私の名は「野原ひろし」   作:クマトキ

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プロローグ

 「野原くん、今から一緒に飲みに行かないか? 今日はたいへんそうだったそうじゃないか。」

 

 会社を出てすぐの入口で

 少し疲れた顔で痩せ気味のサラリーマンが話しかけてきた

 野原ひろしの同僚の大野木だ

 彼は、今日のひろしの仕事の多さに気づき

 食事の誘いをしたのである。

 

 「すみません。大野木さん

 家内が料理を作って待っていますので

 今日はこれで失礼します。」

 

 「そっか…じゃあしょうがないなまた今度な!」

 

 「はい、それでは」

 

 そのまま野原ひろしは真っ直ぐ駅へと向かっていった

 すると大野木の後ろから声が聞こえた

 

 「やめとけ、やめとけ。

 あいつは付き合いが悪いんだ、どこかに行こうぜって誘っても『必ず(・・)家族』を優先するだ

野原ひろし35歳既婚、仕事は真面目にそつなくこなすが

いまいち情熱のない男だ家族思いなのは分かるが

これと言って特徴のない影の薄い男さ」

 

 

 

 

 

 

 

 

いつもの様に同じ駅に行き

いつもの様に同じ車両に乗り

いつもと同じ駅で降りる

そして20分ほど歩いて見えてくる

赤い屋根のある2階建ての家

これが私の家野原家だ

 

インターホンを押しピンポンと鳴る

「はーい」と女性の声が聞こえ「私だ」と短く返事をし玄関に向かうすると玄関の明かりがつき鍵をあける音するドアが開き家内である『みさえ』が出迎えてくれた

これは夫婦としての約束ごとだ。

私が帰るてきた時はインターホンを鳴らし

みさえに出迎えてもらうという約束だ

そして一番最初に言ってもらうのだ

 

「あなた、おかえりなさい」

 

「ああ、ただいま(・・・・)

 

玄関に入ったら上着を脱ぎみさえに渡した

これも約束ごとだ

私は野原ひろしになって(・ ・)

みさえと結婚してから約束ごとが増えた少しは面倒だと思う約束ごとなんて自分のことを縛ってるような感じがするからだ

だがそれ以上に

 

私は『幸せ(・・)』だと感じている

 

靴を脱ぎみさえが上着を持ち奥に向かうと入れ替わりのように

子供たちが来た

 

「おかえり〜、とうちゃん」

「たぁー」

 

「ただいま、しんのすけ、ひまわり」

 

『しんのすけ』と『ひまわり』だ

2人は私の方に向かってきて

そして通りすぎ「私の靴」へと向かった

 

何故か今の私の足は物凄く『臭い』

昔はそうではなかったはずなのに…

必然的に靴下も臭い

近くに寄せなければ害は少ないのだが、何度も消臭剤、洗濯、買い替えはしたもののこの『臭い』だけは消すことが出来なかった。

 

たまに、しんのすけとひまわりは

好き好んでこの『臭い』を嗅ぎに来る

物凄く臭いはずなのだが

二人とも顔をしかめて臭そうにしてる

私は少し悪戯心で私の靴下も近ずけてやった。

 

二人とも倍になった臭いを嗅ぎ笑い転げた。

私もつられ一緒に笑ってしまった

 

「ははは、何をやっているんだ

しんのすけ、ひまわり

とうちゃんが鞄とか置いたら一緒に風呂はいるぞ」

 

「ほほ〜い」

 

「たぁーい」

 

キッチンを跨ぎ奥の寝室に向う

キッチンではみさえが料理の支度をしてる

料理は風呂が終わった後辺りに食べれそうだな

 

「あなたー、今日はあなたの好きな肉じゃがよ」

 

「おーそうかそうか、ありがとな

今日は仕事が多くて疲れていたんだ」

 

「えっへん、夫のことならなんでも分かる

できる妻ですから」

 

みさえはこちらに体を向けて可愛らしくおたまを持った手を腰に当て胸を張っていた

とても、美しく感じた

昔の私(・・・)は美しい手にしか興奮し愛せなかったのに

今の俺(・・・)はみさえという女性を愛している

今でも手は好きだ、その事を知っているみさえは手の手入れは1番気合を入れている

みさえだけではない

しんのすけもひまわりも愛している

 

「明日は、俺は休みだ

せっかくだから明日の料理は俺がやろう」

 

「ほんと!

あなたの料理美味しいから私好きなのよね〜

でも、私の料理も負けてないから!」

 

笑顔で頬を赤くしながら言って

直ぐに自分の料理に戻って行った

 

私はそのまま寝室に進んだ

 

いつもの様に家に帰り

いつもの様に家族と戯れる

いつもと同じ

 

平穏で幸福(・・・・・)』な日々

 

昔の私 吉良吉影の『性』は存在しない!

今!この俺 野原ひろし には!

 

存在しない(・・・・・)!!

 

この植物のように平穏な日々を

この幸せな日をおくる為に

 

家族(・・)』を守るために!

 

これを壊すものには容赦はしない…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『キラークィーン』

 

 




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もし可能ならそうなら続けます

私のイメージ的にみさえの髪型は
アニメ「ムリして若返っちゃうゾ」での髪型でイメージしてます。そちらの方が可愛いですし
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