キヨタカが瑠衣の元を訪れている頃、アキトは討伐した武装魔の武器達をカルマに届けるとそのままディズニーランドに向かい、エレゲショスを探すのだった。
アキト(初めて来るが、やはり広いな・・・)
アキトが開演間近の入り口の前で沢山と客と共に待ちながら、そんなことを考えているとアナウンスが鳴る。
皆様大変長らくお待たせいたしました!ようこそ!ディズニーランドへ!
そう明るい音声と共に夢の国〈ディズニーランド〉に繋がっている大きな門が開きたくさんの入場客が入ろうとしていた。
アキト(エレゲショスが昼間の内に居てくれると助かるんだが・・・)
そう考えながら、アキトとディズニーランドへと入って行く・・・
それから昼過ぎ辺りまで、パーク内を歩き回るも一向にエレゲショスの人間態らしきものは発見できなかった。アキトはとりあえず、ベンチに腰掛ける。
アキト「これだけ広いと流石に見つけるのも困難だな・・・」
アキト「夜になるのを待つか・・・?」
アキト(だが、夜になった瞬間、奴に人を襲い出されるのはまずい・・・!)
アキト「どうすれば・・・ ん? あれは・・・」
アキトがそうして思案しているとベンチから少し離れた所にうずくまっている4歳位の女の子がいた。どうやら迷子のようだ。
アキト(迷子か・・・ 俺が話しかけなくとも、いずれは誰かが・・・)
女の子「ママァ~ パパァ~ どこ~(グスッグスッ)」
アキト「・・・はぁ」
アキト「おい」
女の子「ママ・・・! 」
スッ
女の子「!?」
見かねてアキトが声を掛けるも、一瞬は母親だと思い顔を上げるもアキトを見ると驚愕し、ただでさえ無愛想な声の掛け方なためだったからか、女の子は固まってしまっている。
アキト「あ、いや・・・ まい、ご・・・なのか?」
女の子「(コクコク)」
アキト「母親は・・・?」
女の子「?」
アキト「だから・・・ ママのことだ」
女の子「(フルフル)」
アキト「分からないか・・・ 迷子センターに連れていくか・・・」
女の子「(ビクッ!)」
女の子は連れていくという言葉を聞いて、さらに固まってしまう。
アキト「いや、連れていくと言ってもそこは怖いところじゃない ママを探して、見つけてくれるところだ」
女の子「本当・・・?」
アキト「ああ、約束する 必ずお前をママに会わせる・・・」
女の子「・・・」
アキト「約束だ」
女の子「うん!(ニコッ)」
安心したのか女の子は泣き止みアキトに対して笑みを向けている。
アキト(やっと落ち着いたか・・・ やはり子供は苦手だ・・・)
そんなことを考えながらアキトは女の子を迷子センターに連れていくのだった。
それからアキトとは迷子センターに着くと、女性の係員に声を掛ける。
アキト「すまない迷子が一人・・・」
係員「迷子ですか?分かりました お預かりしますね?」
係員「今からママを探してあげるからね?」
女の子「うん・・・」
それから係員は他の係員に女の子の親を探すためアナウンスをするようにに連絡をし、再びアキト達の元に戻ってきた。
係員「お待たせして、すいません!」
アキト「この子の親は?」
係員「今、アナウンスをしているので、いずれいらっしゃると思いますよ」
アキト「そうか・・・」
係員「それにしても優しいですね 最近は迷子を見つけても連れてきてくれない人も多いんですよ・・・」
アキト「そうなのか・・・ じゃあ俺はこれで・・・」
ギュッ
アキト「ん?」
アキトが立ち去ろうとすると服の裾をを握りしめる小さな手があった。
女の子「・・・」
アキト「おい・・・」
女の子「一緒・・・」
アキト「いや、だから・・・」
女の子「一緒・・・!(うるうる)」
アキト「・・・」
係員「あらあら、随分なつかれてしまいましたね(クスッ)」
係員「あの、この後何かお急ぎのご用はおありでしょうか?」
アキト「いや・・・ 特には・・・」
係員「なら、少しの間この子と一緒に居てあげてくれませんか? 親御さんもそう遠くないうちいらっしゃると思いますので・・・」
アキト「・・・」
係員「だめですか?」
女の子「・・・だめ?」
アキト「・・・分かった、親が来るまでなら・・・」
女の子「・・・!(ぱぁぁ)」
アキトが渋々納得すると女の子は心底嬉しそうに笑うのだった。そして係員も嬉しそうににその光景を見つめている。
アキト(やはり・・・子供は苦手だ・・・)
女の子「お兄ちゃんお名前は?」
アキト「名前か? 桐生アキトだ」
女の子「きりゅう?変なお名前~」
アキト「・・・」
女の子「わたしはね、ミクちゃん!」
アキト「ミク?それがお前の名前か?」
ミク「うん!今日はね、ママとパパが迷子になっちゃったの~」
アキト「ミクが迷子になったんじゃないのか?」
ミク「違うもん!ママとパパが迷子なんだもん!」
アキト「・・・・」
そばに誰かいることやもうすぐ両親と会えると聞いたからか、さっきとは別人の様な強気な態度で自身が迷子であること否定するミク。
ミク「お兄ちゃんは誰と来たの?」
アキト「一人だ」
ミク「ママとパパは?」
アキト「そんなものはいない・・・」
ミク「お家にいるの?」
アキト「いや、俺に家族はいない・・・」
ミク「?」
アキト「言っても分からないか・・・」
そうしてアキトはミクとミクの親が来るまで話していると、夕日が上り始める。そしてアキトは少し離れた所から、気配を感じ、迎えがきたことを悟る。
アキト「どうやら迎えがきたようだな・・・」
ミク「え?(キョトン)」
そう呟くアキトをミクは不思議そうに見つめてる。そして泣きそうな声が聞こえてきた。
???「美空!?どこにいってたの!?」
???「本当に心配したんだぞ・・・!」
ミク「あ! ママァ~、パパァ~!!!」
美空の両親と思われる二人が来ると美空は一目散に二人に抱きついた。そして三人は泣きながら再会を喜んでいる。
係員「ミクちゃん、泣かないでよく頑張ってましたよ?」
美空の母「この度は本当にありがとうございました・・・!」
美空の父「本当に、本当に・・・!」
係員「あ、頭を上げて下さい・・・! でも今度からは気をつけてくださいね? 今回は親切な方がミクちゃんを連れ来てくださったから良かったですけど・・・ 万が一ということもありますからね?」
両親「はい・・・!」
美空の父「そういえば、その方は?」
美空の母「ミク、あなた誰に連れてきてもらったの?」
美空「お兄ちゃんだよ?」
美空の父「お兄ちゃん?」
美空の母「その人は?」
美空「そこに・・・ あれ?」
美空が指を指した所にはもう誰もいなかった。
その後三人は係員に何度もお礼を言い、自分達はパーク内のホテルに宿泊するので美空を連れてきてた人物を見つけたら、連絡してほしいと頼み、連絡先を渡し、ホテルに帰っていった。
そんな三人を、影から見つめる者がいた。
アキト「無事会えたみたいだな・・・」
アキトは夕日に照らされながら家族と再会し、手を繋ぎ、幸せそうな表情をしている美空を確認すると人知れず、人混みの中に消えていくのだった。