お嬢様は男子校生   作:男子校生A

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自覚

あれからひと月が経過した。

未だに信じられないがオレは転生したらしい。最初の方こそ喜んだが、いまは単純に喜べない。なぜなら、自分は女になっていて、しかも双子の姉ときた。転生するなら異世界転生でハーレム作らせてくれよ神様ぁ…

彼女いないなら自分が女になれってか?どんな罰ゲームだよオイ。

そんな事を考えても、なってしまったことは仕方がないので、親や大人の会話を聞いて情報を集める事にした。

 

 

 

 

 

3つの事が判明した。

まず1つ、自分の知っているような世界情勢や有名人の名前などから考えるに、ここは日本であり、オレが死んでからあまり時間は経っていないようだ。どうせなら異世界に転生してチート能力をバシバシ使ったハーレムを築きたかったのだが無いものねだりをしても虚しいだけだ。

 

 

2つめは、この家はそこそこお金持ちであるという事だ。

毎日ひっきりなしに客人が訪れ、月に1回ぐらいの頻度でパーティを行っ、ているらしい。ここの「らしい」というのは親がオレ達をパーティ会場に連れて行ってくれないため、予想するしかない。しかしまぁ、前世では想像もできなかったような貴族階級に産まれたものだ。

家の中には高そうな調度品がそこらじゅうに飾ってあるし、食器は金線の入った派手派手しい大皿が何枚もあり、床には豪華絢爛な真紅のビロードの絨毯が敷かれている。

何故こんなにもお金持ちなのか理解し難かったが、大人の話と親の名前を聞いていくうちに理解できた。

親はIT企業で一代にして財を成した有名人で、経営手腕は「経済界の諸葛孔明」などと呼ばれている、四葉実だった。経済や世界情勢に興味のあったオレはこの名前をよく見かけたので、はじめてその名前を聞いた時は変な声を出して母親に訝しがられたものだ。

 

 

3つ目は自分達の名前だ。

はじめて気が付いた時にオレ達の方を興味深そうに見つめていたのはオレ達の兄と姉だった。

長男が誠一

長女が菫

そんでもって双子のオレ達の名前は、

オレ(二女)が桔梗

妹が(三女)が葵

である。四葉家でオレの半身も同然の妹の名前を含む兄妹の名前を全て覚えられたのは僥倖に違いない。

しかしまぁ、こうして見ると長男だけこの中ではイレギュラーだなと思ってしまう。

男の子にはこの会社を継いでもらうから、立派な名前を付けて、女の子には華やかな名前を付けよう、というのを聞いたような気がする。四葉桔梗、か……悪くない名前だな。

むしろ好感が持てるってもんだ。俗に言うキラキラネームなんて付けられたらどうしようなどと考えていたが杞憂に終わってよかった。

 

 

 

今までのことを脳内でまとめてにいると、また睡魔が襲ってきた。転生してからというもの、めっきり睡魔に弱くなった気がするがまだ幼児だし仕方がないだろう、と自分に言い聞かせながら、ゆっくりと目を閉じた。

 




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