虫喰いでないフレンズ   作:ヘキサノイック

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スタンド使いのドブネズミ、フレンズ使いのコノシママイ

マイ「わたしの名はコノシマ・マイ。君にフレンズとして再び命を吹き込んだ張本人だ」

 

ドブネズミ「おまえか、わたしをこんなところによんだのは」

 

マイ「そうだ」

 

ドブネズミ「再び命を吹き込んだとはどういうことだ?」

 

マイ「死体だった君の体をサンドスターの力で生命体としたということだ」

 

ドブネズミ「サンドスター?」

 

アフリカゾウ「ねえドブネズミちゃん、自己紹介は…」

 

マイ「アフリカゾウ、それについては問題ない。先ほども言った通り、わたしがドブネズミをフレンズとしたのだからな。おっと、アフリカゾウは掛けておいていい」

 

アフリカゾウ「うん…」

 

マイはアフリカゾウに座るように言い、アフリカゾウはすぐに近くのイスに座った。

 

マイ「そう、サンドスターとは動物やその遺物と反応しヒトの姿に変化させるものだ。そこで変化した動物をフレンズまたはアニマルガールとよぶ。君の場合はドブネズミという動物のフレンズだ」

 

ドブネズミ「ドブネズミか…。サンドスターが当たると生まれると言ったが、サンドスターとはどこにあるものなんだ?」

 

マイ「この下だ。この研究所の地下はサンドスター採掘場になっている」

 

アフリカゾウ「はいはーい!サンドスター採掘場なら行ったことあるよ!」

 

ドブネズミ「どんなところだったんだ?」

 

アフリカゾウ「採掘場ってのは石を掘り出すところらしいんだけど、とても石を取ってるようには見えなかったな~」

 

ドブネズミ「なんだって?」

 

マイ「採掘場というのは建て前のようなものでね。石と同じ鉱物には違いないんだが地下を流れるサンドスター・ロウという物質を浄化してサンドスターに変換するというのが正しい。ほんの少しずつしか採れないがね」

 

ドブネズミ「よくわからんが、サンドスターとかいうものに当たってわたしがこうなったというんだな。ではそのワケを訊きたい。わたしがこの姿にされた理由だ」

 

マイ「そのようなものは無い、というのが普通のフレンズの場合だが君は違う。明確に君には『その姿になってほしかった理由』がある」

 

ドブネズミ「そうか。それはなんだ」

 

マイ「単刀直入に言おう。

セルリアンと戦ってもらうためだ」

 

このときドブネズミには複雑な感情が湧き上がった。

死体だったという自分が再び生きることを赦されたのは自分とは直接関係ないはずのセルリアンと戦うためだけなのかという混迷の奔流が頭に渦巻いていた。

 

マイ「ヒトの社会はヤツらに苦しめられている。しかし対抗しようにもヤツらには我々の武器が効かない。ヤツらが鉱物だったからなのか、無機質同士には相性が悪い。フレンズが戦うことで強大なセルリアンを倒すしかないことがわかっているために君のようなフレンズを生み出したというわけだ」

 

ドブネズミ「…なるほど、フレンズとはヒトに利用されるためにいるのか」

 

アフリカゾウ「ち、違うよ!マイも誤解されるような言い方しないで!」

 

マイ「ここまでだとそう思うのも無理はない。フレンズとは元々ヒトの意志とは無関係に突然現れた生き物だった。だが、わたしの技術によってフレンズを意図的に誕生させることが可能になった今は前のようにはいかない。わたし一人でどうとでもなるのならセルリアンなどとっくに此の世に居らん」

 

ドブネズミ「本当にそうか?わたしを作ったというくらいだから何とでもなると思っていたが」

 

マイ「我々ヒトはセルリアンの脅威に晒されているのも、セルリアンにフレンズが有効であるのも事実だ。わたしはこの法則のようなものを利用しようとしているだけだ。だが、フレンズが一方的にセルリアンに有利なわけではない。そこでスタンドという存在を知った」

 

ドブネズミ「そのスタンドを知る経緯が気になるが、気にすることじゃあないな。要するに、わたしを作ったのはヒトだけのために戦うためじゃあないと言いたいということか。フレンズがセルリアンに襲われているところを見たことがないから実感が湧かんな」

 

マイ「そうだったか。実はわたしは今日の戦いを観させてもらったが、アフリカゾウがセルリアンを一方的に倒してしまったが故に危機感が薄いようだな」

 

アフリカゾウ「は、ははは…」

 

ドブネズミ「でも、ひとつ分かったことがある。おまえ、わたしの『ラット』のことも知っているだろ?奴らには弱点があってそこを破壊されると即座に崩壊するからわたしのラットがセルリアンに有効だと思ったな?」

 

マイ「…鋭いな。全くもってその通りだ。君はやはり期待通りだ。実は折り入ってそんな理想的な君にお願いがある」

 

ドブネズミは「わたしにか」と返した。

理想的というのが褒められているのか道具のように思われているだけなのかわからないというモヤモヤが残ったままに。

そこに何故かこれが自分のためになる何かかもしれないという直感が働き、素直に従うのも悪くないと思った。

 

マイ「目的は何回か言っている通り、セルリアンを調査するためちょっとした旅に行って欲しい。アフリカゾウと二人でね」

 

アフリカゾウ「私も?」

 

マイ「そう、ドブネズミ君はフレンズ解放エリアのことを知らないからだ。出発は明日の朝だ。今日はこの研究所の宿舎で寝泊まりしてもらうことになる」

 

アフリカゾウ「あーあ、せっかく戻って来られたのにまた旅か~。でも、帰ってこられるって信じてるからへーきへーき!任せて!」

 

ドブネズミ「おまえは行かないのか?何故わたし達だけに行かせるんだ?」

 

マイ「目的はセルリアンの調査だ。厄介なセルリアンに遭遇すると生身で戦えないわたしが君達の足手まといになってしまう」

 

ドブネズミ「決定した気になっているようだが、わたしが嫌と言ったら?」

 

マイ「ずっとここが君の住処になる。あとはスタンド使いのフレンズ研究に協力してもらうことになる」

 

ドブネズミ「冗談だ。その断った後の方がマズそうだし旅はくださいなんかわたし自身のためになる気がするから、セルリアンを調べてきてやるよ」

 

アフリカゾウ「ドブネズミちゃん!良かった~」

 

マイ「今度こそ決まりだ。それじゃあ、これからしなければならないことをこの三人でする」

 

ドブネズミ「なんだ?」

 

←To be continued…

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