IS学園、放課後の第三アリーナ。
普段なら生徒らの自主訓練が行われているそこは、現在異様な雰囲気に包まれていた。
「いい加減ここらで決着付けとこうとは思ってたのよね」
「同意見だ」
アリーナ中央では、剣呑な表情で箒と鈴がメンチの切り合いをしていた。
「わたくしが巻き込まれるのは極めて不本意なのですが……」
「まあまあ。いい機会ではあるんじゃないかな。代表候補生六人での模擬戦なんて、IS学園じゃないと絶対出来ないし」
不服そうに頬を膨らませるセシリアだが、隣のシャルロットになだめられなんとか立ち去らずに済んでいる。
「そもそもの元凶はあの男だというのに、何故私たちが争うのだ」
「……そっちのクラスは、お祭りごとが好きすぎる、ね……?」
ラウラと簪の会話が示すように、観客席には一組生徒らが勢揃いしていた。
それぞれが誰に賭け──誰を応援しているかを話し合い、自分の賭け金──応援にかける熱意を語っている。特に一般白ギャル生徒は随分鼻の尖った顔で『篠ノ之箒、倍プッシュだ……!』と周囲をざわざわさせていた。
「……なんでこんなことに」
そんなアリーナ中央。
麻縄で蓑虫状態に縛られて、唯一の男性操縦者こと織斑一夏が転がされていた。
隣に佇む東雲は、身動きの取れない彼が珍しいようで髪をかき混ぜたり頬を突っついたりしている。
「あんたが紛らわしい言い方したせいでしょ! 危うく令に衝撃砲撃つとこだったわよ!」
「鈴さん、ことあるごとに衝撃砲を撃とうとする悪癖、本当になんとかした方が良いですわよ」
セカンド幼馴染はおかんむりだった。
普通に激怒していた──彼女の懸想する相手は致命的な場面で語彙がバグる悪癖があった。
「なーにが『付き合ってくれ』よ!! 買い物にって言葉をちゃんとつけなさいよボケナス! この一夏野郎!」
「待て! 人の名前を悪口扱いしやがったなお前!」
しかし全員ISスーツ姿で、「この織斑一夏!」「だから一夏は一夏なんだよ!」「次やったらワンサマって呼びますわよ!」と罵詈雑言の嵐である。
「──というわけで……今から模擬戦をして……勝ったチームが、一夏の買い物に付き合う……らしいよ?」
「何がというわけなんだよ!」
簪の簡易なまとめに対して、地面をゴロゴロと転がりながら一夏は叫ぶ。
ただ、一夏にとっては理解が及ばずとも、観客席の生徒らにとっては容易に推測できる理由があった。
(────ん? あれ? これもしかして……
代表候補生がIS学園に通うのは、最新の教育を受けることだけが目的ではない。
他国の最新型と剣を交えてデータを取りつつ、自分の機体の精度も上げていく。代表候補生にとってそれは大きな仕事だ。
集団戦ともなれば、貴重かつ実戦的なデータなのは間違いない。
「ではチーム分けですわね……どうします?」
「私としてはなんでもいいが」
「そーね。あたしも結構、
最後に鈴が告げた言葉こそ、一夏の推測を裏付けるものだった。
「私も……組み分けに意見はない……」
「簪に同意見だ」
「それならさ、せっかくだし組んだことのない相手と組む──っていうのはどう?」
シャルロットが場の停滞した空気を読み、苦笑を浮かべながら言う。
空気を読んだ? ──否。自分にとって望ましい結果を引き寄せるための甘言。
「組んだことがないのは箒かな。鈴はどう?」
「え、あたし? あたしは……ラウラと簪は一度も組んだことがないわね」
うかつな発言と言うわけにはいかない。鈴には鈴の、シャルロットにはシャルロットのメリットがあった。
「……あの。もうストレートにおっしゃったらどうです? こうした跳梁跋扈する化かし合いをやって何が楽しいのですか?」
セシリアはうんざりとした表情で告げた。
平時からこういった政治的会話に慣れ親しんでいる故か、彼女は学友との腹の探り合いは好まない節があった。
「シャルロットさん──デュノア社は新装備開発の面から、わたくしのBT兵器と箒さんの展開装甲のデータが取りたい。鈴さんは中国軍の軍備増強のため、ドイツ軍と自衛隊の装備データを取りたい。それだけでしょう?」
ざっくばらんな物言い。シャルロットと鈴はさすがに閉口した。狙いをほとんど読まれていたからだ。
「あえて言いましょう。チーム分けはそれでいいと思います。ですが……勝負に関しては、それを気にせずやりませんか? わたくしも入学当初は色々考えていましたが──そういった考えを捨てての真剣勝負こそが、最大の結果につながる。そう強く実感しております」
台詞を述べながら、セシリアの脳裏に去来するは唯一の男性操縦者との戦いだった。
自分自身を投げ出すような激戦。自分の全てをぶつけて真価を問う熱戦。
いつも彼との戦いが、セシリアを高みへと導いてくれていた。
「セッシーに賛成する」
全員がセシリアの言葉に瞠目していた、その時。
会議を、東雲が一閃した。
「データ取り、装備の開発──なるほど確かに重要だ。しかし
「……真に、目指すもの?」
シャルロットの問いに対して、東雲は瞳を閉じた。
そのまま右手を持ち上げ、太陽の煌めく大空を指さす。
「──
『……ッ!』
「それを目指さないにもかかわらず、其方たちは専用機を持っているのか? この学園に来たのか? 世界の頂点に立ち己こそが最強だと証を立てたくないのか?」
問いは痛烈だった。
数秒呆気にとられてから、しかし少女たちの瞳に段々と炎が宿っていく。
「上ッ等──やるわよ、ラウラ、簪」
「任せろ。チームバランスも取れている、文句はない」
「そうだね……遠近に万能、勝てる要素が揃ってる」
一夏は彼女たちの熱意を見て、少し嬉しくなった。
「決まりましたわね。準備は出来てますか?」
「僕は大丈夫。やるべきことも分かってる」
「私もだ。どうせなら勝つぞ──あれ? これデートできるようになったとしてもセシリアに全部いいとこ持ってかれるやつじゃないか?」
でもその前に、自分を縛ってる縄を解いて欲しいな、と思った。
というわけで。
一夏から見て右側。凰鈴音とラウラ・ボーデヴィッヒと更識簪。
同じく左側。篠ノ之箒とセシリア・オルコットとシャルロット・デュノア。
ここに二つの、対照的なチームが成立した──
「…………」
「巨乳チームと貧乳チームですわね」
「お前お前お前ェェェーーーーーーーーーーッッ!!」
一瞬言葉に出しそうになったが箒とシャルロットはきちんと飲み込んだ。だがセシリアは飲み込まなかった。
「あ゛ぁ゛?」
「なんだァ? 貴様……」
鈴とラウラが瞬時に沸騰した。
こればかりはセシリアが悪い。
「……え? 私……そんなにちっちゃい……?」
「ねえ簪、ピンポイントにあたしたちとの友情壊すの止めてもらえる?」
チームメイトのまさかの発言を受けて、鈴はキレた。ラウラも額に青筋を浮かべている。
「……いや、そういう分け方でやったわけじゃなくて、普通に偶然なんじゃ……」
「当方もそう思うが、胸が小さいと心も狭いのだろう。悲しい話だ」
一夏は生まれて初めて師匠の胸をガン見した。
ISスーツに覆われた身体。すらりと伸びる手足に、艶やかな黒髪。紅の鋭い瞳は常人ならば恐怖すら抱くだろうが、弟子にとってはこれ以上なく魅力的だった。
それはそれとして、そのバストは平坦であった。
「え……いや……えっと……」
「当方にとっては無益な争いだ。しかし、名乗り上げなければ戦士の名が廃るな」
事実を指摘するべきなのかと一夏が悩んでいる間に、東雲はスタスタとアリーナを歩いていく。
3vs3でにらみ合う少女たちの片割れ──箒・セシリア・シャルロットの巨乳チームを目指して、真っ直ぐ歩いていく。
「ちょ、ちょいちょいちょーい!」
「何を逃れようとしている。貴様はこっち側だぞ」
しれっと巨乳チームへ入ろうとした東雲の両腕に、鈴とラウラが組み付いた。
誰がどう見てもその……東雲が入るべきチームは、その……アレだ。人によっては豊満と呼ぶには多少不足しているかもしれないと認識されうる少女たちのチームだ。
だというのに迷うことなく新規造山帯組へ入ろうとすれば、それは鈴とラウラにとってあり得ない行為である。
「うわ……ひどい光景だね……」
醜い足の引っ張り合いを目の当たりにして、シャルロットが頬を引きつらせる。
しかし東雲は腕を掴んでくる手を迷惑そうに振り払うと。
毅然とした表情で、言ってのけた。
「当方は貧乳じゃない」
空気が死んだ。
「当方は貧乳じゃない」
二度も言わなくていいから(良心)。
「たとえ胸囲の数値が低くとも──決して心は貧しくない。だから当方は貧乳じゃない」
「もうその発言が貧しいですわよ……」
セシリアの言葉は核心を突いていたが、東雲は賢いので聞かなかったことにした。
「フン。もう令なんて知らないわよ! その大きさで貧乳じゃないって言い張るとか頭おかしいんじゃない!?」
「殺すぞ」
「自分自身と向き合えないとは、愚かな……お前はもう1人でやっていろ」
「殺すぞ」
「令、現実はちゃんと見た方がいいよ……?」
「本当に殺すぞ」
貧乳チームから煽りに煽られ、東雲は完全にあったまっていた。
6人から距離を取ると、もうこれでいいと言い放つ。
それから7人は今回のISバトルのルールを確認し始めた。
チームロワイヤルという形式だが、それぞれのチームが勝利する条件は最も撃破ポイントを稼ぐことだ。
敵チームを一機撃墜するごとに1ポイント。単純計算で、敵を二機撃墜してあとは逃げ回れば負けることはない。
無論このルールでは単騎勢力である東雲が有利なので、彼女は一機撃破する事に0.5ポイントかつ撃墜された場合は全てのポイントを失うとルールが追加された。俗に言う東雲裁定である。
「変則的な試合ね。チーム戦だけど、単騎でチームと見なされるなんて彼女ぐらいでしょう」
「……ッ!? 楯無さん、いつから……!?」
「けっこー前からよ?」
いつの間にか隣に立っていた、水色髪の少女。
IS学園生徒会長、更識楯無だ。
「単純に考えれば3対3対1だけど……」
「撃破ポイントが重要になる、ってことですよね」
一夏の言葉に、楯無は『御名答』と書かれた扇子を広げて頷く。
「例えばの話、最速で2ポイントを稼ぐなら間違いなく東雲さんを相手取ってる余裕はない。けれど我が師を無視していればこちらが落とされかねない……引き際を見定める能力が問われるルールだと思います。俺なら多分、味方の内二機を組ませてとにかく1ポイントを稼がせる。そこからは状況によって変わりますが、勝つためにはポイントを稼ぎつつ相手にポイントを稼がせない……戦況全体を有利にコントロールする必要がありますね」
いつでもISバトルを開始できるよう装甲を顕現させる少女たち。
それを見据えながら自分なりの解説を語る一夏に対して──楯無はややためらいがちに口を開いた。
「ねえ、一夏君」
「はい、なんでしょう楯無さん」
「ミノムシ状態で真面目に解説されても、正直困るわ」
「…………はい」
結局一夏は、楯無に米俵のように担がれて、観客席に連れて行かれた。
アリーナの仮想現実機能が立ち上がり、障害物や風景を投影し始めた。
相手の姿が見えないまま、カウントが刻まれていく。
観客席からの声援もやがてかき消えて──試合が、始まった。
「では箒さん、シャルロットさん、手はず通りに」
「……鈴、簪。準備は出来ているな」
両チームの司令塔はそれぞれセシリアとラウラだ。
チームメイトは頷き、各自の持ち場へと散っていく。
第一・第二アリーナと比べて、第三アリーナは格段に広い。
「ステージは資源採掘施設か……」
平時は施設襲撃チームと防衛チームに分かれて戦闘訓練を行うことの多いステージ。
だが今回は単純な潰し合いに帰結する。
鈴と簪の姿が消えたのを確認して、ラウラはゆっくりと前進し始めた。
(さて。私の役割は、鈴と簪がポイントを稼ぐまで相手を引きつけること。恐らく相手はシャルロットを遊撃において、箒が突っ込んでくるだろう……箒とシャルロットをまとめて相手取ることができればベストだが)
想定される施設の座標は赤道近く。
鬱蒼としたジャングルの中を、『シュヴァルツェア・レーゲン』は慎重に進んでいった。
既に眼帯は解いている。同期故に実力は知っている、出し惜しみをする道理はない。
「……む」
「……やあ」
しばらく施設に向けて直進していると、木々の奥にオレンジ色が見えた。
視線が交錯する──シャルロットだ。
「珍しいね。この地域にも兎がいるんだ」
「
皮肉げにラウラは口をつり上げた。
同時、肩部設置のレールカノンが稼働。装填音を響かせ、砲口をシャルロットに向ける。
サイドブーストを吹かしてオレンジ色がかき消える。構うことなく発射。間にあった木々を根こそぎ吹き飛ばしながら、大口径榴弾が地面を叩き割る。
(逃げた──囮か、面白い! どこから来る!?)
即座に反転して退避した『ラファール・リヴァイヴ・デュアルカスタム』を追い、ラウラはプラズマ手刀を展開させながら加速する。
密集した木々の間をすり抜け、砲撃で破壊されたポイントに飛び込む。
予測通りなら箒が突撃してくるはずだ。しかし周囲を見渡しても敵影はない。
耳を澄ませば、微かな起動音が聞こえた。
「そこか!?」
真後ろ。振り向いた──シャルロットが横切る。レールカノンを連射するが追いつかない。オレンジ色の残影を撃ち抜くだけに終わった。
加速して追いすがろうとした刹那、死神がラウラの首に鎌をあてがっているような悪寒。
『ラファール』が飛び出したポイントを見た瞬間──砲口と、目が合った。
(
単純な回避は間に合わない。
ならば、AIC──否! 彼女が、シャルロット・デュノアがAICを考慮していないはずがない!
「チィィ──!」
ラウラの反応は素早かった。
PICをカットしつつレールカノンを
バズーカの砲口が火を噴いた。放たれた弾丸が、ラウラの左肩すぐ傍を横切っていく。
「──
デュノア社製実弾バズーカの弾頭が虚空を切ったのを確認し、シャルロットはバズーカをワイヤーケーブルで回収しながら驚嘆の声を上げた。
間違いなく回避できないタイミングだった。AICによる停止を予期し、加速度ゼロになった瞬間に弾頭が起爆するよう設定していた。徹甲榴弾に近い特注の炸裂薬莢。バズーカの弾丸を静止させたとして、その弾丸が炸裂して発せられる破壊力は、AICでは防げない。
(僕の見込みが甘かったか……!)
素早く退避しながらシャルロットは歯噛みする。
実のところ、先日の専用機持ちタッグマッチトーナメントの際、ペア相手であったラウラのデータは十二分に取れていた。デュノア社は既に、対AIC兵器に着手している。シャルロットが使用した新型バズーカはその一環だ。
「シャルロットォォォッ!」
「ぐっ──」
レールカノンを置き去りにして、『レーゲン』が加速する。
スラスターが焼け付くほどの最大加速。空中で制動し、シャルロットはバズーカを腰部にマウントすると近接戦闘用ブレードを召喚した。
迎え撃つ姿勢──だがラウラは接敵寸前で反転した。
「二段構えとは、小癪な!」
横から飛び出してきたのは深紅の華。
花弁が如く咲き誇る展開装甲のエネルギー。
──篠ノ之箒の『紅椿』である。
「悪いけど、タイマンは僕の役割じゃないのさ──」
「──そういうことだ。悪いが付き合ってもらうぞ」
箒の太刀とラウラの手刀が激突し火花を散らす。
割って入ることなく、シャルロットは即座に飛び去っていった。
「箒だけ置いていった!? ──そうか!」
篠ノ之流の継承者を前に冷や汗を垂らしながらも、ラウラは通信に叫ぶ。
「気をつけろ鈴、簪!
「それ以前の、問題、なんだけどッ……」
両肩の衝撃砲に簡易チェックを走らせながら、鈴は呻いた。
吹き飛ばされ、地面に転がされ、赤銅色の装甲は泥にまみれている。
『鈴──高速で接近する敵影1。多分これが、シャルロット……』
「へえ。かっこよく現状を打開してくれたりするのかしらね」
距離を置いている後衛・簪の通達に、鈴は震える膝に力を込めて立ち上がりながら返す。
「──シャルロットさん。44秒後に仕掛けます。間に合いますか?」
『ちょっとキツいけど、どうしても?』
「はい。何故なら……
『……ッ! 35秒で着かせる!』
叩き潰され、地面に転がるビットを見渡しながら、セシリアもまた苦々しい表情で告げた。
試合が始まり、最初に鈴とセシリアが接敵した。先日のタッグマッチで互いの手の内は知れている。飽和攻撃を仕掛けるセシリアと耐えしのぐ鈴。押し切りたいという意志と、隙を見て反攻に出たい意志が噛み合った。
数分後に簪が援護に入り、状況は膠着していた。
──それを、たった一人の乱入者が滅茶苦茶に荒らした。
「
彼女は同期の成長を喜んでいた。
競い合う相手として。戦場を共にする戦友として。
少女たちの進化を、心の底から歓迎していた。
「だが当方の魔剣にも磨きがかかっている。そう自負している。弟子に負けていられないからな──見せてやろう、魅入られるなよ」
黒髪が熱風になびく。
セシリアと鈴の両名を徒手空拳で相手取り、未だ無傷のまま。
彼女の両眼が滑らかに、戦場を切り裂いた。
「実のところ褒賞にさしたる興味はないが……せっかくの勝負だ。勝たせてもらうぞ」
身に纏う戦装束の名は『茜星』。
日本代表候補生にして呼び名は『世界最強の再来』。
──東雲令が、抜刀した。
(当方はいつでもおりむーとデートできるが、こうして勝利しなければデートできないとは下々の者は大変だな)
東雲はナチュラルに正妻面をしていた。
面も何も本人は既に自分が正妻であると認識しているのだが……この場合正妻面という表現は合っているのか。もはや心の底から思い込んでいるのなら本質的には正妻なのでは?(認識災害)
(にしてもみんなそんなにおりむーとデートしたいのかあ。まあ、花の十代で異性とデートもできないって結構つらいだろうし、当方は彼氏いるから違うけど、大変なんだろうなあ。当方は彼氏いるから違うけど)
執拗に彼氏いるアピールしてるが、その彼氏とは東雲の頭の中にしか存在していなかった。
(ただし、悪いがデート相手がおりむーとなれば話は別だ。その男は、当方のモノだから──! あ、でも逆に当方がおりむーのモノっていう方がいいかも。もう少し具体的に言うと毎日おりむーに付き合わされて高級レストランや格調高い料亭に連れて行かれている当方がふと気まぐれにファストフードのハンバーガー店に行ったら同級生がバイトしてて「いつも織斑に付き合わされてる子じゃん」と砕けた調子で接されて少し良い雰囲気になった時(あくまで客観的な視点、当方の心は揺れ動いていない)におりむーが突然店にやってきてハンバーガーをジャンクさに耐えながら貪り食い「こういうのが好きなら次からはそっちにする」と言い「そんな、当方は気にしてないのに」と返すと「馬鹿言わないでくれ。令は俺のモノだ。自分の女の好みに合わせられない男に成り下がった覚えはないぜ」って不敵に笑いながら言ってくる感じでお願いします!!!!!!)
おまえシチュエーションのことになると、本当に早口になるよな……
いつになったら海に行くんだよボケ共(暴言)
次回
70.巨乳VS貧乳(後編)