すっかりバレンタインも過ぎてしまい更新が遅くなり大変申し訳ございませんでした!
_マリヒコside
言い争いの後にゼノヴィアらの提案としてあくまで模擬戦として戦う事になった俺ら。
いつも使う旧校舎の裏側辺りで、結界の中で俺、イッセー、木場。そしてイリナとゼノヴィアの二人と対峙していた。
「では始めようか」
そのゼノヴィアの一言で二人はローブを脱ぎ、黒いボンテージの様な姿になった。
あれが戦闘服?…相当目のやり場に困るなあれ。イッセーはもうエロい目で見てるよこの野郎。
「けど本当にいいんですか?2体1で」
「うん?」
その俺の言葉にイリナは首を傾ける。対戦割合は俺とイッセーvsイリナで、木場vsゼノヴィアと言うわけだ。
イリナは対戦相手を決める際、「イッセーとマリヒコ君が同時でかかってきて良いわよ」とは言ったが、少し後ろめたい感じがする。
「…アーシアに一言詫びを入れればこちらも引くけど、どうします?」
一応俺は別に相手にそこまでの恨みは無いにしろ、アーシアにしようとした事は許す気にはなれない、せめて詫びを入れてくれれば気が済むが…
「それは無理ね、アーシアさんは教会に背いた行動をしたのよ?寧ろ詫びを入れるのはそっちよ」
だが相手は一切悪びれる様子もなく、そう言った。
「それに心配してくれるのは嬉しいけど、私はエクスカリバーを持っているのよ?そう簡単に遅れを取らないわ」
フフンと自身が持つエクスカリバーを見て自身げに言う。
「相当自信ありかよ…けどアレに斬られちゃ悪魔である俺はイチコロだよな…」
その聖剣を見てイッセーは顔を引きつらせながら言う…無理もないよな。さっき部長に『聖剣の恐怖特集!!』て言うビデオを見せられたのだから。内容は上級悪魔が聖剣に斬られその斬られた箇所が消滅すると言う、悪魔なら恐怖心を覚えるのに充分なものであったから。
「イッセー、俺が前に出るからその間チャージ頼むぞ」
「おう…けど気をつけろよ?」
一応作戦としては俺がオーズに変身し、イリナと交戦してる間にイッセーが溜めた力を俺に譲渡すると言う内容だ。人間である俺ならエクスカリバーに斬られても消滅まではしないからな。
ふと木場の方を見ると、既にその手には魔剣が握られており、戦いが始まればすぐにでも斬りかかると言うほどの殺気を放っていた。
「…笑っているのか?」
そのゼノヴィアの言葉に俺は木場の顔を見る。
…確かに笑っている、だがそれは恨み、憎しみを込めた顔だ…
「うん、倒したくて、壊したくして仕方なかった物が目の前に現れたんだ。嬉しくてさ…ふふ。悪魔やドラゴンの側にいれば力が集まるとは聞いてはいたけど、こんなにも早く巡り合えるだなんてね」
「…確かドライグもそんな事言ってたな。ドラゴンの力に惹かれて色んなものが扱ってくるて…」
「マジか…じゃあもしかして今回の一件も…?」
イッセーが木場のその言葉で少し考え始める。ドラゴンの力はまた別の力を惹き寄せる_じゃあ俺の持つメダルももしかしたら…いや、今は戦いに集中しないとな。
「兵藤一誠君」
と、あれこれ考えているうちにイリナがイッセーに話しかける。
確かこの子はイッセーと幼馴染だよな…イッセー自身もまさか女の子とは思わなかったけど。
「再開したら懐かしの男の子は悪魔になっていた…ショックだったわ」
悲しげな表情を見せて言う。
教会側のイリナからしてみれば幼馴染が教会の敵である悪魔に転生していたと言う事実は来るものがあるだろうな…イッセーも少し困惑した顔で言う。
「えーと…紫藤イリナ…イリナでいいかな?やっぱ戦わなくちゃダメか?アーシアの悪口とかマリヒコの首を斬ろうとした事にはちょっと思うところもあるけどさ、俺らも言いたい事も言ったしさ。別に戦わなくていい様な気がするけど…マリヒコはどう思う?」
「…もうアーシアにこれ以上手出しせんなら俺もこれ以上は何も無いよ」
アーシアに手出ししようとした事はまだ思うところはあるが、俺もイッセーも言いたい事を言ったし、もうお互いおあいこて事で済ませれば理想だが、もし相手がまだ何かするなら俺も流石に抑えきれそうに無い。
「かわいそうな兵藤一誠君。ううん、昔のよしみでイッセー君て呼ばせてもらうわ。そして哀れなマリヒコ君。悪魔に魅入られてしまって、イッセー君の幼馴染と言う事で仲良くなれそうと思ったのに相容れない関係!久しぶりに帰ってきた故郷でまさかこんな運命になるなんて!けれどこれはきっと主による試練!これを乗り越えれば私は一歩、また一歩へと真の信仰に進めるはずよ!!さぁイッセー君!私がこのエクスカリバーで貴方の罪を裁いてあげるわ!そしてマリヒコ君もこの聖剣の一撃を受けて教会に入信する気にしてあげるわ!!アーメン!!」
イリナは涙を目に浮かべつつも何か煌めいたような顔つきで剣を構える。
…なんじゃそりゃ!?言ってることがとんでもねぇぞ色々と!?聖剣の一撃を受けて入信!?何それこえぇよ!!洗脳効果でもあるのその剣!?あぁイッセーもドン引きしてる!わかるよそれ!今のイリナはんの涙が表情と合わさってまるで乙女漫画に出てくるようにキラキラしてるもん!
「と、とにかく行くぞ!ブーテッド・ギア発動!!」
《Boost!》
「お、俺も行くとするか!変身!!」
イッセーが赤い閃光を放ちながら籠手を展開し、俺もベルトを装着しメダルを装填してスキャンする!!
《タカ!》
《トラ!!》
《バッタ!!!》
《タットッバ!!タトバタットッバ!!!》
そしてオーズへと変身し、更に籠手を展開したイッセー、基俺らを見てイリナとゼノヴィアは驚いた表情を見せる。
「…『神滅具』」
「それにオーメダルにそれを発動させるベルト…まさか『オーズ』と『赤龍帝の籠手』?こんな極東の地で赤い龍の帝王の力と欲望の王の力を宿した者に出会うなんて…」
「イッセー君たちに気を取られているとケガでは済まなくなるよ!!」
「っ!!」
顔をしかめていたゼノヴィアに木場が斬りかかる、ゼノヴィアはその斬撃を聖剣で受け止め、金属がぶつかる音を響かせながら花火を散らす。
その魔剣の一撃を受け止めたゼノヴィアが不敵な笑みを見せる。
「なるほど…『魔剣創造』と『赤龍帝の籠手』に『オーズ』、そしてアーシア・アルジェントが持つ『聖母の微笑』。我々にとって異端視されている神器ばかりだが…オーズばかりは意外すぎたな。なぜ彼が悪魔になってないかが気になるところだけどな」
「それを言う必要があるかい?…僕の力は無念の中に殺されていった同志の恨みが生み出したものでもある!!この力でエクスカリバーを持つものを打ち倒し、そしてエクスカリバーを叩き斬る!!」
俺が悪魔になってない事に疑問を抱くゼノヴィアだが木場はその疑問に応える事なく、復讐心をぶつけるかの様に剣を振るっていた。
「こちらも行くよ!!二人とも!!」
「っ!!イッセーは後方で力を!!」
「お、おう!!」
イリナが聖剣を持ち勢い良くこっちに突撃する!!
ガァン!!と虎の爪と聖剣の刃がぶつかり音と共に火花を散らす。
流石に聖剣を悪魔であるイッセーが喰らったらまずい、まずは俺が相手をしつつイッセーは籠手の力を貯め、充分なほどになれば戦うと言う作戦で行く。
《Boost!!》
イリナと相手をしてる間に後方から音声が鳴り響く。
どうにか力が溜まるまで応戦しないと…何かと俺もイッセーも実戦経験が少ないばかりに力加減とかも引き際もまだ掴めてない上に有名な銘を持つ聖剣が相手だ、緊張感で変なミスをしたら本当にヤバい。
「ねぇ!こうして戦ってるところ悪いけど、イッセー君の顔つきがいやらしくなってるわよ…何を考えているのかしら」
「…はい?」
「…気をつけてください。イッセー先輩には手を触れた女性の服を消し飛ばす力を持っています」
小猫ちゃんがそうイリナにカミングアウトする。
………そう言うことかお前ぇええぇえ!!??
「……女性の敵、最低です」
「そうだそうだ、去勢しろや」
そして小猫ちゃんのその言葉の後に俺も続けて言う。
うん、お前情熱を向けるところが間違えすぎだ。
「な、なんて痛烈なツッコミだよ小猫ちゃん…それと去勢はお断りだい!!」
「なんて最悪な技のイッセー君!!悪魔に堕ちただけではなく、その心までもが邪悪に染まって!!ああ主よ!!どうかこの罪深き変態をお許しにならないでください!!」
「イリナさん、いっその事俺らと手を組んでこの変態をボコります??」
そんな悲哀に満ちた表情で祈りをあげるイリナにそう提案する。その提案を聞いたイリナはパァアッと明るい表情を見せる。
「マリヒコ君…貴方、信仰心に目覚めたのね!?いいわよ!いつでも教会は悪魔や堕天使以外は歓迎だから!!!」
うん、違います。
「そんなかわいそうな奴を見る目で見るな!!それとマリヒコお前何裏切ろうとしてんだぁああ!!??そしてついでに勧誘しないでくれますかぁ!?」
狼狽るイッセーに小猫ちゃんは冷ややかな表情を見せ、口を開く
「…最低です、そして当然です」
「そーだそーだ」
俺も小猫ちゃんもイッセーを見て抗議する。
「ごめんね小猫ちゃん、エロくてごめん!そしてマリヒコお前後で覚えてろよ!?」
「なるほど…性欲の塊か。欲望の強い悪魔らしい行動だと私は思うよ」
「ゴメン」
「テメェは謝らなくていいんだよぉおおおおおお!!マリヒコ!お前変身してるから目は見えないけど絶対冷ややかな目で見てるだろお前!!」
そんなイッセーに軽蔑な視線を送りつつそう嘆息しながらゼノヴィアは言って、木場はその後謝罪を入れる。うん俺も謝りたい、そして当たりまえだイッセー氏よ。
と、気を取り直したのか木場は足場から片方は炎を纏う魔剣と、冷気が放たれる氷の魔剣が創り上げられる。
「燃え尽きろ!!そして凍りつけ!!『
そしてその炎と氷の魔剣を手に取り二刀流の戦法でゼノヴィアに斬りかかる!
そして相手は『騎士』の特性による神速に迫る斬撃を僅かな動きと剣捌きで受け流していた_
「『騎士』の軽やかな動き、そして炎と氷の魔剣か。だが甘いっ!!」
ギィイイイン!!とゼノヴィアの一振りによる斬撃で、木場の魔剣が砕け散る音が響き渡る_
「__ッ!!」
その聖剣による一撃で破壊された魔剣を見て絶句する木場。
_とんでもない威力だ。あれがかの有名な銘を持つ聖剣の力!
「我が剣は破壊の権化。砕けぬものはないっ!!」
そう言って器用に長剣を振り回し、そして天にかざし、地面へと叩きつける!!
「っ_伏せろイッセー!!」
「お、おうっ!?」
_轟音と共に地面が揺れ動く!!俺はどうにか踏ん張ろうとしイッセーに衝撃波が来ないように構える!!
流石に衝撃波でやられはしないけど流石に生身のイッセーがダメージを受けるのは避けたい。土が巻き起こり全身に受けるように来る。
…そして土煙が収まり、自身についた土を払い、そして視界をイッセーの方に向ける。
「ふぃー…大丈夫かイッセー」
「あ、ああ…庇ってくれたおかげで被害は軽く済んだけど…っ!?」
衝撃波で膝をついたのか、そう言って自信についた土を払いながら立つイッセー。だが土煙が晴れたのち、練習場を見たイッセーは驚きの表情を見せる。
なんだ?俺はそのイッセーの向いてる方向に目を移すと…!
「…これが私のエクスカリバーだ。有象無象の全てを破壊する聖剣、『
_ゼノヴィアの足元に大きなクレーターができていた。あれが『破壊の聖剣』の力!?軽く地面を叩いただけでもああなるのかよ…!
あんなの喰らえばいくら変身してる俺でもヤバイぞあれ…木場はその聖剣の破壊された痕を見て、忌まわしそうな顔を見せていた。
「……真のエクスカリバーでは無くともこの破壊力。七本全部を破壊するのは修羅の道か」
そして憎悪を込めた瞳でエクスカリバーを映す。
…あんな馬鹿げた威力を見てもまだ破壊、否、復讐する気か…それもあんなとんでも剣があれを含めて七本と来た。全部を破壊するなんて修羅の道どころじゃない…
《Boost!!!》
と、あれこれ考えているうちに後方から三度目の強化音が聞こえる!
「もう!!ゼノヴィアったら、突然地面を壊すんだもの!土だらけだわ!…と、変なところで途中で止まったけど、いいわよね?」
と、イリナが服についた地面を払ったのち、日本刀の形をした聖剣を突きつける。
…一回後方に下がり、イッセーと相談し始める。
「…どうする?もう俺に譲渡するか?」
「そうだな…まずは俺が前に出て『洋服破壊』を_」
「よし、俺イリナと組むか」
うん、そんな犯罪技使うならもう俺イリナと一緒にお前裁く。アーメン。
「じょじょじょ冗談だって!!!…ああもうわかったよ!けどあんま受けすぎんなよ!?やられそうになったら俺も行くからよ!ほれっ!!」
パシッ!!と俺の背中を叩き、そして_
《Transfer!!!》
_全身に龍の力が流れ込む。何回か受けたがこの力も相当なもので、今でも弾け飛びそうだ…!!
「…準備はよさそうね?じゃあ行くわよっ!!」
イリナは俺が強化されたのを見るなり、地面を蹴り、ダッシュする!!
俺もそれに合わせるかのようにバッタの脚力で跳ぶようにイリナに近づき、そしてトラの爪を展開し_
「っ!!」
「はぁっ!!」
ギィイイイン!!と爪と聖剣がぶつかり、衝撃音が鳴り響く_
流石に爪は破損しなかったが、ぶつかり合う衝撃が腕に来る!…流石に威力は『破壊の聖剣』並では無いだろうが、硬いなこれっ…!?イッセーの譲渡強化が無けりゃ弾かれたかもしれんなこれ!?
「ほらほらっ!?ボーッとしてると斬り捨てるよっ!」
そして相手は間髪入れずに刀で斬りかかる!…本気は出して無いだろうけどその剣に使い慣れてるせいか、斬撃の軌道が読みづらい、爪で何度か受け流すように防御するも肩や腕に刃が掠る。
_どうする、今回はあくまで模擬戦だが相手も気は抜かないだろう、ならっ!
「せいっ!!」
「っ!?」
爪で一回相手の刃を弾いたのち、すぐさま真ん中のメダルを取り替える!
刀自体は相手の手から離れてないけど隙は出来た!すぐさまスキャンをする!
《タカ!》
《カマキリ!!》
《バッタ!!!》
そしてトラの爪からカマキリの刃へと変貌し、展開する!これならリーチもあるし使いやすい!
「中々やるじゃ無い?結構鍛え上げられてるようね!」
「まぁね、後ろのバカと一緒にキツイ特訓を何度もしてきたからさ」
そう軽い感心を見せるイリナにそう返す。
《Boost!》
と、背後から音声が響く。
「マリヒコ!…俺もそろそろ行っていいか?流石に見てるだけってのも歯痒いし!第一俺も喧嘩を売ったようなもんだしさ!」
「…わかった!けど絶対斬られるなよ!?お前悪魔だから聖剣に斬られたら即お陀仏だからな!」
そのイッセーに言葉にそう言うと、ヘッと笑い、参戦する。
「任せとけって!お前の言う通りにキツイ特訓をこなしたからよっ!!」
「来なさいイッセー君!!貴方の煩悩と共に斬り捨ててあげるわ!アーメン!!」
そしてイッセーに剣が放たれるも、どうにか回避行動を取りその剣を喰らわないようにする。
《Boost!!》
そして二度目の強化が施される。
「やるわねイッセー君!!ずっと後ろで待機してたから大した事ないと思ってたけどいい避け方よ!貴方たちは主に相当鍛えられてるようね!」
「ああ!マリヒコも言ってた通りに俺のご主人様のキツイ特訓をこなしたから格上が相手でも頑張れるわけだ!行くぞ!!」
「はいよっ!!」
そして再び交戦が始まる_イリナの斬撃は俺の刃でいなしつつイッセーは相手の腕に向かって殴りかかる!よし、譲渡強化のお陰で相手の斬撃自体は受けきれる、後はこのジリ貧をどう決めるかだが…て、あれ、イッセー、お前手の動きがおかしくないか?
「ちょ!?イッセー君!!指の動きがイヤらしいわよ!?」
「…イッセー、お前、なにしようと、してる」
そんなイッセーにそう聞いてみる。
「マリヒコ!!下手に相手を傷つけたらヤバイだろ!?ならここは平和的手段に持ち込むわけだ!決して俺の欲望で突き動かされてる訳じゃないぞっ!!」
《Boost!!!》
そうキメ顔で言いながら三度目の強化をするイッセー…うん、何をしようかわかったよお前。それに今のお前の動きは良い、良いけど…それ普通の戦闘でも活かせれませんかねぇ!?
《Explosion!!》
そして倍加を止め、イリナに触れようと接近戦…基接近痴漢をしようとする。
イリナが回避行動をとるもイッセーはそれに適応するかのように攻め込む!…イヤな成長だぁ。
「いつの以上にイッセー君の動きがいいですわ」
「……スケベ根性がイッセー先輩の身体機能を向上させているなんて…ある意味最低です」
朱乃さんと小猫ちゃんのその言葉が耳に入る。
おいイッセー!!お前絶対欲望のまま動いてるだろ!?
「っ!?私の動きに追いついてきているなんて!!」
そう驚くイリナ、いや本当にごめん!!うちの幼馴染がごめん!!どうしてこうなった。
「うん、イッセー、いい加減にせいやぁ!!」
「!、邪魔をするなマリヒコ!!これは平和的手段だ!!誰も傷つかない!!俺の脳内メモリーも潤う!!素敵な手段ではあるまいか!!」
んなわけあるかヴォケ!!イッセーを羽交い締めしようとした瞬間飛び上がり、イリナにダイブする!!
「っ!!」
「え?」
咄嗟に身をかがめ、その魔の手から逃れようとするイリナ、そしてその背後にはアーシアと小猫ちゃん_
「間に合えぇええええ!!」
「あっ!!」
ガシィ!!とその
「天誅っっっ!!」
「ゴフォアッ!!!!」
ドゴォ!!と二人から遠ざけるように振り、地面へと叩きつける!…いやーよかったよかった。今頃譲渡強化が無けりゃ振り回せなかったよ。
「よ、よかねぇよ…おふぅっ」
チーン、と効果音が聞こえそうな感じで倒れる
「い、イッセーさぁん!!!??」
「マリヒコ先輩…ナイスです」
とまぁ、そんな哀れな事になった
「ひ、ひでぇ幼馴染だ…鬼畜野郎めぇ…」
「いや、お前が悪い」
「変態死すべし」
「そうよイッセー君?これは卑猥な技を開発した天罰だと思うの、これに懲りたらあんなエッチな技を封印する事、いいわね?」
俺、小猫ちゃん、イリナの順でイッセーに言い放つ。イリナに至ってはもうイッセーの頭をツンツンと突いてるし。
「い、嫌だ…魔力の才能をほぼ使い込んで開発した技だ…あと少し、少しなんだ…」
そうふらふらと立ち上がるイッセー……あ。
オーズの力+3倍倍加+字面に叩きつける際にぶん回した時に発生した力=とんでもないダメージ。
「ドレ、ス、ブレ…」
_そしてイッセーは倒れた。
「…やらかした」
「自業自得」
「…アーメン」
俺のその言葉の後に冷ややかにそう小猫ちゃんが言い放ち、イリナはウッウッ、と悲しげな顔でイッセーに祈りを捧げた_あ、めっちゃビクビクしてる。気絶してても祈りのダメージは入るか。
「い、イッセーさぁあああああん!!!死なないでくださいぃいいいい!!」
「と、とりあえずイッセーは回収するわよ!!」
部長とアーシアはそう大慌てでイッセーを回収し離れさせる…いかん、確実にイッセーが悪いだろうけどアーシアの悲しそうな顔を見て急に罪悪感が…
「…と、とにかく続けていいわ、イッセーは私達が休ませるから」
「アッハイ」
そう部長が言う。うん色々ごめん…そして再びイリナの方を向いて構える。
「私が言うのもなんだけど、イッセー君に容赦無いよね…それじゃ行くわよっ!!」
「お、おうっ!!」
そして再びイリナと交戦する。相手は手に持つ刀で何度か俺に斬撃を放つがそれをカマキリの刃でいなしつつ隙を窺う。
_ギィン!!とカマキリの刃と聖剣の刃がぶつかり合い、鍔迫り合いに入る!今だ!!俺は譲渡された龍の力を足に込め、そしてバッタの足へと変貌させる。
「っ!!」
その俺の意図に気づいたか、イリナは一歩背後に下がるも、ダァン!!跳び上がり、バッタと龍の力を込めたアッパーが放たれる!!
そして金属が弾かれる音が響き渡る_すぐさま視線をイリナの方に向けるが、手元に剣は合った。
弾き飛ばせなかった、だがそれを気にしてる暇は無い。地面に着地しようとした瞬間_
「っ…!?」
突如体のバランスが崩れ、意識がぐらつく。
当然そんな状態で着地が出来るわけが無く、ドサリと地面に体が着く感覚が伝わる。
「…中々やるわね、けれどそこまでの様ね」
そうイリナが言う、どうにか俺は立ち上がろうとするも、体に力が入らず上手く立てずにいた…
「多分だけれどそれは『赤龍帝の籠手』に譲渡された力をもう抑えきれなくなった証拠よ、確かに強力だけれどオーズと合わせたら体にかかる負担が大きいはず。貴方の敗因は相手の力量差を考え無いで無理に力を使った事ね。さっきのアッパーは良かったけれど、もし本気で戦ってたなら宙に浮いてる間斬り捨てれたわよ」
_その言葉に俺は少し悔しく感じた。あのアッパーが決まれば聖剣を上手く手から弾け飛ばせたものの、戦闘経験の差か、それを察したイリナが一歩下がって受ける威力を僅かに減らされたと言う事だ。
…すまんイッセー。負けちまった…そう思い俺は変身を解除し、木場の方を見る。
「その聖剣の破壊力と僕の魔剣の破壊力!!どちらが上か勝負だ!!」
向こうの戦いは剣の差以外はほぼ互角であったが、木場は一本の魔剣を創り上げる。
その魔剣は持ち主の身長を遥かに超え、大幅二メートル以上はある。恐らくあれで破壊の聖剣を打ち砕こうとするが_
「…残念だ。選択を誤ったな」
そうゼノヴィアは落胆した様子を見せ構える。
…ダメだ!その剣じゃ打ち砕けない!!そう言おうとするも言葉を発せず、木場はそのまま巨大な魔剣を聖剣へと振り下ろすが_
ギィイイイン!!!と、激しく金属音が鳴り響き、破壊の魔剣が砕け散る。
「君の武器は多彩な魔剣とその『騎士』としての俊足だ。巨大な魔剣を持つには力が足りず、自慢の素早さも発揮できない。破壊力を求めた次点で君の敗北は決まった様なものだ」
そうゼノヴィアが僅かな傷も付いてない聖剣を持ち、残念そうに言う。
…その言葉を聞いた木場が何も反論をせず、ただガムシャラに突撃する_ドンっ!!と突撃した相手の腹部に聖剣の柄頭が深く抉りこむ。
「ガハッ…」
そして木場は口から吐瀉物を吐き、力無く崩れ落ちた。
…柄頭の一撃だけでも凄まじい威力に見えた。とんでもない剣だ…もし本気で戦ってたらと思うとゾッとする。
…戦いは終わった。朱乃さんが結界を解き、そして相手方二人は聖剣をしまう。
「さて…今は気絶してるだろうから君にそこの赤龍帝に伝えておくといい。_『
そうゼノヴィアが俺に向けて言う…バニシング・ドラゴン?それって確か…
「今まで通りの運命であれば出会うだろうが、今の実力では絶対に勝てないだろう」
そうゼノヴィアが言い放つと、手荷物を持ちその場を後にする。
「ちょっと待ってよゼノヴィア!じゃあそう言う事でマリヒコ君、いつでも宗旨替えは歓迎だからね!!それとイッセー君にもいつでも裁いて欲しかったらいつでも言ってねって伝えておいてね?アーメン♪」
そう胸に十字を描きウィンクすると、イリナも早急にその場を立ち去った。
_俺らは完全に負けた。その事実が重くのし掛かった。
▲▼▲▼▲▼▲▼
その後イッセーが目覚め、俺と木場がアーシアの神器の治療も終える。
「…悪かったイッセー、負けちまった」
「…まぁ、その、ドンマイなマリヒコ。俺を叩きつけた事は別として」
「それは別問題だろうが…にしても『白い龍』か、お前もとんでもない事になったもんよのぉ」
そう起きたイッセーにゼノヴィアの言葉を伝えると、燻しげに考える。
白い龍_確かイッセーに宿る籠手の龍と戦った奴だよな。会えば戦うと言う運命。イッセー自身はそんなもの興味は無いだろうが、戦うかどうかは相手次第と言ったところだ。
「大丈夫でしたか皆さん?…イッセーさんもマリヒコさんも、それに木場さんも聖剣に斬られずに済んで良かったのですが…」
「はは…格好悪いところ見せちまったな」
そう心配するアーシアにイッセーは苦笑する。うん、イッセーがやられた原因ほぼ俺みたいなもんだからね…本当にごめん。
「あれはイッセー先輩の自業自得としか言いようがありません。確かに戦いの途中であれはどうかと思いましたが」
小猫ちゃんがそう毒吐く。相当痛い所突きますな…
「待ちなさい!祐斗!!…私の元を離れる事なんて許さないわ!貴方はグレモリー眷属の『騎士』なのよ、『はぐれ』になっては困るわ!留まりなさい!!」
突如部長がそう木場に激昂している様子が見えた。木場!?お前どっかに行くつもり…いや、聖剣に復讐しようと部長の元から離れるつもりか!?
「…僕は、同志達のお陰であそこから逃げ出せた。だからこそ、彼らの恨みを魔剣に込めないといけないんだ…お世話になりました、生きていたらまた会いましょう」
そう木場が言うと、その場から去り始めた。
「…祐斗、どうして…」
そう部長が悲しげな顔を見せる。そしてイッセーの方を見ると、何か決断した様な顔を見せた。
▲▼▲▼▲▼▲▼
次の日の休日、俺はイッセーに駅前に来る様に連絡を入れられていた。
「と、匙も来てたのか」
「お、独成もか…で?イッセー、俺らを呼び出した理由は?」
そう気怠そうに言う匙と、イッセーの服を掴んで離さない小猫ちゃんがいた。
「…そうです、三人で何をするつもりだったんですか?」
どうやらイッセー曰く、駅前に行く途中小猫ちゃんと鉢合わせになりこうなった様だ。
…恐らくイッセーの決断は大体察せる、だからこそ小猫ちゃんやアーシアを呼ばなかっただろう。
そしてイッセーが一つ咳払いをし、その決断を告げる。
「聖剣エクスカリバーの破壊許可を紫藤イリナとゼノヴィアから貰うんだ」
その言葉に匙どころか小猫ちゃんを目を丸くして驚かせた。