AKIBA'S TRIP SWORD   作:ノブにまやら

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第二章 瑠衣とのデート

アキトは迷子が家族に再会するのを確認すると再びエレゲショスの探索に入るも、結局、発見することは出来なかった。

 

アキト「何故、見つからない・・・何処にいる・・・!」

 

アキトはディズニーランドに存在する七つのエリアを粗方、探したが、エレゲショスの影も形も見当たらなかった。

 

気づけば空はとっくに暗くなり、回りには殆ど人も居らず、時計を見れば時間は閉園間近になろうとしていた。

 

アキト「今日はここまでか・・・」

 

アキトは悔しげに拳を握ると、その場を立ち去ろうとする時、体に嫌な感覚を覚える。

 

ゾクッ!

 

アキト「っ!」

 

アキトは嫌な気配を感じ、振り向くも、そこには誰も居なかった。

 

アキト「気のせいか・・・?」

 

アキトは奇妙な気配を気にしながらも今度こそ、その場を後にするのだった。

 

 

その後姿を暗闇から見つめる者がいた。

 

 

???「奴がお前の言っていた奴か?アロニール」

 

アロニール「ええ」

 

フードを被ったロン毛の優男はアキトを見つめながら隣にいるドレスを纏った金髪の美女に向かって話しかけている。

 

アロニール「ええ あれが噂の完全体の坊や・・・ ここには貴方を倒すために来ているわ」

 

???「俺を倒す・・・? 面白い冗談だ」

 

アロニール「舐めないほうがいいわよ? あの子はグリムや他の武装魔を何体も倒している・・・ 貴方も気を抜けば・・・」

 

???「このエレゲショスが遅れを取るとでも?」

 

アロニール「用心に越したことはないわ・・・ でしょ?」

 

エレゲショス「まあいい、明日が楽しみだ・・・!」

 

アロニール「あら? もう仕掛けるの?」

 

エレゲショス「まあな、早いに越したことはない」

 

エレゲショス「ああ・・・ 俺はもっと多くの人間の血が吸いたい・・・ だが、今夜は明日へのお楽しみとして我慢しとくとするか・・・」

 

エレゲショス「くくく」

 

そう不気味に笑うとエレゲショスは闇に紛れ、姿を消すのだった。

 

そしてその場にはアロニールと思われる美女だけが残された。

 

アロニール「気が早いわね・・・ でも明日が楽しみだわ♪」

 

アロニール「ふふふ、あはははは!」

 

気づけばアロニールの姿も見えず、暗闇に不気味な笑い声だけが響いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

━━翌朝

 

秋葉原の駅前ではキヨタカが約束の9時よりも30分も早くその場に来ていた。

 

キヨタカ「ふふ~ん! 親から貰った金でスカジャン決めてぇ~!瑠衣ちゃんにいいとこ見せるぜい!」

 

そんなこと大声で口走るキヨタカは端から見たら異常者にしか見えなかっただろう・・・

 

キヨタカ「今日は瑠衣ちゃんとのデート・・・! いいとこ見せて好感度上げて・・・ あわよくば・・・! なんてなぁ~♪」

 

駅前を歩く人達は気持ち悪そうにキヨタカを見るのだった。

 

そうこうしているうちに時計の針が約束の9時になろうとした頃、キヨタカの元に黒髪の美しい少女がやってきた。

 

瑠衣「キヨタカくーん!」

 

キヨタカ「る、瑠衣ちゃん・・・!」

 

キヨタカ(遂にきたぁぁぁ!)

 

瑠衣「お待たせ! 今日はよろしくね」

 

キヨタカ「う、うん! こちらこそ!」

 

瑠衣「うん あ、これ今日のディズニーランドに入るためのお金 キヨタカくんが1日パスを買っとくって言っていたから」

 

キヨタカ(瑠衣ちゃんにお金を払わせてるなんて、そんなダサいことできるかよ・・・!)

 

キヨタカ「いや、大丈夫! 俺、お金には困ってないからさ(ニコッ!)」

 

瑠衣「え?でも・・・」

 

キヨタカ「いいから!いいから! それより早く行こう!」

 

瑠衣ちゃん「・・・うん!(ニコッ)」

 

瑠衣(パス代、いいのかな・・・?いや、やっぱり後で渡そう!)

 

そうして二人は新幹線に乗ってディズニーランドに向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

新幹線に乗った二人はディズニーランドに着くまで雑談をしながら、時間を潰し、1時間程して目的地に着き、ディズニーランドの前まで二人はやって来た。

 

 

瑠衣「ここがディズニーランドかぁ~!」

 

キヨタカ「瑠衣ちゃん来るの初めてだっけ?」

 

瑠衣「うん!というか遊園地自体初めてだけど・・・」

 

キヨタカ「そうなんだ・・・ じゃあ目一杯楽しもうな!」

 

瑠衣「うん!」

 

瑠衣(最初は来るの不安だったけど、やっぱり来てよかったな・・・)

 

瑠衣はそんなことを考えながら、外から見える巨大なアトラクションに目を輝かせていた。そして瑠衣はキヨタカに渡されたパスを係員に見せ、ディズニーランド内に入っていく。

 

その後キヨタカが持ってきたパンフレットを二人で見ながら、二人はどこに行くか話しあっていた。

 

キヨタカ「最初はどのエリアに行く?」

 

瑠衣「う~ん そうだなぁ・・・ ごめん、やっぱりキヨタカくんが決めてくれないかな? 私よく分からなくて・・・」

 

キヨタカ「そっか・・・ じゃあ・・・」

 

キヨタカ(トゥモローランドやトゥーンタウンは子供っぽいしなぁ・・・ なら、クリッターカントリーにするか!)

 

キヨタカ「クリッターカントリーはどうかな?」

 

瑠衣「クリッターカントリー・・・ そこには何があるの?」

 

キヨタカ「え、えぇっとちょっと待ってね!」

 

キヨタカが焦りながら、クリッターカントリーの説明を読もうとする。

 

キヨタカ「アメリカ河のほとりにある山を再現してあって・・・列車とかカヌーに乗れるんだって!」

 

瑠衣「色々なのがあるんだね~ じゃあ、そこにする?」

 

キヨタカ「そ、そうしよう! じゃあ、行こっか!」

 

瑠衣「うん!」

 

 

そうして二人はクリッターカントリーに向かい二人でカヌーに乗り、キヨタカが大興奮したり(瑠衣と密着したという理由から)、アトラクションの列に並んでると他の男達が瑠衣をチラチラと見て、それをキヨタカが牽制したり、それを瑠衣が不思議そうに見つめていたり、列車に乗ってクリッターカントリーを一週したりなどとしてる内にあっという間に時は昼過ぎになっていた。

 

瑠衣「ふぅ~ 楽しかった~ ディズニーランドってこんなに楽しいんだね」

 

キヨタカ「そ、それは良かったよ!来た甲斐があったな~」

 

キヨタカ(や、ヤバい! カヌーに乗った時に俺・・・

 

髪に顔が当たったり、揺れて体が密着したり・・・!)

 

キヨタカ(ドキドキ!)

 

先程のアトラクションよりキヨタカにとっては瑠衣と密着した方が重要だったらしく、未だに興奮が収まらなかった。

 

瑠衣「キヨタカくん はい、これ」

 

スッ

 

キヨタカ「え?」

 

キヨタカ「・・・お金?」

 

瑠衣「やっぱり奢ってもらうのは悪いよ・・・ だからはい!」

 

そういって瑠衣はパス代を渡そうとする。

 

キヨタカ「いや、大丈夫だって!俺本当にお金には困ってないからさ!」

 

瑠衣「そうじゃないよ 私が受け取ってほしいの だから、ね?」

 

キヨタカ(ドキン!)

 

瑠衣の「だから、ね?」は思いの外、破壊力あった。顔立ちの整った美しい少女に上目遣いでそう言われたら断れる男などそうはいない。キヨタカは渋々とパス代を受け取った。

 

そしてキヨタカトはさっきの「だから、ね?」の破壊力に身悶えるのだった。

 

キヨタカ(瑠衣ちゃんの「だから、ね?」可愛すぎるー! できればおねだりとかもその表情でしてほしいぃぃ!)

 

瑠衣「キヨタカくん?」

 

キヨタカ「はっ! な、なんでもないよ!」

 

瑠衣「そう?じゃあそろそろお昼にしない?お腹すいちゃったんだ」

 

キヨタカ「うん、そうだね、じゃあここから近くにあるレストランに行こうか?」

 

瑠衣「うん」

 

そして瑠衣とキヨタカはレストランに向かい歩き出す。

 

向かいながらキヨタカは瑠衣を喜ばせようとあることを言い出す。

 

キヨタカ「瑠衣ちゃん、昼ごはん食べた後は瑠衣ちゃんの知らないアトラクションをいっぱい見せてあげるよ!」

 

キヨタカ「そして・・・俺が瑠衣ちゃんのどんなワガママでも叶えてあげるよ・・・ なんてね(キメ顔)」

 

そう少しキザっぽい態度をとるキヨタカに対して、瑠衣は何かを考え込んでいた。

 

瑠衣(ワガママを叶えるか・・・)

 

瑠衣(あの時も・・・)

 

瑠衣はそんなことを考えながら、ふとあの時の光景を思い出す。人間と共存したいという願いを母である妖主・・・怜からワガママと断じられ、カゲヤシに付くよう迫られたあの時・・・

 

アキト「俺がお前を・・・瑠衣を守る・・・」

 

アキト「だから・・・」

 

アキト「俺がお前のワガママを叶えてやる!」

 

瑠衣「!」

 

その光景だけは忘れられない。その光景を思い出すだけで、自然とアキトの顔が浮かんでくる。

 

瑠衣(君はいつも無愛想で、デリカシーがなくて、性格だって冷たいし・・・)

 

瑠衣(最初はバカな奴と思った・・・君のことを)

 

瑠衣(NIROの言いなりになっただけの人間だって・・・)

 

瑠衣(けど違った・・・本当の君は友達のために命懸けで戦って・・・そして私達カゲヤシのことも受け入れてくれて・・・)

 

瑠衣(そして・・・私を守るって、ワガママを叶えてやる!って言ってくれた人・・・)

 

瑠衣(だから・・・君は・・・私にとって特別な・・・)

 

瑠衣は考えれば、考えるほど胸が暖かくなり、顔をぽーっと赤くなっていく。

 

キヨタカ「・・・瑠衣ちゃん?」

 

瑠衣「え!?」

 

キヨタカ「いや、急に黙り込むからどうしたのかなって」

 

瑠衣「うんうん! なんでもないよ! ほら、早くレストランに行こ!」

 

キヨタカ「あ、待ってよ!瑠衣ちゃん!」

 

誤魔化すようにレストランに向かって駆け出す瑠衣を慌てて追いかけるキヨタカだった。

 

 

???「あの二人・・・やはり来てたか・・・」

走り去る二人を遠くから静かに見つめている人物がいた。

 

それはエレゲショスの探索をしていたアキトだった。

 

アキト「あの二人に会わないようエレゲショスを探さなくては・・・」

 

アキトはそう呟くと二人とは逆方向に向かって歩いていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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