強キャラ東雲さん   作:ゴム頭ぽん太郎
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冷静に考えて書き溜めを投稿すれば何の問題もなかった

ネタバレ:東雲さんはきちんとIS乗り用のマニュアルを暗記している(自己申告)


7.クラス代表決定戦(後編)

 

 神経そのものが破裂したかのような激痛が、全身を苛んでいる。

 痛みはクリアに感じるというのに、どうにも思考にもやがかかって、うまく考えがまとまらない。

 織斑一夏はただぼんやりと横たわっていた。

 

(おれ、なんで……)

 

 何かを成し遂げようと死力を尽くしていたのは覚えている。

 けれど何をしようとしていたのか。

 そもそも何をしていたのか。

 それが、よく思い出せない。

 

(……何かを、ずっと、やってて)

 

 何か。

 自分を鍛えて。

 勝つために。勝つ? 何に? 誰に? 何故?

 

 次々と単語が想起されては霧散していく。重要な意味を持つ言葉であったはずなのに、その意味がごっそりと抜け落ちて、どこかに飛んでいってしまう。

 ただ、その繰り返し。

 

(おれは、なんの、ために)

 

 無意識に、手を伸ばそうとした。ぴくりとも動かない。

 

(なにかが、ほしくて。ずっとほしくて。かがやきが、うらやましくて)

 

 自分にないそれが。

 皆が当たり前のように持っている輝きが、貴きそれが。

 妬ましくて、羨ましくて。

 

(なにも――何もない、のに)

 

 どうして喪失感を得るのだろう。

 どうしてこのままではいけないと、思ってしまうのだろう。

 

(何もない、のに、勝ちたいなんて、理由がないのに)

 

 思考が現実とリンクする。勝負。決闘。アリーナ。墜落。

 全身の痛みがよりリアルになる。

 だが構っている場合じゃない。

 

(俺は、そうだ、勝ちたいっていう理由なんてない。勝負に賭けるものだってない、だけど)

 

 だけど――

 

 

 

 遠い場所に背中が見えた。

 隣で見守ってくれていた、されど遙かな高みに君臨する彼女の背中。

 どんなに手を伸ばしても届かないような、そんな、あまりにも遠くに存在する少女の姿。

 

 

 

(ここで、倒れたら。()()()()()()()()()()()()()()()()。多分、俺は、一生たどり着けない……! ずっと永遠に、前に走り出せない! 彼女を追いかけることすらできないッ!)

 

 今は遙か彼方の存在であっても。

 今は足下に及ぶことすらおこがましいとしても。

 

(それでも!!)

 

 一切が廃された思考の奥底から、その声はとどろいた。

 それは――織斑一夏にとって初めての、純粋なエゴの発露だった。

 

 

 

 

 

(俺は――――誰にも負けたくないッッッ!!)

 

 

 

 

 

 ただのプライド。

 安くて薄っぺらな、裏打ちするものが何もないチンケなプライド。

 

 それを必死に守ろうとする者を、なんと呼ぶべきなのか。

 答えは彼の幼馴染が言い当てている。

 

 織斑一夏は、ただの男の子なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ああああああああああああああああああッ!!」

 

 意識がはっきりとしなかったのは、実に数秒だった。

 全身の筋繊維を酷使して、血を吐くようにして立ち上がった。

 一夏は素早く事態を把握する。シールドエネルギーは実に二割を割り込んでいた。

 だが、まだ戦える。

 

「あな、たという人は……ッ!」

 

 真正面、数メートルという距離で。

 セシリア・オルコットが歯を食いしばりながら、泥まみれで立ち上がるのが見えた。

 きっと自分の白い装甲も泥まみれだということは容易に想像できる。

 

 あの時――墜落寸前で、一夏は全力でスラスターを噴かした。

 加速に抵抗するためではない。むしろ助長し、最後の刹那に角度をずらした。

 結果、地面に二人そろって墜落。

 セシリアにも相応のダメージが通っているだろう。

 

「このッ……」

 

 数メートルとはいえ、離れている。

 セシリアは先ほど量子化していたスターライトMk-Ⅲを呼び出す(コール)――

 

「オラァッ!」

 

 ――よりも速く一夏が動いた。

 彼女の手元に光の粒子が集まり、ライフルをかたどって――瞬間に、投擲された『雪片弐型』がそれを貫いた。

 

「な、ァッ……!?」

「超至近距離ならそっちが有利だと!? ナメるなあああああああッ!」

 

 同時、一夏が()()()()()()

 スラスターによる加速も合わせた、飛翔ではなく跳躍。

 咄嗟に浮かび上がろうとしたセシリアに対して、圧倒的な猛スピードで一夏が突っ込む。

 

 金属と金属がぶつかる甲高い音。

 一夏の跳び蹴りが、セシリアの腹部を捉えていた。

 酸素が肺から絞り出される音。同時、腹部装甲が粉砕される音。

 

 ブルー・ティアーズの青が泥に落ち、セシリアは回転しながら十メートル以上吹き飛ばされ、最後にはアリーナの壁に叩きつけられた。

 

「カ、ハッ」

 

 衝撃が、壁に放射状のヒビを刻みつける。

 視線を巡らせた。すぐそばには破壊されたライフルと、それに突き立てられた純白の刀。

 一夏は『雪片弐型』の柄を握り、満身の力で引き抜いた。

 

「ぎ、いあああああッ!」

 

 絶叫と共に、セシリアが力を失い地面に落ちていた最後のビットを操作する。

 レーザーを放つだけのエネルギーはもう残っていない。だがそれは地面を駆けるように疾走し、一夏に迫る。

 

 既に限界だった。

 刀を保持している両腕は震え、今にも得物を取りこぼしそうになる。

 ビットをぶつけられたところで、大したダメージにはならない。なら無視してセシリアを攻撃するべき――

 

(――違う)

 

 視線が重なった。彼女の両眼に宿る戦意が、甘えた楽観を否定した。

 

(ダメージソースとして確保されている……ああ、クソ、そんなの、自爆に決まってるじゃないか!)

 

 意識をセシリアからビットに向ける。既にビットはあと一秒足らずで胸に飛び込んでくるだろう。

 今至近距離でビットを爆発させられたら、高確率で、終わる。

 最後の力を振り絞り、一夏はビットに相対した。

 

(しゅう、ちゅうッ)

 

 降り注ぐ雨の一粒が認識できるような、試合の間ずっと助けられた極限の集中力。

 それをもって彼はセシリアの最後のあがきを迎撃しようとして。

 

 不意に、感覚が切り替わった。

 スイッチが――切れた。

 

(な――――)

 

 痛い。

 全身が焼けているように痛い。思考がぐちゃぐちゃになる。

 張っていた気が思わず緩む。切っ先が落ちる。

 

(なん……でッ。斬れる、はずなのにッ)

 

 イメージと現実が乖離する。

 一夏の眼前には、即座に剣を構え、ビットを斬り捨てる自分自身が幻視されている。

 

(動くはずなのにッ、俺にはできるはずなのにッ)

 

 明確にイメージできる。迫り来るビットを一刀に切り捨てる自分自身。

 でもそれは、イメージに過ぎない。

 想像ではなく、自分自身の進化形として分かった。織斑一夏にはそれが成せると。

 

 でも、それは()()()()()()()()だ。

 

 今の織斑一夏には、できない。

 歯がゆいほどにそれが、理解できた。

 

 見ていた箒が悲鳴を上げた。

 観客の中でも動体視力に優れた者たちがそれに気づけていた。

 

 織斑一夏は、この瞬間に限界を迎えたと。

 

 もとより初陣、多方向からの同時攻撃をひたすら捌き続けていたのだ。

 その動きを維持できるはずもない。どれほどの精神力をつぎ込んでいたのか。

 今まで戦い続けられたことは単なる奇跡である。

 

 がくんと、顎が落ちる。視界が下がり、ビットを直視すらできない。力が入らないのだ。

 まるで雨を吸って固まった粘土のように、身体の感覚が急速に錆び付いていった。

 全能感がかき消されていく。闘志の炎だけは変わらず猛り、しかし、彼の身体は冷たく、固く、数十年老いたように遅く、弱々しい。

 

(――ぁ)

 

 刀を、振れない。握りこむことすらできない。

 セシリアはその姿に、勝利を確信した。

 

 

 

 

 

 

 

 

(まだだ、まだだろう、一夏)

 

 その声が届くはずもない。それでも彼女は必死に願う。

 

(負けたく、ないんだろう。必死にそのために積み上げてきたんだろう。なら、こんなところで、立ち止まるなッ!)

 

 組んだ両手を固く固く胸の前で握りしめ、箒は祈る。

 

(――――負けるなッ! 私の、大好きな(ヒト)!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……織斑一夏の負けは消えた」

「え?」

 

 だから祈りを断ち切るようにして隣から放たれた言葉に、呆気にとられるしかできなかった。

 東雲令はほんの僅かに目を見開いて、されどどこまでも冷徹に、モニターの戦況を注視していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一閃だった。

 けれど、光が迸ったと形容するには優しく。

 また、物体が切り裂かれたと語るには静かで。

 

 ただビットが正中線を綺麗になぞられ、二つに分かたれた。

 

「…………ぇ?」

 

 セシリアは呆けることしかできなかった。

 既に限界を超えているはずだった。けれどもここまで食らいついてきた。

 そうしてついに、文字通りに限界を迎えたと思った。なのに。

 

「……いつか……至る領域が、見えた。俺の限界の片鱗が、見えた」

 

 爆発すらしないまま大地に転がったビットは、バカみたいに綺麗な切断面を晒していた。

 

「もっと強くなれば、こうできるって分かった。()()()、順当に強くなった織斑一夏は、これができるって分かったよ。俺自身のことだから、分かったんだ……」

 

 幽鬼のように佇み、いつの間にか振り抜いていた刀を下ろして。

 一夏は雨に打たれながら天を見上げた。

 

 

「それっていつだよ」

 

 

 限界が見えた。そしてその限界を超える自分の未来図すら見えた。

 だというのに、何故足踏みをしなければならないのか。

 進化は限りなく早く、迅速に行われた。

 

 

 

「――俺は強くなきゃ、意味ねえんだよ……ッ!!」

 

 

 

 声を絞り出して、彼は大地に二本の足を突き立てて、ぐるりとセシリアに顔を向けた。

 両名、既に眼中には相手しか映っていない。

 

 しばしの沈黙。観客たちが呼吸することすら憚るような、触れば斬れてしまうような静謐。

 絶え間ない雨音だけが響き、二人の身体を濡らしていく。

 

「俺は、今から放つのが、最後の一撃だ」

「――ッ」

 

 互いに隙はなかった。

 体力はもう、あと一撃放つ分だけしか残っていない。

 迂闊に飛び込んだ方が死ぬと双方承知していた。

 

 だがカウンターではなく。

 二人は共に、突撃する機会を伺っていた――だからこそ一夏の言葉は自然と発せられた。

 

「もう正直、今にも倒れそうだ。だけど俺は負けるとしても、そんなダサい負け方はしたくない。何よりも負けたくない。だから――」

 

 セシリアは壁から離れると、数歩よろめいた。

 それだけで感覚を正常に取り戻し、最後の武器である『インターセプター』を握り直した。

 

「わたくしも、同じ気持ちです。ええ――決着を付けましょう」

 

 視線が交錯する。

 セシリアは勝利だけを見ていた。

 一夏は敗北を見ていなかった。

 

 雨だけが変わらず降り注いでいた。

 雲の切れ間などなく、何もかもを濡れ鼠にしてしまおうと雨が降っていた。

 だが両者の気迫は、雨粒を蒸発させていると錯覚するほどに、気炎となり立ち上っている。

 

「さあ――勝負だ」

 

 弾き出されるようにして両者が加速。

 距離がゼロになるのに、まばたきほどの時間もない。

 

 雨音に交じり。

 最後の一撃は、切ない音と共に放たれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………あれ?」

 

 織斑一夏が目を開けば、そこは見知らぬ天井だった。

 

「……??」

 

 事態が理解できず、思わず目を回す。

 一夏は白い清潔なベッドの上に横たわっていた。

 

「……ここは」

「学園の保健室」

 

 びくりと肩が跳ねた。

 慌てて顔を横に向ければ、無表情の東雲令が椅子に座り、一夏の顔を覗き込んでいる。

 

「う、おおお……びっくりしたあ……」

「当方はたった今来た。今までは、篠ノ之箒が其方の寝顔を見ていた」

「……寝顔……?」

 

 思わず首を傾げた時。

 

「しッ、東雲ッ!? 何を言っているのだ!」

 

 大慌ての足音と共に、箒が一夏の視界に飛び込んできた。

 

「ちょっとだけだ! ちょっと寝顔に見とれていただけで……みと、みとれェッ!?」

 

 面白いように勝手に慌てふためく箒に、現状師弟は顔を見合わせる。

 

「箒の奴、どうしたんだ?」

「当方にも分からない」

 

 両者の声色には困惑が多分に含まれていた。

 

「とっ、とにかく、痛む箇所はないのか、一夏」

「え、あ、ああ……うん、全身だな……」

 

 酷使し、ズタボロになった全身には包帯が巻かれている。

 どうやら相当ひどい有様だったらしい。

 鼻がツンとすると思って顔を触れば、頬にも湿布が貼られていた。

 

「セシリア・オルコットも同様に別室で寝込んでいる。それほどの勝負だった」

「ああ、オルコットさんも……って! そうだ勝負!」

 

 思わずガバリと身体を起こして、一夏は顔をしかめる。

 

「い、いてて……」

「こら、無茶をするな」

 

 箒が両肩に優しく手を添えると、一夏をベッドに横たえる。

 思わず、彼は目を白黒させた。彼女からこんなにも優しく接されたのは、初めてではないだろうか。

 

「勝負の結果が気になるとは思うんだが……その……」

 

 箒は言いよどみ、助けを求めるように東雲を見た。

 

「引き分けである」

 

 まったく躊躇なく、さっぱりと言い放った。

 

「……ひき、わけ」

「最後の一撃、当方の観測ではコンマ3秒のズレと共に互いに直撃し、シールドエネルギーは両者ゼロになった。十人が見て十人が驚くほどに見事な相討ちである」

「……コンマ3秒のズレ、まで見えるんだな」

「肯定。当方の観測に狂いがなければ、セシリア・オルコットの方がほんの僅かに早かった。だが、戦場では両者死亡と考えられる。また互いに限界を迎えており、エネルギーが尽きると同時に意識を喪失し、倒れていた」

 

 そっか、と呟いて、一夏は天井を見て目を細めた。

 

「だが、相手は代表候補生だ。大金星だろう。一夏、よくやったな」

 

 箒は純粋に賞賛の言葉を贈った。

 

「織斑千冬も篠ノ之箒に同意していた。『よくやった』と伝えていろ、と伝言を頼まれている」

 

 普段の一夏にとっては、それはこれ以上ない賛辞だった。

 けれど。

 

「…………畜生」

 

 彼は不意に軋む腕を上げて、顔を覆った。

 

「……一夏?」

「……畜生、ちくしょう……ちく、しょう……ッ」

 

 それは静かな保健室に嫌と言うほどに響く、一人の男の嗚咽だった。

 思わず東雲は眉根を寄せた。誉められたというのに、何故彼は泣いているのか。

 何も言うことなく、箒は彼の内心を察していた。彼は見ているこちらがつらくなってしまうほどに、痛いほどに、勝負に懸けていたから。

 

「……東雲、出よう」

「?」

「分からないのか。男が、泣いているんだ」

「……出る必要があるというのなら、当方は従う」

 

 箒に促され、東雲は椅子から立ち上がった。その表情に乱れはない。

 ベッドから離れ、保健室のドアに手をかけて。

 

「……織斑一夏」

 

 振り向いて、未だベッドの上で洟をすする一夏を見る。

 

「勝利も敗北も受け入れて前に進む。それが今の其方には必要。当方は――織斑一夏にはそれができると、信じている」

「…………ッ!」

 

 それだけ言って、彼女は保健室を出た。

 箒も後を追い、それからドアを閉める。

 

 残された保健室には、一夏のくぐもった声だけが響き続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「東雲は、一夏がここまでやると予測できたのか」

 

 廊下に二人の足音が響く中、箒は不意に口火を切った。

 

「今やもう、学園中が大騒ぎだろう。あれだけの衆目の中で、あれだけの啖呵を切って、そしてあれだけの激闘を演じてみせた……明日からきっと、一夏を中心に学園が回る」

「当方も同意する。そして最初の質問には、否であると回答する」

 

 思わず、箒は彼女の横顔を見た。

 

「指導をしていたのに、か?」

「ISを実際に動かす訓練は行えていない。恐らく織斑一夏が感覚派だろうとは予想できていたが、試合の中であそこまでの爆発的進化を遂げるとは、当方にも予想外である」

「そう、か」

 

 その言葉は少し、嬉しかった。

 自分の幼馴染は、『世界最強の再来』の予測すら超えてみせたのだと。

 

「故に幾ばくか残念な結果ではあった」

「ああ。あそこまで追い詰めたのだ。後一押し、だったな」

「否。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 思わず、足が止まった。

 今彼女はなんと言った?

 

「そ、れは」

「正確に言えば、ビットを斬り捨てた際の斬撃をもう一度放てれば、相討ちになることなく一方的にセシリア・オルコットを斬り捨てていた。これは課題として残る」

 

 何を見据えているのか。

 どこまで見透かしているのか。

 

 箒は改めて、隣に立つ少女の存在する次元の違いを感じ取った。

 だが。

 震えそうになる声を張り、身体ごと、箒は東雲に向き直る。

 

「……なら私は、その領域に至るまで、一夏を支えたい。お前の鍛錬を、サポートさせてくれないか」

「当方は構わない」

「即答するのか!?」

 

 箒なりに決断的な発言だったのだが――東雲はいとも簡単に了承した。

 

「今日の戦いぶりを見たからには、訓練の内容も変更を加えていかなければならない。人数が多ければ選択肢が増える、篠ノ之箒の助力はむしろありがたいものである」

「そ、そうか。うむ。ならば一夏が回復したら、一緒に頑張ろう!」

 

 思わず箒は東雲の手を握って、笑顔を浮かべてそう言った。

 何よりも、愛しい相手の力になれることは、心の底から嬉しかった。

 

 だから彼女の笑みは、天使ですら見惚れてしまうような、花開く美しいものだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(めッッッッッッッッちゃええ子やん)

 

 東雲令は普通に訓練を手伝ってくれる人が増えて嬉しかった。

 

(二人きりだと本当に時々テンパっちゃうもんな~……ありがたい、ありがとう、しののん! あ、でも時々二人きりの時間は確保させてね)

 

 エゴむき出しの内心がつないだ手を介して伝わったら箒はどんな顔になるのだろう。ていうか伝わった方がいい可能性が高い。

 

(いやそれにしても最後の最後に気が抜けて惜しかったなー、これからはスタミナを重点的にやっていくか? でも予測回避バリバリやれてたし、まずは守りからかなあ……うーん……動き回らせて汗だくになれば、替えのTシャツを渡したり、しちゃえるのかな……!? ちょ、ちょっとぐらい匂い嗅いでも……バレへんよな……?)

 

 いや――これは、ちょっと、伝えるのがはばかられる程度には酷い。

 

 

 どこまでも残酷な真実には気づくことなく。

 

 篠ノ之箒は思い人との時間が増えるし貴重な友人も得たと歓喜し。

 東雲令は織斑一夏の汗はどんな匂いか考え少しトリップしていた。

 

 

 

 









あのですね
結構夢中でバトル書いてたんですよ
そしたら普通に書き終わっちゃってですね
書き終わってから『零落白夜』使ってないじゃんってなりました

篠ノ之束様には、この場をお借りして謹んでお詫び申し上げます。






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