伊吹楓は勇者である   作:水歩

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1話以降はセンターが終わってから順次更新していきます!
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伊吹楓の章
プロローグ


讃州、3年ぶりに帰ってきたこの土地は何か懐かしい感じがした。

「はぁ、やっと帰ってこれたな」

これからは小学5年の頃まで一緒にいた幼なじみと居られると思うと思わず顔がにやける。

そして、これから通う学校に続く通学路に同じ制服を着た人が増えてくる。

そして、1つの学校が見えてくる。

讃州中学校、これから1年間通うことになる学校である。

 

 

 

 

職員室で担任の先生に挨拶をした後、担任に連れられ僕の通うクラス「3―A」の教室前にやってきた。

「はい、皆さん今日は転校生を紹介します」

そんなテンプレゼリフと共に簡単な紹介をされると、クラスの中がざわめき始める。

(転校生ってだけでよくここまで騒げるな、というか、ホントに可愛い子かなとか言う話が出るのか)

「ハイハイ、皆さん静かに。伊吹くん入って良いですよ」

そう考えていると、呼ばれたので教室に入り黒板の前に立ち自己紹介を始める。

「さっき先生から紹介された」

「楓!?」

話始めた途端声を遮られる。

(誰だ?僕の名前を知ってるなんて、ていうかこの声聞き覚えが…)

覚えているのとは少し違うがよく聞き覚えのある声の主に視線を向ける。

「えっ!?風!?」

「そう!その風よ!」

やはり、幼なじみの「犬吠埼風」がいた。

「犬吠埼さんと知り合いみたいだけど、先に自己紹介してくれる?他の人が困ってるから」

担任から注意というか諭され自己紹介を再開する。

「すみません、えっと伊吹楓と言います。風とは昔からの幼なじみで、神樹館から来ました、皆さんよろしく。」

少し素っ気ないかなとも思ったが自己紹介を終える。

「伊吹君は3年前までここに住んでいたみたいなので知ってる人もいるかもしれないから仲良くね。で、伊吹くんの席は犬吠埼さんの後ろです」

担任から指示された最後尾の席に行く。

「楓、久しぶり」

「あぁ、久しぶり風」

その途中、すれ違いざまに3年ぶりの挨拶をする。

 

 

 

 

午前中の授業が終わり、昼休みになった。

昼食をどうするか考えていると。

「楓ー、久しぶり!元気だった!?」

そんな声と共に風に抱きつかれた。

「あぁ、ホントに久しぶり風、僕も会えて嬉しいよ。けど、そろそろ苦しいから離れて」

そう言うと、我に返ったのかパッと風が離れる。

「ごめんごめん、で楓は昼食どうするの?」

「あぁ、今迷ってるとこ、今日は作って来れなかったから」

「じゃあ、今日作り過ぎちゃったから一緒に食べない?」

「うん、断る理由はないな、OK一緒に食べよう。」

すると、何故か背筋に悪寒が走った。

(なんだ!?周りの男子の目が凄い怖い)

それから購買で割り箸を貰い一緒に食べなから他愛のない話をしていると。

「あの、伊吹くん?」

と数人の女子に声をかけられた。

「えひゃいっ!な、なんでしょう?」

と、変な声で応えると反射的に風の後ろに隠れてしまった。

その女の子はクラスメイトなのだろう、案の定楓の反応に面食らっている。

(知らない人と話すのダメなんだよな…)

すると風が

「ごめんごめん、楓って人見知りするタイプだからさ」

とフォローしてくれた。

「あ、そうなの?」

と相手の女子は気にした風もなく話し掛けてきた。

「でさ、2人は幼なじみって言ってたよね、知り合ったのっていつなの?」

「そうねぇ、お互いの両親が友人でちっちゃい頃から会ってて親しくなったのよ」

「そうだったね」

「へぇー」

その後は僕は質問責めにあい、食事どころでは無くなってしまった。

 

 

 

 

その日の夜、家の荷解きをして、お隣に引越しの挨拶をしに行った。

「こんばんは、今日隣に越して来たものですが」

「はいはい、今出ますー!」

玄関をあけて出てきたのは、なんと風だった。

「え?楓?楓が隣に越してきたの?」

「あ、隣風たちだったの?」

明日からが楽しくなるような気がしてきた。

 

 

 

次の日の放課後、風に連れられて行ったのは勇者部という部活だった。

そこには、風の妹でもう1人の幼なじみの樹がいた。

「あ、お姉ちゃん、って楓さん!?」

「やぁ、久しぶり樹ちゃん、僕もこの勇者部?ってのに入ることになったから」

「あ、はいこれからよろしくお願いします!」

「ってことで、勇者部へようこそ楓!」

「あ、あぁ、で、これなんの部活なんだ?」

そう、部活なのは分かるのだが、イマイチ何をする部活なのかは分からない。

「あぁ、それは」

「友奈、東郷入りまーす!」

風の言葉を遮って車椅子の女の子と活発そうな女の子が入ってきた。

「!?」

そして反射的に風の後ろに隠れてしまった。

「あれ?風先輩誰ですか?その人?」

活発そうな女の子が聞いてくる。

「あぁ、昨日転校してきた私の幼なじみの伊吹楓、よろしく頼むわよ」

「よ、よろしく」

「よろしくお願いしますね伊吹さん!」

その女の子は握手を求めるように手を伸ばしてきた。それに応じて恐る恐る手を握ると予想外に力強い感触があった。

「先に自己紹介しようか、じゃ、まず友奈から!」

風がそう言うと、活発そうな女の子が勢いよく直立不動になり自己紹介を始めた。

「2年の結城友奈です!特技は格闘技です!これからよろしくお願いします!」

「次東郷!」

風に東郷と呼ばれた、車椅子の女の子は自己紹介を始めた。

「私は友奈ちゃんと同じく2年の東郷美森です、よろしくお願いしますね」

(そうか、この子が…)

2人ともいい人そうだと思った。

「じゃあ、楓、自己紹介お願い」

「分かった、風の幼なじみで同じクラスの伊吹楓です、これからよろしく」

「さて、じゃあ、さっき言おうとした活動内容だけど、この部活はみんなの為になることを勇んで行うクラブよ!」

大雑把な説明だけど、要するに。

「えっと、要するにボランティアのクラブってことでいいの?」

「そうねぇ、そんな感じで考えてて?」

「分かった、じゃあはいるよ。改めてよろしく!」

こうして、僕の讃州中学校での生活が始まったのだった。




なかなか難しいね小説書くのって
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