_マリヒコside_
「ヒィ…ヒィ…」
「お、重い…」
翌日俺らオカ研は合宿、もといレーティングゲームに向けた特訓の為部長の別荘に向かうべく、登山をしている訳だが…
「ほら二人とも、ペースが落ちてるわよ」
「部長、山菜があったので摘んでおきました、今夜の食材にしましょう」
うん、俺とイッセーは今とんでもない量の荷物を背負って歩いてる、木場も荷物が多いものの涼しい顔ですいすい歩いている、荷物が多い理由は部長曰く、「スタミナを鍛えるためよ」との事。
「なぁイッセー…悪魔の契約で俺の荷物背負ってくれねーか?」
「代償は?」
「…棒菓子1本」
「却下だバカヤロー」
こんなアホなやり取りでどうにか気を紛らわすもののやっぱ重いものは重い…どっからか『ヤッホー』ていうよくある登山者の声が聞こえて来るたび、呑気でいいなぁこのヤローと思いつつ歩く。
「お先、失礼します」
と、小猫ちゃんの声が聞こえる…
「…わぉ」
「すげぇ…」
涼しい顔で俺らの倍ある荷物を背負いすいすいと歩く小猫ちゃん、いや凄いよ…そんな小猫ちゃんを見たイッセーが「俺も負けてられねぇ!」と気合を入れて思いっきり歩く、後に響くぞ…
___
「…もう、無理」
「無茶するからだ…疲れた…」
やっとの事別荘に辿り着き、もうイッセーは別荘に入るなり荷物を置いてグッタリとしてた…俺ももう座り込んでいるけどね。
部長達、もとい女性陣はもう二階に上がってて運動しやすい服装に着替え始めているという…俺はもう既に家を出る前に私服のジャージに着替えてるけど、流石に汗だくだから変えのジャージに着替えるか。
「僕も着替えてくるけど…覗かないでね?」
…木場が軽くとんでも無いことを言ってきた。
「安心しろ、イッセーはともかく俺にはそういう趣味はない」
「てめぇら殴るぞこの野郎!!??」
薔薇っけが感じる会話の後俺らはそれぞれ着替え始め、特訓に備えた…木場、お前そのうち誤解されるぞ。
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【レッスン1 木場と剣術特訓】
「はぁああ!!」
まずは先にイッセーが木場とお互い同士で木刀に打ち合いに入る、だが差は目に見えており、イッセーの剣を少ない動きでいなして行く木場、バシッ!とイッセーの木刀が叩き落とされた、木場は爽やかな顔でイッセーに説明をする。
「そうじゃないよ。剣の動きを見るだけじゃなくて、視野を広げて相手と周囲も見るんだ」
木場の言うことは確かだ…まぁ言われてできるかは別問題だが。
「さ、次はマリヒコ君の番だ…一応剣術とかは習ったことはあるかい?」
「んー…まぁ少しかじった程度なら」
木場に木刀を渡されながらそう答える、俺も男だから剣とかは憧れて、新聞紙を丸めて雑誌で軽く剣の鍛錬…と言えば聞こえはいいが単なる真似事をしていた時期もあった、まぁ今でも体鍛える目的でやってる事はやってるが。
「マリヒコ!お前の剣でイケメン野郎に一発入れてやれ!」
「はは…さぁ行くよ!」
イッセー、無理を言うな…早速俺は木場を相手に木刀を構え、ジリジリと近づく…
「…ふっ!!」
まずは木場が一直線に仕掛けてくる!俺は一直線に来る木場に対し…
「そこっ!」
ブン!!と木刀を振るうが、空を切るような感覚が手に伝わる…外れた!と次に来る行動は…カァン!と木場の木刀に対し俺の木刀で防御する音が響く、先ほど言った視野を広げるて言うアドバイスを取り入れた、が…
「呑み込みはいいけど…!」
だが木場の『騎士』の速さの木刀の振りが上回り、バシッ、と俺もイッセーと同じように右手の甲に一撃を喰らい、木刀が手から離れる…
「もう一手が足りないかな…さ、どんどん行くよ!」
「お、おうっ!…イッセー!行くぞ!」
「ああ!必ずその爽やかなイケメンフェイスに一撃を入れたらぁ!」
おい私怨を入れるな…にしてももう一手が足りないか、これ頭に入れとこう…この後の結果としては木場に一撃を入れるどころか掠りもしなかった…なんか少し悔しい。
【レッスン2 朱乃さんと魔力の修行】
うん、これはイッセーはともかく俺には専門外すぎるレッスンだった、内容としては魔力を制御する為にまず魔力を手に集めるて感じだが、どうもイッセーは苦戦をしていた…アーシアはと言うと才能アリらしく、大きな魔力の塊を生成していた。
「おー…凄いなアーシア、イッセー、お前のは…ちっさいな」
「えへへ…イッセーさん!頑張れば大丈夫です!」
「うるせーやい!お前は魔力ねーからこっちが上だい!うぅ…アーシアのその優しさが身に染みる…」
うん、その米粒サイズの魔力の球はお前の心の広さを表してるんじゃないかな、とまぁ冗談は置いといて…
「確か朱乃さんて雷を使う魔法が得意…でしたっけ」
「ええ。使おうと思えば炎や氷も扱えますけれど、私の場合は雷の方が得意ですわ、では少し…」
朱乃さんがテーブルの上にあるペットボトルに手をかざすと…ザシュッ!!と音を上げながら中身の水が凍りついた瞬間、ペットボトルをうち破り氷の棘が生えていた…すげぇ。
「アーシアちゃんは次にこれを真似してくださいね。イッセー君は引き続き魔力を集中させる練習をするんですよ」
その後朱乃さんは魔力はイメージが大事とイッセーに伝えると、少し考えたイッセーが朱乃さんに相談すると、「うふふ、イッセー君らしいですわ」と微笑んだ後に何故か玉ねぎや人参…カレーに使う野菜をイッセーに渡した…
「…あの、朱乃さん」
…俺も少し朱乃さんに相談してみるかな。
「はい?なんですの?」
「その…俺にもしかしたらーですけど魔力の才能とかあります?」
「んー…見た感じ無いようですわね」
…悔しい。
【レッスン3 小猫ちゃんと組手】
「ぎゃあああああ!!??」
「ぬがががぁぁああああ!!」
バキッ!!ドゴッ!!とエゲツない音を上げながら男二人がロリ銀髪の少女に吹っ飛ばされていた…そうだよ俺とイッセーだよ、小猫ちゃんの一撃を喰らい、もうイッセーは木に何度も熱い抱擁を交わし、俺はもう某サッカー漫画のゲーム見たく何度も吹っ飛ばされた、もう全身痛い、最初は相手が年下な上にロリたいk…小柄だったから一対一で組手をしようとはしたが、小猫ちゃんが二体一で良いと言った、俺とイッセーは最初遠慮気味で組手をしようとしたが、何度もボコられた上、本気を出してもそこまで結果は変わらなかった。
「…弱っ」
うぐっ…そんな小猫ちゃんの痛烈な一言が効く、イッセーもどうやら効いてる様子だ…小猫ちゃんは意外と立ち技や寝技、サブミッションとかの格闘技を使いこなしてて、尚且つ『戦車』の馬鹿力に相当な防御力、それに引き換え俺とイッセーは数日前まで普通に日常生活を送ってた人間だ、今回の合宿は『赤龍帝の籠手』と『オーズドライバー』の使用は部長の命によって禁じられている、つまり俺はただの人間、そしてイッセーや部長、フェニックスは悪魔…その差は圧倒的に深かかった。
「…打撃は体の中心線を狙って、的確にかつ抉り込むように打つんです、そしてマリヒコ先輩は下半身の力…と言うより踏み込みが弱い感じがします、拳での格闘戦に置いて足の力は大事なのです、軸がしっかりしてないと拳がブレて力が弱まります」
「うっ…イッセー、お前確か『兵士』の駒8つ使ったてな…1個くれない?」
「はは…無理」
ですよねー…イッセーが悪魔に転生するに置いて駒が相当必要だったらしく、一番下である『兵士』を8つ使わなければいけなかった程らしい、まぁそれは『赤龍帝の籠手』の力であってイッセーの力ではなかったと言う…
「…俺らさ、長所特技とか…そう言うのなんだろな…」
「言うなイッセー…自信を無くす」
イッセーのその呟きに俺が答えた後、小猫ちゃんが答える。
「…イッセー先輩はスケべな所と、マリヒコ先輩は無鉄砲過ぎるです」
…すいませんね、何も考えてない馬鹿で。
「けれど…お二人には優しい所があります」
…小猫ちゃんのその言葉に俺とイッセーは軽く驚きを隠せなかった、まさか毒舌だらけの小猫ちゃんに褒められる日が来るとは…あれ、褒められてるのか?慰められてるんじゃなくて。
「…まぁ、イッセー!せめて小猫ちゃんに一撃は入れるぐらいはするぞ!」
「おう!!」
「…もう1セット、行きますね」
この後森に男二人ほどの悲鳴が何度の響いたという。
【レッスン4 朱乃さんと!】
次のレッスンはイッセーとは別々らしく、朱乃さんとマンツーマンでやるようだ。
「えーと…それで何をするんですか?」
俺は山道近くで軽くストレッチをし、朱乃さんに聞く。
「ええ、部長によればマリヒコ君はまずスタミナを鍛える事が重要との事ですわ。レーティングゲームは場合によっては戦闘時間が長引いてしまってオーズに変身している間スタミナが切れてしまえは大変ですわよ」
「確かに…て事は走り込みとかですか?」
「あらあら、正解ですわ…ただし」
笑顔を浮かべうふふと笑いながら、指をパチンと弾くと…
ドガァアアアアアン!!と轟音を響かせ、尚且つ光を放つ何かが落ちて来る…え、あの、これって…
「私の雷から逃げながら…でしてよ♪」
「…あのー朱乃さん?Sスイッチ入ってます?あの?あの!?」
「うふふふふ、さぁ逃げないと…黒焦げになりますわよ!!」
ドガン!!ドガン!!!ドガァアアアアアン!!!!と雷を落とす朱乃さん!!いかん!!死ぬ!死ぬ!!そう確信した俺は走る!!
「うぉおおおおおお!!燃えろ俺の何かぁあああああ!!」
「あらあらうふふ…必死に逃げちゃって、可愛いですわよ!!」
そんな必死に逃げる俺に対し、朱乃さんは悪魔の羽を生やし飛んで追いかけて来る!そして俺の横スレスレに轟音を上げ、稲光を放つ物が落ちる!いやこれ下手した俺死ぬ!!
そしてこの後俺は今日を生き延びたのを感謝したのであった…
__
「うぉおおおお!!美味ぇええ!!マジで美味い!!」
「死にかけの修行が終わった後の飯…なんて最高なんだ」
今日1日の修行を終えて俺らは夕食を頂いている、イッセーはオーバーリアクションで食べていて、俺は夕食を噛みしめている。料理の内容はと言うと木場が採ってきた山菜料理に、そして部長が仕留めたと言う猪、そして部長が釣ってきた魚、牡丹肉て初めて食ったけど下処理がしっかり出来ていクセもなく、尚且つ柔らかい食感だった。魚料理もシンプルな塩焼きで美味い、その他にも色々料理はあるがどれもこれも美味い!
「あらあら、おかわりはどんどんありますから遠慮なく食べてくださいね」
「これ朱乃さんが作ったんですか?美味いですよこれ!今度教わりたいぐらいに!」
「あら?マリヒコ君も料理をしますの?」
「ええ、うちの家は喫茶店風のレストラン…ロストトラベルて言えばわかりますか?」
「ええ、確か駒王街の隠れスポットでしたわよね…そこに住んでいらしてましたね」
朱乃さんがそうに言う、うちは喫茶店風のレストランと言えばオシャレそうだが…中はどこぞの民族が被ってそうなお面が並べられていたり、飾りが恐竜の化石…のレプリカ、後は怪しい壺とかなんか宗教に使われてそうな絵が並べられているカオスな店だ、料理は美味しいけどね。
確かドーナシークとやりあった次の日の朝に朝ごはんを一緒に食べたものだからもう知ってるか。
「はい、よかったら今度食事に来てください。うちのおじさんも喜ぶと思うので」
「そうですわね…部長、レーティングゲームに勝利した後の打ち上げにどうですか?」
「良いわね、ライザーの式よりも遥かにそっちの方が楽しそうだわ…さてイッセー、マリヒコ、今日一日修行してどうだったかしら?」
朱乃さんの提案に笑顔で答えた部長、そしてその後俺とイッセーにそう問いかける、俺とイッセーは箸を一旦置き、まずイッセーが答える。
「…俺が弱かったです」
「俺も…酷かったですね」
「そうね、それは確実」
ハッキリと言われるのも泣けるけど…事実だから仕方ない。
「イッセーやアーシアが入る前のメンバーはゲームの経験は無くても実践経験は豊富だから、感じを掴めが戦えるでしょう。けれど貴方達三人、イッセー、マリヒコ、アーシアは実践経験は皆無に等しいわ、それでもアーシアの回復、イッセーの『赤龍帝の籠手』、マリヒコの『オーズ』の力は無視できない。相手もそれは理解しているはず、最低でもやられないような立ち回りを覚えた方がいいわ」
部長のその言葉を聞き改めて実感する…オーズの力はあるが、本気の戦いとなれば最後に勝敗を決めるのは自身の力、それが不足すれば伝説の力も使いこなせないと…
「だからこの修行はレーティングゲームだけじゃ無く、これからの戦いに備えるための修行よ、だから本気で取り組む事…いいわね?」
「り、了解っス」
「…わかりました」
「はいっ」
イッセー、俺、アーシアの順に挨拶をする…そうだな、ここでもし何も成果を得られなければアーシアやみんなを守るなんて出来やしない…イッセーを見ると、その顔は真面目に何かを決意している顔だ、イッセーも生半可な気持ちで修行に取り組まず、真剣に取り組む様だ、だが…
「さ、気難しい話はここまでにして、食事を終えたらお風呂に入りましょうか。ここは温泉だから素敵よ」
…真面目な顔が一瞬にしてスケべな顔に変貌した、おいてめぇ!!??何を考えてる!またどうせ風呂=覗きとかそう言うのか!!??
「僕は覗かないよ、イッセー君」
「俺もだ、一人突っ走って刑務所に行ってこい」
木場のその言葉の後に俺も続く、イッセーよ、色々台無しだ。
「ば、バカ!?お前ら!?」
「あらイッセー。私達の入浴を覗きたいの?」
その部長の言葉の後にみんなの視線がイッセーに向く…ドンマイイッセー、しばらくキツイぞこれ。
「どうせなら一緒に入る?私は構わないわよ?」
…いやいいの!?部長!?
「朱乃はどう?」
「私は別に構いませんけど…マリヒコ君はどうです?今日頑張ったご褒美として…」
「え!?いや待って朱乃さん!?え!?」
朱乃さんの意外な問いに戸惑う、いやいけませんて!?
「おいてめぇ!?何お前まで誘い受けてんだ!もし入るなら目隠しして入れ!!」
「いや入る前提!?」
「あ、あの!私は二人なら大丈夫ですよ!」
アーシアもそう言う、いやアーシア!そこはせめて「やめてくださいイッセーさん!!」て言ってよ!ますます暴走する!
「アーシアは決まりね…小猫はどう?」
「…却下です」
小猫ちゃんのその答えで決まった。
「じゃあ無しね、残念、イッセー」
「諦めろイッセー」
部長の後に俺も言う、イッセーはショックで軽く涙目になる、当たり前だイッセー…
「…覗いたら恨みます」
最後に小猫ちゃんに釘を刺される、これでイッセーも大人しくしてくれるか。
__
そんなこんなで入浴タイム、大きな露天風呂に入り満喫する俺と木場…イッセーはと言うと壁に対し血眼と呼べるほどの目でガン見してた。
「おーいイッセー…何してんだぁ」
「俺は今…透視の修行をしているっ…この先に楽園が…俺に秘められた才能よ開花せよ…!!」
うん、もうほっとくかあの変態は…
「それにしてもマリヒコ君、君のその髪は男子にしては珍しいね…いつもはポニーテールで」
木場が俺の髪を見てそう言う、今は風呂に入ってる為ポニテは解いて金髪の長髪状態だ。
「んー…まぁお気に入り見たいな?まぁよく周りから珍しく言われるけどさ」
「それにその髪は別に染めてるわけじゃ無いよね?君ってもしかして…」
「…まぁ、さっき話した喫茶レストランの店長…おじさんの養子なんだよ俺」
そう、俺はこの国日本に生まれたわけでは無く、元々外国に住んでたらしい…が、ある事故にあってしまい、それで色々あって今はおじさんの養子になっている、その答えに木場は申し訳なさそうな顔を浮かべる。
「…ごめん、嫌な事聞いてしまって」
「あ、いや気にしないでいいって…そりゃ小学生の頃は落ち込みまくってたけど、イッセーの励ましとかで今じゃ立ち直ってるからさ」
「そっか…大切な友人なんだね」
「ああ、バカで変態だけどさ、けど良いところもあって良い親友だよ」
そう答え、俺はイッセーを見る。
「なぜだ…なぜ透視が出来ない!こうなればせめて音だけでも!」
うん、あんな男風呂と女風呂をわける壁に対し耳をつけるあの変態は…大切な親友…うん…
「…マリヒコ君。目が遠くなってるよ」
「ははは…」
もう平成も終わり、令和へと移る年号…これからの時代どうなるかが気になりますね、まぁまずは自分の小説の出来を気にしろて話ですが、毎度ながら見てくださる読書様に感謝します!