伊吹楓は勇者である   作:水歩

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また間が空いた、、、
前回1週間で1本って言ったのにまた間を開けてすみません!
今回はリハビリ回なのと、これ以上は切れないので短めで!


枯葉

バーテックスとの戦いは終わり、勇者の役目も終わった、未だ戦闘後から目を覚まさない楓を残して。

 

 

 

バーテックスの集団を退けた後、意識を取り戻さない楓が、病院に担ぎ込まれ、それに付き添い、ついでに勇者の5人は満開の後遺症があるかの検査を受けた。

 

「みんな、とりあえずお疲れ様!これで四国は守られたわ!」

 

みんなが後遺症(風は右目の視力、樹は声、東郷は片耳の聴力、友奈は味覚)の報告をしたあと、嫌な空気を振り払うように風が声をかける。

 

「それに、お医者さんがしばらくしたら元に戻るって言ってたし大丈夫よ!」

 

「でも、風先輩、楓さんが、、、」

 

しかし、他の4人は心配そうな表情でそれを否定する。

この場に居ない楓は未だ戦闘後に意識を失ってから目を覚ます気配がない。

 

「大丈夫よ!ただ、疲労が溜まってたからだってお医者さんも言ってたし、第1楓がそうそう死ぬなんてことないんだから」

 

風は、楓の事をあまり心配はしていなかった。これは風が冷たいとかそういうことではなく、医者に疲労のせいと言われていたのもあるが、小学校時代に楓と行動していた時の事を思い出していた。

 

「楓はねぇ、小学生の時に色々と事故とかに合うことが多くて、入院とかたまにしてたのよ、それでもいつもいつの間にか私たちの隣に来て笑ってたから、だから大丈夫」

 

とは言われても、さすがに心根が優しい少女たちである。納得は出来ないのか、首を捻っている。

 

「それはもういいとして、みんな勇者システムが入ったスマホは回収されたでしょ?だから、、、はいこれ、新しいスマホ、配布するわね」

 

気恥しい思い出を思い出しそうになって、風が話題を変える、それまで使っていたスマホの代わりに、大赦が新しいスマホを用意したのだ。

 

「あれ?このスマホnarukoが入れられませんね」

 

「あぁ、あのアプリは勇者システムと一緒に勇者同士が意思疎通するためのアプリだからね、まぁ、他のメッセージアプリでも会話とかできるし大丈夫でしょ」

 

一応勇者のお役目が終わったという説明をされているため、そういうものかと納得する。

 

「さて、じゃあ東郷は検査入院で明日は学校ないけど、みんな学校あるんだしそれぞれ気をつけて家に帰ること。明日また部室でね!」

 

そう風が締めくくり、風と樹以外は帰途につく。

 

「樹も、先に帰ってていいわよ、私はちょっと遅くなるから」

 

先に樹を帰して、風は楓の眠る病室に向かう。

 

(楓のこと、心配してないわけないわよ、、、勇者システムは勇者自体は怪我したりしないんじゃなかったの!?)

 

楓の病室の外から、両腕が所々やけどし、包帯が巻かれている楓のことを眺める。

そうすることで楓の目が覚めることも無く、風も帰途につく。

 

 

しかし、風の予想とは違い、1週間経っても楓が目覚めることはなかった。


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