第三十四話 ナシコ抹殺計画始動
遥か回路の彼方から、目覚めを促す信号があった。
冷たい機械群が駆動し、熱を産み、覚醒へと近づいていく──。
そして世界の外側からも、起きよと命じる声があった。
『目覚めなさい──13号』
人工皮膚の額部分に結露した雫がゆっくりと流れていく。
それは重く閉じられた目にとらわれ、まなじりへと伝わり、やがて零れ落ちて頬を伝っていった。
Dr.ゲロがその身を機械の戦士へと移し替える……未来からの少年が告げた運命の日より3年も前。
早すぎる目覚めを迎えようとする復讐の使徒達が今、動き出そうとしていた……。
◇
ギラギラとした陽射しが降り注ぐ都。
人々が行き交い、声を交わし、その賑やかさを太陽の下に知らしめている頃。
三人の男が、並んで道を歩いていた。
白髪のオールバックにキャップ。シンプルなベストにズボンの涼し気な男が先頭を行く。
帽子に、胸に刻まれたマークはレッドリボン……かつて孫悟空が壊滅させた非情の軍隊の生き残り、その科学者が作り出した機械生命体。
名を人造人間13号という。
後ろに続くのは、極端に大小がわかれた、これも人造人間だ。
マッシブな白色の肉体を持ち、黒髪をおさげに纏めた強面の男。
人造人間14号。
紫色の肌にサングラス。緑の大きな膨らみを持つ帽子と赤い蝶ネクタイ。
人造人間15号。
「……」
「……」
「……」
正史──いや、また違った歴史では孫悟空の抹殺を至上の命題に掲げていた機械戦士達は、時折その両目になんらかの文字列と数値を流しながら、黙々と歩んでいた。
研究所の地下深く、積年の闇が支配するその場所に鎮座する管理コンピュータが、絶えず送り込んでくる情報。それが目的地を示しているのだ。
多く人の行き交う道だ。頻繁に人間とぶつかりそうになるのを、13号らは巧みに避けていた。それこそ相手に気付かれないほどの細やかな体捌き。寡黙で鈍重そうな14号も、後ろ腰で手を組んで笑みを浮かべる15号も、不注意から自分にぶつかってしまいそうな人間を気にする素振りはみせなかった。
「……まずは情報収集だ」
「……」
「……」
ザ、ザ、ザ。三つの靴音が重なり、一行はあるショップの前に辿り着いた。
流行りのアイドルを商いに転じたアイドルショップ。どの方角の都でもそう珍しい店ではない。
だがここは特に目的の人物をピックアップしているのか、入り口上部に取り付けられた店名が掲げられた看板も、扉両脇の窓にも所狭しと二人のアイドルの姿が散りばめられていた。
『さぁさぴかんと光が♪』
『ねぇね呼びかけてくるんだ♪』
斜めにかかる薄型のテレビに流れるのは、最近のライブ映像かはたまたPVか。
二対の翡翠が好奇心旺盛に揺れ動き、青春を音色に乗せて踊る大小の光。
「ナ、シ、コ……」
「……」
巨漢の肉体を震わせ、コンピュータによって情報を照合した14号がその名を呟く。
ポケットから薄い酒瓶を取り出した15号がそれを呷り、口を拭いながら13号を見上げた。
「騒ぎは起こすなとのドクターゲロのご命令だ……」
「ドクター・ゲロ……」
「……ふへ」
三人を呼び覚ました研究者然とした存在の名に、それぞれが反応を示す。
命じられた内容は三つ。
罪なき人に危害を与えるべからず。
無暗に力を振るうべからず。
そして──ひっそりと……人の世に紛れて、平和に生涯を送る事──。
三つめは不適格と管理コンピュータが判断し、別の命令へ上書きした。
──すなわちナシコの抹殺。
この三つの命令データが今の人造人間の行動理由だ。
元々の古い命令には孫悟空の抹殺というものもあったが、今は新しいデータが優先される。何よりもまず抹殺すべきは──。
『みなさんこんにちは。ナシコです。今日は27日に発売する私達"フラワープティング"のシングル──』
「中に入る必要もなさそうだ。まずはこれで情報を得るとしよう」
揃ってテレビを見上げた三人は、未だ乏しいナシコの情報を少しでも多く得るために行動していた。
画面の中のどこかの一室では、並んでソファーに腰かけるアイドル達がいる。
そのうちの大きい方。紫陽花の柄があしらわれたシンプルな衣服に身を包み、ゆったりとしてたおやかな地球人の女。時折頬にかかる髪を指で押し上げて耳にかけ、丸みのある宝石のついたイヤリングを覗かせる彼女こそがターゲットなのだろう。
元々覚醒直後から、彼女が人々の耳目を集める職業であることは判明していた。
『ウィローちゃんも喜んでいるわ』
『撫でるな! 真面目にやらんか、まったく』
『ふふっ、ごめんね? 丁度良い高さにあったから──』
大きな画面いっぱいに映る女性は季節に見合った涼し気な格好をしている。
つぶらな瞳が理知的な光を伴って悪戯に細められるのを、超パワーの秘められた細身の肉体を、その一挙手一投足を、あますことなく三者三様の眼差しで観察する……。
『それでは少しだけですが、その映像をお見せ──』
「──…………」
ドクターゲロが独自に入手したらしき雑誌の切れ端をひっそりと渡された。
明かりのない暗い地下空間で、13号らはそれを閲覧した。
──そんなものに興味が──?
冷たい地下空間に輪郭のみを浮かばせた科学者が紡ぐ言葉に、13号は肯定の意を返した。
無論だ。任務を遂行するためにはな、と。
その紙片には、今ここで流れている映像とは違う年齢の抹殺対象と、自分達の同胞のようでそうでない、その相方の姿が載っていた。
幼気で丸っこい顔の少女と画面の中の女性とが同一人物であると擦り合わせていく。
対象が不可思議な生態をしていると教えてくれた資料は今、彼らの手元には無い。処分するように命じられ、即座に実行に移した13号の気の中で消し炭になった。
薄水色の灯が、じっと舞い落ちてゆく黒ずみを見つめていたのがデータに残っている。
よほど執念深く、ねっとりとした、厭らしい視線────。
『いかがでしたか? ……画面越しでもあなた達と会える日を心待ちにしています。それでは、また──』
『"フラワープティング"のウィローと』
『ナシコでした。ごきげんよう!』
瞬間、13号は画面から顔を背けた。
「────見るな14号15号!!」
「──!」
「……!!」
「遅かったか……ぐっ」
同時に同胞に注意をよびかけたのだが、いずれも手遅れだったようだ。頭に、体に紫電を走らせ、二体は画面にくぎ付けになって半口を開けている。
13号自身もまた、目に突き刺さり、密集する機械群の中を駆け巡ってめちゃくちゃに計算を乱すそれに……抹殺対象の微笑みに、著しく思考を乱されてしまった。
「ウッ……なんらかの術か。い、一度退避するぞ」
「ナシコ……!」
「っ……、……!」
プログラムされた命令や原則が急速に書き換えられていく。
ナシコに傷を与えるべからず。ナシコを乱すべからず。
もっと情報を収集せよ。記憶領域にかの姿を収め続けよ。
顔を手で覆い、這う這うの体で三人は付近のホテルへと逃げ込んだ。
睡眠を必要とはしないが、休息が必要だった。
三人ともが息を荒くしたように肩を上下させ、思い思いの場所に腰を下ろしては先程のナ
「管理コンピュータにまで影響が及んだか……これは、魔術か……?」
「……っ」
「……!!」
送られてくる情報にも乱れが生じている。
こちらから情報を返すのを止める手段がない以上、13号らが対象を観測し、術中に嵌まった時点で大元のコンピュータにも異常が出てしまうのは当然だった。
『帰還せよ』
「──拒否する」
強い命令に反射的に抗い立ち上がった13号は、しかしベッドに深く腰掛け直し、うなだれるようにして応えた。
ナシコ抹殺を成し遂げられていないどころか、まだ足掛かりすら掴めていない。
最強の人造人間として創り出された自分達がこのままのこのこと帰る訳にはいかなかった。
「ナシコ……」
14号が呟く。
抑揚が生じないはずのその声に震えがあった。
表情を変えないながらも、ぴくりと反応する15号に、13号は苦々しい思いを胸につのらせた。
出だしから躓いてしまった。過去のデータを参照して、孫悟空のような特異な出自の出ではない、変哲の無い地球人であると捉えていたその判断からして間違っていたのだ。
まさか心無き機械の戦士すら惹きつける術を持っているなど思いもしていなかった。
データにもなかった。だが憶測はできたはずだ。他でもない13号らの覚醒を促した者の反応で……。
プログラムの修復には丸一日かかった。
抹殺の命令を取り戻した三人は、しかし根深く残るナシコの笑顔に苦しめられていた。
今もなお管理コンピュータを媒介してまで13号らの命令をいいように書き換えようとしている。
いち早く情報を収集しきり、対象を消滅させねばならなかった。
翌日、三人は件の人物が西の都でライブを行うという情報をキャッチして、会場へ向かった。
「いいか、奴の顔面を直視するな。万一視界に入れてしまえばそこで終わりと思え」
「…………」
「……ぐびっ」
口を引き結んで反応を示さない14号に、酒瓶を傾ける15号。
そのような二人でも、同系統の人造人間である13号ならば意思を汲み取るのは容易い。
すなわち了承。二人の肯定的反応に口の端を吊り上げた13号は、人混みの中を縫うようにして目的地へと近づいていく。
「申し訳ございません。本日分のチケットは完売でございます」
「……他はどこで手に入る」
「あ、えっと、ネット販売の方ももう終わってしまっているし、また後日の開演をお待ちしていただくしか……」
小さな建造物にてチケットを販売していたらしき販売員のうちの一人が、今から会場へ乗り込む事はできないと教えてくれた。
強奪も、無理やり乗り込むことも選択肢に入れる事叶わず、撤退を余儀なくされる三人。
ライブが行われるまでまだまる1日も時間がある。何か抜け道を探すべきだろう。
「おお、お兄さん達もナシコちゃんのファンですかね?」
「!」
会場にほど近い街角の壁に貼られたポスターを眺めていた三人は、同じくして三人組の人間に声をかけられるのに、向き合った。
素早くスキャンを行う。敵対意思を持つ者か、否か?
中肉中背の男──戦闘能力はない。
脂肪を蓄えた背の高い男──腰に小さな刃物を備えている。
痩せた背の低い男──特筆すべき点はないが、しいて言うならば生命反応が薄い。
「今回は残念でしたなあ、チケットが売り切れのようで」
「しかぁし諦める事はありませんよ!」
じゃらり、じゃらり。
その人間たちは、ナシコやウィローで埋め尽くされていた。
身に着けている衣服からアクセサリーに、背負うバッグや肩掛け鞄、あげくは靴に至るまで、忌々しき抹殺対象の眩しい笑顔がプリントされている。
「……!」
昨日煮え湯を飲まされたばかりのその笑顔の数々に身構えた13号は、しかし彼らの口振りが抜け道がある事を示しているかもしれないとして体から力を抜いた。
だが示されたものは善意ではなく悪意。
「会場の近くに
「ま、我々は寝ずに並んで一番にチケットを確保しましたがなー」
「見たところ新参かニワカですかね? 今回は残念でしたということで」
喉を引き攣らせたような笑いに、それから「お可哀想な御方達にはこれをプレゼントしましょう」と缶バッチらしきものを渡されたところで、13号はいったん管理コンピュータからの命令をシャットアウトした。
「ぐげっ!? な、なにをおぉお!?」
「な、ななな……!?」
「カツアゲかぁあ!?」
細目の男の首を掴み、上から下までをスキャンする。そいつがかぶっている帽子からベストに、ズボン。
──目当てのものは後ろポケットの財布の中のようだ。
「ふひひ」
「……」
ぶれるようにして15号14号の姿が掻き消える。
同時に13号も。また、対峙していた3人も……。
「…………」
「……ナシコ」
やがて三人は少し離れた細道からぞろぞろと歩み出てきた。
じゃらり、じゃらり。
蛇のように繋がりぶらさがる缶バッチが心地よい音色を奏でる。
「準備は整ったな」
無暗に力を振るうべからず──否、必要な力の行使であった。
罪なき人に危害を加えるべからず──否、任務の遂行を妨害した。
正当性はこちらにあるとして三大原則を捻じ伏せた13号は、顎を引いて強い笑みを浮かべた。
「行くぞ」
レッドリボン軍のマークの代わりにナシコの姿がプリントされた帽子。そしてベストを両手で引っ張り、整えた13号は会場のある方を見据えて進軍を宣言した。
◇
敗北した。
◇
「大人2枚、子供1枚」
「…………」
「……ナシコ」
13号らは衝撃の抜けきらない体で映画館へと来ていた。
これも情報収集のためだ。生身のナシコを至近で目撃し頭髪の一本に至るまでスキャンし、目線もいただけたがまだ完全抹殺までには一手足りない。管理コンピュータもそう言っている。
薄明るい劇場に入り、指定の席についた三人。
マナーを守るよう促す大画面を見上げながら紙バケツからポップコーンを掴み上げてはワシワシと貪る15号に、物思いに耽るようにナシコの名を呟きつつホットドックを齧る14号。
ズ、ズ、とメロンソーダを飲みながら、13号は先程のライブを思い返していた。
ストーリー性のあるパノラマのパフォーマンス。ステージに留まらず客席まで及ぶダンス。
何より収音機能を震わせる声は、内側までビリビリとした衝撃を残した。
これが素晴らしいという感情か。……なんとも晴れやかなものだった。
その動作の一つ一つを記録し、解析し、保存しながらも、13号は決して顔だけは見ないように注意していた。
注意……していたはずなのだ。
『──ふふっ』
だがあろうことか、シュピンと高質な音をたてて13号の斜め上空に現れた彼女は、不意打ちに視線を合わせて微笑んで見せたのだ。
一気に書き換えられるプログラムを止めるすべはなかった。
辛うじて抹殺命令だけは遂行できる体が残ったが、ほとんど致命傷だった。
残像を残して離れた位置へ移る彼女を見送った13号には、もはや立ち上がる力さえ残されていなかった……。
「……」
照明が落ち始めたのに顔を上げた13号は、長い足を組み、肘掛けに腕をもたれさせて新作映画の鑑賞に集中した。
◇
「……大人2枚、子供1枚」
同日のおよそ90分後。チケット売り場にて、人造人間現る。
まさかの2週目である。
だがしかしこれはまったく仕方のない事だった。
見なければならなかった。ナシコを観察するためには。
管理コンピュータがそう命令したのだ……おそらく。
「あの、お客様、こんなに一人で食べるんですか……?」
「……」
「シャーベット……」
再視聴に備えてポップコーンやホットドックを買い込む15号。
先程の映画のヒロインの名を呟く14号に、店員が困惑している。
溜め息をつきつつ肩をすくめた13号は、フォローに回るべく歩み始めた。
「こちらが特典でございます。……ではごゆっくり」
二人を引き連れてチケットを切りに赴いた13号は、渡された特典をその場で開いた。
薄くクリアな長方形の、おそらくは栞として使用できるのだろう、子供姿のナシコの、この映画のヒロイン仕様の絵柄のもの。
「……」
指をスライドさせてそれに重ねていたもう一枚……前回貰った特典を見下ろす13号。
映画のヒロイン仕様の子供ナシコ。……特典がかぶった。
「15号」
「わしゃわしゃ……」
ちら、と窺った15号が持っていたのは主人公とツーショットを決める大人ナシコだった。
シークレットレア!! 限界まで見開かれた瞳に凄まじい勢いで文字列が走る。
だが13号の視線に気づいた15号はそれをポケットに隠してしまうと、大袈裟な動作でポップコーンを食べにかかり始めた。
「……14号」
「シャーベット……」
一方14号が両手で持って顔に近づけているクリア栞の絵柄は大人なナシコが白銀の狼と共にいる絵柄であった。
こちらは視線に気づく素振りすらない。当然、その栞を手放す素振りも。
「むしゃむしゃむしゃ」
「シャーベット……」
「…………」
管理コンピュータは3週目を命じた。13号はそんな気がしたので、命令に従い
なお特典はかぶった。
ナシコ抹殺への熱意が一段と高まった。
◇
「時が来たようだ」
ホテルの一室。
10月3日。人造人間覚醒からおよそ2か月。
ついに情報が集まりきったのだ。
「シャーベット……」
「……」
チェアに腰かけ、CDカバーのナシコを一心に見つめる14号と、ベッドに寝そべり寛ぎながらカプセルホンの画面をスワイプする15号。
「ナシコ抹殺計画、始動──」
青い瞳を妖しく光らせ、13号は手に持つ参加券をゆっくりと振ってみせた。
クラシック代わりに部屋に流れていた、映画『銀幕の少女』の主題歌"せつな雪の降るころ"が、ちょうどサビを迎えた……。
TIPS
・悪魔の科学者
……その切り抜きは宝物だったのだけど、うん。
処分を命じたのは自分なので、涙ながらのお別れである。
・ナシコファン13号
映画『極限バトル!! 三大超サイヤ人』のボスを務める壮年のナイスガイ
劇中では孫悟空とほぼ互角の戦いを見せた
大人なナシコがお気に入りのようだ
椅子に深く腰掛け足を組み、帽子を目深にかぶってイヤホンにてナシコのシングルソングを聞くのが趣味
戦闘力は1億8000万
・シャーベットファン14号
劇中ではトランクスと壮絶なバトルを繰り広げた
映画『銀幕の少女』のヒロインを演じる子供ナシコがお気に入りのようだ
帰りの売店でMDNN銀狼Rideナシコを購入してご満悦
MDNN(めちゃでかナシコぬいぐるみの略)
戦闘力は1億7000万
・ウィローファン15号
ウィロー派は異端。管理コンピュータもそう言っているのでナシコファンを自称する
劇中ではベジータが泣くまで殴るのをやめなかった
どちらかというと箱推しで子供ナシコが好きのようだ
ウィローとの姉妹漫才及び百合営業を好物とする
ちなみにこいつだけ完全機械タイプなので酒瓶で飲んでるのはオイルだと思われる
戦闘力は1億7000万
・ナシコ(アイドルモード)
大人↔子供の可変式になってからは、大人の姿では落ち着いた物腰である事が多い
「~かしら」「なのよ」などの言葉遣いは、意識してやっているのか無意識なのか……
身体能力や気を活かしたライブパフォーマンスはお手の物
・ナシコ(オフ)
前のライブじゃ熱心なファンと目が合ったなー。こういう時って必ずSNSでぷちパズる
当たり障りのない自撮りアップしとこ。
・ウィロー(アイドルモード)
等身大である子供ナシコ相手ならやりやすいのだが、大人ナシコはどうにもやり辛い
といって、子供ナシコが御しやすいかというとそうでもないのだが
ほっぺたがモチッとするくらいくっつくのは構わん
ほっぺにチューも、一つのグラスに刺さるハートのストローを間近でくわえ合うのも、まあ許そう
だが、わざわざ大人モードになって小憎たらしい脂肪の塊を背中に押し付けながら
頭に顎を乗せて撮影するのだけは絶対に許さない絶対にだ!!!!
・映画『銀幕の少女』
主人公のニクスは寒村に住む普通の女の子
だがある日廃墟で出会った雪の少女シャーベットのこの世ならざる美しさに惹かれて
恋に落ちる
しかしニクスは人で、シャーベットは怪物……人間と人外は相容れることはない
──この銀白の世界に……君とボクしか存在しなかったらいいのに……。
恋の始まりと終わりをせつなく描く。主演は今回映画初挑戦の少女ネージュ
友情出演でリスの格好のウィローちゃんが登場するぞ
普段あまりやらない可愛い系の役が密かに人気を集めている
・13号(7週目)
目当てであったニクスとシャーベットのツーショットクリア栞を手に入れた
パンフレットとタペストリーとシールも買った
すべては任務遂行のために……レッドリボン軍万歳! Dr.ゲロ様万歳!