AKIBA'S TRIP SWORD   作:ノブにまやら

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第一章 心の距離

キヨタカからの瑠衣とのデート報告を長々と聞かされ、ようやく報告が終わるとアキトはさっさと電話を切った。

 

アキト「はぁ やっと終わった・・・アイツは何かする度いちいち報告しないと我慢できないのか?」

 

アイツ(それにしても瑠衣と遊びに行くことを何故あんなに喜ぶんだ?)

 

アキト「相変わらず、よく分からん奴だ」

 

そう一人でぶつぶつ文句を言っているとアキトは後ろから近づく気配を感じ、素早く振り向いた。

 

アキト「っ!誰だ!」

 

???「(ビクッ!)」

 

アキト「・・・! なんだ瑠衣か」

 

瑠衣「え、あの、ごめん 兄さんとアキトが話しているのを見つけたから何かあったのかなって・・・」

 

アキト「いや、こっちも怒鳴って悪かった、阿倍野優とは瀬島と戦った時の事を話していただけだ」

 

瑠衣「そうだったんだ、二人ともなんだか険しい顔をしてたから何かあったのかなって」

 

アキト「いや・・・瀬島の奴は恐ろしかったなと話していただけだ」

 

瑠衣「そうだね、あの人はものすごく恐ろしい人だったと思う・・・カゲヤシの私から見ても、ね」

 

アキト「そうだな・・・(話していた内容は瀬島だけではないが)」

 

アキトは会話の内容の瀬島の部分だけを話し、武装魔のことについては話を伏せておくことにした(優に気を使った訳ではないが)

 

アキト「ところで話がすんだのなら俺はもう行くが」

 

瑠衣「むぅ〜〜!」

 

瑠衣はアキトの素っ気ない態度に分かりやすく頬を膨らませている。

 

瑠衣「ねぇ・・・久しぶりにこうして話してるのにその反応は酷いよ・・・」

 

アキト「?」

 

瑠衣(少しは、気にしてよ・・・バカ)

 

アキト「どうかしたのか」

 

瑠衣「別に!アキトは冷たい人だな~て思っただけだよ」

 

アキト「そうか、よく言われる」

 

瑠衣「はぁ~」

 

アキトはポーカーフェイスのまま淡々と受け答えをし、瑠衣は熱くなる方が負けるとなんなく悟ると拗ねるのをやめて、別の話をしようと考えた。

 

瑠衣「アキトってさ一年に何回ぐらい笑うの?」

 

アキト「なんだいきなり」

 

瑠衣「私ってさ あんまりキミの笑ったところみたことないなぁって思って」

 

アキト「笑うのは得意じゃない」

 

瑠衣「どうして?何か理由があるの?」

 

アキト「それは・・・・・・」

 

なにかを告げようとするとアキトはある少女のことを思い出す。

 

???「アキトは笑顔がとっても似合うよ だからもっと笑ったほがいいよ」

 

アキト「俺に笑顔なんて似合わない・・・」

 

???「そんなことない!すこぐ素敵だよ?」

 

田舎の山の中で自分にそう告げる茶髪の穏やかそうな少女との記憶がフラッシュバックし、ぼーっとするアキトに瑠衣が声を掛ける。

 

瑠衣「アキト?大丈夫?ねぇアキト!」

 

アキト「・・・・! 何だ、どうかしたのか・・・?」

 

瑠衣「急にぼーっとしだすから心配したよ、大丈夫・・・?」

 

アキト「あぁ、昔のことを思い出しただけだ」

 

瑠衣「昔のこと?何を思い出していたの?」

 

アキト「他愛もないことだ、お前が気にすることじゃない」

 

瑠衣「そう? ならいいんだけど・・・心配事とかあったらちゃんと言ってね?」

 

アキト「ああ、すまない」

 

自身を心配そうに見つめる瑠衣に申し訳ないと思いながら謝るアキトだった。

 

瑠衣「あのさ・・・?この後予定ある?」

 

アキト「いや・・・特にないが」

 

瑠衣「本当?じゃあ良かったらご飯食べない?丁度一時過ぎで空いてそうだし、もしかしてアキトお昼はもう食べた?」

 

アキト「いや、まだ食べてない」

 

瑠衣「そっか・・・じゃあマク○ナルドに行こ?」

 

アキト(コクン)

 

瑠衣「じゃあ行こう!」

 

久しぶりの食事に嬉しそうに頬を赤くする瑠衣と相変わらずのポーカーフェイスのアキトはマク○ナルドに向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

マク○に着くとアキトはハンバーガーを注文し、瑠衣はチーズバーガーを注文し、二人はバーガーができるまで座席で待つことにした。

 

瑠衣「なんか久しぶりだねこういうの」

 

アキト「最近はお互いバタバタしてたからな」

 

瑠衣「そうだね・・・でもまたこうして過ごせるんだから良かったよ」

 

アキト「ああぁ」

 

瑠衣「ねえ・・・アキト、もしね?私がアキト以外の人と二人きりで遊びにいったらどうする?」

 

アキト「キヨタカのことか?」

 

瑠衣「・・・! し、知ってたの?」

 

アキト「お前が声をかけてくる少し前にキヨタカ本人に電話で聞いた」

 

瑠衣(もしかしてアキトに声を掛ける前に話していた あの電話相手ってキヨタカくんのこと!?)

 

あっけらかんとそう答えられ驚く瑠衣をよそめにアキトの表情はたいして変わらなかった。

 

瑠衣「それで・・・・・何か思った?」

 

アキト「いや、特に何も」

 

瑠衣「アキトは嫌じゃないの?私が他の誰かと・・・その・・・デートしても・・・」

 

瑠衣はどこか不安そうに告げるも、返ってきたのは非情な答えだった。

 

アキト「瑠衣が誰とデートしようと瑠衣の勝手だ、俺には関係ない」

 

瑠衣「・・・・!」

 

「関係ない」という、その言葉は瑠衣を落ち込ませ、さっきとは別の意味で顔を赤くさせ、怒らせるには十分だった。

 

瑠衣「あっそう!そうだよね!アキトには関係ないもんね!」

 

アキト「何を怒っている」

 

瑠衣「私にも分からないよ・・・!けど何だか・・・すごく腹が立ったんだよ!」

 

アキト「何を言っているのかよく分からない・・・」

 

瑠衣「もういいよ!」

 

アキト「おい、チーズバー・・・」

 

瑠衣「アキトにあげる!」

 

アキトがチーズバーガーと言い終わらない内にそう怒鳴り、瑠衣は店内から出ていってしまった。

 

店員(フラれたわね・・・あの彼氏)

店員2(かわいそう・・・)

 

そんなことを店員が思いながらアキトを見つめていた。

 

アキト(何故・・・怒る?)

 

疑問ばかりか頭に浮かぶアキトであった。

 

 

 

 




今回は主人公の過去を少しだけ書いてみました。良ければまた読んで下さい。
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