「・・・ハッ、何も来ないぜ?」
「アイドリング中なのさ・・・J.A.R.V.I.S、後何秒で届く?」
「何一人で喋ってんだよ!」
敵ヴィランがそう言いながら腕を振りかぶる、それと同時に前腕部に刃が形成されていく。
「なるほど、
「おう、結構深く抉ったと思ったんだがなあ?何故立ってられる?」
「父は強しって言うだろ?」
「言わねぇよ!・・・まぁいいわ。もうちょっと遊んでやるよ。女と子どもは後でどうとでもなるしな」
(さて・・・これで時間は稼げた。だがスーツの到着まで30秒、スーツ自体もあくまでデモ用の簡素な物だ。それに息子の手前強がったが、この傷・・・いつまでもつか・・・だが・・・)
「お?ほら来いよ!それともやっぱ無理ですってかぁ?」
「・・・やってやるよ。あいつと約束したからなぁっ!!」
父の戦いは始まった。
「ほぅらっ!・・・っとなかなか粘るじゃん」
「つっ!ふぅ、目は良い方でね」
父、
「ふーん、そういう個性か?だけど避けてるだけじゃ、俺飽きちまうわ。別にお前なんて本気出せばシュンコロなんだぜ?」
「もうちょっと付き合ってくれよ、そろそろ来るはずだから」
「来るって、ヒーローか?生憎まだだと思うぜ?
「ヒーローには期待してないさ。あ、ちょっとはしてるが」
「してるのかよ」
「とか言ってる内に、ほら来たぞ」
「何だって!?」
「J.A.R.V.I.S、遅かったじゃないか」
『先ほど述べた予定通りですが』
「そういうのは気分の問題さ。さて、使える武装の確認とバイタルチェックだ」
『使用可能な武装はリパルサーのみ、2発撃てばエネルギーが尽き、行動可能限界となるでしょう。バイタルは緊急を要します。すぐにでもオペを』
「却下だ。だが2発か・・・十分だな」
J.A.R.V.I.Sとの会話が一段落ついた頃、呆然としていた
「おいおい、おいおいおい!!何だよそれ、格好いいじゃねえか!」
「だろう?息子と一緒に開発したんだ」
「さっきのガキか!天才じゃねぇか!」
「あぁ、自慢の息子さ」
「糞っ、見せつけやがって!糞が!糞が!!糞がっ!!!っはー!あったま来た。冴えないおっさんだったから付き合ってたが、もう付き合う必要はねぇ。さっさと始末して、ガキを手土産に表の奴らと合り・・・」
突然、
「・・・ふむ。1発で良かったか。帰ろう家族の元へ」
霞みふらつく視界の中、父親は歩を進めた。
アイアンマンスーツについて、本文で述べたようにデモ用の簡易版で、かなり機能が制限されています。実装されているのは遠隔装着機能とリパルサー、パワーアシストのみ。また、アークリアクターも無いため、エネルギー供給はバッテリー式です。
アークリアクターが無い理由?主人公はトニー某さんみたいな天才とちゃうんやで!パパは親バカだから主人公の事、天才って言うとるんや。
このお話は凡人に毛が生えた程度の人が金と会社パワーでヒーローを目指すお話です。では、また。