ニート提督の日常   作:n番煎じの戦闘員

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中学の頃に書いたイタ文章を掘り出したので書き直すぞー

(黒)歴史は繰り返す



追記:お気に入り外されまくって泣きそうです。すみません、他の話もすぐに戻すんで待ってください(泣)


比叡編

今日は誰が来るのだろうか?

 

1日の中で唯一といってもいいほど、12時に誰が来るのかは俺の中で楽しみとなっていた。いつ頃始まったのかはもう忘れてしまったが、気づけば謎のルールは途切れることなく毎日続いている。ほんとに色んな艦娘が訪れ、ちょっと会話して帰る艦娘から、自分の部屋のように寛ぐ艦娘まで様々だが、共通点としては14時になると帰ろうとすること。だが、絶対というわけでも無いらしく、気まぐれで多摩を引き留めた際には5時間もいたこともある。霞ママは文句言いつつ夕食を作ってくれた。やっぱ超優しい。まあ予定があると断られたこともあるが。なら無理してこなくていいんだよ、大淀さん。

 

 

 

そして正午になった。

 

「司令いるー?おじゃましまーす!」

「お、SSRだ」

「え?どういう意味ですか?」

「いやなかなか来ないからつい」

「ソシャゲのガチャじゃないんだから……」

「言い得て妙だな」

 

確かにソシャゲのガチャ気分で楽しんでいたのかもしれない。違いは被っても嬉しい点。

 

「ていうか比叡ってソシャゲやるんだな。以外」

「こう見えて比叡、スマホゲーム好きなんですよ」

 

そう言いながら比叡が取り出したのは一台のスマホ。外見は無機質な白でシンプルで、使い込んでいるのか若干変色しているが、見た感じ大した傷がない。大切に使っていることがすぐに分かった。てか改造巫女服の少女にスマホとかいろいろとミスマッチ。

 

「へー。スマホもってたんだな」

「あんまり部屋の外に持ち出すことはしないんですけど」

「あー。すぐ落としそう。ドジっ子だし」

「お姉さまに貰った大切なスマホだからですぅー!」

「出たお姉さま、って…」

 

そして、否定するようにスマホを持ったままぶんぶんと腕を振る比叡を見て、なんとなく展開が読めた。

 

 

 

スポーン

 

「…あぁぁぁ!?」

「ほいキャッチ」

 

案の定、ドジっ子の手からすっぽ抜けて空を飛ぶスマホ。まあ分かっていたため、落下地点に素早く移動してなんとか空中で救うことに成功。

 

「気をつけろよドジっ子さん」

「ひ、ひえ~…ありがとうございますぅ、司令…」

 

先ほどと違い、反論せず素直にスマホを受け取る比叡。確かに持ち歩かないのが正解だな。カバーをかけていたとしてもこれだとすぐ壊しそうだ。

 

「というか、司令って意外と動けるんですね」

「健康維持は大切だしな」

 

 

   ☆☆☆

 

 

 

「……なんでソシャゲアプリが26個もあるん?」

「ログインして、たまにガチャを引いてるだけだからすぐ終わるんですよ」

「…ガチャ以外は?」

「難しくてできないです!」

「やっぱアホだな」

「そんなことないですって!」

 

 

 

 

それからも比叡との会話は打てば響くように気持ちよく、また嬉しそうな顔、怒っている顔、泣きそうな顔、安堵した顔と、喜怒哀楽に溢れるこの少女は一緒にいるだけで楽しかった。なので俺は比叡のことがかなり好きだ。

 

「かわいいな、比叡は」

「もー冗談でもやめてくださいよー司令。比叡にはお姉さまがいるんですから」

 

恋愛感情がお互い無いのもやりやすくていい。付き合いはまだ浅いが、俺にとって比叡は気楽に話せる友人のように感じていた。だから友人に対して、こんな提案をするのは普通のことだろう。

 

「なあ比叡…」

「なんですか、もう騙されませんよ」

「今夜泊まって行かない?ゲームでもしながら」

「え?それって、うぅん?お泊り…………ひ、ひえぇぇーーっ!?!?」

 

 

 

 

 

 

   ☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

「で、どうだった?」

「お、オーケー…でちゃいました」

 

あれから1時間後、俺の気まぐれな提案だが……さすがの比叡でも男女で泊まる意味は分かるのか(失礼)、答えに詰まり、まぁその時点で俺は勝利を確信しつつ、『お泊りするかどうか』を別の質問に置き換え『お姉さまが好きか嫌いか』から誘導尋問して同意を得た(決して洗脳ではない)。

 

なぜYESと答えてしまったのか自分でもよく分かっていない絶賛混乱中の比叡は、いったん冷静になりたかったのか「大丈夫なのかちょっと聞いてきます!」と外に出ようとした。俺は止めることもなく、少しだけ許可を取る際の台詞を理由をぼかして言うように誘導&スマホを置いて行かせ逃げないように人質にして、比叡を送り出した。

 

戻ってきた比叡は、俺の指示通りお泊り用の荷物らしき大きなカバンを肩にかけていた。やったぜ。

 

 

結果は成功。比叡の今日と明日の予定が空いている(お姉さまに会いに行く)ことを知っていたうえに、俺が許可すれば居ていい時間が伸びるのは既に経験済み。泊まりが可能かは賭けだったが、上手くいってよかった。

 

 

「意外とやればできるもんだな」

「な、なんでこんなにあっさり……」

「比叡、お前騙されてるぞ(張本人)」

 

 

ということで種明かし。誘導尋問したことや、「今日じゃなくていいやん」と言われないよう台詞を誘導していたことを告げる。

 

「それで、スマホは逃げないよう人質にしたわけ」

「ひえ~……。司令、もう詐欺師向いてますよ。絶対に」

「自分の才能が恐ろしい」

「シャレになってないですよ…」

「はい、スマホは返すね」

「どうもって、あれ?スマホ……」

 

 

なんか、なんとなくだが嫌な予感がする。いや、正しくは1時間前に比叡がスマホを見せてきた時からだが。

 

 

「どした?俺はなんも弄ってないからな?」

「スマホ……お姉さま…………あぁぁーーーー!!!!!」

 

 

本日二度目の悲鳴が提督室に響き渡る。お姉さまって、比叡との会話で度々出てきたんだが、具体的に誰とかどんな見た目かとかは聞いてなかった。だが、もし…もしも比叡のスマホのホーム画面に写っていた少女がそのお姉さまなんだとしたら……

 

「わ、忘れてた!お姉さまに頼まれていたことっ!」

「なあ比叡、そのお姉さまって名前なんだ?」

「あれ?知らないかったんですか?金剛お姉さまですけど……そ、そのお姉さまから司令に会えないならせめて通話したいって頼まれていたんですよ!」

「……まじかよ」

 

嫌な予感ほど当たるものだ。思い返せば服装似ていた…というかほぼ一緒だったし、容姿も声も共通点がある。あのエセ外国語とバーニングラヴの印象強すぎて分らんかった。

 

「それで…俺にどうしろと?」

「そのためにスマホを持ってきたんです!忘れてたけど…」

「そのまま忘れていて欲しかったよ」

「ひえっ…な、なんか怖いんですけどっ」

 

あの艦娘に提督室の立ち入り禁止を命じた事件(こと)は、恐らく俺の最初で最後の提督命令だろう。正直、あまり話したくはない。怖いし。

 

「お姉さまも反省しているし、ちょっとだけお願いします。司令」

「……」

 

リスクとリターンを考える。もしもこの頼みを断り、このままにして金剛が限界となりこの部屋に突撃されると俺は死ぬ。受けるなら、金剛の反応は不明だが…通話越しだから今すぐ俺が死ぬことはない。

 

「……何より、比叡の頼みだしな」

「し、司令?どういう意味です?」

「あほのくせに頑張って考えたなって思っただけだ」

「一言余計です~!」

 

 

姉がらみで暴走することはあるが、それ以外はただのアホっぽい少女。そんな奴が、真剣な顔で悩んで俺に頼んでいるんだ。それに比叡の話を聞く限り、金剛お姉さまは…あの金剛とお姉さまは俺の中では不一致だが…少なくとも比叡が嫌がることはしない。比叡を信じるならば、どうしてもと頼み込まれたのだろう。

 

「ほら、早く金剛に繋いでスマホ貸せ」

「っ!はい!気合!入れて!繋ぎます!!」

「普通につなげ」

「まっかせてください!」

「……不安だ」

「ひえー!?大淀さんに間違えて電話かけそうにっ!?」

「なんで間違えんだよ」

 

いつも通り暴走する少女を見てふと思った。

 

……もしかすると姉もコイツに似ているだけなのかも

 

そう考えると、自然と肩に入れていた力が抜けていくのを感じた。

 

 

 

 

 

   ☆☆☆

 

 

 

 

「………」

「…それじゃーな……ああ、解除するよ……ああ?俺は優しくない。比叡に礼言っとけ。あ、そうだ。来るときは監視役にアイツか比叡を付けてくれ……また暴走したらどうすんだよ……比叡?ああ、直ぐ傍にいる。替わるぞ」

「し、司令?今監視役とか不穏な言葉が…」

「ほら、お姉さまを放置していいのか」

「い、今出まーす!はい、お姉さま!比叡です!」

 

 

…案の定というか、この妹にしてあの姉って感じだった。あの時とは打って変わって落ち着いた声に理性的な言葉で謝罪……エセ外国語がなければ同一人物か疑っただろう。むしろ比叡よりも知性がありそうな分、暴走した際の厄介度が増すのかもしれないと考えさせた程には。俺の見る目は信用できないな、ほんと。

 

 

「ひえっ!?……ひえーー!?……ひえっ!デート!?ひえ~~~~!?!?」

「………会話なのか?これ?」

 

 

比叡が通話しながらスマホを持っている手と反対の腕ををぶんぶんと振り回すのを見て、飼い主に尻尾を振りまくる飼い犬を幻視しつつ、金剛の話が解決したことに俺は安堵した。

 

「……そういえば、この部屋に二人以上の艦娘が来たことってないな」

「…はいっ、分かりました!ではっ。……って、司令?何か言いましたか?」

「ん、いや。随分嬉しそうだな」

「はいっ!司令のおかげでお姉さまとデートすることになりました!」

「おー良かったな」

「あと、提督の好みをそれとなく聞いて欲しいって言われたけど……何かありますか、司令?」

「……姉は姉で苦労してそうだな」

 

金剛にちょっとだけ同情した瞬間だった。

 

その後、比叡とともに比叡が泊まるためのスペースを作ったり、ゲームの準備とかをしていると、比叡にふと訊ねられた。

 

「あ、そういえば司令。電話、結局たった5分も喋ってないけど、良かったんですか?」

「まあ…金剛との誤解は解けたし、今後も話す機会あるだろうから十分だろ。それに…」

「それに……なんですか?司令?」

 

一瞬言うか迷って……相手が比叡なのと、友人といえる艦娘と夜通し遊べることに俺も無自覚にテンションが上がっていたんだろう。そのセリフは思ったよりも軽い口調で俺から零れた。

 

 

「金剛よりも、今は比叡と話したいから……だな」

「……」

 

きっと俺は、比叡から「私はお姉さまと話したいです」とか「お姉さまの良さを分かってません!」という返事を期待していただろう。しかし、比叡は驚いた顔で停止したままで……

 

「……比叡?」

「……はっ!?私の心はお姉さまと決まって…」

「……何言ってんの」

「あれ、私、にゃにを…」

「一人称替わってるし噛んでるし記憶飛んでるし落ち着け。あれ?寝てた?」

「寝てません!寝てませんよ!」

 

 

照れるわけでも無く心底不思議そうな様子の比叡に、俺は安堵と一抹の不安を感じるのだった。




比叡アホ可愛い。お泊りの様子もいつか書きたい。時報の比叡くらい仲良くなって、デートとかさせたい。たまに敬語はずれるの可愛すぎんか。



主人公と編集メモを見る前の私は気づいてなかったんですが……比叡にらしくない行動がありましてね……もし「ここやん」ってなったらここ好きとかお願いします。中学生の私が作った伏線です。なんの伏線なのかはモウワカリマセン。

好きな艦娘の艦種教えてください

  • 戦艦(航空戦艦含む)
  • 重巡洋艦(航巡含む)
  • 軽巡洋艦(雷巡含む)
  • 駆逐艦、海防艦
  • 空母、その他
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