お嬢様は男子校生   作:男子校生A

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小話・今世での妹

ごきげんようみなさま。わたくしは三葉桔梗でございますわ。今日は妹の葵ちゃん視点でのお話ですのよ。うふふ

 

 

 

 

 

 こんにちはみなさん、末っ子の三葉葵です。

 双子の姉は桔梗という名前です。

 私たちは双子なのでよく似ています。

 

 

 外見だけですけどね。

 

中身はほとんど正反対みたいです。

 

 桔梗ちゃんは冷静沈着で凛々しくて、とても頼り甲斐があります。私は元々臆病で、あまり自己主張ができないタイプなのでずっと頼りきりでした。

 

 

  昔話をしましょう。

 

 

 私はずっと、桔梗ちゃんの後ろに付いて行くことしかできませんでした。

 このままじゃどうしようもない、と思い、性格を変えようと頑張りました。それが幼稚園ぐらいの記憶です。

 

 

 幼稚園へは2年しか行っていませんでしたが、それなりに桔梗ちゃんも私も楽しめていたと思います。

 

 

 私は初めての集団生活にわくわくしながら幼稚園への道を歩いていました。まだ見ぬ友達、まだ見ぬ環境。そこはどんなところなのか想像を膨らませて、私の頰は緩みきっていました。

 

 

 しかし、現実は甘くありませんでした。

 

 

 幼稚園に入ると、双子が珍しいのか、不思議なものを見る好奇の視線に晒され、それが耐え切れず、ずっと桔梗ちゃんの後ろに隠れていました。

 桔梗ちゃんはそんな視線にも物怖じせず、先生に案内された部屋に入り、幼稚園のみんなに私の事を紹介してくれました。

 

 

 私はその時はっきりと、「このままではいけない、自分で自分のことをやらなくちゃ」と思いました。

 桔梗ちゃんにできて私にできない事は無いから、努力しようと思いました。

 

 でも、努力すればするほど桔梗ちゃんの背中は遠のいていきました。

 性格のベクトルが違うので、いくら努力しようとも桔梗ちゃんに近付いていくことはなかったのです。

 

 

 薄々気づいてはいましたが、認めたくなかった私はこの頃になると、 桔梗ちゃんとは違う方向にシフトチェンジすることにしました。

すなわち、「桔梗ちゃんのような性格になる」のではなく「どうすればいいか自分で考える」ことにしたのです。

 

 

 思考停止のまま桔梗ちゃんのようになろうとすると失敗するから、自分なりに考えて桔梗ちゃんの横に立てるように努力しました。

いまこうして明るい性格になったのは、努力して無理をし通した結果です。

 多分、桔梗ちゃんは私の変化に気付いていないと思います。

 

 ……どこでここまで違うようになっちゃったのでしょうか。

 

 

 そんな事を考えてもいまは仕方ないのかもしれません。

 

 

 自分とそっくりな桔梗ちゃんの顔見て、そっとため息を吐きました。

桔梗ちゃんは私の事を心配してあれこれしてくれているのに、私は何もしてあげられない。そんな自分がイヤになりそうです。

 そんな事を考えていたら、怪訝そうな顔をした桔梗ちゃんが私の顔を覗き込んでいました。

 私は無理矢理笑顔を貼り付けて、いつものように、空元気を振り回しはじめました。




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