花の魔術師(屑)の友   作:カフェ・オーレ

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とばっちりと説明

 

 ヒュウゥぅぅぅ!ドスン!

 

「がっ!?」

 

「フォウ!?」

 

 あのクズにパシら…ゴホン、別世界に飛ばされた俺は受け身を取れずにそのまま尻から落っこちた。おお、痛え…。フォウは……あ、良かった、俺の尻に潰れてないな。

 

「さて、ここ何処だ?見るからに崖、荒野、木や葉一枚すら見かけねぇな」

 

「フォウ?(あれ?)」

 

「どした、フォウ?」

 

 視線をフォウと重ねてみると、あまり遠くない所で閃光やら炎やらが飛びまくっていた、どうやら争いが起こっているようだ。早速来たと思ったらこれか……うん?よく見たら人、じゃねえな。羽生えてるよな、しかも色んな…。

 

「ほほう?さてはあれが悪魔たちとやらのようだな。『貴様!何者だ!』あん?」

 

「フォ、フォウ…」

 

 厳つい声がした方に目を向けるとこっちを睨みつける『ヤツ』がいた。おおぅ、フォウが震えてる。まあ無理もないな、なんせ…。

 

「確かにアイツが面白いというのも無理ねぇな。しかもよりによって『龍種』か。これまたエラいのに目をつけられたな」

 

 龍種(ドラゴン)だからな。ドラゴンはブリテンにいた時も狩った覚えがある。しかも危険と察知したら飛んで逃げるし、こちらが劣勢だと感じたらブレスを吐いてくる。ああ、ドラゴンとの初戦闘で丸焦げになったトラウマが……!

 

 しかし空気を読めないのか龍種…『赤い』ドラゴンが勝手に話を進めていく。

 

『何をゴチャゴチャと…!さては、俺たちを討ち取って名を上げに来たか!』

 

 は?名を上げる?いやいや何を言って…。

 

『そうなれば容赦などせん!』

 

 轟轟と炎が滾る口を開けて、こちらに吐く態勢に入った。おい!これどう見ても!

 

「とばっちりじゃねえかぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

 そして、俺の姿は炎の中へと消えた……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …………って!

 

「何すんだ!このトカゲ野郎ォォォ!」

 

『グボハァ!?』

 

 ブレスを放れる直前にドラゴンの顎を『殴り上げた(アッパー)』。……へ?殴り上げた?

 

 殴られたドラゴンは後ろに傾いていきドスンと仰向けに倒れた。おお、見事に白目むいて気絶してる…。

 

「しかしどういうことだ?俺ってこんなに強かっ―」

 

(それは僕からの贈り物さ!)

 

「ウォア!?」

 

 いきなりの声に人が出さない声をあげてしまった。つか『マーリン』!これはどういうことだ!

 

(どうにもこうにも、君は『英霊』になった。霊基は、そうだね…今は『探索者(シーカー)』とでも名付けておこうか)

 

 探索者、ね。とりあえず名前なかったし、それで良いか。まあ、そこはおいおい後で質問するとして……やってくれたな、このクズ!ドラゴンがいるとは聞いてないぞ!

 

(ハッハッハ!驚いたかい?僕からのサプライズプレゼントさ!気に入ったかい?)

 

 逆にトラウマを思い出しちまったよ!どうしてくれんだこの野郎!

 

(くくっ、(笑))

 

 良し、アヴァロンに戻ったら泣かす(#^ω^)

 

(…コホン。さてと、今シーカー君が知りたいのは場所かな?)

 

 ああ、見ず知らずの場所に放り出されるはドラゴンに喧嘩売られて返り討ちにするわで、混乱してるよ。

 

(そこは冥界だよ。人間でいう死者の国だ)

 

 へえ、冥界か……冥界ィ!?

 おまっ!?なんつう場所に転移させてんだ!

 

(目に冥界が写ったからさ!)

 

 そこに山があったから的なノリで発言すんな!

 

(まあ、霊基が無事なら死ぬことがないし、というより年を取らないんだけどね)

 

 まあ、な。で?このドラゴン、やけに魔力の波動を感じるんだが?

 

(ふむ、どうやら、そちらの世界は魔力で満ち満ちているようだね。どおりで英霊が単騎で動き回れる筈だ)

 

 あー、そういや大分…いや昔か?英霊ってマスターと魔力を通わせないと魔力供給できないんだったか?でもマーリンの言うとおり、俺はマスター無しでも今も平気で動き回れてる。

 少し考えていると足からテシテシと叩かれていることに気づいた。どうやらフォウが忘れられていると思っているようだ。

 

「フォウ?(何かあった)?」

 

「いや、疑問があったけど解決しただけ。特に問題ないさ」

 

(キャスパリーグが迷惑かけてないかい?)

 

「マーリンシスベシ!フォーウ!」

 

(いきなり失礼な発言だね!?)

 

 フォウは前からマーリン嫌いだよな。まあ、アヴァロンの住み心地が良かったのか気に入ってたしな…。あ、フォウが俺のてぃーしゃつ?(マーリン名)の中に潜り込んできた。

 

 で、このドラゴンは後にして。問題は…。

 

 

『……』

 

 さっきからこちらをガン見してる奴らがいるんだけど?さらにはさっきのドラゴンとは違う白いドラゴンも含めて、だが。

 

(あちゃ〜、もしかしてドラゴンを素手で倒したりしたかな?)

 

 いや、まあ?なんか目立つのか?だって悪魔、天使に堕天使。ドラゴンを倒すには十分な戦力だと思うんだが?

 

(そのドラゴンが普通だったら、ね。もしかしたらその三種族でもかなわなかったんじゃないかな)

 

 ……今更だけど、それってかなり目立つ立場に立ってませんかね?(敬語)

 

(間違いなく目立つね!ハッハッハ!)

 

 面白がってる場合かぁぁぁぁぁぁ!?余計に面倒くさくなってるよぉぉぉ!あのロクデナシ上司と女遊び屑から離れてもこれかよぉぉぉぉ!

 

 

 どうやら騎士から英霊になっても苦労は変わらないそうです……。

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