剣キチIF 感度3000倍の世界をパンツを脱がない流派で生き抜く   作:アキ山

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 お待たせしました、最新話更新です。

 エイプリルフールかと思っていた対魔忍ライブラリー実装。

 初のガチ野郎キャラに心を弾ませていたのですが…………

 ライブラリー、強すぎ。

 超上級を1回クリアするのに、7回コンテニューしましたよ!

 今回は心が折れました。

 彼を育てるのは次の機会にしようとおもいます。


日記43冊目

◎月▼□日

 

 このところ政府関係がキナ臭い。

 

 退魔関係の機密が色々漏れているという上原学長の依頼で裏を洗ってみると、淫魔族のハニトラに与党政治家や官僚がガッツリ引っ掛かってた事が判明。

 

 というか、国を担ってる奴等が東京キングダムに遊びに行くなよ。

 

 ブッさんにけしかけておいて何だが、淫魔族というのは本当にタチが悪い。

 

 奴等は魔族としては個体能力が低い代わりに、生物の三大欲求の一つである性欲を攻めるのが本当に上手いのだ。

 

 しかも力ある種族を快楽漬けにして、自分の戦力に取り込むと言うのだから厄介この上ない。

 

 奴等にしてみれば、欲の皮が突っ張った政府筋を落とすのなんざ朝飯前なのだろう。

 

 とはいえ、こっちにも立場というモノがある。

 

 宮内庁は内閣府と関係が薄いとはいえ、放っておくわけにはいかない。

 

 代替わりのゴタゴタで主流派の動きが鈍いというのもあるしな。

 

 そんなワケなので、東京キングダムの中にある淫魔族がアジトとしている娼館を襲撃。

 

 お楽しみ中の政治家や事務次官等々は機密漏洩の現行犯で引っ掴まえ、淫魔族は店長だけを生け捕りにして他は全て処分した。

 

 まあ、百キロを超える巨体の女政治家に乗られて、玉を潰しながらも奉仕していた約一名に関しては介錯となってしまったが。

 

 男にハンサムと不細工がいるように、女も若い美人だけでは決してないのだ。

 

 しかも権力者ともなれば脂ぎったというか、脂身だらけの老人やその手前が大半。

 

 そんなのを身体を張って篭絡しないといけないとは淫魔族も大変である。

 

 ある意味勇者への黙とうはさて置くとしよう。

 

 ノマドもこの場所に目星を付けていたらしく、途中でインなんとかさんと遭遇したんだが特に絡まれる事は無かった。

 

 その代わりに物凄く期待が籠った目を向けられたんだが、いったい何だったのだろうか?

 

 ともかく任務は無事に終了。

 

 裏切り者と情報源をゲットした俺達は意気揚々と帰路に着いた。

 

 今日のところは遅いので尋問に関しては明日になる。

 

 普段はこういうモノには拘わらないのだが、今回は相手が相手なので視察するつもりだ。

 

 相手は性関係のエキスパート、エロで口を割ろうとして逆手に取られるなんて事もあり得るだろうしな。

 

 

◎月▼☆日

 

 

 えー、今日は色々と面倒くさい日でした。

 

 先日捕えた淫魔族のから情報を搾り取ろうとしたのだが、そこにウチの下忍の一人である蜂矢利助が『尋問なら任せろぉぉぉっ!!』と志願してきた。

 

 ぶっちゃけアイツ等の忍術ってそっち方面に特化してるし、この機を逃すと本気で出番も無いだろうから許可してやった。

 

 しかし相手は百戦錬磨の淫魔族である。

 

 蜂矢渾身の呪詛系の触手責めも対して効果がある様にも見えない。

 

 3時間にも及ぶ頑張りも虚しく、蜂矢は口を割るどころかたった一度も淫魔族を絶頂させる事も出来なかった。

 

 尋問室を去る寸前、淫魔族の女から「下手くその粗チン野郎」とツバを吐き捨てられた事で蜂矢は撃沈。

 

 女の前では何とか堪えたモノの、部屋を出ると同時にガチ泣きしてしまった。

 

 例の童貞部隊と同じく一党の中ではイロモノ扱いの男だが、こんなのでも部下である事には変わらない。

 

 引退するとか言い出す奴を慰めるのは色々と骨だった。

 

 今度、女諜報員を捕まえたら汚名返上をさせてやろう。

 

 というワケで余計な手間を掛けさせた分の恨みを込めて、次の尋問員は俺が請け負う事にした。

 

 結果を言えば三分で口を割りました。

 

 え、エロ方面で堕としたのかって?

 

 そんな訳ないじゃん。

 

 俺ってばそっち方面だと汚れを知らないピュアな男よ。

 

 実はやろうと思えばやれたけど、今生くらいはその手のテクの使いどころは選びたいじゃないか。

 

 俺が口を割らせるのに選んだのは苦痛の方だ。

 

 自分の両耳と右手の指を生で食わせた後、『次は目玉と子宮、どっちがいい?』って聞いたらメッチャ饒舌にしゃべってくれた。

 

 こっちはエゲツない事に定評がある中国黒社会出身。

 

 頭領の立場があるからあんまりやらないけど、拷問の一つや二つお手のモノなのだ。

 

 さて奴等から得た情報だが、なかなかに面倒なモノだった。

 

 淫魔族共は現内閣の大臣を始めとして、かなりの与党政治家や官僚を取り込んでいた。

 

 さらには特務機関『G』を通して米連国務省にも繋がっており、日本の政治中枢に何らかのアクションを起こそうとしているらしい。

 

 『G』と言えばアスカ達からはノマドと関係が深いと聞いていたが、淫魔族ともコネがあるとは思わなかった。

 

 ともかく、思った以上に大事になりそうな予感である。

 

 後手に回る前に何とか手を打たんとなるまい。

 

 

◎月▼〇日

 

 今日は甲河との打ち合わせで、オレンジインダストリー日本支部に行ってきた。

 

 今回の用事は二つ。

 

 一つは昨日得た情報を担保に米連国務省の動きを探る事、もう一つは魔界勢力の説明とそれに伴うブラック排除の遅延願いだ。

 

 前者に対してはDSOもこの『G』の動きは掴んでいなかったらしい。

 

 今まで『G』が繋がっていた魔界側の窓口がノマドであった事を考えれば、今の奴等はコウモリ同然の対応をしている事になる。

 

 そこを突けば『G』の力を大きく削ぐ事、そこから国務省の動きを鈍らせる事も可能だろう。

 

 実際、不在のマダムの代役として会議に参加したDSO日本支部の小谷技術主任には感謝されたし。

 

 で俺的には本題の後者だが、言い出した瞬間には体感気温が3°ほど下がった。

 

 冷房なみに部屋を冷やした殺気の出所は言うまでもなくアスカだ。

 

 甲河にとってはブッさんは一門を滅ぼした不俱戴天の仇。

 

 DSO職員にしても経済という楔で自分達の国を侵食する異界の化け物だ。

 

 20年単位で殺すのを待てなんて言ったら、キレるのも無理からぬこと。

 

 だがしかし、こっちだって引き下がるワケにはいかん。

 

 そりゃあ俺だって、ブッさんがそう簡単にやられるとは思っていない。

 

 俺も今はまだ勝つのに一手足りないと思っている。

 

 というか撮影の時に聞いた話だと、あのおっさん剣術にハマってるらしいし。

 

 ヨミハラで俺に負けたのが悔しかったらしく、今では純粋な剣の腕だとイン何とかさんを超えたとか。

 

 あの時も魔剣ネビリムとかいう先っちょが二股に分かれた怪しい剣を見せられたもんなぁ。

 

 あれって絶対にノイ婆ちゃんの店の品だろ。

 

 そんなワケなんで、今のブッさんではマダムとアスカが束になっても勝てません。

 

 総力戦仕掛けて万が一勝ちを拾えても、後発勢力に蹂躙されたら意味がないしな。

 

 これに関しては小谷氏も同意してくれた。

 

 彼曰く万人が使用できる携行型対魔兵器の開発は、やはり10年規模の期間を必要とするらしい。

 

 まあ、この件については急ぎ結論が出せるわけでもないので、考えておいてほしいという形に留めておいた。

 

 最後にマダムの延命用の魔法薬を、ノイ婆ちゃんに依頼している事も伝えた。

 

 マダムの使用する空蝉の術は別名『心転移』とも言われ、術の範囲内に人間がいれば年齢性別に関わりなく魂を乗っ取る事ができ、さらには乗っ取った肉体も10年ほど時間を掛ければ完全に甲河朧になるという強力な代物だ。

 

 しかし、この術は魂に過剰な負担を掛けるというデメリットも存在する。

 

 甲河壊滅の際に肉体を捨てたマダムの魂は、その時の負荷によって寿命を大きく縮めているはずだ。

 

 現状で甲河の実務を握っているのはアスカではなくマダムこと甲河朧だ。

 

 ここで彼女を失えば甲河は一気に失速する事になるだろう。

 

 そうなればDSOも多大な影響を受けるだろうし、それが原因で『G』と国務省に権力を握られたら、魔界勢力対策の足を引っ張りかねない。

 

 なんやかんや言っても兵器開発でアンクルサムの右に出る国は無いのだから。

 

 薬に関しては甲河を思い止まらせる忖度の意味も無いとは言わない。

 

 けど、それ以上に『知略もできるアサギ』という超絶優秀な人材なマダムを失いたくないという俺の意見も多分にあるのだ。

 

 あと、この情報の出所が彼女の妹である李美鳳な事は墓場まで持っていこうと思う。

 

 取り合えずはアスカが暴走しない事を祈ろう。 

 

 

◎月▼△日

 

 

 淫魔族の件を追っていると災禍姉さんから興味深い話を聞いた。

 

 少し前に中華連邦へ逃げ込んでいたところを主流派に暗殺された山崎信という政治家。

 

 奴はあの矢崎宗一の懐刀だったのだが、なんと別荘に100億もの裏金を隠し持っているらしい。

 

 そしてそれが矢崎という金蔓を失った淫魔族の活動資金として利用されているとも。

 

 情報の裏取りに動いた槇島から、奴の別荘には獣人が護衛に付いているという報告もあった。

 

 この件は早速上原学長と宮内庁にリークしておいた。

 

 現状では淫魔族に関しては矢崎案件の延長線上なので管轄は公安及び主流派にある。

 

 正式な通達が無いのでは俺達に出来るのは情報収集まで。

 

 それ以上は越権行為になってしまう。

 

 この後はどんな動きがあるかは分からんが、何時こっちへ声がかかっても動けるようにしておこう。

 

 

◎月■〇日

 

 

 井河からアスカが首相官邸に襲撃を掛けたと連絡があった。

 

 何でも引退を前に山本長官と共に総理大臣へ挨拶に行ったアサギが、現地を襲撃していたアスカと鉢合わせたらしい。  

 

 アサギが現場判断で割って入ったお蔭で、総理と官房長官は命拾いしたそうだ。

 

 テレビのニュースでは速報で首相官邸を狙ったテロの事が報道されていたが、まさかその下手人がアスカだったとは……。

 

 恐らくは昨日にリークした淫魔族と米連国務省の暗躍情報の裏を取るのが目的だろうが、いくら何でも無茶しすぎである。

 

 というか、浩介君を介した奴等の確執を知っている俺としてはガチの殺し合いにならなかった事が奇跡としか思えん。

 

 ともかくアサギとアスカの関係性を思えば、アイツの口から襲撃者の素性が漏れる事は無いだろう。 

 

 だがしかし、首相にはあの女怪『峰船子』を擁する内調が付いている。

 

 油断していると思い切り槍玉にあげられる可能性も多分にある。

 

 これが主流派や甲河を揺るがす失態にならなければいいが……。

 

 

◎月■△日

 

 

 帝から緊急の勅令が来ました。

 

 実行者に俺を指名してるけど、マジで俺にしかできない任務じゃねーか!

 

 時間がマジでないから、詳細は生きて帰れたら書こうと思う。

 

 これをしくったら、現政府からふうま衆がテロリスト扱いされる。

 

 失敗は許されんぞ!

 

 

◎月■◇日

 

 

 なんとか無茶ぶりを成功させました。

 

 うん、マジで現場に行ってた時は寿命が縮む思いだった。

 

 今回の任務だが、なんと現職総理大臣の暗殺。

 

 しかも病死に見せかけて始末しろと言う素敵すぎるオーダーでした。

 

 いや、一応氣功術の事を調査した時、相手の心臓を止められるって答えたけどさ。

 

 本当にやらされるとは思ってなかったわ。

 

 とはいえ、勅命が下された理由を知れば強行策も止む無しとは理解できるんだけどね。

 

 さて今回の任務が下された原因は、米連国務省と結託した総理大臣朝井考二郎による日本への裏切りが判明したからだ。

 

 ちなみに宮内庁がこの情報をこれを掴んだ方法は、なんと陰陽寮による占いだったりする。

 

 おっと、占いと侮ることなかれ。

 

 彼等は式占・暦占・相地・天文占・易占などを組み合わせた秘伝の占術を1500年以上も研鑽し続けているのだ。

 

 条件が整った際の的中率は現行最新鋭のスーパーコンピュータの予測をも上回るというのだからトンデモない。

 

 『こんなのあるなら諜報員なんかいらんやん』と思ったりもしたのだが、上原学長が言うには精度を上げる為には詳細な情報は不可欠らしく、有事の際にそれを集める為に俺達を抱えてるそうな。

 

 で朝井がやろうとしていた事だが、まずは官房長官の野々村の家族を人質に取り、100億の裏金がある山崎の別荘へ行くように指示する。

 

 その後、主流派の対魔忍に公安を通じて裏金とそれをかき集めたルートが記されたマル秘データの回収を命令。

 

 そして予め自殺するように指示していた野々村官房長官の死体を利用して、現地に赴いた対魔忍へ殺害の罪をかぶせる。

 

 さらに別荘に配置してあった神田旅団を使ってスケープゴートの対魔忍を排除、自分は政府が擁する非公式武力集団・すなわち対魔忍による官房長官暗殺を理由に『反国家分裂法』を発動させる。

 

 反国家分裂法は今から30数年前に起こった台湾危機に際して制定された緊急事態法だ。

 

 この法律は国家の非常事態に当たって、内閣総理大臣へ独裁的と言える強力な権限を与える事を目的としている。

 

 これが発動すれば首相が指定する反国家分子に対して逮捕状無しの拘束や予防的先制攻撃が可能になる。

 

 さらに総理が決断すれば自衛軍の軍事活動を国会の承認なしで行えてしまうのだ。

 

 その上、発動中には議会によって内閣不信任案が可決されても、総理の地位は保証される仕組みになっているからタチが悪い。

 

 こんな無茶苦茶な法律が通る訳ないと思うだろうが、ここで生きてくるのが淫魔族に篭絡された議員たちだ。

 

 奴等は『G』を介して米連国務省の傀儡になっている。

 

 しかも与党の半数以上が奴等の毒牙に掛かっているので、朝井がどんな無茶な法律を提案しても通ってしまうのだ。

 

 そして、このトンデモ法案を発動させるお題目はこうだった。

 

 日本政府は以前より非合法の武装組織を秘密裏に抱えていた。

 

 この部隊はこれまで政敵やテロ紛いの破壊工作など、秘密裏な部隊であるのをいい事に時の内閣によって汚れ仕事の専門家として便利に扱われていた。

 

 しかし朝井は新内閣立ち上げの際に、この暗部へメスを入れようとした。

 

 秘密部隊を解体して公安の一組織へと組み込もうとしたのだ。

 

 それに危機感を抱いた一部の政治家と秘密組織は朝井の暗殺を決定。

 

 首相官邸は襲撃され、彼等の起こしたテロによって野々村官房長官が殉職する事となった。

 

 これを重く見た朝井はクーデターを起こそうとする秘密組織と政治家へ対処するために反国家分裂法を使用する、という具合である。

 

 ここに出る一部の政治家とは反朝井を掲げる淫魔族に取り込まれていない者達、そして武装組織は主流派の対魔忍というワケだ。

 

 流石に皇室お抱えの俺達や陰陽寮はマトに入っていなかったらしいが、反国家分子を総理が自由に決められる事を思えば安心などとてもできない。

 

 この後は自衛軍の中でもフットワークの軽い神田旅団を使用して五車の里を殲滅し、山崎の遺した裏金とデータを基に背後で糸を引いていたのは中華連邦であるとでっち上げる。

 

 そして最後には中華連邦に対抗する為と称して、米連国務省との密約通りに米連主導のあらゆる障壁を無くした軍事的経済的統合構想『太平洋共同体』へ加盟する。

 

 そうなれば日本の主権は事実上放棄され、この国は幾つか目かの米連の州へとなり下がってしまう。

 

 ここまで詳細すぎる情報を占いで引っ張り出すとか、陰陽師マジパネぇ!

 

 流石に奴に支払われるエサが何なのかまでは分からなかったらしいが、それでも帝としては看過などできない案件だ。

 

 そんなワケで俺はすぐさま首相官邸へと飛ぶ事になった。

 

 今回はスピード勝負だったので、出し惜しみは一切なし。

 

 轟雷功で官邸の電子機器を全て殺した後、圏境を使って速やかに総理の元まで移動。

 

 そして背後から浸透勁の応用で心臓を停止させたのだ。

 

 あれならば検死が行われても急性心不全としか分からないはずだ。

 

 最大出力で電磁発勁を使ったのに反動が妙に弱いのが気になったが、痛い思いをしなくてすむと考えればこれもありだろう。

 

 というか朝井のヤツ、殺る時には政府お抱えのカメラマンの前で声明を発表する寸前だったんだよなぁ。

 

 ぶっちゃけ、電磁発勁を使ってなかったら間に合わなかったかもしれん。

 

 ともかく、対魔忍人生最大規模の大仕事は何とか上手くいった。

 

 アスカと主流派に関しては正直手が回らん。

 

 反国家分裂法は中止させたんだから自衛軍の出動も無いんだ。

 

 降りかかる火の粉は自分で振り払ってもらいたい。

 

 

◎月■★日

 

 

 本日、主流派監視要員から連絡がありました。

 

 五車の里が神田旅団の手に堕ちたそうです。

 

 …………マジかー。 

 

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