ハイスクールD×D×O〜悪魔と龍と王の物語〜   作:カノサワ

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「…もし、俺が暴走しても…きっと部長やみんなが止めてくれるはずだ」
 
ガシャン、と最後の1枚のメダルを装填し終える。
 
「人任せか?」
 
「あぁ。結局そうだ…だからこそ」
 
人任せ。今までの戦いは部長達がいなければ俺は生き残れなかった、その事実を肯定するよう言い放ちスキャナーを構える_。
 
「俺にしか出来ないことを…やってやる!!」
 
何のためにここに来たか、それを示すためにキン!キン!!キィン!!!とメダルをスキャンし_。
 
《サイ!ゴリラ!!ゾウ!!!》
 
メダルの力が俺の体に走り。体に力を与える。
 
《サゴーゾ…!》
 
_それを纏った途端理解した、鉄をも砕く角、如何なる守りを砕く剛腕、大地を揺るがす足。その白き姿は。
 
《サゴーゾォ!!!》
 
サゴーゾコンボ_古の言い伝えにおいては力そのものを象徴する姿だ。


第13話=重力と半分と決着=

「…そのコンボで俺を倒せるとでも?」

 

「倒すさ。俺たちが」

 

カブトは俺の新たに変身した姿を見て驚くわけでもなく、余裕そうな口ぶりを見せる。

 

『白の鎧は重力を操り、大地を揺るがす獣が如く、地面を破り、その腕力で戦車を破壊し、角で敵の要塞を崩した。』

 

部長が俺に教えたオーズの伝説の一つを思い出す、このサゴーゾコンボはすさまじい力を擁していることが自らの身をもってして感じられる。故に。

 

「急に粋がるようになったな?」

 

カブトはそう言うと右手に剣、左手に短剣の二刀流で俺に襲い掛かる

むろん俺はゴリラの剛腕で相手の刃を防いで」反撃を試みるも_

 

「遅い!」

 

「っ!!」

 

腕の振りがわずかに遅く、刃がオーズの鎧を擦り火花を上げる。

ダメージ自体はサゴーゾコンボ特有の力なのか、分厚い装甲で守られて軽減されるも何回も喰らえばやられるかもしれない。

 

「選択を誤ったな。力はあるだろうが、動きが鈍いなら敵にすらならない!」

 

更に相手が俺の腹部目掛けて蹴りを入れる。

相手の蹴り自体はそこまでのダメージも無く、少し仰け反る程度だった。

 

「っく…!」

 

相手の言う通り。このサゴーゾの鎧がその剛力の代わりに全身に重くのしかかる様な感覚があり、腕を素早く振ろうの思うようには動かしきれなかった。

 

「茶番もここまでだ。終わらせる」

 

《Attack Ride》

 

「部長!!来ます!!ギャスパー君は僕の後ろに下がってて!」

 

「は、はいぃ!!」

 

カブトは再びあのカードを装填する。木場は部長に警告しつつギャスパーを庇い始める。部長らは相手のあの技_クロックアップを警戒し構える。

_そう、俺は奴がカードを入れる僅かな隙を狙った。

 

「…うぉおおおぉおおぉ!!」

 

ドン!!ドン!!ドォン!!!と自分の胸部を自らのゴリラの腕で叩き始める。所謂動物としてのゴリラが行うドラミングのように。

 

「なに…っ!!」

 

するとカブトは突如何か重いものがのしかかり様に膝を折り、倒れかける。

これがサゴーゾの能力_伝承にあった重力を操る力、このドラミングを行う事によりカブトに凄まじい重力を与え、カードを使う機会を与えなかった。

 

「散々私達を痛ぶった礼だ!」

 

「これ以上好きにはやらせないわ!」

 

その隙を突いてゼノヴィアがデュランダルで斬りかかる、更にレイナーレが右腕の装着したドリルでにカブトに攻撃する。

 

「ちぃっ…!?」

 

カブトがどうにか二刀の刃を盾代わりにするもデュランダルとドリルが相手の武器に命中すると火花が飛び散り、カブトは吹っ飛び転がる。

そして俺はメダルをスキャンし_。

 

《スキャニングチャージ!!》

 

「!…一か八か!」

 

《Final Attack Ride》

 

カブトが何か別のカードを装填すると同時に俺が浮かび上がり、地面に落ちて両足で踏み込む。

地面に軽くクレーターが出来上がるほどの衝撃が走ると、飛び散った破片がカブトの足元に纏わりつき拘束する。更に重力操作によりこちらに引き寄せ_。

 

「これで…」

 

《KAKAKA!!KABUTO!!》

 

相手がベルトを閉じて音声が響き渡るも、既に遅く相手が近づいてきた瞬間俺の頭突きと両腕の剛腕によるパンチが。

 

「終わらせる!」

 

「甘い!!」

 

炸裂しようとした瞬間、瓦礫に埋まってたはずのカブトの右足が轟音と共に解放され、俺の攻撃に合わせてぶつかり_。

 

「っ!!全員伏せなさい!!」

 

「なっ…!?ギャスパー君!!」

 

「ひぁあぁああぁあ!?」

 

部長が俺とカブトの攻撃による衝撃波を察し、そう号令をかける。

木場はギャスパー君を庇い伏せる。

そして_ドォオオォン!!と互いの攻撃がぶつかり合った結果。凄まじい轟音と共に大きな土煙を上げる。

 

「っ_!?」

 

その一方で俺はまさかの反撃を喰らい、大きく吹っ飛んで全身に力が抜ける感覚_オーズの変身が解除される感覚に襲いかかる。

…まだ意識はある。カブトはどうなったか、俺は残った意識で体を起き上がらせて相手を見ると_。

 

「…意外とやるな。多少は見直したぜ」

 

「なに…!?」

 

_立っていた。土煙が晴れていくとカブトは再びその能力でいつの間にか姿を変貌させていた。

またしてもその姿は奇妙なもので、ピンクを主張としたアーマー。バーコードのような縦線が入ったヘルメットに、その緑の大きなレンズのような瞳で俺を映していた。

 

「お前…また姿を変えて…なんだ貴様は!」

 

ゼノヴィアは相手の無茶苦茶っぷりに業を煮やしたか、多少荒れた口調で問いただす。

 

「少し面白い経験をさせた褒美だ。今日の所はここまでにしておいてやるさ…あぁ、俺か?俺はこの姿が真の姿だ…俺はディケイド、通りすがりの仮面ライダーだ」

 

ディケイド。通りすがりの仮面ライダー。ダメージが入った俺の頭はただその言葉を入れるしかなく深く思考は出来なかった。

 

「何を…」

 

「ぐぉおっ!?」

 

突如、ドォン!!とディケイドの背後に何かが声を上げながら地面に追突する。

その近くに頭部を解放した赤い龍を模した鎧を纏った_イッセーが降り立つ。

 

「一発入れてやったぜ!戦闘狂が!」

 

一部分である白くなった右手の籠手を見せつけるようにギュッと握り締め、落ちた相手_ヴァーリが起き上がる。

 

「く、く…まさか今世の赤龍帝がこんな無茶苦茶だとは。そっちはどうだい?ディケイド」

 

「多少は楽しめた。帰るか?」

 

ディケイドの提案にヴァーリはヘルメット越しでは伝わりづらい小さな笑い声を上げて言う。

 

「まさか、これから面白くなったところだ…俺もそろそろ本気を出そうか!赤龍帝、俺が勝ったらキミの全てとキミの周りにある全ても。この白龍皇の力で半分にしてみせよう!」

 

そう断言するかのように言うとバッ、とヴァーリの背後に光の翼が広がり空中を漂うように浮かび始める。

 

「あ…アイツ。何をする気だ…」

 

「マリヒコ君!無事かい!…全てを半分?…そうか、力と言う概念じゃなくて物質すらもか」

 

今は体を倒したまま上半身を上げる程度しか力が残ってない俺に近づき、肩を貸して立ち上がる木場は何か気づいたように言う。

 

「流石にグレモリーの『騎士』は気づいたようだな?無知なる赤龍帝よ!」

 

「んだと!?さっきから俺を馬鹿にしやがって…て!?」

 

《Half Dimension!》

 

ヴァーリの相手を愚弄する様な口ぶりにイッセーがイラつくも、次の光景に呆気とられた様子を見せる。

相手が校庭に広がる木々に、その音声と共に眩いオーラに包まれた右手を向けると_その木々が一瞬にしてまるで風船が萎むように小さくなっていった。

 

「ま…マジで半分になりやがった!?」

 

イッセーが驚く最中、どんどん木々は小さく…いや、半分のサイズになっていく。

 

「な、なんだあれ…」

 

「基本的に白龍皇が半分に出来るのは魔力とかそう言うエネルギー概念だとは思っていたが…物体も干渉できるなんて」

 

俺と木場もその無茶苦茶な光景の驚愕するも、突然アザゼルさんが解説するような口ぶりで言う。

 

「赤龍帝、兵藤一誠。お前は今お前の大事なものが奪われるか奪われないかの瀬戸際に立たされている、そう」

 

「あの能力は周囲の物を半分にする…お前が負けりゃリアス・グレモリーのバストも半分になる」

 

………はい?唐突な発言に俺は一瞬頭がすっぽ抜けるような感覚になる。

ほら、部長達も何言ってんだって顔になってる。レイナーレもヘルメット越しでわからないが恐らく困惑した顔になってるはずだ。

ならイッセーは?…イッセーは違う、アイツにとってそれは大きい意味を持ってた。

 

「…バストが半分に?」

 

「おっぱいが 半分 に なる ?」

 

「部長 の おっぱい が 半分 に なる ?」

 

イッセーが狂ったかのように呟きつつギギギ、とオイルを切らしたロボットの様な効果音と共に首を動かして部長を見る。

 

「…い、イッセー…?」

 

流石の部長も狂気じみたイッセーの表情に恐怖…引いたか、一歩二歩下がる。更にはガガガ。ともうアイツが実はサイボーグじゃ無いかってほどの効果音を出してヴァーリに視線を向け。

 

「…うん。決めた」

 

そう爽やかな声音で呟いた瞬間。

 

「ふざけんじゃねぇぞクソイケメン戦闘狂ウウゥウウウウゥウウウゥウウゥ!?!?!?テメェだけはゼッテェぶちのめす!!!」

 

《BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!!!》

 

怒りの怒号を上げ!!イッセーの鎧の各所にある宝玉が光輝き、何度も自らの力を増幅させ_。

 

「潰す!!!!!テメェだけは許さん!!!!!ぶっ倒す!!!!!俺が全てを以てしてお前を倒すッッッ!!!ヴァーリいぃいいいぃいいぃ!!」

 

《BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!!!》

 

_イッセーの鎧から放たれる龍の波動が周りの物を破壊する。地面も抉れ、旧校舎も外壁が崩れて窓ガラスが砕け散った。

 

「…い、イッセー??ちょっと待って??」

 

「待てるかテメェ!!??アイツを野放しにしてみろ!!!部長のおっぱい…否!!!!みんなのおっぱいが半分にされるんだぞ!!!!」

 

まず間違いなくそう言う理由でとんでも無いほどの力を発揮したイッセーに落ち着くように言うもその怒りは収まらなかった。

 

「…アザゼル様。解析した結果今の赤龍帝は、装着者の現段階の限界を超えるほどの力を、発揮してます」

 

レイナーレも最早片言口調でアザゼルさんに説明すると、アザゼルさんが膝を叩きながら爆笑してた。

 

「ハハハハハハ!?んだそりゃ!!マジかよ!!ちょっと分かりやすく説明しただけでそれ程のパワーアップか!?主人様のお胸が小さくなるってだけでこれ程かよ!?ヤベェ!!おもしれぇ!!」

 

「面白くねぇぞアザゼルぅ!!おっぱいが半分!!そんなもん神様が死んだくらいヤバいんだぞ!?俺は!!夢見てた!!この赤龍帝の力で部長のおっぱいを!!おっぱいの魅力を倍加させる事を!!!!!なのにアイツは半分にする気だ!!!!!許さん!!ヴァーリ!!」

 

バァッ!!と勢いつくほどヴァーリに指差した途端相手の背後にあった木々がその余波で吹き飛んだ。だがそれだけじゃ無い。

おっぱい狂い…イッセーによる怒号が夜空に浮かんでた雲すらも割れ、月夜が見えた。

 

「今日は驚くことばかりだ。まさか乳が半分になると言う事実くらいでここまでの力を見せるとは…おもしろっ!?」

 

「くねぇぞ半分野郎!!!」

 

ヴァーリが手をパチパチと拍手させながら言ってる間。瞬間移動したと思えるぐらいの速さで飛び、接近した途端相手を蹴り飛ばす!!

 

「ぐぉおおぉおぉ!?…速いっ!!俺のスピードを超えるほどか!?」

 

「知るか!!!テメェを俺が負けたら部長だけじゃねぇ!!みんなのおっぱいも半分にされる!!そんな結末…俺が許してたまるかァァァアアアアアア!!!」

 

蹴り飛ばされたヴァーリにまた超速で接近し、左手でヴァーリを捕まえた瞬間右手の白い籠手で握り拳を作り。

 

「これは部長のおっぱいの分!」

 

ヴァーリの腹部に一撃の拳の突きを入れる!!

 

《Divide‼︎》

 

「がはっ…!?」

 

頭部を解放してたヴァーリの口から殴られた影響で唾液などの吐瀉物が出るも、構わずイッセーは追撃するような勢いで攻め立てた。

 

「…あ。アザゼル様、ヴァーリの力が弱まってます」

 

「白龍皇の力を移植した事も驚いたが…いやはやこれは」

 

その壮絶な攻撃にレイナーレやアザゼルも恐れ慄い…いや、最早わけのわからない雰囲気で語ってた。

 

「これは成長中のアーシアのおっぱいの分!これはゼノヴィアの!そしてこれは…俺のかつての夢見たおっぱいの分!!」

 

ヴァーリの顔面、光の翼、相手の顎を殴り、そして最後に大きく空中に蹴り上げるコンボを決めていくイッセー。

途中でレイナーレを一瞥したかの様に顔を動かしたが、きっと気のせいだと信じたい。

 

「そしてコイツは!朱乃さんのおっぱいの分!!」

 

そして蹴り上げられたヴァーリに追いつく様に飛び立ち追い抜くと、踵落としを相手の腹に思いっきり入れ込んだ。

 

「っ_!?!?」

 

そこから地面に墜落し、ヴァーリは地面にクレーターが出来るほど打ち付けられた。悲鳴を上げる暇も無く吐血するもイッセーはまたもやヴァーリの元へ一瞬で追いつくが如く加速して言い放った。

 

「これで最後だッッッ!!これは!!半分にされたら丸っ切り無くなっちまう小猫ちゃんの!!!ロリおっぱいの分だぁぁぁあああああああ!!!」

 

ドォ_ン!!!と着地すると同時にヴァーリの顔面に拳が入った。

その衝撃は周りに振動を放つほどの威力があり。もし並みの人間なら既に悲惨なレベルのダメージが入ってるはずだ。が、ヴァーリはまだ原型を留めており、拳が入って尚笑みを浮かべていた。

 

「は、は…!面白いよ…凡人かと思ったらこれほどなんて…」

 

「面白くねぇっつってんだろ!!??小猫ちゃんはな!?小っちゃいおっぱいを気にしているんだぞ!?指摘すれば速攻殴られるぐらいになぁああ!!そんな小猫ちゃんの微かな希望を奪う?…ふざけるな…!!お前はどれだけおっぱいを侮辱すれば気が済む!!おっぱいを奪って何の世界を目指したいんだ!!おっぱいを奪われた女性らの苦しみがわかるか!?…この!!半分マニアめ!!」

 

うんイッセー。お前の怒りはよくわかったから自重してくれ。小猫ちゃんが聞いてたら制裁は免れない台詞だろう。

アザゼルは笑いを止めず、他のみんなが唖然とする中…ヴァーリは突如イッセーの拳を振り払いその場から離れ、独り言の様に呟く。

 

「アルビオン…奴の半減の力の解析は済んだか?」

 

《あぁ。もう終わらせた、これで奴の反撃の力に対してこちらの力の制御方法を照らし合わせれば対処はできる》

 

「そうか。それであれば怖くないな」

 

その言葉を聞いてかイッセーは怒りの表情から驚く顔をした。何せ自分の命をかけてでも得た力が数分で対策されたのだから。俺も遠巻きながらそれを聞いてリアクションは出来ないものの、対応の速さに内心動揺する。

 

「アルビオン。今の赤龍帝…兵藤一誠になら『覇龍(ジャガーノート・ドライブ)』を使うだけの価値があるんじゃないだろうか?」

 

《ヴァーリ。この場でそれは最適の選択ではない、無闇に『龍覇』を使えばドライグの呪縛が解けるかもしれないのだ。我としては周りがどうなろうが構わないが、今ケリを付けるのは早いと思う》

 

ジャガーノートドライブ…?俺は肩を貸してる木場の方を見て問いかけようとするが何かに気づいたか、木場の顔が動揺を見せるような顔つきになっていた。

 

「…マズい。僕も過去の資料でしか見たことがないが、アレを発動されたら…逃げるんだイッセー君!!」

 

「は!?何言ってんだ木場!今ここでアイツを逃したら…!」

 

叫ぶようにイッセーに言うも、彼は引こうとせずヴァーリに立ち向かおうとした途端_ヴァーリが何か唱えるように口を開く。

 

「相手もやる気だ。答えなければ無作法と言うものだ_『我、目覚めるは、覇の理に_』」

 

《自重しろヴァーリ!!我が力に翻弄されて身を滅ぼすのがお前の本懐か!?》

 

「な、なんだ…とにかくそんな隙だらけで俺が待つ訳ねぇだろ!?」

 

相手が何か唱えている隙にイッセーが突撃し、相手に殴りかかろうとした瞬間。

 

「はいよ、ちょっと待ちなぁ」

 

突如何者かがイッセーとヴァーリの間に降り立つように割り込み、イッセーが放った拳を片手で受け止めた。

そいつは月夜に照らされて姿がよく見えた。姿格好は中華風な鎧を纏ったこれまた変わったもので、顔つきは爽やかそうな黒髪の兄さんだ。

 

「美猴か…邪魔をするな。今いいところだ」

 

ヴァーリはゆっくり立ち上がり、彼を美猴と少し苛立った口調で呼んだ。どうやらヴァーリの仲間のようだが…。

 

「それは酷いんだぜぃ?相方がピンチだから遥々この島国に来たってぇのによぉ?それに本部の奴らが騒いでるぜぃ?北の田舎神族と一戦交えるから任務に失敗したなら、さっさと引き上げて来いってよ?カテレアは第三勢力のお頭暗殺に失敗した上にお釈迦したんだろう?ならもうここにいる必要はないって、と言う訳だ赤龍帝?ここでお互い終わりにしようぜぃ」

 

美猴とやらがヴァーリにそう軽々しく何か話し込んだのち、イッセーの手を離した。

 

「……そうか、もう時間か」

 

「おいお前…俺とコイツの戦いに割り込んでんじゃねぇよ!誰だお前は!」

 

ヴァーリが落ち着いたように息を吐くもイッセーはまだ納得が言ってない様子で啖呵を切り、相手に指差す。

 

「そいつか?そいつは闘戦勝仏の末裔…そうだな?日本で言うところの孫悟空。名前だけでも聞いた事あるだろ、そいつはその末裔さ」

 

その正体に答えたのはディケイド。て…そ、孫悟空て…俺でも名前は聞いたことはあるし、子ども向け絵本でも軽くは知っていた。

 

「は…マジでぇ!?あ、あのドラグ・ソボールの主人公、空孫正のモデルになったあの孫悟空ぅ!?」

 

イッセーも軽く説明口調でさっきまでの怒りがどこかへ行ったかのように驚愕する。

その様子を見て悟空の末裔である美猴が面倒臭そうに頭を掻きながら言う。

 

「あー。俺も知ってるぜぃあの漫画…おもしれーけどあのジジィをモデルにしたって嘘だろぃ?あの主人公は正々堂々すぎるぜぃ、ジジィはもっと姑息て言うかずる賢い…いや話がズレたな?ま、俺っちの名は美猴。仏になった初代様とは違って自由気ままに生きるのさ、よろしくな?赤龍帝…とと、そこのオーズ、ちといいかい?」

 

軽く語った後唐突に俺の方を向いて語りかける。木場は途端に警戒するも相手はそれを気にせず言う。

 

「俺には用事がねぇがよ。初代オーズの側近様が用事があるってんでぃ、な?」

 

美猴がそう言いながら空を見上げる。俺もそれに釣られて相手の視線の方向を見ると…そこには、全身灰色のフードを羽織った何者かが浮いていた。そいつは俺と木場の上に来るようにゆっくりと飛ぶように近づいてきた。

 

「…何者だ…?」

 

「…漸く見えましたぞ。第二のオーズ」

 

俺が問いかけると、そいつはしわがれた老人のような声で語りかけてきた。

 

「色々話したいのですが、時間が無いので単刀直入に言いましょう…悪魔、基三代勢力と手を切り。私と来てください…貴方こそが、真の王となる運命です」




もう10月となり、今年もあと少しですね。
そろそろこの4章も終わりが近づいてきた頃ですが、今年中に終わるかどうかはわかりません。本当すいません。

※追記、お気に入り290超え嬉しいです!ありがとうございます!
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