時計の針が夜中の1時を指そうとする頃、UD+にあるカゲヤシのアジトには妖主である姉小路怜によってダブプリの二人が呼び出されていた。
怜「ごめんなさいね こんな時間に呼び出してしまって」
舞那「ううん! ママが呼ぶならいつでもどこでもいつでも駆けつけるよ!」
瀬那「うん それでママ、こんな時間にどうしたの? ママがこんな時間に私達を呼び出すなんて・・・」
怜「既に優には伝えてあるのだけど、実は今、無差別にカゲヤシが襲われているの事件が起こっているの」
舞那「え!?」
瀬那「まさかNIROの残党が!?」
怜「いいえ NIROはこの前の戦いで完全に壊滅してるし、それに襲われるのは決まって夜よ NIROなら夜に私達を襲うなんてことはあり得ないわ」
怜衣「それに・・・」
瀬那「ママ?」
舞那「どうしたの・・・?」
怜「襲われたカゲヤシは皆、刃物による切り傷があるの・・・」
舞那「傷って!?どういうこと!?」
瀬那「舞那 落ち着いて」
舞那「でも!傷があるってことは、あたし達カゲヤシの再生能力が効かないってことでしょ!?」
瀬那「舞那」
舞那「ご、ごめん・・・」
怜「瀬那ありがとう 舞那もごめんなさいね 驚かせてしまって、順序よく話すべきだったわ」
舞那「ごめんなさい・・・ママ」
怜「いいのよ 話は戻るけど事件が最初に起こったのはNIROとの戦いが終わってしばらく経った頃だったわ」
怜「夜にの街で末端の者達が何者かに斬りつけられる事件が連続して、起こったの」
そうして怜は事件の経緯と詳細を説明し、また、敵は夜に自分達を狙い、敵の攻撃はカゲヤシの再生能力など無意味であることを伝えた。
瀬那「事情は分かったよ・・・ それでその末端達は?犯人の顔は特定してるの?ママ」
怜「末端達は顔を見られている恐れがあるから、街の外に逃がしたわ 犯人の外見なのだけど、どうも一致しないのよ・・・」
瀬那「?」
舞那「どういうこと?」
怜「銀髪の男だったり、騎士の様な姿をした化物だったりとかいまいち、要領を得ないのよ・・・」
瀬那「敵は複数ということ・・・?」
怜「そうかもしれないし、もしかしたら・・・」
舞那「ママ?」
怜「いいえ なんでもないわ」
怜(まさかとは思うけど・・・ 私達に傷を残すことができる相手なんているとしたら・・・)
優「そのクソ野郎と・・・鎧の化け物は・・・同じ奴だぜ・・・」
そう声がした方を見ると血まみれの優が立っていた
瀬那「優!」
舞那「あんた!どうしたのよその傷!?」
瀬那「まさか・・・」
怜「例の奴にあったのね、優」
優「あぁ・・・ あいつは俺達以上の化け物だ、とんでもねぇくらい強かった・・・」
怜「優、もういいわ 舞那、優の手当てを」
舞那「は、はい! 行くわよ優!」
優「うるせぇ・・・! バカ姉貴・・・!」
舞那に連れられて優は奥の部屋に入っていった。
瀬那「ねぇママ・・・ もしかしてママは敵の正体を・・・」
怜「奴らは人間じゃない・・・ いいえ、生き物かどうかすら曖昧な存在」
瀬那「一体、何者なの?」
怜「奴らは武装魔」
瀬那「武装魔・・・?」
怜「意思を持った武器が人間に取り憑き、その身を異形に変え、人知を超えた力を発揮する怪物・・・」
瀬那「・・・あの・・・えっと・・・」
怜「信じられないのは分かるわ 私もこの目で見るまでは信じていなかった・・・」
瀬那「ママは見たことがあるの!?」
怜衣「随分と昔にね・・・」
怜(奴らが動き出したとしたら、不味いわね・・・)
怜「何か手を打たないと・・・」
瀬那「・・・」
その場を重い空気が支配していた。
カゲヤシ達がアジトに集まっている頃・・・
先程、優を完封無きまで叩きのめしたゾルトゲインは秋葉原から遠く離れた、廃墟の中にある寂れた廃ビルに向かって入っていく。
ゾルトゲインがビルの中に入ると三つの気配が現れる。
ゾルトゲイン「お前達の言っていた吸血鬼も大したことはなかったな」
?1「そうか・・・ どれ程のものかと思ったのだがな」
?2「まぁ仕方ないさ人間よりは強い程度なんだから」
?3「そうね でもその大したことのない相手に随分と楽しんだみたいじゃない?」
ゾルトゲイン「まぁ、少しは見込みのあるものもいたが・・・」
?3「そうなの? それは面白そうね・・・」
ゾルトゲイン「その者は我の獲物だ 横取りは許さん」
?3「あら、残念♪」
?2「話は変わるけど、僕の配下の武装魔がいなくなったんだけど、誰か知らない?」
?3「あらバラナク 貴方に配下なんていたの?」
バラナク「・・・死ぬかい?アロニール」
アロニール「あら、ごめんなさい? 悪気はなかったの」
バラナクと呼ばれた気配はアロニールと呼ばれた気配の軽い挑発に殺気を漏らす。
?1「抑えよ、お前達・・・ それで?配下と連絡が取れぬのか?」
バラナク「はい・・・」
アロニール「もしかしたら、アイツかもね」
?1「アロニールよ・・・ アイツとは?」
アロニール「はい、あの街にいるらしいのです 赤龍騎神〈ドラグ・ルシオン〉が・・・」
?1「ふむ」
バラナク「アイツが!?」
アロニール「えぇ ゾルトゲインの言っていた吸血鬼とも色々関わりがあるみたいね」
ゾルトゲイン「奴があの街に・・・」
?1「少し様子を見たほうが良いな あの街にいるのほ武装魔だけではないのだからな・・・」
二人「御意」
ゾルトゲイン「我は好きにやらせてもらう」
ゾルトゲインはそう告げると夜の闇の中へと去っていった。
アロニール「よろしいのですか?」
?1「構わぬ 奴は凶乱の武装魔、闘争は奴の本能よ」
バラナク「なら我々はしばらく様子見という事で? ・・・バルムンク様」
バルムンク「あぁ 我らの目的は我ら武装魔による世界の統一・・・」
アロニール「そのためにも今は同胞を増やし、力をつけることが必須・・・!」
バルムンク「その通り・・・」
バルムンク「全ては・・・」
バルムンク「我ら武装魔のために!」
アロニール・バラナク「武装魔のために!」
暗闇の中に武装達の宣誓は轟いた。