北原翔希の野球人生   作:神戸のモンブラン

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第8試合

1番バッターの翔希は素振りを3回し左打席に入る。

 

 

「お願いします!」

 

 

「うむ、プレイボール!」

 

 

薬師高校先行で練習試合が始まった。青道高校の先発、2年生の丹波。

バッテリーを組むのは同じく2年生の宮内。

 

 

宮内のサインに頷き、ぶしっ!という独特な声と共にストレートを投げ込む。

 

 

「ボール!」

 

 

外角低めに投げられたボールは外に外れてボール。

 

 

2球目は真ん中やや低めへの縦に割れるカーブが決まりストライク。

 

 

翔希はこの2球とも見逃す。

 

 

2球目の後審判にタイムを要求しバッティンググローブを付け直す素振りをしつつマウンドの丹波の情報を整理する。

 

 

(身長高ぇから角度あるなぁ。スピードもそこそこあるしカーブも落差あって良いピッチャーだな。やけど、コントロールイマイチな感じかなぁ。フォームがシンプルな分タイミングは取りやすい。とりあえずストレート狙ってみるか。球威に負けないようにしっかり振ろう。カーブ来たらごめんなさいで)

 

 

3球目に投じられたのはストレート。

 

 

外角のやや甘めのコースに来た球を弾き返し1.2塁間を抜けるライト前へのクリーンヒットになる。

 

 

この一打に薬師ベンチが盛り上がる。

 

 

2番に入っているのは翔希と同じ1年生の増田篤史。

 

 

増田は初球をしっかり転がして翔希が2塁へと進塁。

 

 

1アウトランナー2塁で3番の真田。

 

 

初球、カーブが引っかかったのかワンバウンドになり宮内がブロッキングするも僅かに一塁側に弾く。

 

 

それを見た翔希がその間に3塁へと進む。

 

 

青道バッテリーは真っ直ぐ2球を続け真田は2球とも手を出すがファールになる。

 

 

(俺がピッチャーならここでカーブを試したい。けど初球のカーブ見てると要求しずらそう。カーブも頭に入れるけどやっぱストレートを狙うか。)

 

 

4球目、ストレートに狙いを絞っていたが投じられたのはカーブ。

 

 

しかしこれを真田は何とかバットに当てると三遊間を抜けていき先制のタイムリーになる。

 

 

「おー真田良く打ったじゃねぇか!やっぱセンスあるなあいつ」

 

 

「下半身の強さが上手くタメを作れましたね。いいセンスしてますよ彼」

 

 

雷蔵と落合はそれぞれ真田を賞賛する。

 

 

3塁ランナーとして返ってきた翔希は4番の山内に耳打ちする。

 

 

そのままベンチにかえってきて雷蔵へと丹波の情報を報告する。

 

 

「身長高いピッチャーなので角度あります。しかしコントロールが若干甘いところがあるの球種絞って甘いところ目付けすればいいと思います」

 

 

「おう、そうかありがとな。まあキャッチボールする前に水分補給だけしろよ」

 

 

雷蔵の指示通り水分補給をした後にキャッチボールを行う。

 

 

「北原を1番に置いた理由は核弾頭としての役割と情報収集のためだったんですね。轟監督」

 

 

「その通りです落合コーチ。あとはうちで1番コンタクト率が高いのと足が速いってのがありますが。ただ本当は3番バッターが最適解です。1番バッターに適任者が現れるといいんですがね」

 

 

その後山内らも続き追加点を奪い2-0になり1回の裏、翔希がマウンドに上がる。

 

 

 

 

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