AKIBA'S TRIP SWORD   作:ノブにまやら

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今回は半分くらいバトルパートです。


第一章 異形なる者

グリム「赤龍騎神(ドラグ・ルシオン)・・・!」

 

アキト「その名は好きじゃないといったはずだ」

 

ドンッ!ブシュ!

 

グリム「ガギャ!!!」

 

勢いよく地面を蹴り、グリムの腕を斬りつけるとグリムは後ろに飛び、まずは距離とろうとする。しかし腕からはたった今受けた太刀傷から血がしたたり落ちていた。

 

ピチャ・・・ピチャ・・・

 

グリム「クソガ!クソガ!クソガ!」

 

アキト「なんだ 避けるのが下手なのか?」

 

グリム「ウルセェ!」

 

いきなり傷を負わされ、完全に頭に血がのぼっているなかで相手からの挑発は屈辱以外の何物でもない。グリムは怒りと羞恥に駆られるも迂闊に間合いにはいれば今度は殺されかねないため、タイミングを図っていた。

 

そうこうしてるうちにアキトは容赦なく攻撃を仕掛けてくる。まずは逃がさないように足を重点的に狙い、切り裂こうとしてくる。

 

足に斬りかかり、グリムが鎌で足を守ろうとすれば、今度は隙のある上半身を狙う。右、下、斜め右上などさまざまな方向から斬りかかる。そんな攻撃が繰り返され、少しずつグリムの体力を削っていく。

 

グリムは鎌でアキトを真っ二つにしようと斬りかかるも簡単に避けられ、そしてまたアキトは隙を探し、それを見つけ、攻撃を繰り返し、合理的且つ確実に仕留めようとしている。そんな容赦のない冷徹な戦法にグリムもだんだんと追い詰められていく。

 

ガキン!ギギギ・・・!

 

グリム「クソ!隙ヲ見ツケタラ容赦ナク斬ロウトシヤガル!」

 

アキト「しゃべっている余裕があるのか、今のお前に」

 

ザシュッ!

 

ボトッ

 

グリム「ギシャァァァァァァ!」

 

太刀を必死で鎌で受け止めながらアキトへの悔しさから僅かに恨み言を口走るもその言葉を呟いたことで僅かな隙が生まれてしまった。そしてその隙をアキトは逃さず、容赦なく左手切り落とし、苦痛に顔を歪ませるグリムを見つめる。

 

グリム「何デダ! マダ誰モ殺シテナイノニ!何故?!殺ソウトスル!」

 

アキト「お前ら武装魔はたとえ今日殺さなくても、明日は人を殺すだろ」

 

アキトはそう感情のこもっていない言葉で告げる。

 

グリム(クソ・・・!コウナッタラ・・・!)

 

グリム「分カッタ!負ケデイイ!ダカラ助ケテクレ!」

 

アキト「・・・・」

 

グリム「頼ム!」

 

グリムは勝てないことを悟るとアキトの前に膝まずき命乞いをし、助命を願いだした。

 

グリム(ココハ取リ合エズ戦ワナイ振リヲシテ、隙ヲ見セタ時ニ殺シテヤル!)

 

アキト「・・・・」

 

グリム(モシカシテ通ウジタノカ?)

 

グリムは一度ゆっくり頭を上げ、アキトを見上げる。武装魔に化身しているため表情は分かりにくいが少なくとも攻撃してこないので内心ホッとするもそんなグリムに冷ややかな声が掛けられた。

 

アキト「お前・・・一度でもそうやって命乞いをした奴を助けたことがあるか?この街に来る前は小さな子供ばかりを狙い、殺して血をすすっていたらしいな」

 

グリム「!」

 

アキト「・・・」

 

ブシュッ!

 

グリムの命乞いなどなんの意味もない、むしろ余計にアキトを苛立たせたに過ぎず、容赦なく一刀のもとに斬り捨てられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アキト「奴の核は頭だったか・・・ 話に聞いていた通りの醜悪な武装魔だったな」

 

少しずつ朽ち始めたグリムの遺体を前に化身を解いたアキトは誰もいない夜中の公園に一人で立ちつしていた。グリムを倒したところで被害者は・・・奴に殺された者は救えない。ただこれ以上グリムの犠牲が出なくなった。それだけのことである。

 

アキト(殺された子供の家族の痛み・・・ 苦しみは永遠に消えない・・・ 生きてる限りは・・・)

 

アキト「・・・俺は何を考えているんだ・・・ らしくもない」

 

こんなことは今までにも沢山あった、今さら感傷に浸る必要はないと考え、頭を横に振る。

 

アキト「・・・帰るか」

 

グリムの遺体が完全に消滅したことを確認し、グリムの鎌を持つとアキトは人知れず闇夜に紛れて去っていった。

 

夜中の公園には再び静寂だけが残った。

 

 

 

 

 

 

 

━━翌日

 

昨晩の公園での死闘を終え、アキトは薄暗い路地裏に歩き、ある場所に向かっていた。

 

路地裏の奥につくと薄汚い小さな扉があり、それを開き、中へと入っていく。

 

中へと入ると小さな部屋があり、机と椅子に座った銀髪のオールバックの少年がいた。

 

アキト「おい グリムは倒してきたぞ これが奴の鎌だ

奴にはグリシードは無かったようだ」

 

???「それはご苦労さん ほい賞金(ドサ)」

 

アキトは机に置かれた賞金らしきものが入った袋を手に取る。

 

アキト「他に武装魔の情報は来てないのか カルマ」

 

カルマ「残念ながら・・・それにしてもアキトは働き者だねー同じ完全体として憧れちゃうよ♪」

 

アキト「心にもないことを・・・ お前もたまには戦ったらどうだ」

 

そう言って軽率な言動を崩さないカルマと呼ばれた金髪ショートヘアーの少年を睨むアキト。そんなアキトを前に全く態度を崩さず愉快そうにアキトを見つめている。

 

カルマ「いやいや僕は戦闘よりサポート専門だから いや~残念! それに僕情報屋だから武装魔専門の♪」

 

アキト「・・・・」

 

アキトは不機嫌そうにすると勢いよく「バン!」と扉を閉めて出ていってしまった。

 

カルマ「相変わらずからかいがいがあるな~アキトは♪・・・・早く見つかるといいね例の武装魔」

 

そうアキトが出ていった扉に向かってカルマは呟くのだった。

 

 

 

 

アキト「さて、今日は何の予定もない どうするか」

 

アキトは中央通りにやって来てふと考え込んでいると不機嫌そうな声が聞こえてきた。

 

?「てめぇ・・・ こんなところで何してやがんだ?」

 

アキト「・・・?」

 

機嫌の悪そうな声をしたほうに振り向くとそこにはギターを背負った銀髪の目付きの悪い長身の男が立っていた。その人物は瑠衣の兄であり、妖主の血族の一人、阿倍野優だった。

 

アキト「阿倍野優」

 

優「チッ 胸くそ悪ぃ奴と会っちまったぜ」

 

アキト「なんだいきなり」

 

優「あぁ? てめぇとあってからろくなことがねぇんだよ!引きこもり家計画は潰れるわ お袋の奴が急に人間と共存するとか言い出すわ やってらんねぇーよ」

 

アキト「そう言う割りには瀬島との戦いのときダブプリと共に共闘してくれたな 俺に」

 

優「勘違いすんじゃねぇ! あの野郎の方がてめぇより何倍もムカついたから手を貸してやっただけだ!」

 

アキト「そうか」

 

優「あっけらかんと言いやがって・・・! こっちは今、色々と面倒なことばっか起きてるのよぅ」

 

アキト「面倒事?」

 

優「あぁ? 最近カゲヤシが立て続けに襲われてんだよ」

 

アキト「カゲヤシが? まさかNIROの残党が・・・」

 

優「いや、NIROじゃねぇ そいつは夜になると暗闇からいきなり刃物かなにかで斬りかかろうとしてきやがる まだ俺とお袋と襲われた末端の連中以外は知らねぇことだがな」

 

優「そしてヤバいのはそいつに斬られた傷は俺らカゲヤシの治癒力でも普通の人間並みに治るのに時間が掛かるってことだ」

 

優「つまり・・・ 心臓や首をやられたら俺らカゲヤシでもヤバいってことだよ・・・ それを重く見たお袋が俺に街を探らせてるわけだ」

 

アキト「・・・」

 

アキト(間違いない武装魔だ・・・)

 

優「あ! てめぇ今喋ったこと叔父貴や瑠衣に言うじゃねえぞ!(もしバレたらで只じゃすまねぇからな・・・)」

 

母である妖主からのお仕置きを恐れてか優は慌ててアキトに他言無用であること強く要求する。

 

優「いいか!絶対言うじゃねえぞ!」

 

アキト「・・・・」

 

喋るだけ喋ると優は行ってしまった。しかしまさかカゲヤシを狙う武装魔がいることはアキトの想定外だった。「何故人間より強いカゲヤシを?」とそんな疑問点が頭に浮かんでると不意に携帯が鳴りだした。

 

アキト「こんな時に誰だ? ・・・・キヨタカか」

 

アキト「もしもし今取り込み中だ」

 

キヨタカ「いやいや!そんなことよりビックニュースだ!!!」

 

アキト「っ! 少し落ち着け 一体なんだ?」

 

キヨタカ「俺・・・・今週の日曜に瑠衣ちゃんとデートすることになったんだ!!!」

 

アキト「・・・・・・(それがどうしたというんだ)」

 

アキトは果てしなく興味がないので、直ぐに電話を切りたくてたまらなかったが、キヨタカの喜びの報告は続くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回は長めのバトルパートでした。もしかしたら戦いの表現が下手かもしれませんが・・・・
続きは今日中に投稿します。
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