花の魔術師(屑)の友   作:カフェ・オーレ

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苦労は重なるもの

 

 さて、この状況をどう打破しようか…。

 

 今、俺は三種族と白いドラゴンにガン見されていた。では次の問題は、『逃げるか戦うか?』だ。俺は断然、逃げるを選ぶよ?これ以上面倒くさ、いや苦労はしたくないしな。じゃ、そういうことd『ドォン!』へ?

 

 俺の足元のすぐ横に俺の足くらいの穴が出来ていた。はて?…一体何処から……、ああ。

 

 視線を例の戦う連中に向けると一人の蝙蝠の羽を生やした奴がこちらに手を向けていた。

 

「そこから動くな、怪しい輩め!さてはサーゼクス様、そしてセラフォルー様を殺めるために潜んでいた者だな!ここで始末してくれる!」

 

 は?サーゼクス?セラフォルー?誰それ?俺は誤解だと言うことにした。

 

「おい、そのサーゼクス?とセラフォルー?って誰だよ。てかてめぇら、何俺が動いた瞬間にこっちに一斉に手を向けてんだよ」

 

 …あれ?俺、誤解だって言おうとしたんだよな?なんでこんな喧嘩売る発言してるの?

 

(プックク…多分、今まで溜めてたストレスじゃないかな)

 

 あ〜、また苦労事に巻き込まれたからいよいよキレちまったのか?けど威嚇攻撃される必要あった?

 

(そりゃ、あの三種族が倒せなかったドラゴンを片手アッパーで気絶させたんだから得体の知らない奴とでも思われて目を向けられてもおかしくないさ)

 

 なるほど、納得した「始末する!」危ねえ!?悪魔からの攻撃を咄嗟に回避する。

 

「大人しくやられ…」

 

「る訳ねぇだろぉぉぉぉ!!」

 

 ズドン!ドゴォォン!

 

「カハッ!?」

 

 もう一度攻撃してくるから、それを紙一重で避けてソイツのドテっぱらにパンチを食らわす。その反動で後ろに飛んでいき近くの岩に体全体がめり込んだ。あ、いけね!ついさっきのドラゴンと同じ勢いで殴っちまった!

でも正当防衛だ、うん…。

 

「あ、あのめり込んだアイツ、一応上級悪魔だよな?ここんところ負け無しだったのに」

 

「あの人、一体何者なんだ…?」

 

 あ〜あ、せっかく穏便に事を進めるつもりが手を出しちまったせいで、こりゃもうひと悶着あるか?

 互いに俺と悪魔、天使、そして堕天使がこちらを見てる…と、あの白いドラゴンが凄い勢いでこちらに向かって飛んでくる。

 

『我らの闘いに虫如きが介入するなぁぁ!!』

 

 ……へぇ、虫が俺が。じゃあお前はなんだろな?白いドラゴンからの空中尾払いを避けると同時に『尻尾を掴んで駆け登る』。

 

『き、貴様!我が体を登ってくるなど!』

 

 こんなの苦でもないぜ!ドラゴン討伐の経験を活かすのに最適!そして何より…!

 

「てめぇを殴れることになぁ!」

 

 ドゴォォ!

 

『ガアッ!?』

 

 手に魔力を集め、白いドラゴンの額を殴る。ドラゴンは大きな衝撃に耐えられずに地に落ちた。いやぁ、英霊の体って便利だな。

 

(そうだろうそうだろう。僕に感謝してくれ!) 

 

 今までの苦労を考えると当然だな。

 

「赤龍帝を倒したときたら次に白龍皇を落とすとは…」

 

「我らの攻撃でもほぼ無傷だったのをただの打撃でああも容易く…」

 

 さらに奇怪な視線が向けられてきた。あまり好きじゃないんだよな、こういうの。

 

「さて、と。で?オタクらもさっきの奴みたくめり込んでみるか?」

 

『!!』

 

 少々威圧をこめて言うと三勢力たちは後退った。ありゃりゃ、少しやりずきたか?

 そう思っていると勢力たちの中から四人の男女が前に出てくる。赤、いや紅髪の男に黒髪の女。金髪の男に、金と茶が混じった髪をしている男だ。全員の表情は驚愕で染まっていた。いや、おっさんのあの目は面白そうな物を見つけた時の目だな。あのクズもそうだった…。

 

「き、君は一体、何者なんだい?あの二天龍を簡単に打ち負かすなんて…」

 

「私もビックリだよ!いきなり現れたと思ったら、ドライグ君を気絶させちゃうんだから!」

 

「そしてあの打撃の威力。普通の力では発揮できるものではありませんね」

 

「だからこそ、お前さんを簡単に見逃す訳にもいかねえからな。つか大人しく捕まってくれ!」

 

 なんとも散々言われようだな。まるで猛獣を追い詰めたハンターたちみたいだ。さて、どうしようか……その時だった。

 

 オォォォォォォォォォォォォ!!!!

 

「「「「!」」」」

 

 突如として何処からか人魂みたいなものが次々と現れて段々と人の形になっていく。そして、『ソレ』は現れた。

 

『コロスコロスコロスゥゥ!!』

 

『ワレラノウラミ、イマコソトキハナツトキ!』

 

 人の骸の姿をした霊、怨霊が巨大な姿で佇んでいた。しかも二体。三勢力はいきなり現れたのに驚いていたが態勢を立て直し、怨霊に魔弾を打つもほとんど効果なしでやられていく。

 

「くっ、二天龍の戦いで皆消耗している。このままでは…!」

 

 どうやら、さっきのドラゴンたちとの戦いで既に体力は消耗、万事休すってとこか。別にこれは三勢力の問題なんだから無関係。………の筈なんだけど、な。

 

(どうする気だい?君は面倒事は嫌いなんだろう?)

 

 ああ、嫌いだ。俺が必死に止めたって聞かない奴がいたし、もうやってられないと思っていたのに。でも体が勝手に動いちまうんだよ。まるで、俺がしたいかのように動くんだよ。

 

 だから、戦(や)る!

 

 

「宝具展開!我が腕は矛、我が体は鎧。そして心は我が王の為に!『我が国よ!栄光あれ!(グローリー・オブ・キングダム)』!」

 

 





オリ宝具のタグ、追加した方が良いですかね?
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