まだ治らないんです……長すぎる。医者にも行ってるし薬も貰って飲んでるのに。私の体に何が起きているのか。書いてる最中ずっと咳でてしんどい←
ゆゆゆいにて花言葉夏凜と銀が来てくれました。勇者部の太刀……ついニヤニヤとしてしまうのは仕方ないですよね←
fgoもオニランド復刻してますね。今回はマーリンが活躍してくれてます。ガチャは見送りました。シトナイ欲しいですけどね。
きらファン始めました。推しはごちうさ、キャラはチノちゃんです。レベル100が遠い……。
さて、今回は予告通り楓TS回です。サブタイトル凄い悩みましたんで、もしかしたら変更するかもしれません。ちょっとネタ多めで、そこまで百合ではないと思います。
これは、なんやかんやあって平和を取り戻し、散華で捧げた供物も戻り、楓も神樹のごっどぱわーで五体満足になり、銀と園子が讃州中学に転校してきて勇者部に入部し、ギリギリ風も卒業する手前で勇者部のメンバーが8人であるという何ともご都合的な世界線でのお話である。
「……ん……ふ、あ……~……?」
とある日の朝、窓から入る日差しを顔に受けながら楓は目覚めた。普段起きる時間では日差しが顔に掛かるなんて事はない為、疑問に思いながら枕元に置いてあるスマホで時間を確認してみると、そこには7時の文字。
「……珍しく寝過ごしちゃったなぁ……うん? 何だか声が……?」
普段起きる時間よりもかなり遅い。珍しく寝過ごしてしまったと苦笑いしながら呟く楓だったが、その時の自分の声を聞いて妙に高いことに気付く。普段は声変わりしたこともあって低めの声なのだが、今はまるで女の子のような……樹の声を少し低くしたような声だった。
風邪でも引いたのだろうか? そう疑問に思いつつ起き上がる楓だったが、これまた体に妙な違和感を感じた。具体的には上半身……特に胸が妙に重く、下半身……特に股関辺りに違和感。
(まさか本格的に風邪かねぇ……? ……っ!? まさか……!?)
そう思いつつ掛け布団を押し退けつつ視線を下に向ける。そして楓が見たのは、パジャマ代わりにしていた黒の長袖長ズボンがぶかぶかになっていて袖口から手足が見えなくなっている体。そして、襟と首の隙間から見えるそれなりに膨らんでいる胸。
もしや、と思って下着の中に手を突っ込んで見れば、前世含め100年近く共にあった相棒がその姿を消している。そこまで確認した楓は……ふう、と落ち着くように一息吐き、頭を掻きながらどうしたものかと苦笑いしながら部屋を出てリビングへと向かう。
「おはよう、姉さん」
「おはよう楓……? なんか声高くなかった? ていうか楓、なんか小さくなった? それに、顔つきもちょっと……」
休日ということもあって私服にエプロン姿で料理中の風に挨拶をする楓。その声に反応して彼女は振り返りながら挨拶を返し……楓の姿を見て、少しの懐かしさと凄まじい程の違和感を覚えた。そんな風の反応を見て、楓は左手を右肘にやり、右手の人差し指を頬に当てながら苦笑いしつつ口を開く。
「朝起きたら女になってたんだけど、どうしたらいいと思う?」
「…………は?」
『何かの冗談ですか?』
『いや、楓がこんな冗談を言うとは考えにくいゾ』
『とは言え、ちょっと信じがたいわよね』
『女の子になっちゃったの!? 大丈夫!?』
『変身してでも直ぐに見に行くね』
『やめなさいっつーの。普通に来なさい普通に』
「もう来ちゃったよフーミン先輩! 女の子になったカエっちは何処!?」
「本当に変身してんじゃないわよこのおバカ! 庭の窓じゃなくて玄関から来なさい玄関から!!」
風に言った言葉をそのままの文面でNARUKOで仲間達に送った後の返信がこれである。上から夏凜、銀、美森、友奈、園子、風。そして園子の発言に風が返してから30秒もしない内に変身した園子が犬吠埼家の庭に降り立ち、風が窓を開けながら怒鳴っていた。
それから言われた通り玄関から入ってきた園子は本当に女になっている楓に目を輝かせつつ、3姉弟と共に朝食を食べて仲間達を待つこと約1時間。他の4人も集まり、リビングにある“コ”の形に配置されたソファに座って楓の姿を見てびっくりしていた。座る位置はそれぞれ、真ん中のソファに犬吠埼3姉弟、上のソファに夏凜、友奈、美森。下のソファに園子、銀である。
「本当に女の子になってるんだね、楓くん」
「何とも不思議というか、この目で見ても信じられないわ」
「顔つきも身長も結構変わってますね、楓さん。普段はこう、風を男らしくした感じだけど……」
「小学生の時の楓がそのまま成長したみたいだな」
「こうなった原因はわからないんだけどねぇ。試しにお湯のシャワーを浴びたけど男に戻らなかったし」
「お兄ちゃんはなんでお湯のシャワーを浴びると戻ると思ったの……」
女の子姿の楓を見て困惑している友奈と美森。夏凜が言うように、男の時の楓は風を男らしくした顔つきをしている。しかし、今の楓は小学生時のように樹に似た顔立ちをしており、簡単に言えば樹を色々と成長させて髪を長くしたような姿をしていて、身長は銀と同じ程までに縮んでいた。尚、服は己の普段着に着替えているがやはりぶかぶかである。
そして、原因は全くの不明。別に水を被った訳でもなく、内臓がはみ出た悪趣味な動物のぬいぐるみを持っている訳でもなく、極度のツインテール好きという訳でもない。性転換した原因が不明ということは、当然元の性別に戻る方法も不明だと言うことだ。さて、どうしたものかと楓が何気なく前屈みになって右手で頬杖をついた時だった。
「わわっ」
「「っ!」」
「ぶふっ」
「お~……ミノさんと同じ……もう少し大きい?」
「言うなよ園子!」
「どしたのあんたら」
楓達の方を見ていた5人が一斉に何かしらのリアクションを取った。友奈は顔を赤くして顔を隠し、銀と夏凜が同時に明後日の方向に顔を向け、美森は口元を抑え……指の隙間から赤いナニカが流れている……、園子は目を輝かせながら小声で感想を口にして銀に恥ずかしそうにされながらツッコまれる。
そんな5人の反応を見て楓と樹は首を傾げ、風が呆れる。そうして何かおかしいことでもあったのかと楓の方を見て……ああ、と納得した。
「楓、背筋を伸ばしなさいな。胸、見えちゃってるから」
「うん? ……ああ、それで」
(……明らかに私よりも……お兄ちゃんに負けるのは女としてのナニカが砕けそう……)
風に言われて視線を落とす楓。すると前屈みになったことで広がっている襟首の隙間からそれなりに膨らんでいる胸が見えていた。下着など着けていないのだから丸見えである。
リアクションの原因を悟り、姿勢を正す楓。そんな彼……今は彼女……の見えていた胸の大きさを今日初めて確認した樹が凄まじく複雑な表情で楓の方を見ながら自分の胸をすっぽこと触っていた。
「美森ちゃん、はいティッシュ。大丈夫かい?」
「あ、ありがとう楓君……ちょっとこう、目に毒だったというか眼福というかなんというか……」
「まだ見ちゃいけないものを見ちゃった気分だよー……」
楓からソファの間にあるテーブルの上のティッシュを手渡され、赤いナニカを拭き取りつつ言い訳のように口を開く美森。それに続くように、友奈も顔を赤くしたまま苦笑いしていた。
今の楓は確かに女になっているが、元は男だし彼女達もそう認識している。故に、見慣れた女性の体だとしても男の胸元を見た気分になってしまったのだ。異性の裸を見て興奮や気恥ずかしさを覚えるのは男女共通なのである。だから友奈は恥ずかしさで赤くなったし、美森は赤いナニカを出したし、夏凜と銀は反射的に明後日の方を向いたのだ。
「カエっち~。下着は着けないの?」
「着ける着けない以前に持ってないからねぇ。それに、やっぱり女性用の下着を着けるのは抵抗があるしねぇ」
「フーミン先輩のを借りるとか~」
「いや、流石に姉さんのや樹のを借りるのはねぇ……そもそもサイズが無いだろうし」
「確かに、フーミン先輩のも(大きすぎて)イッつんのも(小さすぎて)合わないかもね~」
「園子さん、今何か心の中で付け加えませんでした……?」
「イッつん気のせいだよ~」
例外なのは園子。恥ずかしがるどころか冷静にサイズを目測で計り、夏凜と銀が未だに明後日の方を向いたままなのに対して下着がどうこうと話す余裕まである。とは言うものの、別に恥ずかしくない訳ではない。顔に出してはいないだけで、割と興奮している。それは楓に起きた現象だったり、今は同性とは言え好意を寄せる相手の胸元を見てしまったからなのだが。
楓が言う通り、今の彼に合うような下着は犬吠埼家には無い。ブラジャーは風と樹のモノしかないし、2人とはサイズが違う。パンツは元々あるトランクスタイプを履いているが、構造や大きさの違いで違和感を感じている。
「今日か明日の朝には戻ってくれてると有難いんだけどねぇ……原因がわからないから何時戻るかもわからないし」
「……最悪、一生ってことも……?」
「まあ、可能性としてはあるよねぇ」
「大丈夫だよカエっち! もしカエっちがずっと女の子でも、その時はわたしが娶るから!」
「楓は嫁に出さないわよ!!」
「その返しは違うと思うよお姉ちゃん……」
楓は相変わらず苦笑い。前兆のようなものは一切無く、本当に唐突に性転換したのだから解決法も見当たらない。美森が不安げに呟くのも、まあ仕方の無い事だろう。園子は園子で暴走気味であり、風もやはり混乱している部分が残っている。他のメンバーもどうすれば良いか思い付かない。
「……とりあえず楓」
「なんだい? 姉さん」
「下着、買いに行くわよ。いつまでそのままかはわからないけど、それならそれで必要になるし」
「……流石に抵抗があるけれど、仕方ないよねぇ。動くとちょっと胸が痛いし」
「それから服ね。自分のだと大きすぎるし、アタシのは着られると思うけど……どうせなら色々着飾りたいし」
「待って姉さん。今服装の話題は……」
風の言葉に、楓は不承不承ながら頷いた。女装趣味でもない楓は男として女の下着を買うのには、やはり抵抗がある。が、今の体が女であることは理解しているし、当然体に見合った下着が必要なのも理解している。いつまでこの状態が続くかもわからないが、だからこそ備える必要がある。
だが、服装の話はマズイと焦りを見せる。いや、別に話題自体は特に問題はない。むしろ下着と合わせて揃えるべきだろう。ただ、過去の記憶とこの場に居る存在が問題なのだ。そう、彼の視界に映る……目を輝かせた園子という存在が。
「服の事なら、わたしにお任せあれ~!」
「あれ、前にもこんなことあった気がする」
「奇遇ね、友奈ちゃん。私もそんな気がするわ……カメラ用意しないと」
あれからしばらく。アタシ達は楓の下着も買って、途中でかめやでお昼も食べて、今は園子の家の前にも友奈の服を選んだ時に来た部屋に来ていた。前は友奈の服を楓以外の皆で選んで着せてたけど、今回は何故か女の子になってる楓に着せる服を選ぶ。
「前にもこんな展開があった気がするねぇ……まさかまた女装することになるとは……いや、今の性別的には正装になるのかねぇ」
「いっぱい選んでいっぱい着てもらうね~。あれとかこれとかそれとか着てほしいのいっぱいあるんだ~。着てもらった後は勿論脱が……えへへ~♪」
「……お願いだから、着替える時には自分1人にしておくれ。今は同性とは言え、流石に恥ずかしいからねぇ」
「……諦めてるよな、楓」
「ここまで来た以上、逃げられないからねぇ……それに、服が必要なのは理解してるんだよ……はぁ……」
テンションが尋常じゃなく高い園子と同情的な銀が少し気になるけど、アタシはアタシで今の楓に着せたい服を探す。見れば樹達も各々探し始めてた。友奈の時みたいに自分好みの服を探すんだろう。
今の楓……アタシにしてみれば、小学生の時の楓がそのまま成長したみたいで懐かしい気持ちになる。同時に、楓が居なかった時のことも思い出して少し寂しかった時の気持ちが甦る。
服を手に持ちながら、待っている楓の姿を見る。身内の色眼鏡が入ってるかもしれないけれど、樹に似て可愛い。それはもう可愛い。樹は小動物みたいな愛らしさがあるけれど、楓は普段の朗らかな笑顔もあって樹よりも落ち着いた……春の陽気みたいな暖かさと安心感がある。樹が側で愛でたい可愛さなら、楓は側で見ていたい可愛さ。我ながら何を言ってるのかわかんないけど。
「……姉さん、ちょっと手伝ってくれないかい?」
「アタシ? まあいいけど」
「カエっち! 手伝いならわたしが」
「今のあんたを行かせたら危ない気がするわ……銀、抑えるの手伝って」
「あいよ」
「ああっ、酷いよにぼっしーにミノさん! わたしもカエっちの着替え手伝う~! 近くで見る~!」
「その言葉を聞いて余計に行かせられなくなったわ……後、にぼっしー言うな」
皆が選び終わった後、着替える為に別室に居た楓に呼ばれた。後ろの方で園子達の攻防と樹と友奈と東郷の苦笑いが見えた気がするけど、楓の手伝いの方が大事なので無視。そうして楓の居る部屋に入ったアタシ。相変わらず凄い服の量だと圧倒されつつ感心し、楓に近付く。
「で、何を手伝……う、の……」
「恥ずかしいんだけど、このブラジャーってのが着けにくくてさ……着けてくれないかな」
「あ、と……ま、任せなさい」
そこには、家から着てた服の上を脱いでブラジャーを着けようとして着けられずにいる楓の姿があった。園子の家に来る前に買った下着は店では着けず、どうせ服を選んで着るのだからその時で良いだろうと楓が横着……或いは最後の抵抗……したんだっけ。
半裸の楓を見て、何だか凄く恥ずかしくなった。弟相手に……しかも今は同じ女の体だと理解してるけど、楓はアタシにとって弟であると同時に男子の基準でもある。だからだろうか……弟の半裸姿に、こんなにも緊張してしまうのは。
こっちに背中を向ける楓に近付き、ブラジャーに手を伸ばし……固まる。男の時は大差無いのに、今の楓はアタシよりかなり小さいから抱き締めたらすっぽり収まりそうで……視線を下に下げれば、楓のそれなりに膨らんだ胸が見えて……妙に背徳的なモノを感じて、興奮してるのが自分でも分かった。
「姉さん?」
「う゛ぇっ!? あ、ちょ、ちょっと待ってね。今やるから……」
「ああ、お願いするよ……んっ、ちょ、姉さん? あははっ、何で胸触ってっ! くすぐったいから」
「ちゃ、ちゃんとブラに納めないといけないから我慢しなさい」
楓に呼ばれて意識を戻す。危ない危ない、このままイケナイ道に踏み入れそうになったわと思いつつ、ブラをしてあげる。その時、胸に触れたけどこれは必要なことであって他意はない。他意はないのよ……あ、自分のとはまた違う柔らかさがあって中々……ってアタシはおっさんか。
ようやっとブラをしてあげられたので部屋から出る。上も下も女物の下着になった楓は自分の姿を見て凄い複雑そうな顔をしてた……あまり見ない表情に、思わず笑ってしまった。そうやって笑っていたアタシに園子が近寄ってきて……。
「ズルいよフーミン先輩……わたしもカエっちの生着替え見たかったのに!」
「ちょっとは自重しろ!! それから言い方を考えなさい!! あと、今の楓と2人きりになったら……潰してやるわよ、園子」
「なんで!?」
「楓くんの生着替え……はぅ……」
「……青坊主にカメラを持たせれば、何とか……」
「頼むからあたしの親友を警察につき出させないでくれ」
あれから更に時間が経った。突発的に起きた楓のファッションショーは彼の中のナニカをガリガリと削っていったが、何とか朗らかな笑顔と苦笑いで耐え抜いた。他の7人はホクホク顔だったが。
「中身は男だから、ボーイッシュにしてみたわ。髪型もちょっと弄ってみたけど、どう?」
「うん、動きやすいしスカートじゃないのは有難いねぇ。髪型は……ちょっと恥ずかしい、かな」
「お~、カエっちのそういう格好は新鮮だね~」
「普段のお兄ちゃんはシンプルで大きめの服しか着ませんからね」
風は以前と違ってボーイッシュに攻めた。青いショートパンツに黒ニーハイ、白い長袖シャツに大きく分厚めのフード付きパーカー。長い髪も首の辺りで2つ括りにして体の前に垂らしている。スカートを履くことにならなかった事に楓は安堵の息を吐き、女の子らしい髪型に恥ずかしさから頬を掻いた。美森は残像を出しながら写真を撮っていた。
「私のはこれで……お兄ちゃんとお揃いみたいにしたくて」
「樹には似合うだろうけど、自分にはどうかねぇ……いや、似合うと言われるとそれはそれで複雑なんだけども」
「似合うわ楓君!!」
「あんた楓さんの言葉聞こえてなかったの?」
樹は以前と同じように森ガール風。体のラインが見えにくいワンピースに、男である楓への配慮かジーンズを選んだ。樹と顔つきが似ているからか、今の楓にはよく似合っている。美森はこれまた残像を出しながら写真を撮っていた。
「私のはその……どうですか?」
「うん……個人的には悪くないねぇ。というかこれ、シリーズか何かなのかな?」
「夏凜……あんた学習しなさいよ。つかよく見付けてきたわね」
「うっさいわね! 楓さんが良いなら良いじゃない!」
「前と似たような……つまり夏凜ちゃんは友奈ちゃんとだけでなく楓君ともペアルックに……?」
「須美、また黒いのが出てる出てる」
夏凜が選んだのは、以前と大差ないモノだった。違いがあるとすれば、楓の着ているTシャツが“かるしうむとりぷる”となっていて魚が3尾に変わっていることくらいだろう。これには風も呆れ顔で苦言を溢し、夏凜は流石に自身でも少しはどうかと思っていたのか、噛み付きながらも顔を赤くしていた。美森の写真を撮る速度は、明らかに下がっていた。
「まさか、またこれを着ることになるとは……」
「生で見たかったんだー、楓くんの国防仮面。出来ればセリフも!」
「……こほん。国を守れと人が呼ぶ。愛を守れと叫んでる。憂国の戦士、国防仮面! 見参!! ……友奈、満足した?」
「大満足です!」
「流石楓君。2度目にして敬礼の手の位置も形も完璧よ!」
「……なんで今の楓のサイズがあるんだ?」
「予めお手伝いさんに伝えておいたら1時間くらいでやってくれました~♪」
友奈が持ってきたのは、今回の趣旨を理解していないのか国防仮面(陸軍将校バージョン)の衣装であった。まさか再び着るとは思っていなかった楓だったが、願われるままにセリフとポーズまで取る。これには友奈だけでなく他の6人も満足げにしていた。尚、仮面の下の顔は真っ赤であった。無論、美森の手から何度もフラッシュが起こった。
「あたしのはこれだな。折角だからせくしぃにしてみた!」
「これ、かなり恥ずかしいねぇ……どうして女の人はこういうの着られるんだろうか」
(……谷間がある……)
「素晴らしいわ銀!」
「鼻血を拭きなさい鼻血を」
(我ながら良いんじゃないか? それに……やっぱり袖で手が指先まで隠れてるのっていいなぁ……♪)
銀が選んだのは、黒のオフショルダーのセーターにパンツスタイル。袖は長めで、所謂萌袖状態。ブラ紐も見えており、楓は恥ずかしそうに胸を隠すように両手を組んでいた。そのせいで谷間が出来、それを見た樹の目が死んだ。銀も非常に満足げである。美森は鼻血を出しながら右手をサムズアッフさせながらスマホで撮りまくっている。どうやらフィルムが尽きたらしい。そんな美森を、夏凜が冷めた目で見ていた。
「色々考えたんだけど、やっぱりこれを着てほしいなって思ったの」
「まさか自分がこの制服を着ることになるとはねぇ……」
「後は前に銀が着たような服とか、この際だから色んなコスプ……職業の制服を着た楓君が見たいなって思うの!」
「お願いだから落ち着いて美森ちゃん。本当にお願いだから……その手にあるスクール水着とメイド服から手を離すんだ」
「今、コスプレって言いかけたわよね」
「完っ全に言いかけたましたね。暴走寸前っぽいですけど、どうします?」
「見たいけど止めるわ。楓の精神が死にそうだし……見たいけど」
美森が選んだのは、意外と言うべきか彼女達も着る讃州中学の女子の制服(冬)であった。女になっている楓だが、流石にその姿で学校に通うことはないだろう。故に、ここだけでしか見られないレアな楓を見たいという願望から来たモノだった。いっそ欲望とすら言ってもいいだろう。暴走寸前まで行った美森だったが、風と銀、夏凜によって無事鎮圧された。尚、彼女の代わりに友奈がスマホで撮っていた。
「ここでわたしだよ~!」
(のこちゃんには悪いけど、正直嫌な予感しかしないねぇ……)
(着ぐるみは外せないよね~。バニーさんは見たいけどカエっちが本気で嫌がりそうだから無しで……着物とか……あ、大赦の巫女さんが着る服もあったんだっけ。男装執事も良いよね。それからアレもコレもソレも……ドレも着てほしいから目移りしちゃうな~♪)
「……怒濤の勢いで服が積まれていってるんだけど。アレ全部楓さんに着てもらうの?」
「時間が幾らあっても足りないし、先に楓が参っちゃいそうね。アタシ達で選別するわよ」
「はーい! あ、私が着た猫の着ぐるみもある! 楓くん、これどうかな?」
(……今生分、恥ずかしがることになりそうだ)
この後、楓は園子が選んだ服を片っ端から着ていくことになった。尚、自分で着られそうにない服は恥ずかしいと思いつつ乃木家のお手伝いさん達に助けてもらったそうな。
「はぁ……女の子のカエっち、可愛かったな~♪」
あれからしばらく経って今は夜。自分が借りている部屋に戻ってきたわたしは今日の事を思い返していた。
原因不明かつ唐突に女の子になったカエっち。前に冗談半分本気半分でカエっちなら女の子でも良いと言ったことがあるけど、まさか現実になるなんて。事実は小説よりも奇なりとは言うけど、この目で見ても実はちょっと信じきれていなかった。
だけど、膨らんだ胸とかわたしより小さくなった背とかより女の子らしくなった顔つきとか高くなった声とか……見てるだけでどきどきしちゃった。普段のカエっちも女の子のカエっちもどっちもわたしの心を掴んで離さない。離すつもりもないけど。
わたし達に色々着せられて疲労困憊になってたのは申し訳ないと思う。でも、何でも似合うし可愛いんだから何でも着せたくなっちゃった。最終的にカエっちはわたしが選んだ服装……ちょっと短い長袖の赤いリボンが付いた桜色のトップスに水色のジーンズ、オレンジ色の上着に同色の帽子……で帰っていった。桜色……ピンク色だけど大丈夫? って聞いたら、カエっちは笑いながら言った。
『まあ、確かに気恥ずかしいけど……ピンク色は好きな色なんだよねぇ。他にも青、紫、赤、黄色、緑、白……殆ど好きなんだけどねぇ』
それを聞いて、皆笑った。だってカエっちが言った色はわたし達の色だったから。嬉しくて嬉しくて抱き着いても仕方ない。フーミン先輩に阻止されたけど。フーミン先輩はわっしーよりも小さいけど充分にふかふかでした。
そんなことを思い返しつつ、パソコンを起動する。わっしーから貰った写真のデータを全部移植して、その後は書いていた小説の続きを書く。内容は……お爺ちゃんみたいな男の子がある日突然女の子になって、ヒロイン達と……ヒロインは真面目な大和撫子系と、家族思いの元気っ子と、その男の子のことが大好きな天然お嬢様系で……。
「……そう言えば、今書いてるお話と状況が似てるような……?」
― 男が女に……あの人が女の子に……そういうのもあるんだね。人間って面白いこと考えるなぁ……試しに少し弄ってみたら出来たし、新鮮なあの人の姿も見れたし……またやってみようかな ―
一瞬後ろから視線を感じた気がして、ゆーゆの声が聞こえた気がしたけど……気のせいだよね。
翌日、楓の性別は元に戻った。本人はちゃんと戻って居ることに安堵の息を吐き、周りは安心半分残念半分といった心境だった。風は本気で楓が元に戻ったことに安心し、時折楓と己の手を見てはほうっ……とするようになったそうな。
そう……これは、偶然見かけた勇者の書いた物語を見た神が試しにと力を行使した結果、本当に女の子になった1人の老熟した少年とその周りの少女達が一喜一憂、四苦八苦、少し危ない道に踏入かけたり百合の花が咲き乱れそうになったり……。
「……あれ、なんだかまた胸が……それに声も……え゛っ?」
それらがたまに発生しては続いていく……そんなお話。
今回の補足
・楓を性転換させたのは園子の小説を見て影響を受けた神奈
・性別が戻ったのは力の行使が一時的なモノだった為
という訳で、楓TSからのファッションショーでした。何故か姉さんが少しでもメインを張るという展開に。決して姉妹ifのようにはなりませんのでご安心下さい。
そこまで百合百合してなくて申し訳ない。桜trickとかその花びらに口づけをとか見て勉強し直します。尚、このTS回がDEifのように続くことは現状ありませんのでご注意を。
さて、次回は番外編……ではなく本編です。今年中には本編もDEifも終わらせておきたいですしね。その2つの後にはbad endリクエスト、口直しの親密√、そしてゆゆゆいと予定してます。
また、次回と感想返信も再び少しお時間を頂きたく思います。お待たせすることになりますが、本当に申し訳ありません。
それでは、あなたからの感想、評価、批評、pt、質問等をお待ちしておりますv(*^^*)