_全身に重い感覚が走ると同時に意識が覚める。
「……んぐっ」
「!…部長!マリヒコ君が起きました!」
途端に朱乃さんの声が聞こえる…確か、と気を失う前の出来事を思い出そうとする、確か。
「白い鎧…!!そうだ!コカビエル…っ!」
と、今自分の状況を確かめる。あの後気絶したようで、寝かされていたみたいだが…コカビエルはどうなったのか…!
「マリヒコ君…体の調子はどう?大丈夫なら先程の状況を説明しますが…」
そう朱乃さんの心配するような声が聞こえる…て、なんで朱乃さんが近くに?そもそも頭に何か覚えのある柔らかい感覚に…視界が開けると、朱乃さんの顔が見える、て、これもしかして…。
「…膝、枕?」
…その答えと共に朱乃さんは微笑む。どうやら今俺は学園にあるベンチに寝かされ、また朱乃さんに膝枕されてるようだ。
「す、すいません!今離れ…っ!」
急いで膝から頭を離そうとするも、強い疲労感に襲われて体が上手く動けなかった…。
「いいのよ?今は無理しないで…」
そう微笑みつつ、俺の頬を撫でてくれる。す、少し恥ずかしい…
「…えと、それでコカビエルは…」
「えぇ…コカビエルは_」
…朱乃さん曰く、俺が意識を失った後あの一瞬見えた白い鎧を纏った何か…基イッセーの宿る『赤い龍』と対する『白い龍』の力を持つものが、一方的にコカビエルを打ち倒し、そしてコカビエルとフリードを連れ帰ったらしい…その際イッセーに宿る赤い龍、ドライグと、白い龍…アルビオンが言葉を交わし、その後イッセーに謎めいた言葉を告げたと言う。
「それと、これはマリヒコ君に対しての言葉ですけど…」
『欲望の王の力を継ぎし者よ。もし貴様と戦うのであればその日を楽しみにしてる。と伝えてくれ、それとコレは彼の物だろう』
と、言い残したのちコカビエルの持っていたラトラーターのメダルを返したらしい…
「な、なるほど…そ、それでみんなは…」
「他のみんなは校舎の後始末や、破損した部分の改修作業を行なっていますわ」
「!…お、俺も手伝い…」
と、起きあがろうとするも朱乃さんが優しく、俺の額に手を当てる。
「マリヒコ君は体調が治り次第、すぐ帰ってもらいますわ?…それと、しばらくオーメダルとベルトはこちらで預かります。言いつけを破った罰ですよ?」
そう朱乃さんは、少し怖いオーラを持つ微笑みを見せる。うん…ここは大人しく従っておこう。
「マリヒコ!無事か!」
「マリヒコ君!目覚めたんだね!」
ふと、イッセーと木場の声が聞こえる。二人とも無事だったか…!
「無事だったようね…!」
「マリヒコ先輩…!」
そして声のした方向に首を向けると、イッセーだけで無く部長や、気絶したアーシアを背負う小猫ちゃんも駆け寄ってくる。
「みんな…無事でよかった」
俺のその言葉の後に、朱乃さんが苦笑した様子を見せる。
「それはこっちの台詞でしてよ?咄嗟の事とはいえ私の雷を受けて自らを強化するなんて…部長、マリヒコ君は私が連れて帰ります」
「わかったわ。それと祐斗、勝手な事した罰としてお尻叩き千回ね?」
その言葉に了承した後、部長はいい笑顔で木場の方に向きながら手に紅い魔力を込める。
「え」
「さ、行きますわよ?…と」
朱乃さんは一旦俺を膝から離し、器用に俺を背負い始める。
「ま、マリヒコ君!…落ち着いた時に君に伝えたい事がある!今日はゆっくり休んでて!」
「お、おう…」
木場のそんな言葉を聞きながら、俺は朱乃さんに連れられて学園を後にした…何か叩かれる音と悲鳴が耳に聞こえながらだ。
_▲▼▲▼▲▼_
俺は朱乃さんに背負われながらゆっくりと家までの道を移動していた。
「あ、あの、そろそろ…」
「無理は行けませんわ?…私もマリヒコ君に雷を打たせた非もあります。これぐらいはしてあげないと」
いや、そうでは無く恥ずかしいと言うかなんと言うか…
「…朱乃さん」
「何?」
「…明日、学校は元通りになるんですよね?」
「えぇ、ソーナさん達や部長の悪魔の力を使えば明日には元通りでしてよ」
そう朱乃さんは優しい口調で伝える。流石悪魔、大工要らず?
「…明日、みんな普通に学校に通って授業を受けるんですよね?」
「えぇ、けれどマリヒコ君は明日休んでも…」
…疲労なのか、それとも安心感なのか急に眠気が襲ってくる。
「…よかった、松田や元浜も…みんな普通に明日を迎えれて」
もし、少しでも失敗すれば…否、白い龍とやらば来なければ来なかった明日。
「…おじさんやみんな、無事に明日を迎えれてよかった」
「…マリヒコ君?」
明日のご飯何かな、明日はどんな授業を受けるかな。
そんな想像をしながら、俺は目をゆっくり瞑り…。
「…お休み」
その優しい言葉と共に、俺は眠り始めた…
_▲▼▲▼▲▼_
「やぁ、赤龍帝にオーズ」
あの戦いから数日後、オカ研部室にとんでもない人物…基ゼノヴィアが何食わぬ顔にそこにいた。
「な、なんでお前がここに!?」
「えと…帰った筈じゃ」
動揺を隠せないイッセーがそう言いつつ、俺も怪訝な様子を見せると、バサリとゼノヴィアから見慣れた黒い翼、悪魔の翼が生える。
「えぇええええぇええぇ!?」
「あ…悪魔の!?」
「神がいないと知ったんでね、破れかぶれで悪魔に転生したんだ。リアス・グレモリーから『騎士』の駒を頂いた」
驚く俺らを気にせずゼノヴィアは淡々とした様子で説明していく。
「うん?…けど騎士の駒は確か木場で一つ、デュランダルなんて凄い剣を持ってたら何個かいりそうですけど…」
イッセー見たく、神器を宿した人間は複数の駒が無ければ悪魔に転生出来ない。そう思っていたが…
「あぁ、デュランダルが凄いだけで私はそこまで凄くなかった様だから、1つの消費で済んだみたいだぞ。更にこの学園にも編入させてもらった。今日から高校2年の同級生でオカルト研究部所属だそうだ」
「部長!貴重な駒をいいんですか!?」
イッセーがそう聞くと、部長は平気そうな顔で言葉を返す。
「まぁ、デュランダル使いが眷属になるのは頼もしいわ。これで祐斗と共に二翼の剣士が誕生したわね」
「そう言うわけで…よろしくね、イッセー君♪マリヒコ君♪」
その部長の言葉の後に、ゼノヴィアが俺たちに挨拶をする」
「…アッハイ」
「真顔で可愛い声出すなよ…マリヒコが動揺してるぞ」
「イリナの真似をしたのだが、上手くいかないものだな」
「…そう言えばイリナは?」
確か神の死を聞いた時は、あの場にイリナはいなかった。そして今この場にイリナがいないのも気になる。
「イリナなら私のエクスカリバーを合わせた五本と、バルパーの遺体を持って本部に帰った。エクスカリバーが破壊されたとはいえ芯となってる『かけら』さえあればまた錬金術で鍛えれば復活できる」
「…やっぱリサイクルですか?」
「それと教会裏切ってるみたいだけど…大丈夫か?」
俺とイッセー言葉にゼノヴィアは苦笑し、言葉を続ける。
「…あのエクスカリバーはかのアーサー王が使ってたエクスカリバーとは違うが、表沙汰ではアレが真のエクスカリバー扱いだ、返しておかなければマズイ、私にはデュランダルさえあれば充分だ。私は神の不在を知った事で異分子になった。教会はそう言った綻びを喰らう、私はアーシア・アルジェントと同じ切り捨てられた訳だ…」
彼女はそう自嘲した。
…教会は都合の悪い人間をすぐ切り捨てるのか、どうもこれじゃ悪い印象が強くなる。
「イリナは運が良い、あの場にいなかったから真実を知らずに済んだ。私以上に信仰心の深い彼女だ、もし神が死んでいるのを知っていたら心の均衡がどうなっていたかわからない…ただ、帰る際に私が悪魔になってしまった事にはとても残念がっていた。まさか神が死んだから悪魔になっただなんて言えないしね」
彼女はそう複雑そうに答える。
ゼノヴィアとイリナは何かと仲は良さそうだったから、俺自身の意見としてはどうにかまた仲直りできれば良いと思うけど…無理に口出しすべきでは無いかな。そして部長がみんなが揃ったのを確認すると語り始める。
「話し込んでいるところ悪いけど、報告よ。教会は今回の事で悪魔側…つまり魔王に打診してきたそうよ。『堕天使の動きが不透明で不誠実のため、遺憾ではあるが連絡を取り合いたい』…と、それとバルパーの件についても過去逃した事に関して自分達に非があると謝罪してきたわ」
「あくまで遺憾なんだ…ま、基本敵同士ですからね」
イッセーも少し納得出来ないが、理解した様子を見せる。
「しかし、この学び屋は恐ろしいな…ここには魔王の妹がもう一人いるのだもの」
「?…それってどう言う」
ゼノヴィアの嘆息しながら語る様子に、俺は頭に?を浮かべる。
…確かこの学園にいる悪夢は…
「…会長」
その呟きと共に、俺とイッセーは部長に視線を向けると、肯定したかのように頷く。
…この学園凄いね。もう頭がパンクしそう。
「今回の事は堕天使の総督アザゼルから、神側と悪魔側に真相が伝わってきたわ。エクスカリバーの強奪はコカビエルの単独行為、他の幹部は知らない事だったわ。三すくみの均衡を崩そうと企み、再び戦争を起こそうとした上、まだ未完成品だった研究品を持ち出した罪により、
部長の説明に、また俺は驚く。
永久冷凍、そんな言葉に俺は少し身震いする。幾ら戦争を起こす程の悪事を起こしたとはいえ、下手すれば死ぬよりも恐ろしい刑だ。
「近いうちに天使側の代表、悪魔側の代表、アザゼルが会談を開くらしいわ。なんでもアザゼルから話したい事があるみたいだから。その時コカビエルの事を謝罪するかもしれないなんて言われているけれど、あのアザゼルが謝るかしら…一応例の銀色のスーツ乱入者や、『白い龍』の事も説明があるらしいし」
部長はそう忌々しそうに言いながら肩をすくめる。
「…あの銀のスーツ、なんだったんでしょうか」
「天使側がセルメダルと言った欲望の力を使った力を行使するはずが無い、悪魔側でもあの様な物は無いだろう?消去法で考えれば堕天使側の物だと考えれる」
俺のその言葉にゼノヴィアは考える様に答える。するとイッセーも疑問に思う様に問い始める。
「それじゃ、『白い龍』も堕天使側なのか?」
「そうだ、アザゼルは『神滅具』を持つ神器所有者を集めている。何を考えているか分からないが、碌な事じゃ無いのは確かだね。ついでに言っておくがあの銀のスーツは神器では無く、錬金術か科学で作られた物だと思う」
俺とイッセーがふむふむ、と頷くと同時に説明が続く。
「『白い龍』はその中でもトップクラスの使い手、『神の子を見張る者』の幹部を含めた強者の中でも四番目か五番目に強いと聞く。既に完璧に禁手状態。ライバルのキミよりも断然強い」
「よっ…!?」
彼女が見据える様に説明し終えると、イッセーが驚愕した様子を見せる。
あの戦いの後聞いた話だが、『白い龍』は再び変身しようとしたコカビエルに対し。
『そんなオモチャで強くなった気か?堕天使の幹部が堕ちたものだ』
…そんな挑発に乗ったコカビエルは変身せず、立ち向かうがなんでも、《触れた相手の力を10秒毎半減させる》と言ったイッセーが持つ赤龍帝の力と対をなす様な力でコカビエルの力を奪い尽くした後、一方的に叩きのめしたと言う…その後気絶したコカビエルと、ついでにフリードも『白い龍』に回収されたとの事だ。
「話し込んでいるところ悪いけど、貴方達にも伝える事があるわ。アザゼルの会談は私達も招待されている。事件に関わったからにはそこで今回の事を報告をしなくてはいけないもの」
その言葉に、俺だけでなく部室全員に驚いた様子を見せる。
つまり…三すくみのお偉いさん達と居合わせろと言う事だ。そりゃみんなも驚くし、俺もそこで何を話せば良いか分からない。
「了解した…それと、アーシア・アルジェントに謝ろう。主がいないのならば救いも愛もなかった訳だからね。すまなかった、アーシア・アルジェント。君の気が済むなら殴ってくれても構わない」
説明を聞いた後、ゼノヴィアは深々とアーシアに謝る。それにアーシアは困惑した様子を見せるも、言葉を告げる。
「そんな…私はその様な事をするつもりはありません、ゼノヴィアさん。私は今の生活に満足しています。悪魔に転生はしましたけど、大切な人に_大切な方々に出会えたのですから。私はこの出会いと、今の環境だけで本当に幸せなんです」
聖母の様な微笑みをゼノヴィアに向け、アーシアは許してくれた。
「ぅううぅうぅ…お兄さん感動だよ。本当にいい子だよ」
「気持ちはわかるけど、少し鬱陶しいぞイッセー…そう言えばアーシアも神の死を聞いたけど、大丈夫だったのか?」
悪魔になっても信仰心を捨てないアーシアだ。彼女も相当危ない気がするが…
「あぁ…あの後アーシアも精神的に危なかったけど、俺と部長が接してどうにか保ってくれたよ」
その言葉に安心しつつ、二人に目を向ける。ゼノヴィアは学園を見回るために部室に出るそうだ。
「あ、あの!…今度の休日皆で遊びに行くんです。ゼノヴィアさんもご一緒にいかがですか?」
そう屈託の無い笑顔でゼノヴィアを引き留めつつ、遊びに誘うアーシアに少しだけ驚く様子を見せるも、苦笑しつつ答える。
「今度機会があればね、今回は卿が乗らないかな。ただ…」
「ただ?」
「今度、私に学校を案内してくれるかな」
「!…はい!」
アーシアはそう笑顔で答える。
うんうん、仲が良いのは何よりだ、ゼノヴィアはつかみどころがない性格ではあるが、別にそこまで話が通じないって訳でも無さそうだ。
「さ、全員揃ったのだから、部活動も再開よ!」
『はい!』
部長のその鶴の一言が如くの声で、全員が元気よく挨拶をする。
その日、久々に飲んだ朱乃さんの紅茶がいつもより美味しく感じた。
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『めっちゃつかもうぜ〜♪ドラグ・ソボールを〜♪』
カラオケの一室、イッセーがマイク片手でアニメの歌を熱唱していた。
「よっ!ドラグ・ソボールバカ!!」
「ちくしょう!アーシアちゃんとデュエットでもしやがれ鬼畜め!!後マリヒコ!お前もタンバリンシャカシャカしてないで歌え!!」
松田と元浜がやんややんやと野次を入れ、俺はタンバリンをリズムに合わせて振ってた。
あの後の休日。いつもの俺らが計画していた半日遊び倒す計画を今実行している所だ。先程はボウリングで4ゲームして大熱狂した物だ。特に小猫ちゃんvs桐生が熱かった。俺?ガーターにそらない方法教えてください。
今はシメのカラオケタイムで、主にイッセーがドラグ・ソボール、松田元浜はなんか萌えアニメ、桐生は適当に選曲、小猫ちゃんは演歌を歌った後ピザやらアイスやら注文していて食べている。
木場はそんな様子をコーヒー片手で眺めつつ、アーシアも俺と一緒にタンバリンでシャカシャカしていた。しかもアーシアは桐生の手によりゴスロリ衣装に着替えさせられてた、何してんだ。イッセーは嬉しそうだったが。
ちなみに匙は『会長から異性交友を禁止されているんだ。ギギギ』と涙を流しながら断られた。生徒会て厳しいね。匙からは『俺の分まで楽しめこのヤロー』みたいな熱い視線を送られたが気のせいだろう。
「あー歌った歌った!一杯っと。マリヒコも何か歌えば?」
「えー…俺詳しくないしなー」
歌い終わったイッセーがジュースを飲みながら俺に聞く。カラオケにはそこまで行ってないからどうも何歌えば良いか分からないもんだ。
「ふーむ…じゃあ俺と端っこで見るか?部長と朱乃さんからの…」
「おい」
部長と朱乃さんは今日は来ておらず、二人一緒でショッピングを楽しんでいるらしい。さっき写真付きメールで『部長と一緒に水着を物色中。どうかしら♡』と朱乃さんから…その。
「水着試着写真…いいな〜いいな〜見せ合おうぜ〜」
…そんなウザいイッセーはほっといて、少し思い出す。いやアレは中々…その。
「イッセー先輩…セクハラです、しかも男相手に」
助けて小猫ちゃん。後でこのセクハラ親父に制裁お願い。
「おやぁ?マリヒコとイッセー、アレが…」
桐生がメガネを光らせながら俺らを見る、やめろ、見るな。ソレを見るな。
「二人とも、どうしたのですか?」
「はははなんでもないよアーシア!マリヒコ!トイレ行きたいよな!ほら行くぞ!」
「あ、あぁ」
アーシアの怪訝そうな様子に俺らは耐えきれず、その言い訳と共に一旦部屋から出てトイレへ向かった。いや変な事はしないが。
「あー…鎮まれ、鎮まれぇ」
「大体お前が悪い…て、木場」
トイレへ向かうと、丁度も来てたのか、木場が近くの椅子に座っていた。
「どうした?」
「うん、少し休んでいた所なんだ」
そうイッセーが聞いた後、隣に座り始める。
「あー疲れた。張り切りすぎたかな」
「最初のボウリングで張り切りすぎたかな」
「特に桐生と小猫ちゃん凄かった…あんなにストライクが出るものだなぁ」
あの熱い戦いを思い出し、みんな苦笑しつつも俺も木場の隣に座る。
「…イッセー君、マリヒコ君、君達にお礼と謝罪をしたい。ありがとう…それとあの時庇ってくれた事、申し訳ない」
「あ…それでお前それ言うためにトイレの前に待ってたのか?」
イッセーのその問いに、頷く。
…あの時のことを少し思い出す、フリードと戦った時に木場にトドメを入れようとした瞬間、俺が咄嗟に庇って死にかけた事。あの後メダルを奪われたがどうにか取り戻せたのは僥倖とも言えよう。
「大丈夫だって、ほら、フェニックスとの戦いで木場に庇われたじゃないか。お互い様だよ」
あの時も朱乃さんがやられたと聞いて、呆然としていた俺を木場が相手の『女王』の一撃から庇う様に助けてくれた。あの恩を返すためにやった事だ。
「そうそう、お前の同志も許してくれた。部長もみんなも、マリヒコも許してくれた、だから別にいいんだよ」
「…イッセー君、マリヒコ君」
イッセーの言葉と共に、木場は瞳に涙を浮ばせながら俺らを見る。な、なんか変だぞ?
「よ、よし!!次は俺ら三人で歌うぞ!トリプルだトリプル!」
「お、おい?」
「いいね、それは部屋に戻ろっか」
軽い会話を交わしつつ、部屋に戻ると桐生が待ってましたと言わんばかりな顔で俺らを見る。
「お?帰ってきた帰ってきた」
「桐生、今からトリプルで歌うからしばらくマイク独占な?」
そんなイッセーの言葉に嫌な顔せず、むしろどうぞどうぞと言った顔でマイクを渡す。何か嫌な予感がする。画面には何か歌の名前が英語で書かれているが…【Study×Study】??
「ほら、始まったから歌いなさい!…あんたら野次るわよ!」
『おー!』
_この後慣れない歌でどうにか歌い、木場が笑顔を見せた。
そんな笑顔を見れて、俺は嬉しく思えた。ただ、問題があるとすれば…
後日、あの歌は思いっきりラブソングだったようで。学園中に写メや、動画が駆け回り俺とイッセー、木場に変な噂が流れた。最後の最後の敵は桐生だったか。
第三章終わりのに3、4年近くかかったのは誰だよ、僕だよ。
皆さん本当に申し訳ございません!!大変ここまで遅くなった事お詫び申し上げます!様々な事情があったとは言えここまで遅れたのは本当に悔しく思います。どうか見捨てない様お願いします。それでは次回予告入ります!
次回のハイスクールD×D×Oは!
「じょ、女装ヴァンパイアぁ??」
「ひぇえぇえぇえ!!人間怖いよぉおおぉ!!」
「やぁ。是非ここでご馳走させてもらうよ」
「お前に真実を教えてやるよ」
「マリヒコ君、私_」
【第四章 吸血鬼と真実と混沌】
「お前は…何者だ!!」