また不定期更新ゆえ、短編設定としております。
気付いたのはいつだっただろうか?私には所謂前世の記憶というものがあったのだ。
勿論錯乱したさ。さりとてどうすることも出来なかった。だが、泣きわめく私を両親は抱き締め、落ち着くまで傍に居てくれた。急に理路整然と話し出す私を受け入れる事さえしたのだ。本当に感謝したね。
更に幸運なことは赤子の意識を塗り潰す形で私という存在が有るのではなく、
さて、前の私は映画とゲーム、それと美味しい食事を趣味とする何処にでも居るサラリーマンだった。それが何故今に続くのか、それは一切分からない。仕事が終わり、家に帰り、夕食をとり、晩酌をしながらゲームをし、風呂に入り、寝床につき、目が覚めたら今だった。
なら、今の私はと言うと。
「坊っちゃま、今日のご予定ですが・・・朝食の後、8時より開発三課の試作品レビュー、10時より広報課と子ども向け企画の会議、11時半に早めの昼食・・・」
バリバリ働いていた。まだ齢5歳なのにだ。
おい!労働基準法よ、働け!
・・・と言いたい所だが、そもそもの原因は私なので文句は言えないのだ。事の初めは父に連れられて父の会社に行った時の事だ。全く驚いたね、何せ父は日本有数の企業の社長だったのだから。(ちなみに母は父の秘書として働いている。)そこでは、子ども向けの新商品開発をしていて意見を求められた。求められるまま、意見を二、三述べたところそれが思いの外良かったのか、以降もちょくちょく呼ばれるようになった。時経つ内に社内で噂が広がり他部署にも呼ばれるようになり、今ではIDまで渡されるまでになってしまった。なんでや!興奮し過ぎて関西弁が出てしまった。(見た目は)子どもだぞ私は!夕方の5時には眠くなり始めるぞ!え?このままだと納期が危ない?仕方ないな、美味しいお菓子を用意しておいてくれ!
おっと、一番の違いを挙げるのを忘れていた。
この世界には『ヒーロー』が職業として存在している。人類の殆どに『個性』と呼ばれる特殊能力が宿っており、それを用いて犯罪を犯す『
主人公の『個性』は次話以降です。