ハイスクールD×D×O〜悪魔と龍と王の物語〜   作:カノサワ

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中盤戦に入ります!


第7話=合流と騎士対騎士と譲渡=

_マリヒコside_

 

どうにか用具置きとして使われている小屋にたどり着いた俺らはイッセーが来るのを待っていて…

 

「えーと…おっ、イッセー!こっちこっち…」

 

「お、マリヒコ…か?」

 

軽く見回して見つけ、こちらに気づいたイッセーが俺らに近づいて来る。

どうにか合流は出来た…イッセーが申し訳なさそうな顔をして口を開ける。

 

「…悪い、小猫ちゃんを守れなかった」

 

「それは…別にイッセーが悪いわけじゃないて」

 

「そうだよ、小猫ちゃんも頑張ったんだろう?だからこそ僕達で小猫ちゃんの分も頑張らないとね」

 

落ち込むイッセーを励まそうとそう言う。

その言葉を聞きイッセーは口を開く。

 

「…勝とうぜ」

 

「ああ」

 

「もちろんだよ、イッセー君」

 

お互いの拳を合わせる、まだゲームは終わったわけじゃない…そして俺はまず今の状況を頭の中で整理する。

状況はライザー側の眷属はもう7人は倒して残りは8人と来た、人数分ではこちらが負けているのだが、一人一人の実力なら少しずつ倒していければどうにかなる…

 

「僕たちの方は出来れば『兵士』だけを集めて一網打尽にしたかったけれど、相手が挑発には乗ってこなくてね…どうやら兵士を少しだけ出して小手調べしていた様だ、余程犠牲(サクリファイス)が好きな戦法の様だね…」

 

犠牲(サクリファイス)…相手の手数が多いからこそできる戦法だろうけどどうも俺には好みじゃない戦法だ…木場も好みではない様で、口元は笑ってはいたが目元は一切笑っていなかった。

 

「…それで、次はどうすんだ?」

 

と、イッセーが聞くと木場が少し考え言い始める。

 

「そうだね…僕としてはいっその事運動場から新校舎に行きたいけど、そうすると恐らく敵眷属の戦いは避けられない。数的に言えばこっちが不利だけど、今退いたら後はジリ貧は確実だね」

 

と、色々考えているとイッセーと木場が話し込んでいた。話の内容を聞く限りはこのまま運動場に行って交戦覚悟で挑むと言う訳だ、その際に注意しなくてはいけないのは敵に囲まれる事だ。

仮に相手の能力が大したことが無くとも複数の戦闘に慣れてない今じゃスタミナが削られる危険性もある事だ。

 

「マリヒコ君、イッセー君、この場面じゃ君の力が重要だ…君たちの『オーズ』と『赤龍帝の籠手』は状況を覆すような力を持っている。この戦いがいい経験になる事を祈るよ」

 

「ああ…そうだな」

 

「おうよっ、それじゃ女子が見て興奮するようなコンビネーションでも展開すっか」

 

「それじゃあ僕が『攻め』でいいのかな?」

 

「バカ!『攻め』なら俺だ!って違う!くたばれイケメン!!」

 

「ちなみに聞くけど俺は?」

 

そんな薔薇風な会話で俺の言葉に少し悩んだ二人が同時に口を開く。

 

「「…『受け』??」」

 

まぁじかぁ…ておいこら後で覚えてろよ!?

と、そんなギリギリな会話をしているところ女性の声が大きく聞こえてくる。

 

「私はライザー様に仕える『騎士』カーラマイン!!こそこそと腹の探り合いをするのも飽きた!!リアス・グレモリーの『騎士』よ、いざ尋常に剣を交えようではないか!」

 

野球部が使うグラウンド中心に甲冑を装備した女性が剣を持ち堂々と立っていた。

中々ストレートな人だな…あれでもし不意打ちされても文句は言えない気がする。

そう思う中木場が軽く笑みを浮かべる。

 

「名乗られたからには『騎士』として隠れるわけにもいかないか」

 

そう呟くと小屋から離れ、向こうの騎士が待つグラウンドへと向かい始める。

それに続く様にイッセーが文句を言いつつも木場の後を追う。

 

「あのバカ」

 

「んー…けどなんかカッコいいじゃん」

 

「だな…俺らも負けてらんねーな」

 

そして俺もそれに続くかの様に歩き出した_

 

 

▲▼▲▼▲▼▲

 

 

「僕はリアス・グレモリー眷属の『騎士』木場祐斗」

 

「俺は『兵士』の兵頭一誠だ!」

 

「俺は『助っ人』の独成マリヒコ、悪魔じゃないけど…戦えます!」

 

グラウンド中心に辿り着きそう俺らは名乗る。

相手の女騎士、カーラマインはそれを聞くと嬉しそうに口の端を吊り上げた。

 

「リアス・グレモリーの眷属悪魔にお前たちの様な戦士がいた事を嬉しく思うぞ。そしてそこの助っ人も威勢が良いと来た、人間にしておくにはもったいない程だな…まぁ堂々と真正面から出てくるなど、正気の沙汰ではないからな」

 

うーん…なんか褒められてる様ななんか変な感じ。

 

「だが、私はお前たちの様なバカが大好きだ!行くぞ!リアス・グレモリーの『騎士』よ!」

 

「『騎士』同士の戦い_待ち望んでいたよ…加減はしないっ!!」

 

「よく言った!」

 

そうお互いが言うと、カーラマインが踊る様に剣を振るうと同時にそれに合わせるかの様に木場の鋭い剣が_

 

ガン!!ギィン!!ガァン!!

 

_剣がぶつかり合う音が響き渡る、お互いの『騎士』の特性である速さ、その動きは素人に見切れるはずが無くお互いがその動きで消える様に動き、尚且つ一瞬の隙を突こうとしつば競り合いに持ち込むとの繰り返しだ。

 

さて俺はどうしよう…流石にあの空気だと一対一の決闘て感じだし変に手を出したら怒られそう…応援でもしたいのだけど、イッセーを見ると恐らく俺と同じ様に悩んでいるであろう顔が伺える。

 

「ヒマそうだな」

 

「私達が相手をするとしようか?」

 

「ッ!」

 

「えっ?」

 

途端、声がした方を振り向けば顔の半分だけ仮面を付けた女性に、ツインテール黒い髪で尚且つ大きな剣を持つ女性の二人がいた、確かこの二人は仮面の方は『戦車』で剣持ちがもう一人の『騎士』か!?

そして更にもう一人が文句を言いながら現れる。

 

「全く、頭の中まで剣中心に塗りつぶされた者同士、泥臭くてたまりませんわ。カーラマインったら『兵士』を『犠牲(サクリファイス)』にする時も渋い顔絵していましたし…」

 

そう呟きながら出て来たのはお姫様みたいなドレスを着込んだ美少女だ、確かあのお嬢様がよくやりそうな金髪ドリル…縦ロールの人は『僧侶』だったか。

て、今よく見たら俺ら囲まれてるなこれ!?…と、相手の『僧侶』が俺とイッセーをジッと見ていた、な、なんだ?

 

「うーん…この子がリアス・グレモリー様の可愛がってる『兵士』さん?殿方の趣味が悪いのかしら…それとそっちの、確か『オーズ』でしたっけ?その変身する前のお姿なら可愛らしい背格好ですけれど、その姿は好みじゃないですわね」

 

と、思いっきり言いたい放題言ってくるお嬢様…すいませんね身長が低くてさ!

 

「行くぞマリヒコ!ブーステッド・ギア、スタンバイ!!」

 

「おう!」

 

《Boost!!》

 

籠手によるパワーアップも始まり、俺もカマキリの刃も展開するように構える。

3対2…相手の能力も不明だが、やれる事はやるだけだ!…が、相手の『僧侶』はやる気が無いようで嘆息するだけであった。

 

「私は貴方がたの相手はしませんわよ。イザベラ、シーリス、相手してあげたら?」

 

そう言うと二人の女性がうなづき構えを取り始める。

それを確認した相手のお嬢様はその場から一歩身を引いて離れ、その場所からこちらを見守り始めた…あれ?

 

「元からそのつもり、さ、お互いの手持ち無沙汰なら戦い合おう」

 

「うむ」

 

「えーと…そこのお嬢様は戦わないの?」

 

俺のその質問に仮面の人が額に手を当て困った様子を見せ、剣を持ってる人はやれやれと言った様子を見せた。

 

「気にしないでくれ、あの子は特殊だから今回の戦いもほとんど観戦しているだけだ」

 

「まぁ戦いの邪魔じゃ無いなら私はいいが…」

 

え、えぇ?…じゃあなんであの子ここにいるんだ?これって確か大事な戦いじゃ…

 

「彼女は_いや、あの方はレイヴェル・フェニックス。ライザー様の妹君だ。特別な方法でライザー様の眷属悪魔とされているが、実の妹君だ」

 

「…まじでぇえええええ!?」

 

と、イッセーがその説明に驚いた様子を見せる。うん俺も驚いたよ…

それに気づいたか否や、ライザーの妹さんがにこやかにこちらに手を振ってくる。

 

「ライザー様曰く『妹をハーレムに入れることは世間的にも意義がある。ほら近親相姦っての?憧れたり、羨ましがる者は多いじゃん?まぁ俺は妹萌えじゃ無いからカタチとして眷属悪魔ってことで』だそうだ」

 

……まぁじかぁ。いやライザーさん幾ら何でもそれは無いでしょうに。

そんでイッセーよ、お前のその軽くいやらしい顔は変な想像をしているなおい。

 

「では行くぞ!リアス・グレモリーの『兵士』よ!シーリス!お前はオーズを!」

 

「うむ、では行かせてもらう!」

 

と、『騎士』のシーリスが俺に、そして『戦車』のイザベラがイッセーの元へ走り出し、それぞれ攻撃を放つ!

ブン!!とその大剣で俺に一直線に放たれるもそれを回避する。

ドゴォ!と目標を失った剣が地面を軽く粉砕する…当たったら痛そうだな!?

 

「どうした?避けるばかりでは戦いにならんぞ!」

 

「言われなくても!」

 

相手がすぐに大剣を持ち直し突撃してくる!あの大剣なら隙は必ず出るはず…

 

「そこっ…」

 

と次に横に構える…て事は!俺は次に来る攻撃を予想し足に力を溜め_

 

「だぁ!」

 

そして予想どうりに横薙ぎの斬撃が放たれる、それを俺はバッタの脚力を解放し_

 

「はっ!!」

 

「っ!?」

 

ダァン!!と高く跳躍し、横に来た剣を交わす。

そしてシーリスは落ちて来る俺に対し斬撃を放とうと再び剣を構え直そうとするも…

 

「そんな大振りの剣じゃ、構え直すのにも…隙が出る!!」

 

俺はその隙を逃さず、バッタの力を活かした蹴りをシーリスに放った!

ドガァッ!!と重く響き渡る音がする。

 

「っがぁ!!??」

 

「シーリス!?」

 

そしてその蹴りを喰らったシーリスは大きく吹き飛ぶ、そして俺も着地しやったかどうかをタカの目で確認するが…

 

「心配は無用だイザベラ…それよりこの『助っ人』意外にも出来る…そっちはどうだ?」

 

「こっちの『兵士』も実力がある…すぐに仕留める気だったが、かなり鍛え込んでいると見た」

 

シーリスの問いにイッセーと交戦していたイザベラがそう答える…そうか、あの木場の次の相手の動きを見て一歩動く様に、木刀で打ち合ったのがここで役に立って来たか!

俺はイッセーの方を見ると、イッセーは自身の修業の結果に感動していたのか、自身のある顔が見えた。

戦える…俺はそう確信し、相手に構えを取る、もしかしたら慢心が混じっているかもしれないが、それでも戦える事を噛み締め、構える!

 

そう想いを胸にした時、ブゥン!!と風邪を切る音が聞こえる。

その音の方を向くと、木場の持つ闇の剣が霧散していた。

 

「残念だが、私に貴様の神器は通用しない」

 

そうカーラマインは炎に包まれている剣を構える。木場の剣はあれにやられたのだろうか、確か木場の剣は光を喰らう剣だと聞いた。

なら相性が合わない、相手の炎を喰らうことができずにそのままやられただろう…が、木場はそれに臆した様子を見せず、逆に不敵な笑みを見せる。

 

「では、僕もこう返そうかな?残念だけど僕の神器はこれで全てではないんだ」

 

「何?戯論を。見苦しさを見せるのは『騎士』として、剣士としての本質を曇らせて_」

 

「_凍えよ」

 

木場がそう低く唸る様に声を出すと、刀身を無くした剣に何かが集まっていく。

…途端、急に肌寒さを感じる。そう思っていると辺りに冷気が漂うのがわかる。

そして木場の剣が凍り始め、その氷はやがて__

パリン!!と氷が割れる音が響き渡ると同時に木場の剣が、氷の剣へと変貌していた。

 

炎氷剣(フレイムデリート)_この剣の前では、いかなる炎も消え失せる」

 

木場の持つ剣を見て回りにいるみんなが驚きを隠せない様子を見せる。

俺もそうだ…確か神器と言うのはそれでこそ低い確率で宿るものだ、それが二個もあると言う事実に驚いた。

 

「バカな…神器を二つも有すると言うのか!」

 

そして焦りを隠せないカーラマインは、木場に向けて炎の剣を横薙ぎに放つが、木場の氷の剣に触れた瞬間、炎の刃が凍りついて__

パリン、と儚い音を立てて砕け散った。だが彼女は攻撃の手を休めずに刃を無くした剣を捨て、腰の短剣を抜き構える。

 

「我ら誇り高きフェニックスの眷属は炎と風と命を司る!受けよ!炎の旋風を!」

 

そしてそれを天にかざすと、ゴォオオオ!!と彼女と木場を中心に炎の渦が巻き起こり、熱い風が周りをチリチリと焼いてくる_その熱はオーズの鎧にも伝わるほどだ。

 

「カーラマインめ。味方が近くにいることを忘れているのか!」

 

「それほど戦いに熱中している様だな…!」

 

その熱風から身を守る様に構えつつも毒づくイザベラとシーリス。

そしてその熱風を受け、木場の氷の剣がポタポタと雫を垂らし融けていくが、木場は余裕の表情を見せていた。

 

「なるほど、熱波で僕らを蒸し焼きにするつもりか…だけど」

 

木場は答申が融けて無くなった剣を前を突き出し、力強く言葉を発する」

 

「_止まれ」

 

ヒュウウウゥゥン!!

辺りを焼き尽くさんとしていた熱風が木場の剣の方へ吸い込まれていく。

最後にはその熱風は止み、グラウンドは静けさを取り戻していた。

 

風凪剣(リプレッシヨン・カーム)、一度の戦闘で二本以上の魔剣を出したのは久しぶりだよ」

 

木場の剣は刀身を取り戻し、独特な円状な刃になっていた。円の中心には謎の渦が出来ていた、おそらくあれで熱風を吸い込んだのだろう。

それにしても神器を数個も持ってるて…凄くないか!?

 

「…複数の神器。神器の所有者から得物を奪い、自分のものにしている後天的な神器所有者か?」

 

そのカーラマインの問いに木場は首を横に振り、答える。

 

「僕は複数の神器を有しているわけでもないし、後天的な神器所有者でもない…創ったのさ」

 

「創る…だと?」

 

「そう_『魔剣創造(ソード・バース)』 僕は任意に魔剣を創り出せる。それが僕が持つ神器の本当の能力であり、名称だ」

 

そう木場が地面に手を向けると、ズシャアッ!!とグラウンドから複数の剣が音を立て飛び出してくる。

一本一本の形状に違いがあり、刀剣も全て違う…木場の話が本当ならあれは全て魔剣だろう。

うーむ…イッセーの『赤龍帝の籠手』も凄いけど、木場の『魔剣創造』の方が何となくいいなこれ。

 

《Boost!!》

 

そしてイッセーの籠手が鳴り響く…恐らく力が溜まっただろう。

 

「よしっ…ブーステッド・ギア!爆発しろ!!」

 

《Explosion!!》

 

そしてイッセー構えを取り、両手に力を貯める_そして魔力を手のひらに込めるかの様にし、そして__

ドォン!!…と、イッセーの手から魔力の塊が放たれる!!

 

「ぐわっ!?」

 

その反動にイッセーは後方に吹っ飛ぶ…が、その魔力は凄まじく、イザベラに向けて巨大な光線の様に迫り来る!

 

「イザベラ!受け止めるな!避けろ!」

 

そうカーラマインは告げるとそれを聞いたイザベラは咄嗟に回避行動をとる。

ヒュン!とギリギリのところで交わすイザベラ。

そして目標を失ったイッセーの魔力が_

 

ゴォオオオオオオン!!と轟音を鳴らし進んでいく!その方向にはテニスコートがあり、そして__

 

ドゴォオオオオオン!!と爆発が巻き起こり、赤い閃光が視界に映る。

そして光が収まった後テニスコートを見ると…そのテニスコートは最早魔力による衝撃でえぐり取られたかの様な跡しか残っていなかった…あれが籠手のパワーか!?

 

「な、なんだこれ!?…セーブしたつもりだけどこの威力て!」

 

イッセーが驚いた様にそう言い放つ。

あれでまだ力を抑えてたレベルかよ…とんでもないなおい。

 

「イザベラッッ!!シーリスッッッ!!!その『兵士』を倒せ!そいつが持つ神器はこの戦場を一変させるほどの力があるッ!!」

 

その怒号にイザベラは承知したかの様にうなづき、イッセー襲いかかる!そしてシーリスも俺を通り抜けようと走り出すも…

 

「2体1には…持ち込ませない!」

 

「っ!まずはこいつを倒してからか…!」

 

俺はそれを阻む様にカマキリの剣で攻撃を放つが、ガァン!!と大剣に防がれる。

そしてイッセーはイザベラの拳によるラッシュを防ぎつつ…

 

「だぁっ!」

 

隙を見つけ、イッセーの拳がイザベラに放たれる。相手は腕を交互させ防御するも、ドズン!と重い一撃が入った様で相手を吹き飛ばした!…ん?おいイッセー、何だその顔、何だそのいやらしい顔。

 

「これで準備は整った…行くぜ!!『洋服破壊(ドレス・ブレイク)』!!」

 

パチン、と指を鳴らした瞬間_バァアッ!!とイザベラの服が弾けとぶ…て

 

「おいぃいいいい!!!??」

 

「よっしゃ!!脳内保存!!ありがとうございます!!」

 

「なっ!?なんだこれは!?」

 

服が弾け飛んだイザベラは大事な部分を手で隠す…おいイッセー!?てめぇ何してんだ!!

そんな俺の思いとは裏腹にイッセーは先ほどの様に魔力を放つ体制をとる。

 

「いっけぇええええ!!」

 

ドシュウウウウウッ!!

その魔力の波動が放たれ、イザベラへと迫り__

 

「こんな所で__」

 

ドォオオオオン!!…と、衝撃が辺りに響き出す…そして衝撃が収まった時、地面に倒れていたイザベラの体が光り輝き、次第に消えて行く。

 

《reset》

 

籠手がそう鳴る、あの音声がブーステッド・ギアの効力が消えた音だ。

 

『ライザー・フェニックス様の『戦車』一名、リタイヤ』

 

「よっしゃああああああ!!」

 

グレイフィアさんの報告で歓喜の声を上げるイッセー…おいイッセー、その前に色々聞きたいことがある、聞きたいことがあるんだが!?

 

「どうやらあの、『兵士』を、ブーステッド・ギアを侮っていた様だ、あの『兵士』はただの悪魔と思わない方が賢明だな」

 

「だがあの服を脱がす技は幾ら何でも…」

 

カーラマインがそう苦笑しつつそう言って、そしてシーリスはあのトンチキ技に嫌悪を示す。

 

「いやー、面目無いね、そればかりは僕からも謝るよ。うちのイッセー君がスケべでゴメンなさい」

 

「…本当にすいません、うちの幼馴染があんなアホで…後でたっぷり説教しますので」

 

「おい!?」

 

木場はカーラマインに、俺はシーリスに謝る…いや本当にすまねぇ、本当にすまねぇ。

そう謝罪をしていると…

 

「ここね」

 

「あれ?イザベラ姉さんは?」

 

「まさか、やられちゃった?」

 

次々に集まるライザーの眷属たち…この騒動で集合したのだろうか、ひーふー…てこれ、俺の計算が合ってれば今いるライザー眷属の全員!?

 

「…イッセー、ちとヤバイかも」

 

「おいおい…ここで一気にやるつもりか!?」

 

増援に来たのは三名…て事は今相手しているシーリス含めると4人、一斉に来たらひとたまりも無いぞ!?

朱乃さんは相手の『女王』と戦っているて話だし、未だ空には雷鳴と爆発音が鳴り響いている、朱乃さんの実力なら大丈夫だとは思うけど…

 

「ねー、そこの『兵士』君と『助っ人』君」

 

ん?ライザーの眷属が俺らに話しかけてくる、なんだ?

 

「ライザー様がね、あなたのところのお姫様と一騎打ちするんですって、ほら」

 

と、眷属の女の子が天高く指をさす、その方向に目線を向ければ…新校舎の屋上に炎の翼を羽ばたかせている人影とコウモリの様な羽を羽ばたかせている人影があった。

それをタカの視力で確認すると…部長とライザーだ、それに一騎打ちて…

 

「…わかった、今アーシアから通信が来た!ライザーの野郎が部長に一騎打ちを申し込んだ、それを部長が応じたんだ!」

 

イッセーがそう報告する、マジか…確か『王』を倒せばその時点でゲームが終わる、短期決戦て事か!?

そう色々考えている俺にライザーの妹さんが嫌味な笑みを浮かべて話しかけてくる。

 

「お兄様ったら、リアス様が意外にも善戦するものだから高揚したのかしらね、普通に戦えば私達の勝利ですもの、情けを与えたのでしょう。このまま対峙する前に、やられてしまいそうだもの」

 

妹さんがそう言った後、「ホホホ」と口に手を当て笑う…それにイラついたかの様なイッセーが言い返す!

 

「部長は強い!ライザーの野郎なんざすぐに吹き飛ばしてやれるさ!」

 

「そうだ!…それに朱乃さんだってすぐに『女王』を倒してこっちに来てくれる!そうすればこっちにだって勝機は…」

 

俺もそうつられる様に言う、イッセーと木場の強力な神器、そしてオーズの力を合わせればこの場面だって…

 

「『紅髪(べにがみ)滅殺姫(ルイン・プリンセス)』、『雷の巫女』、『魔剣創造』、そして『欲望の王』に『赤龍帝の籠手』。聞いているだけで尻込みしそうなお名前ですわね。ですがどの様な力をお持ちでしても『不死鳥』であるお兄様が相手ではどうしようもありませんですわ」

 

「でも耐えればこっちにだって…」

 

「あら?まさか相手が根を上げるまで耐えれるとでも言いますの?それでこそお笑いですわ、それに神クラスの一撃を叩き込もうにもその力はそちらにありまして?」

 

っ…俺のその言葉にそう妹さんが言う。

確かにいくら耐えようにも相手の方が実力が上だ、持久戦に持ち込めばいつかこっちが負けてしまう…

 

「さ、お喋りはここでお終いですわ。カーラマイン、その『騎士』の相手はあなたに任せますけれど、あなたが負けたら私達は一騎打ちなんてむさ苦しい事はしませんわよ?みんなで仲良く倒しますわ、シーリス。貴方は美南風と共にオーズを、ニィ、リィ。貴方はあの『兵士』をお願いしますわ」

 

「わかりました」

 

「にゃ」

 

「にゃにゃ」

 

その指示に答える眷属達。そして俺の相手はシーリスとあの和服を来た女性…確か『僧侶』だ。

魔力による遠距離攻撃が得意だと座学で学んだが、俺には遠距離攻撃の手段は少なく、トラの爪による斬撃を飛ばす技はあるにはあるが、一度使えば数秒のクールタイムが必要になり隙が出てしまうのが難点だ…

 

そう色々考えているとシーリスと美南風と呼ばれていた『僧侶』が俺に襲いかかる!シーリスによる強力な斬撃が放たれ、俺はそれを交わすが…

 

「そこです!」

 

「っぐ!?」

 

と、飛んだ後に無防備になった瞬間を魔力の弾で撃たれて命中する!ダメージは軽いが、その衝撃で俺は姿勢を崩し倒れてしまう。

 

「はぁっ!!」

 

「あっ…」

 

そしてその隙を逃さぬかの様に大剣を振りかぶり、俺に振り下ろすシーリス!その斬撃に対し横に転がり回避行動を取る!

 

ドゴォッ!!と大剣が地面をえぐる!

 

「…ぶねぇっ!?」

 

今のはヤバかった!流石に喰らえばやられてたかもしれん…素早く姿勢を直し構え直す。

 

「がはっ…!?」

 

「!、イッセー!?」

 

そしてイッセーの方を見ると、二人の猫耳娘がイッセーに対し連携を取り蹴りやパンチを放つ…ヤバイ!イッセーの援護に向かうべく走り出すも…

 

「行かせません!!」

 

美南風がそれを遮るかのように魔力の弾を放つ!それによりイッセーの援護に向かえに行けきれず、シーリスが迫り出す…!

ガァン!!とカマキリの剣とシーリスの大剣がぶつかり合う!

すんの所で防御が間に合ったけど、これじゃ…

 

「…まだだ、まだ終わってねぇ…俺に力を貸しやがれ!!聞こえているなら…ブーステッド・ギアッ!!」

 

《Dragon booster!!》

 

が、イッセーが途端そう叫び出し籠手を構えると、赤い閃光を放ち出す。

 

「足りねぇ!!あの時はアーシアが危険な時にやっと目覚めてくれた!なら次は部長だ!!俺の想いに応えてみせろ!!ブーステッド・ギアァアアアア!!!」

 

《_Dragon booster second Liberation!!!》

 

__籠手に聞いたことがない音声が放たれる。と、次の瞬間籠手が赤いオーラを纏い、少しずつ形を変えていき__

 

「…変わった!…そうか、なるほどな…木場ぁああああ!!」

 

籠手はオーラが消える頃には形状が完全に変わり、イッセーは何かを理解したかの様な反応をした後、足を踏ん張り、木場に叫び出す。

 

「お前の神器を解放しろォォォォ!!マリヒコ!今すぐここから離れろ!!」

 

その叫びに当惑する俺と木場、だが今の状況はイッセーに賭けるしかない!そしてイッセーは木場に近づく!!

 

「魔剣創造!!」

 

そして木場は地面に剣を指し、神器を起動させる!!

ギャアン!!とグラウンドが光り輝き、魔剣が地面から飛び出してくる。

そしてイッセーはその地面に拳を打ち込み、叫ぶ!

 

「ブーステッド・ギア!!第二の力!!マリヒコ!!離れろ!!」

 

「はいよっ!!」

 

そして俺はバッタの脚力でその場から離れる!そして力が地面に流れ込み__

 

「『赤龍帝からの贈り物(ブーステッド・ギア・ギフト)』!!」

 

《Transfer!!》

 

籠手に音声が響き渡り、そして…ギィイイイイン!!と金属が激しくこすれる音が一斉に鳴り響く。

地面からはあらゆる魔剣が並び立つ刃の海が創り出されていた。これは…!?

俺は着地した後その光景を見回すと、先ほど相手していた眷属達がその刃に突き刺さっていた。

 

「…バカな」

 

「これもドラゴンの力だと言うのか…?」

 

そう苦悶の声を上げるライザー眷属。

そしてその幾重もの魔剣に貫かれた体が光り輝き、そして消えていった。

 

『ライザー・フェニックス様の『兵士』二名、『騎士』二名、『僧侶』一名、リタイヤ』

 

「よっしゃ!!」

 

その報告に喜びを隠せぬイッセー。

 

「驚いたよイッセー君…」

 

「イッセー!今のなんだ!?」

 

「ああ、木場にマリヒコ。この籠手の新しい力、『譲渡』だぜ!この籠手に溜まったパワーをそのまんま他の奴にあげれるてわけよ!」

 

…すげぇなおい、つまりドラゴンのパワーをそのまんまあげれるて訳か。

それならそのパワーを部長や朱乃さんに『譲渡』すればライザーにも敵う可能性がある。よし…勝機は見えてきたぞ!

 

『リアス・グレモリー様の『女王』一名、リタイヤ』

 

「…え?」

 

だが、その直後に信じられないアナウンスが流れた。




文字数が1万を超えることになるとは思いませんでした。
そして勝負が終盤戦に入ります。
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