとの最終決戦を迎える事となった。

 

 

 

 

若様『エドウィン・ブラック! 覚悟ォォッ!!』

 

黒さん『来るがいい、ふうま小太郎! 不死の王たる私は、あと一回刺されたら死ぬぞぉぉぉぉぉぉっ!!』

 

若様『戴天流、ただの突きィィィィィィィィ!!』

 

黒さん『ぶるぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?』 

 

若様『殺ったか(フラグ)』

 

黒さん『私一人では…死なん……。貴様も一緒に…連れて行く……ッ! サラダバー!!』

 

若様『爆発オチなんてサイテーーー!!』 

 

 

 

 

 とまあ、こんな感じで最終決戦も無事終了。

 

 ふうま小太郎とエドウィン・ブラックは共倒れという形で姿を消したワケだ。

 

 当の俺達はというと、爆発の寸前で黒さんの足元に用意していた隠し通路に転がり込む事で難を逃れ、そのまま決戦の舞台となったカオスアリーナからオサラバした。

 

 そしてセーフハウスに待機させていたホモォ疑惑のある魔界医師によって整形手術を行い、晴れて別人として生まれ変わった。

 

 もちろん、役目を終えた魔界医師は始末してある。

 

 この秘密を知るのは俺と黒さんだけで十分だからな。

 

 しかし、よっぽどあのホモォの色目に辟易していたのだろうな。

 

 奴の眉間に対不死仕様の弾丸が入った銃を突き付けていた黒さんの表情は、どこぞのオリジナル笑顔ばりに輝いていた。

 

 寸毫の躊躇もなく顔面に全弾叩き込むという黒さんのストレス解消も問題なく終わり、俺達はその足で東京キングダムの最下層に向かった。

 

 お目当てはもちろんポッカリと口を開けている魔界の門。

 

 すべての柵から解放された俺達は、密かに持ち出した金子を懐に入れて新たなフロンティアに旅立つ。

 

 ああ、もう何も怖くない……。

 

 

 

 

インなんとかさん『こんなところに研究施設を持っていたとはな。しかし、何故フュルストの奴はここで死んでいたのだ?』

 

ノマド構成員『現在調査中ですが、ここにあるデータは全て消されているので真相を解明するのには時間が掛かるかと……』

 

インなんとかさん『チッ、ブラック様を失った事でノマドは未曽有の危機だというのに……』

 

ノマド構成員2『イングリッド様、フェリシア様がまいりました』

 

インなんとかさん『何故こんな場所に連れてきた!? お父上を失った姫がどのような状態か、貴様も分かっているだろう!!』

 

ノマド構成員2『申し訳ありません! ですが、フェリシア様がこちらに来たいと……』

 

インなんとかさん『なんだと……?』

 

フェリ(クンクン、クンクン)

 

インなんとかさん『(なんだ? 部屋の匂いを嗅いでいるのか?)姫様、どうかなさいましたか?』

 

フェリ『まちがいないわ。お父様は生きている』

 

インなんとかさん『なんですって!?』

 

フェリ『これはお父様の加齢臭よ!!』

 

 

システム『愛の猟犬Fがターゲットの生存を感知しました』

 

 

 


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